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石田ちひろ区議 第51号議案「品川区立荏原平塚総合区民会館条例」に対する反対討論

2012.07.05 石田 ちひろ 区議

日本共産党品川区議団 石田ちひろ 日本共産党を代表して、第51号議案、品川区立荏原平塚総合区民会館条例に反対の立場で討論を行います。

本条例は、品川区が平塚小学校跡地に、区立総合区民会館の設置と使用料を定めるともに指定管理者制度を導入する条例です。

この施設の設置については、地域の方々から「文化・スポーツの施設ができる。本当に楽しみだ」と期待が集まっていました。文化・芸術は、人々の心豊かな暮らしに欠かせません。文化・芸術を作り楽しむことは国民の権利です。それを支えるための施設の設置はこれからも増やしていくべきもので、共産党は大歓迎です。

しかし、この設置条例には問題が2つあります。ひとつは、高い利用料金です。

荏原文化センターで、絵手紙・健康体操・かっぽれなど、自主的なサークル活動をしている方々に話を聞きました。荏原文化センターの第一講習室を午後2800円の利用料のところ、社会教育団体登録減額制度で、半額の1400円で利用しています。荏原平塚総合区民会館で同じくらいの部屋を借りると、午後は4100円、夜間は5600円。しかも減額制度がないために、午後の4100円は現状の約3倍にのぼります。区に、なぜ減額制度がないのかと聞くと「社会教育に特化していないから」と説明。区民の自主的な文化活動の条件を整え保障するのは行政の責務です。区の施設の姿とはいえません。サークルに集まる方々は年金生活者や低所得の方が多く、活動には講師代や材料代ときには衣装代など、利用料以外にもお金がかかります。減額制度のある荏原文化センターでさえ、もっと利用料を下げてほしいという声もあります。費用が高いために参加したくても参加できないという人もいます。こういう状況で、荏原平塚総合区民会館は「とてもじゃないけど使えない」と、がっかりされていました。高い料金が区民の自主的な活動を困難にしています。

問題の2つ目は、高い利用料金の原因である指定管理者制度です。

指定管理者制度は、「公の施設」の管理・運営に経費節減と効率性を重点に置いています。指定管理者は、経営努力が求められ、職員の非常勤・パート化・低賃金化に拍車をかけ、職員の入れ替わりも激しくなりサービスの質の継続性・安全性・専門性が低下するおそれもあります。そうなれば「公の施設」の目的である「福祉の増進をはかる」ことからかけはなれ、住民権利の保障や自治体の責任の後退につながります。指定管理者の利益を利用料に反映させ区民に負担を強いらなければ運営できないような指定管理者制度の導入ではなく、区が直営で、施設の公共性を守り、住民サービスの水準確保・向上を目指し、誰もが気軽に安心して利用できる施設設置をすべきです。

以上で反対討論を終わります。

参考資料
品川区立荏原平塚総合区民会館条例について >>

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