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中塚亮区議が賛成討論を行いました
「大井・西大井地域に特別養護老人ホームの建設を求める請願」への賛成討論

2023.07.11 中塚亮 区議

 日本共産党品川区議団を代表し、請願第8号、大井・西大井地域に特別養護老人ホームの建設を求める請願への賛成討論を行います。本請願は、住み慣れたまちに長く生活を続けたいと願っていること、特養ホーム整備が品川区は23区で下から4番目であること、待機者も400名おり、今か今かと待っていることなどの理由から、大井・ 西大井地域に特別養護老人ホームの建設を求め、446筆の署名を添えて提出されたものです。各議員に請願への賛成を心から呼びかけます。

 今定例会の質疑を通じ、品川区の特養ホーム整備についての考えが明確になりました。それは、さらなる特養ホームの建設を森澤区長は考えていないということです。改めて今後の特養ホーム建設を説明しますが、それは前区長が発表した東大井、八潮南、小山台の3か所のみで、3年後までに定員は合計240名程度です。特養ホームは毎回400名ほどが入所を申し込みます。半年間での入所は140名ほど。特養ホームの建設は計画から開設まで6年以上の期間がかかり、高齢者人口もさらに増えますから、現状の3か所の特養増設では足りないことは明らかです。そこで、何度も3か所目以降の特養建設について区に考えがあるかと質問しましたが、あるとの答弁は最後まで示されませんでした。区は、100名程度の特養には約3,000平米の土地が必要になると説明します。ならば、土地があれば特養をつくるのかと質問しても、つくるとは言いません。具体的に、第一日野小学校跡地や荏原第四中学校跡地について、特養ホームをつくる考えがあるのかと質問しても、あるとは言いません。学校跡地について、特養ホームをつくりたいと企画部に要望しているのかと質問しましたが、そもそも福祉部は要望すらしていないことが明らかになりました。つまりは、特養ホームの 建設について、今後増設される3か所目以降の特養ホームをつくる考えが森澤区長にないということです。また、本請願は、自分たちが暮らしている地域に特養ホームの建設を求めています。署名を集めようと思ったきっかけを伺うと、それは大井七丁目の有料老人ホーム建設でした。請願者に話を聞くと、近所に介護施設ができると聞いて、ここなら近くなのでいつでも友達に会えると喜んでいたら、実は有料老人ホームだと知り、とても高額な利用料は払うことはできないとがっかりした。やはり特養ホームしかないと思い、1軒1軒家を訪ね、署名を集めたと話します。自分たちが住んでいる地域に特養ホームをつくってほしいと願うのは、当然の住民の願いです。家族が近くにいることと併せ、長年生活をする中で多くの方とお知り合いになり、近所に友達がいることは安心であり、財産なのです。さらに、学校やお祭りなど、地元への愛着もあります。このまちに住み続けたいと多くの方が強く願っているのです。だからこそ、品川区に対して、自分たちの住んでいる近所に特養ホームをつくってほしいと願い、品川区議会に446筆の署名を集めて請願を提出したのです。しかし、品川区に地域バランスを踏まえた特養建設の考えはありません。区は、高齢者グループホームは地域バランスを考えるが、特養は必ずしも近くを希望するとは限らないと説明しました。近くを希望するとは限らないとは、区民の思いを全く理解していない表れです。そもそも、大井一丁目から七丁目には特養ホームは一つもありませんから、初めから近くを希望する選択肢はありません。だから、住民は地元に特養をと、この署名を集めるために一生懸命近所を回ったのです。家族や友人が近くにいることがどれだけ安心か、住民が地元に住み続けたいと強く願っていることをなぜ森澤区長は分からないのでしょうか。区民の声にしっかりと向き合い、その強い思いをしっかりと受け止めるべきです。質疑を通じ区はいろいろ述べますが、要するに3か所目以降の特養ホームをつくる考えがありません。また、地元に特養ホームをつくってほしいとの区民の願いをかなえる考えがありません。それだけに、本請願を品川区議会が採択し、品川区に特養ホーム整備を提案することが必要なのです。   

 議会の役割とは、行政のチェックであり、監視であり、提案です。ところが、厚生委員会では、気持ちはよく分かると述べながら不採択を主張する場面が繰り返しありました。気持ちが分かるのならなぜ不採択なのか、私には理解できません。なぜならば、さらなる特養ホームをつくる考えのない品川区に対して、また地域バランスを踏まえる方針のない品川区に対して、本請願の気持ちが分かるのであれば、本請願を採択し、品川区に特養整備を求めることが議会の役割だからです。品川区は土地が見つからないと繰り返し述べますが、そもそもつくる考えがないのだから土地が見つかるはずもありません。なおのこと、請願を採択し、品川区に特養整備を品川区議会として提案すべきです。品川区議会の広報紙、品川区議会だよりを改めて読みました。ここには採択、不採択を次のように解説しています。採択、「区議会として、ご希望に賛同します」、趣旨採択、「区議会として、ご希望の趣旨に賛同します」、不採択、「区議会として、ご希望に賛同しかねます」。請願者の希望に賛同するのなら採択なのです。仮に気持ちが分かると趣旨採択を主張することはあっても、少なくとも不採択はあり得ません。4月の品川区議会議員選挙で当選された皆様は、区民とどんな約束をしたのでしょうか。高齢者に優しい政治、高齢者の生きがいづくり、介護サービスの充実、高齢者の福祉充実と公約しながら、地元の力になりますと訴えながら本請願を不採択とは、あなたのあの訴えは何だったのかと思います。厚生委員会では、残念ながら賛成少数で不採択となりましたが、改めて本請願への賛成を呼びかけ、これを採択とするため、採決の際に起立するよう心からお願いいたしまして、私の賛成討論を終わります。ありがとうございました。

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