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第3回定例区議会が9月20日(木)〜10月19日(金)の日程で開かれています。
今回の定例会は、補正予算(45億820万円)、奨学金貸付条例の「改正」など5件の条例、2000年度決算が議案となります。主な内容を報告します。
党議員団は、大不況の中で区民の暮らし・福祉・営業を守るために全力をつくします
公立、私立高校生などに貸し付ける奨学金の返済期間を20年から15年に短縮する条例案です。
区側は「期間が長くなるほど行方不明が増え返済が滞るから」と説明。不況で高卒の求人倍率が約6割となるなど、返済困難な状況が拡大するもとで、返済期間の短縮は大問題です。
今回の補正予算では、以下2つの前進がありました。
百反通りの第2京浜交差点付近が狭く、交通渋滞の原因となってきました。このたび品川区と住民のみなさんとの間で道路拡幅で合意。補正予算に用地買収の一部として6億円が計上されました。
現在、道路幅6・36メートルを11メートルに拡幅します。完成は2003年度中をめざしています。この拡幅は密集住宅市街地整備事業の一環として、関係住民のみなさんと区が取り組んできたもの。
百反通り四つ塚交差点、交差点の先右側部分が拡幅される
都と品川・大田・目黒・世田谷・港の5区は臨海部広域斎場の用地取得で合意しました。2万2500平方bの用地払い下げ価格は、時価の50%(43億3千万円)。地方債などを除いた分を按分し、品川区は1億8千万円余を負担することになりました。
なお、完成は2004年度の予定です。
歳出・歳入決算額はいずれも1222億9225万円。今回の決算で特に問題となる点は次の通りです。
1、生活保護世帯への入浴券の10枚削減、高齢者家賃補助制度の廃止(平成18年)、高齢者お祝い事業縮小など、低所得者・高齢者のための福祉を削ったこと。
2、保育園12人、ヘルパー16人など、住民サービスにかかわる職員を大幅に後退させたこと。
3、三井不動産やフジタが中心となった再開発(東五反田2丁目)に22億8千万円を補助するなど大規模開発を突出させていること。などです。
なお、同決算案には学校のトイレ改善など学校環境整備の前進、中小企業の計画的支援をめざす産業振興マスタープラン策定など、党議員団の取り組みで実った成果も含まれています。
9月21日の本会議で、共産党の上山弘文議員が「震災に強いまちづくり」について区長に見解を求めました。
品川区は木造家屋が密集する戸越一、二丁目地区で、密集住宅市街地整備事業をすすめています。上山議員は「まだ公園整備など目標に達していないため事業の期間の延長を」「一戸建て住宅も補助対象にすべき」と提案。
区長は「期間延長については国と最終調整をしている。戸建住宅を補助対象とする件については引き続いて働きかけていく」と積極的な答弁をしました。
党議員団は、8月に神戸市長田地区を視察。復興にあたって住宅や公園、道路整備について、住民と共同している市の取り組みを調査してきました。
党議員団は、9月19日の議会運営委員会において、区議会としてアメリカでのテロ事件を糾弾する決議(下記)をおこなうよう提案しました。しかし、21日の本会議での決議は合意に至らず、各党がもちかえり検討することになりました。
9月11日、アメリカ合衆国で発生した大規模な同時多発テロ事件は、数千人の犠牲を出す大惨事となった。品川区議会は、犠牲になった方々に心から哀悼の意を表するものである。
今回のテロ行為はアメリカへの攻撃にとどまらず、国際社会全体への攻撃である。多数の市民の生命を無差別に奪うテロ行為はいかなる政治的見解、宗教的信条によっても絶対に許されないものである。
品川区議会は、非人道的なテロ行為の根絶を強く願うとともに、世界の平和と安全を守るため、我が国を始め各国が協調し、国連が中心となって国際法規に基づく、最善の措置をとられるよう求めるものである。
「去るも地獄、残るも地獄」…今、一本橋商店街では、品川区がすすめる163号の拡幅計画で不安の声が広がっています。計画では、商店街のほぼ片側半分が削られ、商店街は存亡の危機に立たされています。8月30日に行われた区主催の住民説明会では、250人参加。住民の声を聞こうとしない品川区に厳しい意見が出されました。
第3回定例会で、共産党の南恵子議員は区側の姿勢について2つの問題点を取り上げ質問いたしました。
第1の問題点は、仕事と暮らしが成り立つ「まちづくり計画」が示されていないことです。影響を受ける沿道の地権者は約400人、立ち退きの対象となる店舗や事務所は150件。「住みつづけられる計画を示してほしい」という意見が出されています。
このことは、1980年の品川区都市計画審議会答申でも、163号線事業家にあたり「将来の生活設計が出来るような手法を導入するなど生活と営業の発展、環境改善に考慮…。」を求めています。
第2の問題点は、近隣住民の意見を聞こうとしない姿勢です。説明会での「われわれの意見は反映されるのか」との質問に、区は「都市計画道路の規準があるので意見は聞けない」と答弁しました。有無を言わさず計画を押しつけるなどとんでもありません。
区は、南議員の質問に「まちづくりの提案があれば地元の主体性を尊重し最大限支援する」と前向きの答弁をしました。しかし、9月26日の建設委員会では「10月から測量を開始、来年5月から用地買収を行いたい」と発表。「まちづくりの計画を作ってほしい」との声に背を向けています。
地域のみなさんから「ここで商売をしているから成り立っている」「交通事故を起こさないように取り組んできた。学童の事故は一件もない」という声が出されています。
まちに誇りを持ち住みつづけたいとの住民の願いに応えることではないでしょうか。
戦争賛美の教科書採択に反対する運動と、乳幼児医療費助成の所得制限撤廃の運動をすすめてこられた方に声を寄せていただきました。
日本の侵略戦争や植民地支配を美化し肯定する扶桑社版の歴史・公民教科書が八月七日の品川区教育委員会で正式に不採択となりました。不当にも東京都教育委員会など一部の養護学校で採択されたものの、全国のすべての公立中学校で不採択となりました。
品川でも教科書問題連絡会を結成し、危険な教科書の内容を父母・区民に宣伝し、不採択運動をすすめてきました。教育委員会の傍聴にも100人近くの現場教師・父母・区民が詰めかけました。中にはビラ1枚見てこんな教科書が採択されたら大変だと駆けつけてくれた人もいました。そして、多くの方が教育委員にハガキや手紙で不採択を訴えました。民主教育を守る大きな連帯の輪がつくられました。
(都教組品川支部書記長原登喜夫)
品川区では、子育て支援として、いろいろなサービスの充実を図り、私たち親子はとても喜んでおります。しかし近年、住宅・教育等も高く、また、病に倒れた両親への月々の仕送りなど、共働きでも毎日生活をしていくのもギリギリ状態です。
そんな中、区内の親たち全員が平等な恩恵を受けられる子育て支援策の一つとして、乳幼児医療費助成制度の所得制限撤廃を再度検討していただきたくお願いいたします。
(東大井一丁目土屋美枝)