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2001年11月18日発行 第125号 suzuki@jcp-shinagawa.com |
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不況などで増え続けているのに区の方向は 先日の朝、私の自宅に50代の男性が相談にみえ「区に診断書も持って生活保護の申請に行ったのに『働けるだろう』と言われ受け付けてもらえなかった。腰の骨がつぶれていて痛くて仕事ができない。家賃も払えず死ぬことも考えた」とのことでした。私は翌日、生活福祉課に一緒に手続きに行きました。診断書の書き方が不備だったとのことで書き直してもらうことになりましたが、一人で行ったときは全くアドバイスもなく追い返されるように帰ってきたとのこと。 なぜこんな対応になるのか。品川区は9月末に出した「事務事業評価結果のまとめ」で生活福祉課としての自己評価を行い、今後の実施方向を「生活保護は他の法律や施策を十分活用し、保護の適正化に努めるとともに自立の助長に取り組み、保護率の低下を図る」としています。 しかし、上のグラフでも明らかなように生活保護受給者は増え続けています。この3年間だけでも2614人から3129人に20%増となっています。不況がさらに深刻さを増しているときに生活保護率は上がることは当然予想されることなのに、逆に下げるという方針にしているため、前述のような対応が出てくるのだと思います。 厚生労働省の見解は「この不況下で保護の増加は当然」 厚生省社会・援護局の保護課長、宇野氏は生活保護担当ケースワーカー全国研修会で「稼動年齢層の人に対し、稼働能力の活用を求め、保護をしない例があると聞きます。確かに、稼動年齢の活用を促すことは大切ですが、努力しても就職できない人には当然保護を受ける権利があります。この不況と構造改革の時代に、保護の増加は当然であり、そのこと自体は問題とはいえません」と述べています。 決算委員会で共産党沢田団長は「失業率が戦後最悪のもとで保護率低下を図るとしている根拠は何か。努力しても 就職できない人には積極的に保護を適用すべき」と質問。これに対して生活福祉課長は「仕事を選ばなければ就職できるはず。区としては保護を減らしていきたい。体が就労に支障ない方は保護の対象にしない」と言い切りました。沢田団長は「ハローワークに行っても仕事は少なく、とりわけ中高年層はきびしい状況だ。蓄えも住む家もなければホームレスになるしかない。課長の答弁は国の見解に反するものだ。私は働ける能力のある人を自立させるためにも一時的に保護を適用させることは法の精神に沿ったものだと思う。」と区の姿勢をただしました。
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