もし地震が起きたらお宅は大丈夫?
耐震診断・補強工事の助成を増やして

いつおきても不思議でない時期に来ている地震への備えが急がれます。区は耐震診断や補強工事に助成などを実施しましたが、年間40件程度です。もっと増やして、倒壊しない、圧死者を出さない、地震に強い街を街あげて取り組む必要があります。

今年7月に千葉県北西部、8月には宮城県沖と新潟中越地方などで震度5を超える地震が起きました。M7クラスの首都直下型、M8クラスの東海、東南海、南海地震は数十年の間に発生すると予想されています。

中央防災会議の溝上東大教授は、「M8クラスはまだ百年以上の余裕があるが、首都圏はM7クラスの直下型地震が起きる時期に入っている」と警告しています。地震対策は待ったなしの問題です。

マグニチュードとは

数値が大きいほど大規模で、マグニチュードの数字が1増えると地震のエネルギーは32倍に、2増えると32×32で1024倍になります。

マグニチュード8の地震は、マグニチュード6の地震の約1000倍ものエネルギーがある、ということになります。

もっと対象の数を増やしてほしい

品川区は、昨年度から建築物の安全性の向上を図り、災害に強いまちづくりを推進するため、「木造住宅耐震診断支援事業」を開始しました。

しかし、年間にわずか40件程度で、少なすぎます。昨年度は、予定数の40件、今年度はすでに28件になっています。もっとふやして災害に強い街に一日も早くなるように進めるべきではないかと思います。

品川区の耐震診断助成

個人が所有する木造住宅(昭和56年6月1日前に建築確認を受け建築されたもの)

申請に基づき専門機関から専門家を派遣、あわせて費用の一部を助成(12万円の2分の1の6万円)

区内には耐震基準以前の住宅が2万戸も

昭和56年以前に建設された住宅は古い耐震基準で震度7に耐えられないため倒壊の危険があります。区内にはそういう住宅が2万2千〜2万3千戸あります。日本木造住宅耐震補強事業者協同組合は、改善の兆しがないことをあげて「早急な診断と適切な対策」の必要性を強く求めています。住宅の倒壊によって多くの命が失われた阪神淡路大震災の経験を通じて、絶対にあっ支社を出さない対策は耐震化です。「直下型地震が起きる時期に入っている」との研究者の指摘があるだけに、時間との勝負になっているのではないでしょうか。

補強工事の費用にも助成を

品川区内には危険度の高い地域がいくつかあります。南大井地域は含まれていませんが、木造住宅はまだありますので、耐震診断と補強工事の希望はあると思います。

しかし、耐震診断をして補強工事が必要だと診断されても、工事費用の都合をつけられない場合です。ある専門機関の調査では、耐震診断をしても補強工事を実施したのは25%にとどまっているといいます。補強工事にかけた費用は50万〜100万円未満は45%、平均は120万円未満。補強工事をしないとした理由は経済が48%となっており、費用がかかりすぎることが進まない理由です。

助成制度を設けるべきではないでしょうか。皆さんと運動していきます。