少人数学級を実施 愛知県犬山市
子どもの学びを支える手段として導入

 新年になり、子どもの教育環境を整えてほしいという願いは切実です。日本共産党は30人学級の実施を求めて署名運動を進めています。愛知県犬山市は、15年度春から30人程度学級を実施していますので、早速たずねてきました。

少人数学級は子どもの学びを支える手段ーー市教育委員会の姿勢は明快

 名古屋から名鉄線の特急に乗り30分すると犬山駅に着きます。

  犬山市は、犬山城が木曽川沿いの小高い丘の上に建っているそうで、戦国時代はさまざまな武将がこの城を戦いのとりでに使ったという町です。

 対応してくれた市教育委員会の指導課主幹は元校長先生で、大変熱心に説明をしてくれました。

 まず、犬山市の市長と教育長の教育への姿勢は、国や品川区のような競争教育とはちがう方向ですが、その理由が説明でわかりました。
教育長は、『子どもの内部にあるものを引き出して、本当の意味の自主性を子どもの中につくる』教育を大事にしています。
それを実践するには、教師がいい授業をすることが何より大事だと主張しています。授業の準備、子どもが関心をもてるように、また、一人ひとりの顔を思い浮かべながら準備など。そして、いい授業を提供するための手段として少人数学級が大事だということで導入したという説明でした。導入に愛知県は消極的なため「けんか」をしたといいます。

  平成13年からスタートしましたが、当初は一クラスを二つに分けて少人数での授業から始まりました。非常勤講師ですが必要な教師の数を確保するために、教育委員会が学校の希望をきいて28名採用。毎年増やし16年度には71人にも増えました。しかし、非常勤講師では担任できないので教務主任や校務主任などの教師が担任を持ち、体制をつくったそうです。これらの人件費は1億5千万円、市の負担です。

子どもの発想・思考を大事にする教育

 指導課主幹は、子どもの学力や成長を本当に大事にしたいという思いを強くもっている方でした。

 率直に、「少人数だと子どもの面倒を見やすくなるのは当たり前のこと。」と明快に話していました。

 大事なことは、少人数になったことで一人ひとりの子どもを良く見えるようになり、その分、子どもの発想や思考をどれだけ引き出せるかが大事なんだと協調します。

 そのためには、子どもをよく見えること、子どもが良くわかること、子どもとの信頼関係がしっかり取れていることが大事になります。
また、子どもがわかれば、授業の進め方など子どもにあった進め方や指導の工夫ができます。

 前に述べたように、どのような授業をするか、準備も十分にしなければなりません。

国に顔を向けるのではなく、子どもを見た教育を

 国あげて競争教育(できる子と指導の必要な子を分ける教育)を進めている今、犬山市のような子どもの持っている能力を十分に引き出すための教育を大事にしているところがあるのはとてもうれしいことです。

 品川は、国に先駆けて競争教育を進めているのに比べて、行政のトップの意向でこうも違うのかと驚きました。


『ダイオキシン汚染物を持ってこないで』 の声をお寄せください

 ダイオキシン汚染物を、八潮地域内の民間処理施設で焼やして処理する計画は今でも存在しています。新しい年になって、いよいよ動き出します。

 八潮に運ばれ燃やされることになったら、八潮の空気は今よりもっと汚れ、住んでる人たちの健康に深刻な影響が出ると心配されます。

 「ダイオキシン汚染物を、品川・八潮に輸送して処理する計画は中止してください」の署名を、ダイオキシン汚染物について考える会が取り組んでいます。

  南も協力したいとおもいます。みなさんの力も貸してください。