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いいぬま雅子区議 2013年度意見表明

2014.11.18 いいぬま雅子 区議

日本共産党品川区議団を代表して意見表明を行います。

 2013年度一般会計および国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険の各特別会計決算に反対します。以下理由を述べます。

 安倍政権の失政は低賃金・非正規雇の拡大、年金引き下げ、医療・介護などの保険料負担増など格差と貧困を拡大、地域経済を疲弊させています。秘密保護法、消費税増税、集団的自衛権行使容認、原発再稼動、TPPなど安倍政権の暴走政治が加速する中、地方自治体の本旨である「福祉の増進」を発揮し区民生活を守り抜く事が求められています。ところが、濱野区政は、国民の批判には耳を傾けず亡国の政治を突き進む安倍政権と一体となり区民生活と中小企業をより困難にしています。

第1に、防災とまちづくりです。

 防災を口実にした巨大再開発・道路計画が目白押しです。大崎、大井町、目黒、五反田、武蔵小山、リニアを当て込んだ品川駅南地域など開発は拡大の一途。防災に役立たない補助28・29号、放射2号線など道路建設計画は、地域に住み続けたい住民をだまし強引に追いだすまち壊し商店街つぶしです。防災というなら住宅の耐震化、感震ブレーカーの設置助成など予防第一に転換すべきです。

 高齢者、障害者、妊産婦などに優しいバリアフリーのまちづくり、誰でもトイレ設置やコミニュティバスの運行など求めます。

第2に、23区最低の福祉に反省のない姿勢です。

 共産党の23区調査では、特養ホーム・老健施設の整備率、紙オムツ支給額、緊急通報システム利用料、福祉タクシー券支給額、心身障害者福祉知的・身体・難病手当て支給額などことごとく23区最低の水準にあることを示し、まずはこの事業を他区並みに引き上げるよう求めましたが反省はありません。

 介護保険は、認定が低く抑えられ、要支援者の介護サービスはずしがより深刻になりました。しかもそれを23区トップで進めることが明らかになりました。高い保険料を集めながら、区民のために使わず取り崩すはずの基金がさらに積み増しされ20億円余にもなっています。ため込んだ基金を高い保険料を引き下げと必要なサービスに当てるべきです。国の生活保護費削減が行われ、影響は25年度8月から4月まで7900万円も削減され、影響は41事業にも及び就学援助金は570人が対象からはずされ深刻です。区民の粘り強い運動で特養ホームの建設が杜松小跡、平塚橋会館跡、みやこ荘跡、加えて4ヶ所目増設の計画が明らかになった事は評価します。それだけに23区の中で遅れている施設整備を引き上げ、一刻も早く待機者解消を求めます。

 国民健康保険は毎年の値上げに加え、2011年保険料算定方式の変更による経過措置が終了となったため約2万人が大幅値上げとなります。モデルケース年収250万円、3人家族では平成22年度13万4千円から25年度では22万8千円に、3年間で9万4千円もの保険料値上げです。加えて区は今まで繰り入れていた一般財源3億2千万円を削減。一般財源は削減ではなく増額し高い保険料の引き下げこそすべきです。

 後期高齢者医療制度は、国が負担割合を減らしたため、国保からの支援金を増やし、国保料値上げの原因となっています。年齢で差別する制度の廃止を国に求めるべきです。

 認可保育園を申請し入れなかった子どもは870人。財政負担を理由に民間任せ株式会社頼みの姿勢が、待機児問題を深刻にしています。土地も財源もあります。区立保育園増設を中心にした待機児童対策を求めます。

若者検診制度は年齢拡大と歯科検診などの拡充を求めます。

第3は中小企業支援です。

 長引く不況の中、倒産、閉店に追い込まれている中小企業への支援が不十分です。消費税10%増税中止を国に求めるべきです。高齢者、障害者、妊産婦が利用しやすい商店街にするために、宅配システムや誰でもトイレの設置、バリアフリー化など支援を求めます。

第4は教育です。

 いじめ、不登校をなくし、楽しく学べる学校づくりを進めるために、少人数学級は欠かせません。ひとり一人の子どもにゆきとどいた教育を、教員の多忙解消のため国に少人数学級後退を許さぬ働きかけと区独自の職員配置による改善を求めます。スクールカウンセラーの全校正規職員で常勤配置。子どもの貧困が進んでいる中、就学援助の充実、給食費の無償化を求めます。

 子どもの成長に合わない学校選択制、小中一貫教育の検証を行い、競争教育のストレスから子どもと教職員を救う見直しを求めます。

 区長と教育委員会の懇談会が制度化されました。歴史の教訓から教育委員会が区長部局から独立し設置されていることに鑑み、行政の不当介入が行われないよう求めます。

 最後にため込んだ基金についてです。

区は一層の行革を進め、福祉の削減や区民サービスの切捨てを進め当初予算より146億円も多い754億円余もの基金をため込んでいます。財源は十分あります。区民の税金は、区民の暮らし応援、福祉の充実にこそ使うべきです。

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