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2005年5月22日発行 第107号 ryo@nakatsukaryo.net |
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アジア諸国に迷惑をかけたのは日本人だと教えることは間違っている 「アジア諸国に迷惑をかけたのは私たち日本人なんだという考え方を教育で教え込むと言うことは間違った考え方」「日本が間違った事をやったんだと言う事を多く主張されるということは、良い教育にはならない」5月16日(月)文教委員会、区民連合(民主党)の大西みつひろ区議は教科書問題に関連し、こう発言をしました。 今年は、第二次世界大戦が終わり60年目にあたります。全世界が、あのような戦争を二度と繰り返さないと同じ気持ちで今年を迎えています。 戦争の目的は他国の領土を取ること あの戦争はどういう戦争だったのでしょうか。 日本は中国、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド等を「日本の生命線」と線を引き、そこまで日本の支配を広げる事を目標に侵略の手を伸ばしました。日本は欲しい資源があるからと、他国の領土を武力で奪いに行ったのが戦争の姿です。東南アジアにおける戦争の犠牲者の数については、各国の政府発表によるとインドネシア四百万、ベトナム二百万、フィリピン百万、3ヵ国だけでも七百万の犠牲者です。 この戦争が、いかなる大義のない侵略戦争、犯罪的な戦争であったことは、ネオ・ナチなどの一部の極右勢力を別にすれば世界の共通の認識です。 「日本の勝利は、東南アジアの独立への夢と勇気を育んだ」 しかし、今年4月「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書が教科書検定を合格しました。 この「会」は、日本の過去の戦争を侵略戦争だとする見方をひっくり返すことを最大の目的に作られ「日本は正しい戦争をおこなった」と主張。教科書本文には「日本の緒戦の勝利は、東南アジアやインドの人々に独立への夢と勇気を育んだ」と、あの戦争を「解放戦争」に仕立て上げてようとしています。こうした教科書を品川の学校に持ち込ませることは許されません。 「過去を知ることは現在を理解するのに役立つ」 シンガポールの教科書 シンガポールの教科書には次のような記述があります。 『憲兵隊―日本の軍警察―に関する恐ろしい話しがある。「ケンペイタイ」という言葉を言えば、人々は、はっと恐怖を感じるであろう。憲兵隊に密告された人々は(中略)憲兵隊建物に連れてこられた。そこで彼らは非常に残酷な拷問を受けたために、ほとんどの人々は他の人たちに苦しみについて話すことなく死んでしまった。(中略)囚人は寝かされ、大量の水を鼻や口に流し込まれた。時にはこの残酷な扱いは数週間にわたって繰り返された』(著書:外国の教科書の中の日本と日本人より) またこの教科書の序文には「私たちの若い国民全てが、我が国の歴史の正しい基本的な知識を習得することは極めて重要なことである。過去を知ることは現在を理解するうえでも役に立つ。なぜなら過去の出来事や事実は、少なからず現在を形つくっているからである」と書かれています。 私は歴史に対してしっかり目を向ける事そこから現在の社会を見つめなおすことは品川の子ども達にとって、今こそ大切な教育だと思います。 歴史をゆがめる発言 侵略戦争を断罪し、再びあのような戦争を引き起こさない世界を目指すことは戦後の原点です。国連憲章にもこの原点に立ち平和のルールを定め、日本国憲法条文にも「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにする事を決意」と記されています。 日本の行なった侵略戦争は「迷惑をかけた」程度の事ではありません。さらに、こうした歴史を子ども達に教えることを「間違っている」とは戦後の原点に反します。 私は、過去の歴史をゆがめ、子ども達に目をそらさせ、戦争を正当化させる、こうした流れは絶対に許されないと思います。皆さんはどのようにお考えになりますか。ご意見、ご要望をお聞かせ下さい。 |