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2013年の予算が決まりました。日本共産党区議団は、区民のみなさんから寄せられた「仕事がなくて食べていかれない」「年金が減り続け老後の先行きが見えず不安」「保育園をたくさん作って」「地震がこわい。資金がなくて建て替えができない」などたくさんの願いを受け止め頑張りました。
品川区が進める防災の名の下の大規模開発・巨大道路建設ではなく、区民の命守るまちづくりと社会保障の充実を求めた第一回区議会の報告をします。
今年4月(一次分)申込2160人中、入園は1528人。約3割632人が希望する認可保育園に入れませんでした。「妊娠中から保育所探しに歩き回り、育児休暇中も不安にさいなまれたあげく、預け先が決まらない」「職場復帰ができない」「保育園に入れなければ、決まった就職もダメになる」悲痛な叫びが届いています。
毎年500〜600人もの待機児が解消しないのは、この問題に真剣に取り組んでこなかった行政の怠慢があります。
共産党はこの点を指摘し、2001年から認可保育園増設を求めてきましたが、区には待機児をゼロにする本気の取り組みがありませんでした。
国も都も区も、認可保育園は金がかかる。いずれ少子化が訪れ、保育需要が減ると理由付けし、認可保育園増設ではなく、定員増や弾力化など詰め込み保育と、認可外施設(認証保育園や保育ママ制度など)国基準以下の補完的施設で対応してきました。
マンションの一室よりも、園庭のある保育園、保育士の配置、保育内容、応能負担の保育料などから保護者が認可保育園を求めるのは当然です。
区は目の前の子どもと保護者に責任を持ち、希望する全ての子どもを受け入れる認可保育園大幅増設に踏み出すべきです。
議会には毎年認可保育園増設を求める請願が出ています。自民、公明、無所属、民主など与党は、請願に反対し続けていますが、区は区民要求に押され2011年から毎年複数認可保育園増設に踏み出しました。
ところが、17園増設中13園は株式会社立です。利益最優先、儲からなければ撤退する企業は福祉になじみません。区は今年4月に開設した荏原すこやか園を最後に、区立保育園をつくる計画はありません。
共産党は、区が待機児解消に責任を持つこと、区立・社会福祉法人立保育園増設を柱に希望するみんなを入園させること、認可外施設を、認可に引き上げる支援を求めています。
認可保育園を求める署名が始まっています。4月10日大井町にて新日本婦人の会
深刻なデフレ不況は、働く人の所得が減り続けてきたことが最大の原因です。働く人の平均給与年額が、1997年をピークに66万円減る一方、企業の経常利益は1.6倍に跳ね上がり、内部留保は260兆円。ごく一部の取り崩しで賃上げは可能です。
区長に、区内大企業に対し、働く人の賃上げと無法なリストラをやめるよう申し入れを行うよう求めましたが、「一自治体の長という立場で申し入れの考えはない」と答弁。区民生活が大変な時、これぞ区長の役割、出番ではないでしょうか。
昨年9月、区長提案の保育料値上げ条例が、自民、公明、無所属、民主など与党の賛成で決定されたからです。区の値上げの理由は、「待機児解消にお金がかかったので保護者に負担を求める」「国の定める保育料まで引き上げる」であり、国も区も与党も、親負担増を当然としています。
共産党は、子どもを健やかに育てる保育の受益者は社会であり、社会全体で子育てを応援する時に値上げなどとんでもないと中止を求めました。
共産党は総括質問で、子育てと仕事の両立支援を進めること。子どもを2人3人複数育てたいと希望する人の願いがかなう環境をつくってほしいと求めました。
女性が男性と同じように条件整備が整っている先進国では安心して子育ても仕事も続けることができます。
スウェーデンでは0歳から6歳までのお子さんを持った母親の79%が仕事をしています。豊かな社会保障に支えられ、小規模で家庭的保育園が家のすぐそばにあり安心して働けます。
フランスでは、女性が子育てしながら仕事を続けること、男性も子育てや家事をすること、労働時間が短く家族の生活を保障しているなど、国の家族支援策が進み、女性が自分らしく生活する環境をつくり、少子化の心配がなくなっています。
子どもは社会の宝物です。「生まれてきてくれてありがとう」と子どもの誕生を周りの人々が一緒に喜びあい、子育てを応援する社会をつくりましょう。
共産党は、子育てに特別なお金がかからない社会をめざしています。学校給食の無料化、保育・教育の無償化、高校・大学の奨学金を返済不要の無償給付型に変えるよう求めています。
4月から、平塚小学校跡地(荏原4丁目)に文化スポーツ施設「スクエア荏原」が開設。共産党は、区民が気軽に使えるよう利用料の減免制度をつくるべきと求めました。区は「適正な金額。減免制度をつくる考えはない」と答弁。
地域から期待される施設ですが、利用料を聞いてびっくり。登録団体の減免制度がないため、区民集会所などに比べて2倍以上。「絵画や書道、健康体操など趣味のサークルでは利用できない」との声が多数あがっています。いったい誰のための施設なのでしょうか。
区は伊藤学園のプールの一般開放を5月に中止すると発表。利用者が署名数4896筆を添えて存続を求める請願・陳情を提出。賛成は共産党だけ。自民、公明、民主、無所属などは反対しました。
区は廃止の理由を、夏暑く冬寒い構造上の問題があり電気代がかかる。豊葉の杜学園などで代替できると説明。共産党は、「構造上の問題は、区民に一般開放を約束して5年前に新築したにもかかわらず必要な設備を怠った区にこそ責任がある。身近にあるからこそ、子どもたちも地域の人も気軽に利用できる。一般開放は続けるべき」と主張しました。
伊藤学園プール(区のホームページより)
品川区議会は、第1回定例会から、議場に「日の丸」を掲揚しましたが、区民から掲揚中止を求める請願が出されました。
共産党は、「日の丸」を掲揚することは、憲法に基づく思想及び良心の自由を侵害し、区民への強制になると中止を求めました。
自民党は、「日本人の誇りのため速やかに結論を」と請願に反対。
公明、無所属、民主など与党も反対。委員会を傍聴された方から「今なぜ掲げるのか、9条改悪の動きが目立っているなか危険」とご意見をいただきました。
「日の丸」「君が代」の問題は戦前の戦争準備の思想教育の旗印として、私などは小学一年生の時から意味もわからず教えこまれ、国のため、天皇のため、命を捨てても従わなければならないと言われ、戦争に突入、悲惨な結果を招いたのです。
私は本会議場に入り、議長の後方に高々と掲げられた「日の丸」を目にし忌まわしい記憶がよみがえり、いたたまれない気持ちになりました。
「日の丸」「君が代」は、忘れることができない苦しみを思い出すのです。あの戦争のため、大切な家族や友人、家や財産をなくした人はたくさんいます。
卒業式、入学式などの行事全てで、「日の丸」が掲揚され、自然と馴らされていけば、「昔」の私のような人間ができるのではないかと心配です。
西品川1丁目在住 伊藤 茂雄(82歳)
昭和21年に計画した道路29号線建設に住民はビックリ。計画上の各地域で町会ぐるみの反対運動が起きています。
東京都と品川区は、住民説明会で、阪神淡路大震災時の実証事例を紹介。「幅12・道路が延焼拡大を100%防いだので、余裕を考え、幅20・道路と沿道の不燃化建物で効果を高めたい」と説明しました。しかし、この事例は発災時刻が早朝6時の無風状態です。品川区の被害想定は夕方6時、風速8mですから、品川を襲う大震災の前提になりません。
区は「都が一応想定し、焼け止まると聞いている」と曖昧な説明です。実は都から「大丈夫」と説明は受けたものの、資料は非公開で想定に車両火災すら入っていないのです。これでは「安全神話」です。
墨田区では、22m道路の沿道建物に補助金をつけてコンクリート住宅を誘導する事業を28年間実施しました。しかし、その防災上の効果を検証したところ、幅22m道路でも沿道に残る木造住宅の15ヶ所から火災が道路を越えることがわかりました。共産党がこの報告書を示すと、区は「100%でなければ何もできないでは、防災対策は進まない」と開き直りました。
阪神淡路大震災直後の死者の9割が、住宅倒壊によるものでした。
29号線道路は822億円もかかりますが、木造住宅の耐震化は433億円(区議団試算)で可能です。
防災に役立たない道路はやめ、震災被害を未然に防ぐ、住宅耐震化や初期消火、災害弱者支援の強化への転換こそ必要です。
品川区は道路建設と合わせ新 たな再開発マンションの誘導を狙っ ています。
実際に完成した一本橋通り道路(補助163号線)事業では100m級マンションを3本も誘導し、すでに1本が完成しました(下の写真)。
29号線の沿道まちづくりについて、区は10階建てマンションを「29号線の参考」と紹介し、新たな再開発マンションも「地域の機運が高まったら検討する」と説明。道路建設と巨大ビルづくりが加速しています。
商店街や住宅街にこんな建物を誘導するのは「まち壊し」そのものです。
区内の超高層ビル建設はさらに拡大しています。
区が補助金として税金投入している額は確認できた事業だけで合計1500億円にもなり、現在、工事中、着工予定の再開発事業は、大崎駅西口南、北品川5丁目第一、目黒駅前周辺、大井1丁目南、西品川1丁目、武蔵小山駅前など区内各地で展開しています。
新年度予算には、更に大井町広町地区、品川駅南地域が計上されています。
大崎・五反田・目黒・品川・武蔵小山などの駅周辺と区内全域での再開発で巨大なマンションやオフィスビルを進めています。結局、潤うのは三井、三菱、住友不動産、清水建設など大企業と大手ゼネコンです。
区が目指す「国際都市品川」とはこのような超高層ビルの街です。
区の世論調査で、区民が求める重点施策のトップ3は「防災対策」「高齢者福祉」「安全な市街地整備」です。一方、「再開発による地域整備」は14位、5%程です。高層ビルではなく防災や暮らし優先区政が区民の願いです。
安倍自公政権の「アベノミクス」による財政出動の大号令で、各地で不要不急の大型公共事業が復活していますが、29号線計画もその一貫です。
国の財政を破綻させ、国民には消費税引き上げとは許されません。
国保料を4月から大幅値上げする条例が、自民・公明、民主、無所属などの賛成で成立しました。
区は2011年に国保料の算定方式を変え、扶養家族のいる世帯、障害者世帯、医療費がたくさんかかる世帯など社会的弱者を狙い打ちに三年連続値上げ。
影響は2万人に及びます。年収300万円の4人世帯では国保料だけで約30万円。3年間でなんと1.8倍、13万円もの値上げです。
共産党は、「保険料を払えず医療にかかれない事態が広がっている。これ以上手遅れで命を落とす人を増やしてはいけない」と反対しました。
今回、区は国保への税金投入を3億2000万円も削減し、その分を社会的弱者の国保料の値上げにしました。今後もさらに税金投入を削減し、国保料を値上げする方針です。
おおもとは、自民、公明、民主の3党合意で強行した国の社会保障切捨て路線があります。
減らしてきた国保への国庫負担を元に戻し、保険料の引き下げこそすべきです。
昨年9月に「いじめによる自殺」をした男子生徒の父親の「心情」が新聞(「朝日」3月30日付)に掲載されました。
「(調査対策委員会は)1ヶ月に5回集まっただけ。私も委員でしたが、区教委の資料を追認するばかりで、独自調査はなかった」…。
父親のこの告白はたいへん衝撃的でした。父親は、今年1月末に警察に被害届を提出し、3月に調査の継続を学校に要請と報道されています。
区教委は、区議会に対して、自殺直後に、父親と学識経験者による調査対策委員会を発足させ、「委員会の事務局に徹していた」と説明していました。しかし、この説明と異なります。
遺族を委員に加え、区教委が事務局になったということで、委員会の客観性・透明性をカモフラージュしただけ、実は、真相にフタをするための仕掛けでしかなかったのではないかという疑いさえでてきます。
調査報告書そのものの信ぴょう性が問われます。調査対策委員会のメンバーの公表すら区教委は未だに拒否しています。
昨年1年間に品川区の学校に通う3人の子どもが亡くなりました。
共産党は、子どもの命を守ることを最優先にすること、そして、なぜ、死に至るようないじめが起こったのかなどをあきらかにするよう区教委にもとめてきました。
また、共産党は、「いじめ」の背景に子どもを競争に駆り立て、教職員に多忙化を強いる「学校選択制」「小中一貫校」などの教育方針にあるのではないか、謙虚にメスを入れ、見直しすべきではないかと求めました。
2005年以来、共産党は若者健診制度の創設を求め取り上げてきました。医師会も要望していました。
日本民主青年同盟の請願運動にも一緒に取り組む中で、35歳以上を対象に実現しました。
活気ある商店街に欠かせない八百屋、魚屋、肉屋の営業が存続できるよう支援を求めてきました。
また、高齢者などに宅配体制をつくれと求め、第一歩がはじまりました。
自立して生活できるために就労と施設の整備は欠かせません。
切実な願いを受け止めて実現させました。
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