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2024年07月10日

安藤たい作区議が賛成討論を行いました
請願第9号「政治資金における裏金問題への対応を求める請願」への賛成討論を行いました。

2024.07.10 安藤たい作 区議

日本共産党品川区議団を代表して、請願第9号「政治資金における裏金問題への対応を求める請願」への賛成討論を行います。

 本請願は、「一市民として政治資金における裏金問題について強い懸念を表明いたします」と述べた上、政治資金規正法の透明性の不足を指摘し、その透明性の向上を国会議員に求めるものです。

 請願は品川フリーランスの会から出されたものですが、裏金作りに熱中する一方で、消費税・インボイス増税、社会保険料・税の相次ぐ負担増など献金先の財界のための政治を進めてきた自民党政治に最も苦しめられている層からの請願だということに、その重みと請願者の怒りを感じます。

 以下、賛成の理由を2点述べます。

 1点目は、6月19日に成立した改定政治資金規正法は、企業・団体献金やパーティ券購入・裏金づくりを温存し、それにつながる政策活動費を合法化するものであり、改正どころか改悪そのもの。抜本改善が必要だからです。

 今回のパーティ券・裏金問題の発端は、しんぶん赤旗が自民党の派閥の政治団体の収支報告書をチェックし、パーティ券収入明細の不記載があったことを発見しスクープ報道したことが始まりでした。政治資金規正法は、政治団体が政治資金パーティを開催した場合、その収入総額と支出総額・明細を収支報告書に記載するよう義務付けているほかに、一回につき20万円超のパーティ券を購入した個人、企業などの法人、政治団体を収支報告書に記載するよう義務付けていました。それは、法が、(目的)に「…政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、…政治団体に係る政治資金の収支の公開…その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする。」と書き、(基本理念)に「この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、…適切に運用されなければならない。」「政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たっては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。」と定めているからです。今回、この精神に基づき北海道から沖縄までの選挙管理委員会や総務省がネット公表しているものを、赤旗記者がチェックすることにより、犯罪が判明したのです。

 ところが、今回の政治資金規正法「改正」は、収支報告書の要旨の作成と公開義務を削除しました。収支報告書そのものは3年経過すれば削除され、要旨が公表されなくなれば政治資金の実態を過去にさかのぼって確認できなくなります。スクープをされ法律違反を犯し責任を追及されていた側が、それをされないよう、過去の汚職事件を追及されにくくするよう、仕組みをつくるとは、まさに火事場泥棒です。

 また、パーティ券購入者の公開基準を5万円超に引き下げたと言いますが、これは1回あたりの額にすぎません。現在でもパーティ券購入は企業の複数の社員の名前で購入されているため、その名前を増やして更に細かく分ければこれまでと何ら変わらない額が非公開で購入できることになります。

 それだけではありません。政党から政治家を迂回させ支出の実態を隠し、裏金の温床にもなった「政策活動費」についても、廃止するどころか法定化し、この脱法行為を合法化しました。しかも支出状況の公開は10年後とされた上、その公開内容も「今後の検討」とされ全くの空手形になりました。

 そもそも、自民党などは「総額はいくらで、誰が、いつから、誰の指示で、裏金づくりが始まったのか」などの核心部分の真相究明には最後まで背を向けました。蓋をしたままの「改正」では、真相解明もなしにまともな対策がとれるはずがありません。

 改正どころか大改悪。このような「裏金温存法」は一刻も早く抜本改正させねばなりません。そんな中、草の根から声が上がった声には、地方議会としても応えるべきではありませんか。

 2点目は、こうした企業・団体献金やパーティ券を集め裏金を作るという政官財癒着の構造が、政治を大きく歪め、日本の社会を壊してきたという点です。

 パーティ券・裏金問題の本質は、企業・団体献金問題です。巨大企業が法の隙間をぬって企業・団体献金、形を変えた献金であるパーティ券購入などで政治家にカネをわたし、政治家はせっせと裏金作りに励み自分たちの利益のための政治を行うとともに、賄賂をくれる1%の財界・大企業の目先の利益をための政治を進めてきました。今回の「改定」に、企業・団体献金や政治資金パーティ券購入の禁止が入っていないことは大問題です。

 共産党は、パーティ券も含めた企業団体献金の全面禁止法案を90年代から国会に出し続けてきており、もちろん自らも企業団体献金も政党助成金も受け取っていません。今こそ、政治とカネの問題を絶つため、その実行が求められいます。
1992年に始まった「政治改革」と、日本社会の「失われた30年」は、ほぼその時期が重なります。当時、リクルート事件など相次ぐ金権腐敗政治に国民の厳しい目が向けられましたが、企業・団体献金の禁止は選挙制度の問題にすりかえらえ、小選挙区制と政党助成金がセットで導入されました。禁止されるはずの企業団体献金も、禁止は政治家個人に対してのもののみで政党・政党支部への献金は認められる、パーティ券の購入は認める、と2つの抜け穴がつくられました。今回の裏金作りはこの抜け道を利用したものです。この20年間だけを見ても、大企業の求める法人税減税は基本税率で30%から23.2%に引き下げられ、一方で国民につけを回す消費税は5%から10%へと増税されました。同時期の自民党への献金は464億円です。企業団体献金が賄賂となり、財界・大企業の利益を優先し、国民生活を顧みない政治の腐敗を生みだしたのは明らかです。政治資金の透明性を確保し、金権腐敗政治を打破することと、まともな国民のための政治をつくることは一体不可分なのです。

 請願審議では、改定政治資金規正法を評価する意見や、引き続き議論されるべき国会の問題だ、などの意見も出されましたが、改正どころか改悪そのものでした。また、与党は「これで幕引き」と考えていることも明らかです。そうさせないためには、地方議会から声をあげていくことが決定的に重要です。請願に賛成し、金権腐敗とは無縁の区民のための政治を、区民の皆さんと共につくることを呼びかけまして、私の賛成討論といたします。ご清聴ありがとうございました。