高すぎる出産費用の軽減
保育園の増設を
「こんなにお金がかかるなんて…」あるお母さんは、出産費用の高さにため息をこぼしていました。子ども未来財団の調べ(03年3月)では、およそ妊婦健診に9万円、分娩出産に36万円、マタニティー用品など出産準備に4万8千円。出産後も0歳児の子育てには育児費や保育料など13万円。約1年半で60〜70万円が吹っ飛びます。私は予算委員会で改めて出産費用の軽減、保育園の増設を求めました。
高すぎる子育て費用
生まれてきた我が子を抱くと、だれもが母親・父親になった喜びを実感します。出産は新しい家族との出会いであり、その喜びは周囲の人も幸せにします。
しかし、品川区の出生率は0・85倍。子育て世代の悩みは「家庭の経済」「子どもの教育費」がダントツ1位。あるお母さんは「1人目でこんなに大変だなんて。2人目もほしいけど…。毎日、財布の中身とにらめっこ。ため息が出ます」と語ります。子育て支援が急がれます。
保育園に入れない
待機児童263人(一次)
4月からの保育園入園申し込み者数1257人。入園者918人。保育園に入れなかった待機児童(一次)はなんと263人。
あるお母さんは「旦那の収入だけでは家族3人の生活は苦しいので、今年1月からパートを始めました。4月からは、保育園に入園できると考えていたので、毎月のパート代が8万円の認証保育料で、ほぼ無くなっても我慢してきた。まさか、一次募集に落ちるとは夢にも思わなかった」と話しています。この方は、結婚と同時に、会社を退社。子どもが3歳になるのを気に、仕事を始めようと考えていた矢先の出来事でした。
子どもを預けるところがなければ仕事には就けない。就労してなければ保育園には入れない。パート等は就労時間が短く入園審査に不利。一時的に月8万円の認証保育園に預けても4月以降保育園に入れる保障はない。板ばさみ状態です。
働くことは、生活のため、生きがい、そして基本的人権です。私はだれもが安心して働き、子育てができるよう、無料妊婦健診の拡大、保育園の増設を求めました。区の答弁は「考えていません」と冷たく一言。今後も粘り強くがんばります。
なかつか亮
安全でおいしい学校給食は直営でこそ。戸越台中・荏原5中の給食委託業者シダックス(株)が葛飾区で食中毒事故。
学校給食の民間委託化
今年4月から3校、7年間で全小中学校拡大
品川区は今年2月、学校給食の民間委託を発表。計画では、今年の4月からは戸越台中学、荏原第五中学、台場小学校の学校給食が民間に委託されます。区は委託理由に「25%の経費の削減」「給食の調理、衛生管理の向上する」と説明します。
安全・衛生に不安の声
学校給食の民間委託は中止を
「学校給食の委託中止」「説明会の実施」を求める署名が2月28日の文教委員会で審査されました。
共産党は「民間委託を中止し、区直営の存続」を求めました。私は「給食が委託された足立区では今年から手間のかかる献立に規制がかかった。他の区でも『給食の時間に間に合わない』『お弁当給食がなくなった』などトラブル発生。おいしい給食は直営こそ」。沢田英次区議は「シダックスの募集ではパート時給は750円。1ケ月働いても9万円弱。さらに夏・冬・春は仕事がない。これではパート調理員は少しでも条件のいい所に移ってしまう。結局、パートの入れ替わりが激しくなり、調理技術や衛生管理の蓄積がおろそかになる」と主張しました。
しかし「安全については、教育委員会、学校長が責任を持つと約束してくれた:自民党」「民間委託することによって、質の低下は感じない:民主党」「説明は教育委員会でなく、学校の中の最高責任者の校長先生が責任を持って説明会を開くべき:無所属の会」と民間委託に賛成。署名は、共産党2名の賛成少数で否決となりました。
シダックスが食中毒で一週間の営業停止 不安が現実のものに
品川区は繰り返し「給食の安全衛生管理面は、民間企業の方が徹底している」と答弁し「委託によって、調理も衛生も向上する」と話してきました。しかし、4月から戸越台中学校と荏原第五中学校の給食を受けていたシダックス(株)が、葛飾区の介護老人施設で食中毒を発生。給食を食べた46人がノロウイルスに感染。3月3日一週間の営業停止処分が決まりました。この事故を受けて、シダックス(株)は、4月以降の品川区との学校給食の委託を辞退。入札をやり直す事態となりました。
安全な給食は直営でこそ
荏原第五中学の保護者の方は「委託をすれば給食がよくなると説明するが、今回の食虫毒事故は、不安を現実のものにした。子どもが直接、口にする給食だけに、安全だけは譲れない。区直営の時は、これまでも一度も食中毒を起こしていない。なぜ、リスクを背負ってまで委託するのか。説明会を開催してほしい」と話します。委託中止の声をさらに広げましょう。
なかつか亮
|