2013.03.26. 南 恵子 区議
日本共産党品川区議団を代表して討論します。
2月25日の文教委員会で、平成25年請願第6号「伊藤学園プールの温水運用および地域一般開放の継続を求める請願」と、平成25年陳情第6号「伊藤学園プールの温水運用および地域一般開放の取りやめについて」の陳情の審査をしました。
請願・陳情ともプールの一般開放の継続を強く求めているものですが、賛成少数で否決されてしまいした。私は賛成する立場から討論します。
区は一般開放の中止理由をいくつかあげていますが、主なもの3点を取り上げます。
ひとつは、原発事故により国をあげて節電に取り組むことを理由に中止をすると述べている点です。確かに、節電は大事なことで、無駄な使用は止めるべきです。しかし、低エネルギー社会は決して我慢の社会ではありません。
ふたつめは、夏は暑く、冬は寒いという構造上の問題を理由にしている点です。
区は、伊藤学園一貫校の開設に向けてプールの一般開放を区民に約束して2007年に開設しました。ところが夏は暑く、冬は寒い状態を解消できないのは構造上の問題だと中止の理由にしていますが、そういう状況をつくったのは区自身です。区民に開放を約束して新築したにもかかわらず構造上必要な設備をしなかった区の責任こそ問われるべきです。利用を楽しみにしている区民に中止という犠牲を強いるのは許されません。約束を反故にするのはあまりにも無責任です。
みっつめは、豊葉の杜学園など他のプールを利用すればいいとしている点です。
伊藤学園プールは子どもたちから高齢者、地域のたくさんの方々に利用され、喜ばれて いる施設です。すまいるスクールの子どもたちが大勢水泳教室にいっていますが、学校内にあるので安心して行かせられると保護者の方たちはいいます。しかし、豊葉の杜学園プールなど他のプールに行くことになると、すまいるから一度帰宅させて行かせることになるため、時間に間にあわないという問題や、往復の事故などの心配が出てきます。
また、子どもから高齢者まで幅広い区民が安心して気軽に利用できる施設が地域の中にあることは、取り分けサラリーマンなど働く世代もこの施設を気軽に利用でき、しかも継続して日常的に利用できるので、健康や体力を保持できると大変喜ばれています。
「運動やスポーツをやりたい」という願いは区民としての当然の権利です。それを保障するために、環境整備をすることは自治体の役割です。実際、区が策定した「文化スポーツ振興ビジョン」の中で「区民が文化芸術・スポーツ活動に参加し、心と身体が健康で充実した毎日を送るためには、必要な情報が容易に得られ、交換できる環境を整備することも重要です」と述べているではありませんか。この考え方を今回の問題で踏襲するべきです。
以上で、討論を終わります。