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東日本大震災と原発事故から一年、いま区政が行うべき緊急課題は、過去の大震災の教訓に学び、予想される災害の実態をしっかりと区民に伝え、住民参加で災害に強いまちづくりを進めることです。日本共産党は、第一回定例区議会において、品川区に自助、共助を強調するだけでなく、自治体の最も重要な役割である災害を未然に防ぐために徹底した予防対策を行うよう求めました。
また厳しさが増す区民の暮らしと福祉、中小企業、雇用を守り増進させるために全力をあげました。
阪神淡路大震災において、神戸市では家屋の倒壊や家具による圧死で地震発生から15分程度で92%もの方が亡くなりました。犠牲者の多くが高齢者、古い住宅密集地域で暮らし、自力では住宅耐震化や建て替えができない社会的弱者に集中していました。
東京都の火災危険度調査では、品川区は火災危険度第1位。都内上位100町丁目の中に20丁目が入っています。特に木造住宅が密集している地域は軒並み火災危険度4と5です。現在区は、震度6強の地震直後の出火件数は48件ですが、24時間後には1万1870棟、250倍に燃え広がると想定しています。
共産党は95年阪神淡路大震災の教訓に学び、同年第一回定例会に住宅耐震支援の創設を提案。当時区長は「個人の財産は個人で管理するのが原則」と拒否しましたが、06年には議員提案を行い各会派に賛同を呼びかけるなど繰り返し提案。07年から耐震診断助成が開始され、昨年は耐震化助成額を2倍化させるなど毎年のように対象や助成額の引き上げなど改善させてきました。
しかし、品川区が掲げた耐震促進計画は遅々として進みません。15年度までに木造住宅など(対象9851棟)の耐震化目標9割(年間1100棟)を掲げましたが、5年間で161棟、目標の3%のみです。
なぜ進まないのでしょうか。自助・共助を強調するだけで、住民の命と財産を守るために、制度を普及・充実し目標達成に責任を持つ区の姿勢がないからです。
共産党は、耐震化を促進するとともに石こうボードなど不燃化工事への助成制度創設、初期消火の強化を提案。また、区営住宅の増設を防災の観点から求めました。
注意:それぞれの事業に対象や助成限度額、補助割合があります。詳細は共産党区議団又は、区窓口にご連絡を。
これまでの防災計画では、障害者や高齢者など災害弱者が避難生活をおくる福祉避難所に、防災備蓄や災害時の運営体制など全く準備がありませんでした。
共産党は昨年から、繰り返し災害弱者への支援強化を取り上げてきました。新年度予算に特養ホームなど17ヶ所の福祉施設を福祉避難所として位置づけ、水や食糧、簡易トイレ、太陽光付き充電器などの備蓄が実現。避難所運営では体制強化されることになりました。
なかつか亮区議は「支援充実は歓迎します。しかし、福祉避難所の受入れ想定が区内で340人分とは少なすぎる」と指摘。シルバーセンターでの備蓄や受入れ施設の拡大、自宅避難者の支援など、さらなる改善を要望。区は「シルバーセンターでの備蓄は進めていく」など答弁しました。
また、海に面している品川区にとって、津波対策も急がれています。自力での移動が困難な災害弱者の避難支援策や、りんかい線や地下トンネルなど地下施設への津波対策を求めました。
震災時、マンションではエレベーターが止まり高層階は陸の孤島に。給排水管被害でトイレは使用不可。長周期地震動によるさらなる被害も指摘されています。エレベーター内備蓄や家具転倒防止助成など、居住者支援の創設を求めています。
アエラ4月号「構造設計者はタワーマンションに住まない」━免震超高層に潜む危険と超高層ビルへの危険性をマスコミも警鐘乱打しています。
今年度、国保、介護保険、後期高齢者医療の保険料トリプル値上げが実施されました。
鈴木ひろ子区議は、財源を示して引き下げを求めました。
年収300万円の4人家族の場合、国保料と介護保険料の合計は10年度19万4千円から13年度には34万8千円に。3年間で1.8倍、15万4千円もの値上げになります。収入の1.3ヵ月分が保険料で消える過酷な値上げです。
「病気になったらと最優先に払ってきたが、いよいよ払いきれない」?多くの区民から悲鳴が上がっています。国保料の滞納世帯は4世帯に1世帯。高すぎる保険料を払えず、保険証がなく医療にかかれず命を落とす人が少なくありません。
介護保険料は6年ぶりの値上げ。基準額月3900円から4700円に、年9600円もの値上げは過去最大です。 区議会に、中止を求める区民の請願が2件提出されました。
低所得者ほど重く、高額所得者を優遇する負担割合を変えれば、住民税非課税者の値上げを中止できると主張し、請願に賛成しました。
今年は後期高齢者医療保険料も平均年額8731円の値上げです。
トリプル値上げに自民、公明、民主、無所属が賛成しました。
住民税非課税世帯の国保・介護保険・後期高齢者医療の保険料値上げを中止するのに必要な額は2億数千万円。
大崎や大井、目黒駅前などですすむ大型開発予算は、今年だけでも38億円です。その7%分で値上げ中止は可能です。
区民生活がこんなに大変なときに、民主党政権は「消費税増税に命をかける」としゃにむに押し通そうとしています。
日本共産党は「消費税増税は暮らしも、経済も、財政も壊す」と主張。「消費税増税なしで、財政危機打開と社会保障の再生・充実を行う」提言(※)を発表しました。
財源は、大型開発や軍事費をはじめ税金の無駄づかいの一掃と、富裕層・大企業優遇の不公平税制を見直し、応分の負担をもとめています。
さらに、国民の所得を増やし経済を内需主導で健全な軌道にのせる民主的改革をすすめます。
※ 提言全文は日本共産党ホームページをご覧下さい。
区は、林試の森から武蔵小山駅周辺、パルム商店街に沿って中原街道まで約60ヘクタールに、高さ140mの超高層ビル、さらに60m、45mビル林立の開発を計画中です。
区は、07年に地域住民意向調査を行ないましたが、結果公表を拒否してきました。共産党が情報公開手続きで入手した資料によると、将来希望する街のイメージ第一位は「人々のふれあいを大切にする庶民の街」(44%)、最下位は「洗練された都会的街」(6%)でした。
「140mが庶民的な街といえるのか。地域住民の意向を無視した開発には反対」といいぬま雅子区議は主張しました。
武蔵小山商店街が元気になることは、地域の願いです。高層ビル建設がまちの活性化になるのでしょうか。
大規模開発は地域のコミニュテイを壊し、風害など環境悪化を招き、地域を一変させます。品川区は、大井町、大崎、五反田、目黒各駅周辺など大規模開発に計画中も含め1500億円の税金を投入して進めてきました。大企業・ゼネコンの求める開発から、地域住民の意向を大事にしたまちづくりに転換するべきです
南恵子区議は、気軽に社会参加できるよう区の施設に磁気ループの整備を求めました。
「集まりに来たけど、聞こえなくて話の内容がわからないの」と高齢の女性が話してくれました。聴力が衰えると、人の集まる場所に行きたくなくなり、生活が消極的になります。いつまでも豊かに暮らしたいという気持ちは大事です。
現在、設置されているのは、五反田文化センター大ホールだけです。区は新設および大規模改修の時に整備すると答弁しましたが、1台30万円程度の移動式を一刻も早く買い揃え、各集会施設に整備するよう求めました。
磁気ループとは
難聴者の聞こえを支援する設備のこと。ループアンテナ内で誘導磁界を発生させることで、音声磁場をつくり、 聞こえをしっかりサポートします。
学校選択制がはじまって12年。過大校と過少校ができて学校間に格差がうまれています。町会役員の方たちからも「学校と地域のつながりを壊す学校選択制はやめてほしい」という声が寄せられています。
加えて、新たな問題が明らかになりました。定員を超えた場合抽選になります。抽選にもれ、2月末まで入学を待っても入れなかった子どもは、中学校で18人、小学校で62人もいたのです。
区は、「事前に情報を出している。リスクも含めて選ぶのは保護者だ。」といい、保護者に責任を転嫁。
共産党は、学校と地域のつながりを壊し、子どもの心を傷つけるのでやめるべきだと学校選択制の中止を求めました。学習指導要領が改訂されたことで、今年4月から中学・高校の体育授業で武道が必修化されます(柔道・剣道・相撲の3つから選択)。
今、全国で柔道の必修化に不安の声が広がっています。過去28年間、中学・高校で起きた柔道事故で114人が死亡し、275人が重い障害を負っています。
石田ちひろ区議は、事故が多発しているからこそ安全対策を万全なものにすべきだと求めました。
名古屋大学の内田良准教授の調査(東海・北陸の7県)で、昨年起きた柔道事故は授業中の事故(19%)が部活動中の事故(8%)より2.4倍と、深刻な事態が報告されました。
品川ではすでに小中一貫教育のもと、06年度から小学5・6年生は年間3〜5時間、柔道が実施されていました。12年度は、小学校26校、中学校13校が柔道を選択しています。
指導は、教員や協力者(警察官や地域の柔道有段者)2人以上で行います。教員は柔道指導経験のあるなしに関わらず、一回二時間の研修を受けていますが、この体制で充分と言えるでしょうか。
柔道人口が日本の3倍のフランスでは指導者に国家資格を取らせ、生理学・解剖学・精神教育学・トレーニング法・救急救命の仕方など多岐にわたる知識と技術を身につけさせるなど徹底した対策をとり、05年以降、18歳以下の死亡事故はゼロと報告されています。
指導者研修、安全対策の徹底こそ必要です。
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