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安藤たい作区議 第1回定例会 一般質問
なぜ羽田新飛行ルートに反対を表明しないのか 森澤区長に問う
お金の心配なく安心して子どもを産み育てられる支援に責任持つ品川区に
学校選択制や学力テストなどによる競争教育でなく、子どもの権利条約活かした学校へ
庁舎跡地をPFIで特定企業のもうけのために差し出すな 新庁舎計画は白紙にし、区民参加で一から検討を
気候危機打開へ、品川区からも本気の対策を

2023.02.22 安藤たい作区議

質問項目

  1. なぜ羽田新飛行ルートに反対を表明しないのか 森澤区長に問う
  2. お金の心配なく安心して子どもを産み育てられる支援に責任持つ品川区に
  3. 学校選択制や学力テストなどによる競争教育でなく、子どもの権利条約活かした学校へ
  4. 庁舎跡地をPFIで特定企業のもうけのために差し出すな 新庁舎計画は白紙にし、区民参加で一から検討を
  5. 気候危機打開へ、品川区からも本気の対策を

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質問

なぜ羽田新飛行ルートに反対を表明しないのか 森澤区長に問う

 日本共産党を代表して一般質問を行います。はじめは 「なぜ羽田新飛行ルートに反対を表明しないのか 森澤区長に問う」です。

 今年は元日から南風運用となりました。初詣の頭上に響く飛行機の轟音。年初めに新年の幸せを静かに祈ることすらできないのか。平穏な日常を壊す羽田新飛行ルート。運用からまもなく3年、騒音や圧迫感、落下物や墜落への不安の声は絶えません。即時、撤回すべきです。国は運用にあたり「地元の理解を得て進める」としてきました。最も低空で影響が大きい品川区が反対表明すれば、新飛行ルートを止める決定打になります。しかし前区長は、2016年には国交省に出向き「国策なので甘受」と述べ早々と理解を示し、決定の際にも「固定化は避けてほしい」と述べるだけで運用開始を容認。撤回は一度も求めていません。その前区政の「継承」を掲げて当選したのが森澤区長です。都議時代は中止を求める請願にも反対しました。

 共産党は、就任直後の議会で「なぜ新ルートの撤回を求めないのか」と3度質しましたが、区長は最後まで答弁に立たず、反対表明もありませんでした。

 Q@・前区長は羽田新飛行ルートについて「国策なので甘受する」と述べていたが、森澤区長も同じ立場なのか伺います。

 一方、区長は区長選で全区民アンケートを公約しました。共産党は「賛否を問う項目を入れるべき」と質問。区の公式のアンケートで反対が多数になれば、重大な民意となり、撤回へ大きな力になるからです。しかし区は「賛成か反対かという議論ではない」と述べ、その考えがないことが分かりました。

 QA・区が羽田新飛行ルートのアンケートで賛否を問わないのはなぜか、理由を伺います。賛否を問うべきではないか、伺います。

 QB・アンケートは、子どもや障害者、在勤者への影響も分かるようなものにするよう求めます。いかがでしょうか。

 QC・アンケートだけでなく、新飛行ルートによる身体的・精神的な影響を専門家を入れ科学的に調査・研究するよう求めますが、いかがでしょうか。

お金の心配なく安心して子どもを産み育てられる支援に責任持つ品川区に

 次は、「お金の心配なく安心して子どもを産み育てられる支援に責任持つ品川区に」です。
新年度予算に、区立小中学校給食、第2子の保育料、18歳までの子どもの医療費の無償化が盛り込まれることになりました。

 共産党は、2011年以来8回本会議で学校給食の無償化を求め、3回の請願の採択を求め論戦。子ども医療費についても9回の条例提案、2004年から18歳までの対象拡大と所得制限の撤廃を求めてきました。長年の区民の世論と運動の力による大きな前進であり、心から歓迎します。更に学校給食無償化の対象を、区内全ての子どもに広げるべきです。

 Q@・私立や都立特別支援学校に通う品川区在住の小中学生に対しても、給食の無償化へ、たとえば区立無償化と同額を上限に現金支給するなど求めますが、いかがでしょうか。

 区長は施政方針で「子どもは社会の宝であり、社会全体で子育てを支えることが重要…品川区から少子化対策、子育て政策を力強く推進していく」と表明。しかし、その具体化施策の中に妊娠・出産費用はありません。14回の妊婦健診は、約9万円の助成を受けても約8万円の自己負担。出産費用は、平均で81万円。50万円に引き上がる出産育児一時金を受けても足りません。

 QA.妊婦検診は、助成額を引き上げ無料にすること。出産費用は、保険で出る出産育児一時金で足りない分を、港区と同様に平均出産費用まで補助するよう求めます。それぞれいかがでしょうか。

 次に、高すぎる学費です。国の調査でも、育児支援の最重要課題は何かとの質問に「教育費の支援、軽減」が69.7%で最多。大学の学費は上がり続け、初年度納付金は国立で年間約82万円、私大平均では約118万円。東京在住の場合、仮に学生がアルバイトでまかなうとすると、国立大生は週15時間、私大生は週21時間働く必要があります。品川でもこの間2回、区内学生から区独自の奨学金創設を求め請願が議会に出されてきました。

 日本の教育への公的支出の割合はOECD加盟37ヶ国中36位。一方、岸田自公政権は軍事費は2倍に、年間11兆円に増やそうとしています。仮に増額分6兆円を教育費に回せば、給食のみならず教材費、0〜2歳児の保育料、高校・大学・専門学校の学費も全て無償にできます。

 QB・「品川区から少子化対策、子育て政策を力強く推進していく」というなら、港区や足立区のように区が大学生への給付型奨学金に踏み出すべきです。また、国に大学予算を増やし、大学・専門学校の授業料をすみやかに半額にし、段階的に無償化をはかるよう求めて頂きたい。それぞれ、いかがでしょうか。

 子どもの育ちを社会全体で支える上で、保育園や幼稚園は大切な役割を果たします。

 昨年は全国で置き去り事故などが相次ぎ、改めて配置基準など、保育士の労働環境にも目が向けられました。区の新年度予算には置き去り防止機器の設置等が盛り込まれましたが、1人の保育士が見る子どもが多すぎる事が根本原因です。

 QC・74年以上も変わっていない保育士の配置基準の引き上げを国に求めるとともに、区も1歳児のみでなく独自に配置基準を引き上げ補助することを求めます。それぞれ、いかがでしょうか。

 そんな中、区が区立保育園の民営化を進め、「保育園の供給量の適正化を考え、検討していく時期に入っている」と、今後更に区立園を減らそうとしていることは大問題です。伊藤・城南・浜川の区立幼稚園の閉園も打ち出しました。「限られた資源を他の子育て支援に充てる」などと言いますが、公が保育・幼児教育に責任を持ち、税金を使うことはむしろ正しい使い方です。しかも今年の区の歳入は1988億円で過去最高、区民税・地方消費税・特別区交付金だけで昨年より76億円増。保育園・幼稚園を減らす必要はどこにもありません。

 QD・「社会全体で子育てを支える」というのであれば、区立保育園民営化と削減、区立3幼稚園の閉園、これらの方針は撤回すべきです。いかがでしょうか。

 公立とともに子育てを支えている私立認可保育園は、コロナや育休の広がりなどにより0歳児クラスがなかなか埋まらない状況も出ています。保育士の雇用維持の努力の一方で運営費補助は子どもの数しか出ないため、経営を直撃しています。

 QE・隣の目黒区ではゼロ歳児未充足児童数に見合う保育士の配置に要する経費として、児童一人あたり年額14万円余の補助を出しています。品川区でも同様の補助を行うべきではありませんか、伺います。

学校選択制や学力テストなどによる競争教育でなく、子どもの権利条約活かした学校へ

 次は、「学校選択制や学力テストなどによる競争教育でなく、子どもの権利条約活かした学校へ」です。
12月末の文教委員会の報告によれば、選択制で学校を選ぶ保護者は3年連続で減り、小学校ではピーク時の3割の半分、17%でした。選んだとしても実際に入れたのは約半数で、全体の11.3%。選択制は機能していません。品川から都内にも広まりましたが、現在、小学校で選択制を行っているのは23区中、10区です。同時に選択制は、地域が子どもとつながる基盤を掘り崩す主要因にもなってきました。

 選択制の目的についてあらためて聞くと区教委は「学校選択と学力定着度調査をセットで行い公教育の信頼を高める、学校の特色ある活動をして学力を高める。切磋琢磨して地域、保護者に信頼されるという考え方」と述べました。当時の教育長も「具体的な成果、エビデンスを教育の世界でも納税者、ステークホルダーに示すことは当然、社会から言わせれば当たり前の常識を抵抗なく持つようになったことは大きな成果」などと述べていました。

 つまり、品川の「教育改革」とは、学校選択と学力テストを組み合わせ、テストの点数・「成果」を保護者に選択の際の情報として提供し、子どもの獲得を競わせる。教育現場を競争原理に委ねなければ良くならない、という考え方です。自民党もその後の質疑で「小学校、中学校で競争させなかったら、子どもたちは社会を生き抜けない」と発言。議会与党も後押ししてきました。実際に私の周りでは、小学校を選ぶ際に学校のホームページに公表されている学力テストの結果を見比べて、隣の学校を選んだ方もいました。区教委の狙いが親の考え方に影響を与えているのです。

 こうした長期にわたる競争主義教育施策で、品川の子どもたちはどんな影響を受けているのでしょうか。その一つのあらわれが、品川でも急増する不登校です。2017年度には55人だった不登校児童は、翌年85人、翌々年121人、2020年度には161人と3倍に増えました。見過ごせないのは、コロナ以前から激増していることです。もちろん、不登校は問題があり改善すべき行動と一律にとらえることは間違いです。これは苦しむ子どもの姿の一つの反映であり、今の学校が安心して学べる場所になっていないと感じる子どもが増えている事実を示しています。

 この間、安倍「教育再生」が叫ばれ、全国学力テストの平均点が都道府県ごとに公表されるなど、競争教育施策が強められてきました。その国の教育施策を牽引してきたのが品川です。これまで再三指摘してきたように、国連子どもの権利委員会は、日本の現状に「子どもが過剰に競争的な環境にさらされ、子どもが子どもとして生活し成長するために必要な子ども期が奪われている」と警告、政府に繰り返し是正を求めてきました。

 いま、学校現場において、一番大事にしなければならないのは、社会に備えた競争と選別ではありません。一人ひとりの子どもにしっかり大人が向き合うことができ、子どもの権利を何よりも大切にする学校です。

私はここで、世田谷区立・桜ケ丘中学の実践を紹介します。

 「セーターの色は紺」という校則への生徒からの疑問をきっかけに、説明ができない校則を生徒と話し合う中で一つ一つなくし、校則を全てなくしました。事情があり教室に入りづらい生徒のため、廊下には机といすがあります。遅刻しても授業中に居眠りしても、いつ帰宅してもいい。チャイムは鳴りません。成績をつけるには毎朝の確認テストの積み重ねで十分で、定期テストはありません。ルールやテストで一方的に評価するのではなく、自主性と自治を最大限尊重する3年間。3年生になると生徒は自分で時間を管理、自ら進んで学ぶため学力も上がり、希望の高校に合格していくそうです。桜ケ丘中学の最上位の目標は、「全員が幸せな3年間を送る」こと。それは、子どもが子ども時代を享受することを含む「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の尊重」を定めた子どもの権利条約そのものです。桜ケ丘中学の生徒手帳には、2019年から子どもの権利条約が掲載されました。

 Q@・学校選択制と学力テストを組み合わせ競争させることが子どもを追い詰め、苦しめているという認識はあるのか、伺います。また、選択制と学力テストは止めるよう求めますがいかがでしょうか。

 QA・あらためて、子どもの権利条例の制定に向け、検討委員会を設置し、子どもや区民とともに検討することを求めますがいかがでしょうか。

 QB・子ども一人ひとりを大事にする教育環境をつくる30人学級は親と教師の強い願いです。区独自教員を活用し、小中学校の30人学級へ踏み出すよう求めますが、いかがでしょうか。

庁舎跡地をPFIで特定企業のもうけのために差し出すな 新庁舎計画は白紙にし、区民参加で一から検討を

 次は、「庁舎跡地をPFIで特定企業のもうけのために差し出すな 新庁舎計画は白紙にし、区民参加で一から検討を」です。

 森澤区長は新庁舎建設を進め、庁舎跡地は「官民連携手法の導入による区民負担の軽減について検討を進めるとともに、収益性と公共性の両立を目指す」と施政方針で述べました。また、港区の竹芝地区を参考にするとも発言。竹芝地区は、東京都が産業貿易センターや公文書館跡地など15400uの都有地を定期借地権で約70年間貸し出し、新センターとオフィス、外国企業本社従業員向けの住宅や子育て支援施設等を作る。規制緩和でもともと6階の建物は39階となり、東急が公有地を自らの不動産業の利益に最大限利用できる計画です。

 更に区長は、新庁舎基本計画の答申にあった「第二庁舎は残す」との記述を削除、第二庁舎の部分まで企業へ貸し出す方針を打ち出しました。自民党は、そこにとどまらず中央公園や下神明駅周辺も含めた一体開発を要求、区も「二葉の方だったり、西品川の広い公園が視界に入ってくる」と答弁し応じました。維新の会も議会で「渋谷や豊島のように庁舎跡地をPFIで有効活用せよ」と繰り返し迫っています。

 「民間参入で庁舎建設の税金投入を安く抑え、区民負担を減らせる」と言いますが本当でしょうか。

 渋谷区では、庁舎敷地の3分の1を77年間三井不動産に211億円で貸し付け。三井はその一等地に39階505戸、最高分譲価格一部屋15億円のマンションを建て、土地の貸付料と庁舎と公会堂の建設費をはるかに超える莫大な利益を手にしました。狭い敷地に立った新庁舎は超高層となり、区民の土地は長期にわたりマンションとして使われます。

 豊島区はどうか。新庁舎建設地の学校跡地に、東京建物の超高層マンションと合築の再開発手法がとられました。必要な床面積を確保するのに従前の権利だけでは足りず、駅前一等地の旧区庁舎跡地を76年間、191億円と格安で貸し付けた賃料も充てました。区は、分譲マンションの1区画の所有者でしかなくなり、将来の建替えは自分の意思だけではできなくなりました。

 国は「民間の資金やノウハウにより公共施設の建設と調整を行う」とPFIやPPPの旗を振ってきました。こうした手法による庁舎建て替えは、住民参加を遠ざけ、自治体本来の「住民福祉の増進」をめざした公有地活用や公共施設施策ではなく、区民の財産を特定の大企業に差し出し大儲けさせるものに他なりません。

 Q@・ 区長の言う「区民負担の軽減」を口実にした官民連携手法の導入で、区民の財産である区有地が70年以上にわたり特定企業のもうけのために使われ、区民が自由に使えなくなる。区は否定するが、なぜそうならないと言えるのか、伺います。

 QA・官民連携手法で特定の民間企業に更にうまみがあるものにするため、区長は新庁舎基本計画の答申を覆し第二庁舎を壊すとしたのではないか、伺います。

 QB・あらためて新庁舎検討は一度白紙に戻し、庁舎跡地も合わせて新庁舎の検討を一から区民とともに行うよう求めますが、いかがでしょうか。

気候危機打開へ、品川区からも本気の対策を

 最後に、「気候危機打開へ、品川区からも本気の対策を」です。

 世界で大きな被害をもたらした大洪水や山火事。日本でも巨大台風や10年に1度の豪雨など気候危機が深刻です。COP27では地球の気温上昇を1.5℃に抑える努力で合意しましたが、現在の削減目標では達成できず、先進国には2030年までにCO2の50〜60%削減の目標達成が求められています。しかし、CO2排出大国・日本の削減目標は42%にとどまり、石炭火力発電を進め、岸田政権は取り返しのつかない環境破壊をもたらす原発の新増設まで言い出しました。

 品川区の環境基本計画の中間見直しの内容も、気候危機打開へ全く不十分な内容です。

 1点目はCO2削減目標です。2030年までに2010年比で46%削減は国際的に求められている水準に届いていません。施政方針で「2050年にCO2排出量ゼロを掲げ、この野心的な目標達成」と言うなら、目標引き上げは不可欠であり、計画の記載「気候変動への適応」のような「温暖化やむなし」の姿勢は改めるべきです。

 2点目は国の施策にものを言わない点です。国は、莫大なCO2を排出する石炭火力や自然エネルギーの普及を妨げている原発に執着。区は「エネルギー政策は国の政策であり、国の責任で判断すべき」と言いますが、これを放置して気候危機打開はありえません。

 Q@・2050年カーボンゼロ達成のためにはCO2削減に逆行する石炭火力と原発は廃止すべきではありませんか。伺います。

 3点目は、人口集中と膨大なCO2排出につながる超高層再開発を野放しにしている点です。区は「建設時には法で適切な省エネ化が促進されている」と規制を拒否。しかし、超高層ビルの林立による延べ床面積の激増は当然、区内のCO2排出量を増やします。

 QA・再開発ビルの建設により住民が増えるにもかかわらずCO2排出量が減ると考えているのか、伺います。

 QB・再開発ビルによる CO2 排出量を算出し、公表すること。CO2 排出を増やす超高層ビルの建設は見直すこと。それぞれいかがでしょうか。

 最後は、区自ら行う対策強化の具体化です。

 QC・一般住宅の太陽光発電システム設置助成の増額。あわせて新築やリフォーム時に更なる断熱が進むよう助成することを求めます。それぞれ、いかがでしょうか。

 QD・区内の中小零細企業を対象に設備更新やBEMSなど省エネを進める設備に直接助成することがCO2削減を進めることになると思いますが、いかがでしょうか。

 以上で、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

答弁

森澤区長

 私からは、羽田空港の機能強化に関するご質問のうち、新ルートに対する区の 受け止めについてお答えをいたします。

 羽田新ルートは、国策として国の責任において実施されているものですが、区はこれまでも区民の不 安の払拭に向け、落下物対策や騒音環境軽減に向けたさらなる取組を求めるとともに、新ルートを固定化することがないよう取り組むことを国に強く求めてまいりました。今回、区民アンケートにより、地域性などの個別事情を踏まえた影響を把握分析し、国に対して、固定化回避の早期実現を含む具体的な解決策を検討するよう働きかけを行ってまいります。

都市環境部長

 私からは、羽田空港の機能強化に関するご質問のうち、アンケートお よび科学的な調査研究に関するご質問、それから気候危機のご質問についてお答えをいたします。

 初めに、区民アンケートについてですが、このたびの区民アンケートは、新時代の品川の実現に向けて、多様化する区民の価値観やニーズを的確に把握し、区政に反映させるために実施するものであります。また、羽田新飛行ルートに関しては、一人ひとりのご意見をお聞きし、地域性などの個別の事情を把握する必要があると考えております。なお、対象は高校生以上の区民約36万人とし、小中義務教育学校の児童・生徒には別途アンケートを実施する予定であります。在勤者を対象としたアンケートの実施は考えておりません。また、障害のある方への対応については、丁寧な対応に努めてまいります。

 次に、専門家を入れた科学的な調査・研究の実施は、羽田新飛行ルートが複数の自治体にまたがることから、国により実施されるべきものと考えます。今後実施するアンケートの結果を踏まえ、都や関係自治体とも連携しながら適切に対応してまいります。

 次に、気候危機についてお答えいたします。初めに、石炭火力と原発についてですが、エネルギー政策は国策でありまして、判断については国の責任により行うべきものと考えます。

 次に、再開発ビル建設によるCO2排出量の考え方についてですが、建築物の防災性の向上やにぎわいの創出など、地域の進めるまちづくりの取組については区として必要な支援をし、その上で最大限のCO2削減に取り組むことが重要だと考えております。

 次に、再開発ビルのCO2排出量の公表や超高層ビルの建設見直しについてですが、民間開発についての個別の内容の公表や規制については環境基本計画で取り扱うものではないと考えております。

 次に、一般住宅の太陽光パネル設置助成の増額については、設置の促進に向け引き続き検討を進めてまいります。また、断熱化の促進のための助成につきましては、一般住宅の新築やリフォーム物件におきまして断熱化が普及しておりますので、行う予定はありません。  

 次に、中小企業を対象とした省エネ設備への直接助成についてですが、区では、事業所用LED照明 設置助成や省エネの管理体制の導入に資するエコアクションの認証取得支援助成を実施しているほか、 低公害車買換え支援、また創エネ面では、太陽光発電システム、蓄電池システム設置助成も行っております。今後、削減効果や環境技術の進展などを踏まえ、助成について検討を進めてまいります。

教育次長

  私からは、安心して子どもを産み育てられる支援のうち、給食の無償化等についてと、学校教育に関してお答えします。

 来年度予算案の学校給食の無償化につきましては、区が設置者である区立学校を対象としたものです。設置者の異なる学校に通われる方への支援は、今後の研究課題として現状把握等に努めてまいります。

 次に、妊婦健診・出産費用についてです。妊婦健診につきましては、東京都、都医師会、特別区、市、町村で構成する5者協議会において公費負担の枠組みが決定されていることから、区独自に助成の予定はありません。また、出産費用に関しては、令和5年度から出産育児一時金が50万円に増額される予定であることに 加え、都の出産・子育て応援事業などを活用することで、実質的に無償化が図られると考えております。

 続いて、学校教育についてお答えします。まず、学力定着度調査も学校選択制も、児童・生徒を追い 詰め苦しめているものとは認識しておりません。学力定着度調査については、児童・生徒一人ひとりの学力の定着状況を経年で把握し、教員が個々の児童・生徒の指導に生かし、授業改善を図ることを目的としています。学校選択制は、児童・生徒や保護者のニーズに応じ、小中学校や義務教育学校といった様々な入学先の選択肢を提示するものであり、どちらも競争のための制度ではございません。今後も時代やニーズに応じて、学校選択制や学力定着度調査の効果的な実施を進めてまいります。

 次に、子どもの権利については、東京都の条例を運用し、東京都こども基本条例のパンフレットを学校で配付したり、イベントの機会等を活用したりするなど、様々な手法で啓発に努めてまいります。

 最後に、30人学級についてです。区固有教員については、市民科やICTの活用など区独自の施策を 推進するために任用しているものです。学級編制については、国の定めたスケジュールにのっとり、35 人学級を実施してまいります。

子ども未来部長

  私からは、安心して子どもを産み育てられる支援のうち、保育園等のご質問についてお答えいたします。
まず、大学生の給付型奨学金につきましては、令和2年度より国が新型コロナの影響を受けた学生等の経済支援という観点で支援体制を充実させております。区といたしましても、国が実施している様々な支援策の動向を今後も注視してまいります。

 次に、保育士の配置基準につきましては、国において責任を持って検討すべき課題であると認識しております。区では、従来から保育所運営費に対する区の独自加算や各種補助金による支援を実施しており、定員割れに特化した補助をする考えはございませんが、今後も引き続き適切な運営支援を実施してまいります。 

 次に、区立保育園の民営化ですが、区立保育園民営化ガイドラインに沿って、現在計画している5園の民営化を着実に進めてまいります。今後、区内保育園の在り方の方針を策定していく中で、区立保育園の役割を明確にし、保育の質の維持向上を図ってまいります。また、区立幼稚園につきましては、社会情勢やライフスタイルが変化する中、ニーズ調査を基に決定した方針に基づき、就学前教育の一層の充実に努めてまいります。

新庁舎整備担当部長

 私からは、新庁舎整備等についてお答えします。 初めに、官民連携手法による効果等については、例えば定期借地権の設定により一定期間を民間事業者に貸し付けつつ、その一部を公共空間として活用するなどの手法を用いることで、区民のニーズと区民負担の軽減を両立できるものと考えております。

 次に、答申を踏まえ策定した新庁舎整備基本計画の内容については、直近の行財政改革特別委員会における報告のとおり、各庁舎の区有財産については、新庁舎建設に係る区民負担軽減と一体的なまちづくりの観点を踏まえ、別途検討するとしたものです。新庁舎の整備につきましては、策定した基本計画に基づき、行政機能を集約し、予定している基本設計等を滞りなく進められるよう取り組んでまいります。

再質問

安藤たい作議員

 自席より再質問いたします。 羽田です。区長の答弁とは大変重いものだと思います。それだけに森澤区長の反対表明が新飛行ルートを止める決定打になります。しかし、今も区長さんはいろいろ言いましたけれども、反対とはやはり言いませんでした。伺います。国に反対しないというのが区長の立場なんでしょうか、お答えください。
次に、学校給食無償化です。同じ区民なのに、私立や、あるいは障害がある子どもが通う特別支援学校が無償化の対象でないというのは、やはり駄目だと思います。なので、区長も全ての児童・生徒を対象とした無償化と述べています。現状把握ということでしたが、そこからだと思うんですけれども、ぜひ一日も早く実施をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 教育です。区教委が子どもを苦しめている認識がない、競争目的でもないというふうに説明しましたけれども、実際は、子どもたちや学校は学力テストの点数で競争させられているんです。その実態は認めますか、伺いたいと思います。また、子どもの権利条例の制定の検討委員会の設置を求めましたが、直接答弁はありませんでした。 区は、条例制定はしない、必要ないという考えなのか、伺います。

 庁舎跡です。PFIをばら色に描く答弁だと思いました。私は、区有地が70年以上にわたり特定企業のもうけのために使われ区民が自由に使えなくなる、なぜそうならないと言えるのかと聞きました。区民への不利益は何もないという考えなんでしょうか、伺いたいと思います。

 最後、気候危機です。石炭火力も原発もエネルギー施策は国の責任だとだんまり、再開発は正義扱い、こんな姿勢では、気候危機が止められるわけがありません。区は温暖化で人類が生存できなくなってもやむなしという立場なんでしょうか、伺いたいと思います。

再答弁

森澤区長 

 羽田新飛行ルートについてです。今回、区民アンケートにより地域性などの個別事情を踏まえた影響を把握分析し、それを踏まえて国に対して働きかけを行ってまいります。

教育次長

 学校給食および学校の活動等に関します再質問にお答えをいたします。 初めに、給食費の無償化に関してでございます。このたびお示ししている給食の無償化につきましては、区立学校での学校給食として調達する食材費について、来年度より保護者の負担を求めず実施するものでございます。そのほかの事情等を有する方々への対応支援については、今後の研究課題として、1食単価費用支援の状況なども含め、現状把握に努めてまいります。

 また、学校に関するご質問で、学力定着度調査がいわゆる競争をしているものではないのかというようなことでのご趣旨のご質問だったかと思いますが、学力定着度調査は、児童・生徒一人ひとりの学力の定着状況を経年で把握し、教員が個々の児童・生徒の指導に生かし授業改善を図ることを目的としているもので、競争させることを目的としているものではございません。

都市環境部長

  私からは、気候危機についてお答えをいたします。先ほど申し上げました石炭火力と原発につきましては、これはエネルギー政策、国策としてやはり国の責任により行うべきと考えます。区としましては、2050年のカーボンオフセット、それから、2030年のカーボンハーフといった中間目標、こういったものを着実に進めていく必要があると考えております。そのために今環境基本計画の見直しを行っているというところで、国、そして地方自治体、それぞれが与えられた役割をしっかりと実現することによって地球環境の保全につながる、このように考えております。

子ども未来部長

  私からは、子どもの権利条例に関する再質問についてお答えいたします。子どもの権利条例につきましては、東京都のほうが子どもの基本に関する条例をもう既に出しております。そちらのほうの運用をしていくというところで区としては考えるところでございます。そうした中で区としての考え方を整理しながら、きちんとそういった啓発等を進めていきたいというふうに考えてございます。

新庁舎整備担当部長

 安藤議員の再質問にお答えします。官民連携手法というのは様々な手法があります。先ほどは例えば定期借地権という話もありましたけれども、いろいろな手法がありますので、それを組み合わせることで公共空間として活用することも可能だと考えております。そういった意味で区民への利益があるというふうに考えております。

再々質問

安藤たい作議員

 自席より再々質問いたします。羽田です。前回含めて何度聞いても、新区長さんも反対とは決して言わないんです。住民から厳しい声が寄せられています。住民の生活を破壊する国政に面と向かって反対しないような首長は駄目ですと、こういう厳しい声、私もそう思うんです。区長に伺いますが、なぜ新飛行ルートに反対しないのか伺いたいと思います。それと教育ですが、競争が目的ではないという答弁もありました。では、なぜ、質問でも紹介しましたけれども、国連子どもの権利委員会から、過剰に競争的な環境にさらされていると、子ども期が奪われていると再三指摘されているんでしょうか。その国の教育施策を牽引してきたのが品川だと質問でも指摘しました。条約に基づいて私は転換が必要だと思います。子どもの権利条例の制定をなぜ考えないのか。理由を改めて伺うとともに、制定を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。 それとPFI、私が伺ったのは、区民への不利益は何もないんですかということです。渋谷、豊島の例も紹介しました。区民の財産である区有地が区民の要求実現のためではなく、70年以上も特定の企業のもうけに使われる。渋谷では区有地を失う。それは区民にとって大きな損失ではないのか、伺いたいと思います。

 最後は気候危機です。これは、未来の子どもたちに生存可能な地球環境を残せるかどうかという問題だと思います。品川区は本気で考え行動するべきだと思います。国への直言も含め、必要な手を尽くさなければ気候危機は止められない。石炭火力や原発の廃止をせずに気候危機を打開できると区は考えているんでしょうか、伺いたいと思います。

再々答弁

都市環境部長

 私からは、羽田新飛行ルートと気候についてお答えをいたします。

 初めに、羽田新飛行ルートに対する考え方でございますけれども、これから区としましては区民の皆さんにアンケートを実施しようとしております。アンケートを通しまして、地域特性などを踏まえた個 別事情を把握していくことが重要と考えております。また、国の動きとしまして、固定化回避検討会において考え得る飛行方法について現在絞り込みが行われていると、こういった検討が進められているということが国により公表されております。区としましては、この固定化回避の取組が継続されまして、しっかりと進んでいるということについて注視していく必要がありますし、併せて今後、区民の皆さんへのアンケートの実施によって、生活実感等を把握しまして、固定化回避検討会も検討が進んでいるという、そういった状況も踏まえた中で、区として国に対し必要な働きかけを行っていくということが現在重要だというふうに考えております。それから、気候危機につきましては、重ねてのご回答になりますけれども、国策と地方自治体が行うべきこと、これはやはり明確に役割分担が果たされるべきであって、区としましては、現在区ができることをやっていくということで、環境基本計画にのっとりまして、区民一人ひとり、また、事業者の方の協力も得ながら、2050年のカーボン排出量実質ゼロに向けて取り組んでまいりたいと、そのように考えているところでございます。

教育次長

 教育に関わる再々質問にお答えを申し上げます。 学力定着度調査について再三ご指摘をいただいているところでございますが、学力定着度調査を分析することで、児童・生徒の学習改善や教師の指導改善につなげておりまして、各学校では一人ひとりの 状況に応じながら、通常の授業における指導の工夫はもちろんのこと、放課後の地域未来塾などにおいて個別対応を行う等々丁寧な対応をしているところでございます。子どもの権利に関するご質問もございましたが、品川区といたしましては、子どもの権利を大切にす ることは大変重要であると考えてございます。そのため児童・生徒が社会科や市民科において子どもの権利条約を学習しているほか、児童・生徒会の意見を踏まえながら、それぞれの自主的な活動を行うなど、学校内におきましても趣旨に沿った取組がなされているものと考えてございます。

子ども未来部長

  子ども基本条例に関する再々質問についてお答えいたします。先ほども申し上げましたが、東京都が子どもに関する基本的な条例を発出してございます。そうした広域的な考え方が示されておりますので、区といたしましても、そういったものを周知啓発していく、そういったこところがまず最初だと思ってございます。

新庁舎整備担当部長

 安藤議員の再々質問にお答えいたします。定期借地権を設定することで一定の期間は区が使えなくなる部分等は当然発生します。ただし、それはいろいろな条件がありますので、それは今後検討する。その対価として貸し付ければ貸付料が入って きますので、新庁舎を建てる際の実質的な負担を軽くすることができるというメリットもございます。

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