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中塚亮区議 2012年度予算委員会総括質問「認可保育園増設」「特養ホーム増設」

2012.03.19. 中塚 亮 区議

2012年度予算委員会で日本共産党区議団を代表して中塚亮区議が総括質問を行いました、内容は次の通りです。

質問内容 認可保育園と特養ホームの増設を求めて

中塚亮議員

私、日本共産党中塚亮は、認可保育園と特養ホームの増設を求めて質問します。初めに、認可保育園ですが、まず、ことし4月の入園状況を伺います。これまでの説明では、1次審査で不承諾者は500名です。その後2次募集が終了しましたが、2次募集の対象者、内定者、不承諾者の数、その子どもの年齢を伺います。また、その不承諾者の親の状況について、常勤、パート、自営、求職および内定、その他について、概要で結構ですので、その割合を伺います。

子ども未来事業部長

今年4月の認可保育園の入園審査の内、2次審査ですが、2次からの申込者を含めまして、審査の対象者全体で659人です。この内、内定した方が181人、不承諾者が478人です。年齢の割合ですが、0から2歳児が84%、3歳以上が16%という割合です。

それから、不承諾者478人の内訳ですが、母親の状況で見ると、常勤37%、パート等23%、自営16%、求職、内定の方が20%、その他が4%です。

中塚亮議員

まだ現時点での暫定ですが、2次の不承諾者が478名との説明でした。つまり、ことし4月、478人が入園通知を受け取れなかったということです。年齢では8割が0、1、2、親の状況について、私が割合を数字で換算して表をつくりましたので紹介します。

入れなかった478名の内訳ですが、人数換算で、常勤者177人、パート110人、内職、内定は96人、自営は76人、すべての合計は昨年よりも72名も増えました。ここには転園なども含まれておりますが、それを除いても、ことしは396名と、昨年より68人増加です。ことしは6園の認可保育園増設をしましたが、まだまだ足りないというのが実態です。400名を超える子どもたちがこういう状況で、ことしでついに5年連続、この事態をどう考えているのでしようか。私は品川区の対策が保育園を希望する保護者の実態に足りていないと思いますが、区の認識を伺います。

もう一つ、待機児解消策ですけれども、必要な時期に必要な数を増設するには、やはり区立認可保育園の増設、ここを待機児対策に位置づける必要があると思いますが、いかがでしょうか。

子ども未来事業部長

先ほど申し上げた数字は、委員からもご指摘いただいたとおり、あくまでも現時点での暫定的な数字で、最終的な数字ではありません。転園と管外の申込者も含まれているということを改めて確認しておきます。

それで、待機児の対策ですが、私どもでは、再三再四ご説明申し上げましたとおり、平成22年度、平成23年度、2年度で約1,100人の受け入れ枠の拡大を実施してきました。平成24年度におきましても、557人の受け入れ枠の拡大を実施しました。平成24年度予算の中で、平成25年度に向けても383人の枠を確保しております。再三申し上げているとおり、幼保一体施設、あるいは認可認証保育所、保育ママ、こういった多様な施策を通じまして、今後とも待機児童対策、積極的に実施していきますが、平成24年度は、さらに人口動向の詳細な調査を行います。あわせて、今年の最終的な待機児童数、これらの動向を見た上で、引き続き待機児童数を減らすべく努力したいと思います。

中塚亮議員

400名も入れない、不承諾となる子どもたちがもう何年も続いているのです。積極的に行っていると言っておりますが、それでは足りない事態をどう考えているのか、伺います。常勤者だけでも177人、子どもが保育園に入れなければ仕事を失う事態です。求職、内定は96人。仕事につけない、内定を失う事態です。作ってきたとおっしやいますが、それでも足りないことが、問題なのです。待機児解消に向け、必要な整備を区立認可保育園増設で進めていく。改めて求めますが、いかがでしょうか。

そもそも品川区は、待機児対策と掲げますが、それは待機児童ゼロを目指す対策なのか、改めて伺いたいと思います。

さらに先ほどから総合的な対策と強調しますが、ならば今年入れなかった478人。この子どもたちが、その後適切な保育環境に置かれているのか、後追い調査をぜひ実施すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

子ども未来事業部長

繰り返しになりますが、私どもは平成22年から、先ほど申しましたとおり、平成25年度までに2,000人以上の枠の拡大を図っております。これは本当に他区の状況と比較してみても、遜色のないような努力をしているところです。待機児の対策についても、認可保育園だけではなく、様々なご希望も含めて、種々の総合的な施策で対応するということで、この間やってきましたが、今後ともこの考えは堅持したいと思っています。

待機児童対策、これほど進めましても、残念ながら待機児童は出てきております。私どもは、これを少しでも減らすよう努力しているところですし、今年度、詳細な調査、平成24年度ですね、詳細な調査を実施しますので、ここできちっと分析した上で、また対策を考えていきたいと思っております。

中塚亮議員

品川区は様々やっているとおっしゃいます。問題は、それでも足りない事態が起きている。しかも、今年は昨年よりも増えているのです。しかも、待機児童対策といいながら、1人でも多くとは大きな後退です。重ねて必要な区立認可保育園の増設を求めたいと思います。
続いて、特別養護老人ホームの増設を伺います。品川区は増設計画を掲げていますが、いつまでにどれぐらいを考えているのか、その考えを伺いたいと思います。

まず初めに、申し込み状況ですが、3月の入所調整会議にかけられた人数、そして入所状況について、昨年9月の入所調整会議にかけられた591人の中で、今年3月までに入所できた方の合計数、その介護度別、年齢別の入所者数を伺います。

健康福祉事業部長

先週金曜日に特別養護老人ホームの入所調整会議を実施しました。そこで受けた人数は519人ということで、前回よりやや低下傾向にあります。前回の入所調整会議にかけた人数は591人ですが、入れた方、要介護5から申し上げます。11人、22人、29人、5人、要介護1は0。合計67人です。年齢別で申し上げますと、100歳以上が3人、90代が21人、80代、30人、70代、13人、合計67人。このような内訳です。

中塚亮議員

簡単に言うと、591人の方が申し込み、入所は67人ということです。つまり、9割が入所ができない深刻な事態です。これを介護度別に表を作りました。要介護5では、92人中81人が入れません。要介護4では、157人中135人が入れません。年齢別では、100歳以上では6名中3人、90代では126人中105名が入れません。この9割が入所できない、現在の入所しづらい状況を改善したいという考えはあるのでしょうか。増設計画を掲げておりますが、どういう改善状況を目指すのか、伺いたいと思います。

あわせて、将来の高齢者人口の増加に伴う必要な特別養護老人ホームのベッド数の想定数についても、状況とお考えを伺います。

健康福祉事業部長

この間の改善状況ですが、1つは申し上げておきたいのは、介護保険制度が始まるときには572ベッドありましたが、現在八潮、杜松、平塚橋、仮に平塚橋を100ベットとして計算しますと782名という定員数となり、定数としては37%もの増ということで、この間の区の努力について、この数字は客観的にあらわしていると思います。

それから、今後の想定数というお話ですが、これはいろいろな要因があってなかなか難しいのですが、例えば、今回入所調整会議の決定結果というのは、半年程度で入れる方をAとしてお知らせしておりますけれども、Bの方もかなり入っている。Cの方ですら入る方があるという状況があります。これはどういうことかといいますと、やはり在宅で頑張ってきたので、もう少し頑張っていきたい、あるいは、本人がなかなかうんと言ってくれない。様々な状況があるということでして、今回も519人という数字ではありますが、その内訳は様々な状況があるということ、これが1つあると思います。

それから、施設整備に当たりましては、いわゆる保険料のほうの引き上げにつながる要因があること。それから、この辺の高齢者の方々の、特に社会移動も不透明なこと。そのようないろいろな条件を考えますと、いくつ作るというようなことを明確にすることの意味が必ずしも無いのではないかと思っております。したがって、私どもとしましては、この間、条件が整えば一定の整備をしてまいります。それは、ある意味、安価な対価で土地が手に入るとか、それから、地形がいいなどの条件、あるいは、入所を希望される方々の状況、介護保険制度の状況、あるいは補助制度の変化、そういうことを踏まえて柔軟に対応できるということですので、この間ずっと申し上げておりますように、いわゆる計画で具体化するよりも、適宜条件が整えば整備をしていくと、このような考え方で今後とも進めていきたいと思います。

中塚亮議員

この間、品川区が、八潮を完成させ、今後杜松、それから平塚橋会館、37%増やしてきた。そういうお話がありました。私が伺ったのは、この間の改善状況を伺っているのではなく、9割の人が入所ができない。とりわけ要介護4、要介護5、寝たきりの方々でも、9割が入れない。この状態を改善しようという考えはあるのかと伺っているんです。

つまり、この状態がこのままで良いと考えているのでしょうか。そこを伺います。

お話の中で、保険料に影響する、その話もありました。特養をつくると保険料にはね返る。この間よく説明いたしますが、保険料にはね返る制度の問題解決を、生活が厳しい区民への保険料値上げで解決するのは間違っていると思います。それこそ、そうではなくて保険料の多段階化を進めていく。再三指摘するように、国の負担割合の引き上げ、区の一般財源の投入の増加で対応すべきではないでしょうか。

また、施設整備か保険料にはね返るのは、有料老人ホームも同じです。保険料への影響を言うのであれば、それこそ一部の人しか高くて使えない有料老人ホームの整備こそ調整し、まさに特別養護老人ホームの整備を優先することこそ必要ではないでしょうか。ご答弁をお願いします。

健康福祉事業部長

先ほども若干申し上げましたように、入所される方が各介護度で何%という資料をお示しになりましたけれども、様々な状況があって、例えばAランクの方でも、入所を当分見合わせたいという方もいらっしゃる。そういうことも含めた結果だと思います。

それから保険料の関係ですが、これはやはり施設が増えてくれば、それだけ保険料負担が増えるのは当然です。保険制度ですから。そこに一般財源を入れたらどうかというお話ですが、介護保険制度においては、一般財源投入は禁止されておりますので、そのような選択肢はないんだということです。

それから、有料老人ホームですが、有料老人ホームについては、今利用される方が実は非常に増えてきています。これは区内で増えているのではなく、周辺の県で増えているということだと思われます。この部分については、行政として、品川区としてはコントロールが効かないわけですが、いわゆる住所地特例の制度が設けられている結果、それが介護保険の負担になってきているという側面があるということです。

ただ、同時に、介護報酬の支給額は特養と比べると1割5分ぐらい安くなっていますので、そういうことも含めてトータルに考えるということと、有料老人ホームを使われる方がおられるということは、特養に入られる方が流れるという可能性もあるので、そういう総合的な判断が必要だろうと思います。

中塚 亮区議

特別養護老人ホームに入所を申し込んでいる方の、ほとんどの方は特養ホームしか入所ができません。私の家に近所にもベネッセが運営する有料老人ホームがありますが、1カ月27万、初期費用は1,050万円、とても支払うことはできません。18万円のグループホームも払えません。特養ホームの入所を待っている方の多くは、特養でなければ入れないわけです。その実態をどう考えているのか、伺いたいと思います。

先ほどから介護度はあっても状況はさまざまだという話がありましたが、果たしてこれが今それで許されるのかと思います。 私はこんな相談を受けました。要介護4、83歳の女性の方。老人保健施設を2年間4ヵ所も転々としております。この苦しみどう理解しているのかと思います。

何で老健を転々としているのか。きっかけは介護者であったご主人の夫の急死です。それそもこの夫婦は、大阪で長く生活をしております。要介護2のご主人が要介護4の奥さんを介護する老老介護。品川で家族を持っている息子さんがとても気がかりで、何かしたいけれども、自分の部屋に空きは無いし、一緒に住むことはできないと。じやあ、せめて品川に引っ越していただいて、近所で生活をすれば、食事も手伝えるだろう、たまには食事もー緒にとれるだろう、目が届くだろうということで、相談した上で引っ越していただいたんですね。が、しかし、引っ越して後、2年後にご主人が急死。要介護4の奥さんは、多少認知症がありましたので、とても一人暮らしはできない。特養ホームの入所を申し込んだが、すぐには入れないから老健施設へ入った。その結果、老健に入ったから在宅介護ではないとし、結局ランクはCランク。2回続けて入所ができませんでした。こういう実態が生まれていることをご存じなのか。私は入所に至った経過をもっと考慮すべき、入所しづらい状況を踏まえた特養ホームの増設へと切りかえるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

健康福祉事業部長

地域の方々の介護の実態、状況については、私ども、十分承知しておりまして、ご指摘のような方がいらしゃるということも、そのとおりだと思っております。だからこそ、特別養護老人ホームの整備を一定、現在進めているのです。具体的に今ご指摘の部分は、いわゆる特養の入所調整基準のあり方の問題にも関係しますが、私どもとしましては、品川区における在宅で苦労されている方々の介護の限界に来たときに、速やかに特養のほうに繋ぐことができるという、そういうことを目指しておりまして、入所調整基準もそのようなことを具体的にメッセージとして発信できるような基準になっているということです。つまり、要介護度とか、年齢とか、介護の努力度、介護期間などが点数化されているというわけで、そういう意味では客観的な指標になっていると思います。

中塚亮議員

先ほどの方はこんなことをおっしゃっていました。両親が心配で、何かできないかと思って、大阪から近くに引っ越したけれども、結果的にそのことが特養ホームの入所をおくらせてしまったと。ご主人が急死をし、やむを得ず老健に入れたけれども、それでおくらせたら、じやあ、どうしたら良いのかと話しておりました。こうした実態に心を寄せて、特別養護老人ホームの増設を、あわせて冒頭の認可保育園の増設を強く求めて総括質疑を終わります。

以上

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