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2004年5月2日発行 第223号 suzuki@jcp-shinagawa.com |
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学校給食は区の直営で
校舎改築校から民間委託に 品川区の公立保育園給食は今年4月から全園民間委託となりました。委託業者はレクトン、メフォス、フジ産業など全国展開している外食産業の大手企業です。 現在品川区の学校給食は直営自校方式(学校毎に区職員がつくる)です。昨年の9月議会で自民党石田議員が「小中学校もより安全で質の高い給食を提供するためにも(民間の)調理代行にしていくべき」との質問に、教育次長は「校舎改築校から順次導入していく考えでございます」と委託の方向を打ち出しました。 父母や職員には全く知らされていません。 共産党・飯沼区議が今年2月議会で「学校給食は、自校方式を守り、子どもたちにおいしい給食を」の質問をし、民間委託の問題点を3点指摘しました。 民間委託では安全性が確保できない 大量の給食をおいしく安全に作るためには栄養士と調理員のチームワーク、知識、経験が必要です。委託では低賃金・劣悪な労働条件でパートの入れ替わりが激しくなります。自治体が率先して低賃金労働を拡大していくことも問題です。 食材が変えられることも心配です。外食産業の社長は「調理員の派遣だけではうまみがない。食材の納入に期待する」と業界紙で述べています。実際、委託された千葉県沼南市では33品目中21品目が輸入食品です。日本の食物自給率は40%、食品の輸入は10年間に10倍。野菜の残留農薬、食品添加物など問題になっています。食の国際化を進める外食産業に給食を任せて安全が守れるのでしょうか。 財政的にも負担が増大 区長は、保育園の委託は7億6千万円削減効果が上がると答弁しました。しかし、現役の調理師を他の職場に配置転換をして委託料を払うのですから、当分2重に経費がかかります。杉並区では「委託は11年で15億円負担増になる」と住民が区長相手に裁判中です。 委託が進むとどの自治体でも右上がりの負担増(台東区は11年で3倍強、墨田区は9年間で1・7倍)になっています。 委託では「食教育」ができない 「おいしいと感動した時味覚が育つ」栄養士の言葉です。学校給食法で「教育の一環」と位置づけられている給食は、安全でおいしく作るのはもちろんですが、教師、調理師、栄養士が連携して食文化を子どもたちに伝えています。委託で食教育ができるのでしょうか。 飯沼議員は、学校給食のあり方について住民、教職員参加の調査検討会を求めましたが、区長は「何も問題がないのでつくらない」と拒否しました。今後皆さんのご意見が重要です。 |