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待機児解消にむけ、区立認可保育園の増設を求める請願 賛成討論

2014.03.26 南 恵子 区議

 日本共産党品川区議団を代表して、請願第一号「待機児解消にむけ、区立認可保育園の増設を求める請願」に賛成の立場から討論をします。

 毎年4月に保育園入園を希望しても入れない子どもがあふれる深刻な事態が繰り返されていますが、本請願は、安心して出産し、子育てと仕事が両立できるよう区立認可保育園の増設を強く求めることと、保育園にはなくてはならない園庭を備えてほしいという内容です。区は請願審査に当たり、4月に認可保育園4園と定員拡大含め400人の受入れ枠を拡大しているとして保育需要に対応していると説明。自民党は「認可保育園をつくると時間がかかるので、認証や保育ママなど区が進めている手法をすすめていただきたい」、公明党は「区立認可保育園であることの必然性はない」、民主党は「様々な取り組みの中で待機児童を少しでも減らしていこうとやっている」、無所属議員は「積極的にすすめていると認識している」など区の対応を容認し反対しました。日本共産党は採択を主張しましたが請願は否決されました。

 4月に認可保育園に子どもを預けて働きたいと申請した人は一次と二次を合わせて2942人。入園できなかった子どもは1131人にもなり、今までの中で最悪の事態です。

 認可保育園のどこにも入れない子ども6人のパパ・ママたちは意を決して『異議申し立て』を行いました。その中の一人のママは、「4月から認可保育園に入園させて安心して働きたいので申請したのに、不承諾通知が届いた。上司には復帰しますと言ったのにどうしたらいいかわからない」と訴えました。また、別のママは「教師としてのスキルアップをするために大学院に行くことにして、合格したのに不承諾通知を受けた。」など、仕事の道を閉ざされたことと子どものゆたかな成長を保障しない区に怒りを込め、また勇気を出して異議申し立てを行ったのです。本請願の冒頭に「昨年4月の入園状況を見ても、申し込んでも入れない実態があふれていました。今年も同じ状況が続くのではと、不安を抱えています。」との記述がありますが、その心配は的中しました。

 昨年度、一次申請で入れなかった632人をさらに372人も上回る2942人が申請したのに入れないという実態がわかった時点で、本来なら緊急対策を取るべきだったのに、区は何の対策も取りませんでした。区立認可保育園をつくらず、相変わらず民間任せにしてきたことが今回の深刻な事態をつくったのです。民間任せという姿勢を変えて、待機児解消を図るために区立認可保育園をつくるべきです。

 ところが区は、つくらない理由を「本格的な少子化時代に突入してくる。区の財政負担を無視して区立の保育園をどんどん作るということは、将来、禍根を残すことになる」といい、区立認可保育園を拒否しています。

 次代を担うかけがえのない子どもの保育が、生まれたときから保障されず、大事にされない社会でいいのでしょうか。折しも、ベビーシッターに預けた2歳の男の子の死亡事故が発生しました。自治体の保育責任を投げ捨てていることがこのような結果を生んでいると思います。二度と起こさないためにも、希望するすべての子どもが認可保育園に入れるよう自治体の役割を果たすべきです。

 子育て世代の切実な願いは、子どもの健やかな成長と家庭と仕事の両立です。それには区自ら責任を持って区立認可保育園を増設し、待機児の解消をすることです。今、土地も財政もあります。民間事業者任せにしないで一刻も早く認可保育園をつくり、区が責任を持って保育できるようにするべきと強く主張して賛成討論を終わります。

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