2月28日から1ヶ月間の日程で開かれる第1回定例区議会は、深刻化する不況、国および都による医療や福祉の切捨てがおこなわれているもとで、住民のいのちとくらしを守ることが最大の課題となっています。
来年度予算案は、新たに保育園5園で給食の民間委託化、国民健康保険料の値上げ、心身障害手当て600人の打ち切り、区営住宅の減免制度見直しなど福祉を後退、とりわけ低所得者に対する負担増が目立っています。
一方、千代田生命の違法な迂回融資をもとに地上げをすすめた大崎2丁目8・9番地開発に着手するなど、いっそうのゼネコン型開発をすすめています。
他方、10月から低所得者の介護保険料の減額、中小企業対策費20%の予算増、中小企業センターにパソコン20台整備、学校環境整備費も5,000万円増額されるなど、この間の区民のみなさんと党区議団との共同の取組みを反映した予算でもあります。
日本共産党は、区民のみなさんと力を合わせ、介護保険の利用料一割負担の軽減や保育園の増設、少人数学級の実現など公約実現の立場で全力をつくす決意です。
日本共産党品川区議会議員団
品川区は来年度新たに大崎2丁目8・9番地の開発に着手します。
問題は、千代田生命が違法な迂回融資をしたことです。毎日新聞(12/24付)は、「千代田生命は地上げ資金として89年以降、100億円をダミー会社に迂回融資。バブル崩壊とともにその大半が回収不能になった」と報道しました。品川区は来年度1億3,000万円を計上、今後さらに50億円の税金投入を計画していますが、これは違法行為を後押しすることになります。
また、この計画は百反坂に沿った住宅地に事務所ビルが地上10階と20階の2棟、住宅は地上38階の1棟を建てるとしています。駅前でもないのに超高層を建てれば住宅地として町並みを壊すことになります。
このような開発に中小企業予算(9億円弱)の5倍以上も税金を注ぎ込むのは大問題です。みなさんはどうお考えでしょうか。
三井不動産が中心の東五反田2丁目再開発、オーバルコート。
写真は1戸あたり770万円補助金を受けた最多価格帯7000万円という超高級マンション。
大崎駅東口 大崎ニューシティ | 352億円(27億800万円) |
大崎駅東口 ゲートシティ大崎 | 1,666億円(110億9,400万円) |
東五反田2丁目 オーバルコート | 270億円(49億円)見込み |
大崎駅東口第3地区 | 600億円(128億円)見込み |
対象を6才未満から就学前まで、所得制限も緩和して新たに2,100人が対象に。日本共産党は6回にわたり条例を提案。
区は製造業5,200社の実態調査を行い、マスタープランを策定中。区の本格的中小企業支援は初めて。日本共産党の「区内産業振興条例」制定の提案が実る。都が打ち切った製造業活性化支援事業を区が独自で継続。
中小企業センターにパソコン20台設置。無料パソコン講座を開催。
一般家庭の「雨水浸透マス」設置へ助成が実現。西品川公園に2,400トンの雨水調整池設置へ。
来年度の学校改修予算は大幅増。区内の全小中学校の会議室冷房化、トイレ、外壁、屋上防水など改修がすすみます。「トイレがきれいになた」と子どもたちの喜びの声。
品川区は「所得の少ない高齢者の介護保険料を減額する」と発表しました。年金から天引きされる保険料は10月から現在の2倍になることが決まっていますが、今回の発表は高齢者にはうれしい知らせです。
品川社会保障推進協議会(品川社保協)が区議会請願署名に取り組むなど住民の運動と日本共産党の奮闘が実現させました。
区が発表した低所得者の保険料減額は、(1)対象者は65歳以上の介護保険料第2段階の方で、収入が生活保護基準(単身で月8万円程度)以下であること、(2)介護保険料月額2,475円を1,650円に減額する、(3)実施は10月から−というもの。
今議会にそのために必要な条例改正が提案されています。
この知らせを聞いたあるお年寄りは「医療費も上がった。たとえ800円でも値下げになるのは年金ぐらしにとって本当に助かる」「一生懸命に署名を集めた甲斐があった」と語っていました。
日本共産党は「23区で一番高い保険料の原因は、事業費の過大な見積もりによる保険料の取り過ぎにある」と指摘し、保険料の引き下げと低所得者の負担軽減を提案してきました。
区は、日本共産党の提案に対して「(低所得者の負担軽減は)保険制度を崩す」と拒否してきました。
ところが、実際に介護保険が始まってみると事業費が大幅に余り、1年目と2年目で総額58億円も大幅な減額修正を行わざるを得ませんでした。日本共産党が指摘した「保険料取り過ぎ」を裏付けることになったのです。そうしたなかで自民、公明、民主など与党も態度を変えました。
この間、品川社保協など市民団体が2回にわたる署名運動を展開し、日本共産党も介護保険改善の2回の条例提案や、100回を越える懇談会・学習会などに取り組んできました。こうした努力が実を結んだのです。
日本共産党は今議会に以下の内容で3度目の条例提案をおこないます。財源は同和や海外調査など不要不急の事業を削ります。
1 介護保険料の減額 基準額3,300円を3,100円に
2 利用料負担の軽減 1割負担を3%に
「なかなか保育園に入れない」…待機児が339名、保育園の増設が必要です。また、母親と子どもが一緒に遊べる『親子サロン』の拡充など子育て支援の充実を求めます。
青年向けパソコン教室など自治体でも可能な就労援助と相談体制の設置。また、区職員の新規募集拡大を求めます。
急増するマンションでは60〜70%が大規模修繕計画がありません。マンションの実態調査と相談の強化を求めます。