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鈴木ひろ子

こんにちは鈴木ひろ子です。

2004年8月8日発行
第233号
2週合併号
suzuki@jcp-shinagawa.com

無料 法律・生活相談会
日時:2024年5月29日(水)17:30~
会場:鈴木ひろ子事務所 中延2-11-7 3783-8833
弁護士さんが対応します。どんな問題でもお気軽に。


猛暑39.5度 100m級ビル群がヒートアイランド現象を加速
まだ開発続けるの?

 猛暑が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。7月20日、東京では観測史上最高の39・5℃を記録しました。都心では緑の減少とビル化などによって毎年のように気温が上昇、夜になっても放熱できずに熱帯夜の回数が増えています。加えて「東京ウォール」と呼ばれる再開発で人為的に作り出された気温上昇の実態があります。


区役所屋上から見た東品川4丁目再開発

海岸沿いの超高層ビル群が海風を遮断 

 あるテレビ番組で、新橋・汐留地区の海岸よりと内陸部にあたる新橋駅の気温差の原因を探る報道をしていました。海岸部では41℃、新橋駅では44℃という結果。原因は31f(東京ドーム6個分)もの再開発で林立したビル群でした。

 品川区でも海岸沿いが次々と開発されてきました。上の写真は東品川4丁目の開発。数百mの距離をおいて、天王洲開発、品川駅東口開発と汐留開発に続き、100mを超える超高層ビル群が東京湾と内陸部の間に立ちはだかっています。

30年後の東京は40℃が日常化

 都市の中心部と郊外を比較して常に気温が高いということは、百年以上も前から報告されており、世界中の多くの都市でも確かめられています。この都市部の気温が周辺部より高くなる現象をヒートアイランド現象といいます。都市内外の気温差は、とくに風のない夜間は差が大きく、その温度差は、時には5度以上になることもあります。

 その主な原因を考えると……
1.アスファルトの道路は昼間の太陽の熱射で深層まで高温となり、夜間に蓄積された熱が放出される。
2.樹木は大量の水を空気中に吐き出すが、緑地面積が小さくなると植物や地表からの水分の蒸発量が減少し、蒸発潜熱が減少する。
3.都市への人口の集中により各種のエネルギーの使用量が増え、排熱量が増加する。
4.高層建物などの壁面で多重反射するため、都市の構造物が加熱され易くなる。などがあげられます。

 これらのことが悪循環になって、都市の気温は年々上がり続けています。このまま行けば、30年後の東京では気温が40度を超える日も珍しくなくなると予測する学者もいます。ヒートアイランド現象は、都市の天気にも影響を与えています。近年大都市では、夏に局地的な雷雲が発生し、突発的な激しい雨が降って道路が浸水したりすることが多くなっています。これなども、ヒートアイランド現象が原因になっていると考えられています。

住民によるまちづくりを

 品川区は、これからも大崎駅東口、西口など百数十mもの超高層ビルをどんどん建設する開発を進めています。ヒートアイランド現象を加速する超高層ビルの開発をこのまま続けていいでしょうか。

 人が快適に住める東京、品川をつくるためには、大企業中心の再開発ではなく、住民によるまちづくりが求められています。