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2004年4月25日発行 第68号 ryo@nakatsukaryo.net |
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「小中一貫校って、どんな授業をするの?」 学び・遊び・友達作り… 今、子どもにとって、どんな学校が必要なのか?一緒に考えましょう 2年後には「4・3・2制一貫教育」を全校実施。3年後、原小・伊藤中小中一貫校開設。 品川区は今年中に「小中一貫教育」のカリキュラムを作成し、2年後には区内全ての小中学校で「一貫教育」を実施。原小・伊藤中小中一貫校の開校は3年後の平成19年4月を目指すとしています。
なぜ一貫校を作るのか?不安の声広がる 計画だけが一方的に進み、次々と教育内容が変更することに対し、不安の声が広がっています。 昨年伊藤中PTAが実施したアンケートには「小中一貫校のメリットは何なのか、なぜそうしなくてはいけないのか、はっきり説明をしてほしい」「どうして小中一貫校にしなければならないのか疑問です、もっと根本的な問題を見つめる方が大切だと思います」と寄せられています。 小1から始める習熟度別学習とは 高橋区長は「1〜4年生は、一部習熟度別学習を導入しながら基礎基本の徹底を十分に図る」(特区申請書より)と説明します。 また、習熟度別学習について若月教育長は「できる子、できない子、学習が進んでいる子供にその先を勉強させることはなぜいけないのか。おくれている、勉強がなかなかわかりづらい子供に、先に進まないで、それをもう一度教え直すということが、なぜいけないのか」(平成14年第3回定例会より)と語ります。 小学校・中学校における一貫教育は学力の向上につながるのか? 習熟度別学習は学力の向上にはつながらない 2000年OECD(経済協力開発機構)が15歳を対象に実施した国際学力比較テストの結果は「習熟度別学習は学力の向上につながらない」と示され世界を驚かせました。 読み書きを理解する能力を調査では第1位フィンランド続いて、カナダ、ニュージーランド、日本は第8位。上位を占めた国は、多様な能力や個性を持った子どもたちが、違いを交流し学びあう少人数学級を推進した国でした。下位に位置したスイス17位、ドイツ21位は「能力別・進路別指導の教育」を推進してきた国でした。 子どもを学力や能力でクラスを分け授業を進めるほうが、学力は上がると思われていただけに、この結果は世界を震撼させました。 日本では一部の高校や進学塾、予備校で実施されていますが、小中一貫教育のように、小学校での導入は近年の動きです。 欧米では「効果が疑わしい」と廃止。 欧米では、習熟度別学習の研究は70年〜80年は盛んに行われましたが「子どもに早い段階で劣等感を与え、学力の向上に有益ではない」「学力格差はいっそう拡大する」(カルホルニア大学オークス教授)等と指摘され廃止、少人数学級へと移行が進んでいます。 小5から始めるステップアップ学習とは 高橋区長はステップアップ学習について「特定分野の優れた能力や学ぼうとする力を伸ばしていくことを目的」(特区申請書より)と話します。 小学校5年生の段階で子どもをコース別に分け授業を行うとの事ですが、先の国際学力比較テストの結果は、こうした教育が時代遅れであることを示しています。 私は、小・中学校では、勉強が得意な生徒、不得意な生徒がお互いに教えあったり、学びあったりする教育こそ大切だと思います。 区は十分な説明を 区は30人学級導入を退け、危険性が指摘されている習熟度学習や選択学習を進めています。区民から「どんな教育を行うのかもっと説明してほしい」「子どもを実験に使わないでほしい」との声も上がっています。 小中一貫教育が失敗し、子どもの将来に取り返しのつかない事態を招くことになったら、誰が責任を取るのでしょうか。 品川区は保護者や教員に対し十分な説明を行うべきだと思います。 なかつか亮 大井地区一貫校改築計画説明会 教育委員会主催 |