生活委保護基準以下の賃金では暮せない
ワーキングプアをなくすために

TVをはじめマスコミが大きく取り上げているワーキングプア問題。働いても少しも豊かになれないばかりか親から子に継承されてしまうなど深刻な実態が紹介されています。品川区は低賃金、短時間雇用の採用です。改善が必要です。

図書館の窓口サービスやすまいるスクールは派遣社員に

品川区には10ヶ所の図書館があります。どこも区民の利用が高く身近なところにあるために喜ばれています。

その図書館で働いている30代女性は、午後3時から夜8時15分までの5時間15分の勤務で週4日働いていますが、時給は900円なのでこれだけではとても暮せず、午前に2ヶ所のアルバイトをしています。

今のところは病気もせず何とか頑張れていますが、いつも不安を抱えています。以前、必要な本を一生懸命に探してくれた図書館職員の姿に接して、自分も図書館で働きたいという気持ちになったといいます。

また、学校のすまいるスクールで働く20代の男性の場合は、午後1時15分から夜6時15分の5時間勤務を週3日、それだけではやはり暮せないので区の別の仕事を掛け持ちしてようやく10万円の賃金になるといいます。しかし、「親と一緒に暮しているから何とかなるが、このままでは結婚などとても出来ないと思うが、子どもに関わる仕事を一生の仕事にしたいから頑張るしかない」といいます。

図書館の方が区の仕事から得ている月収は72000円、すまいるスクールの方は10万円弱ですが、生活保護世帯よりも少ない金額です。暮せないことは誰が見ても明白です。

区は社会保険に加入させず
自治体がこんな雇用でいいのでしょうか

短時間勤務や非正規雇用がまかりとおっており、空前の儲けが大企業に広がっているなどと報道されています。 大企業がそのような儲けをあげられるのは、雇用保険などの社会保険に加入させる必要のない雇用形態をとっているからです。

働く側は労働力を企業に提供して賃金を得、企業は利益を得ていますが、健康を壊して働けなくなれば賃金を得ることはできなくなります。そこで、働く側には健康保険や雇用保険などは絶対に必要のものです。保険に加入しないで働かせるなどはあってはならないもので雇用に責任をもとうとしない無責任な姿勢です。

ところが、その大問題を今日では

自治体が率先してすすめています。 先にご紹介した図書館で働いている方も、すまいるスクールで働いている方も区は保険に加入させず働かせています。

こんなことでは、違反している企業に是正指導が出来ないではありませんか。やめるべきです。

パート、派遣など誰でも雇用保険・社会保険に加入は出来る

パート、派遣など非正規雇用でも一定の要件を満たせば健康保険や雇用保険に加入は出来ます。

健康保険の場合は、

(1)2ヶ月以上働いていること、
(2)正社員の所定労働時間の4分の3以上の時間を働いていれば加入できます。

雇用保険の場合は、
(1)1年以上継続して働く見込みがあり、
(2)一週間の労働時間が30時間以上であれば加入できます。一週間の労働時間が30時間未満でも20時間以上であれば短時間労働被保険者という資格で加入できます。

厚生年金の加入は、
(1)2ヶ月以上働いて、
(2)正社員の所定労働時間の4分の3以上の時間を働いていれば加入できます。

これらの保険や年金は自己負担がありますが、目先の利益にとらわれて加入を控えるのではなく、将来のことを考えて加入しておいたほうが絶対に得です。

労働条件などの仕事のことで悩んでいることがありましたら、気軽にご相談ください。

来年度の予算要望書を区長に届けました

11月17日(金)、党区議団は来年度予算要望、6重点項目と105項目からなる要望書を区長に提出しました。以下に、重点項目を紹介します。

1、医療・福祉・税制などの社会福祉構造改革による負担増から区民生活を守るために、区としての救済策をつくること。

2、子育て世代の経済的負担を軽減するため、子育て支援の充実を図ること。

3、行政サービスの市場開放は行わないこと。区職員の不安定雇用への置き換えを止めるとともに、非常勤、アルバイト、委託先労働者の労働条件を改善すること。

4、まちづくりは、巨大ビルの大型開発や高速道路優先をあらため、区営住宅、特別養護老人ホームの増設、地震に強いまちづくりを進めること。

5、学校選択制、習熟度別学習など競争主義の教育改革「プラン21」は見直し、少人数の学びあい教育を実現すること。

6、区政運営にあたっては、「区民の意見を良く聞く」姿勢を貫き、情報公開と住民参加を徹底すること。