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南恵子区議 2015年第4回定例議会日本共産党一般質問

2015.11.26 南 恵子 区議

質問項目

  1. 羽田新飛行ルートに反対を
  2. 雇用促進住宅廃止計画に反対を
  3. 認可保育園増設を、保育料・すまいるスクール利用料値上げ中止を
  4. 新た国の制度も活用して特養ホーム増設を
  5. 小山台定時制高校廃止に反対を
  6. 戦争法は廃止を

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質問

日本共産党を代表して一般質問いたします。質問に先立ち、パリで起きた同時テロについて述べます。

いかなる理由があろうともテロは絶対に許されない卑劣な犯罪行為です。強い怒りを込めて糾弾します。そして、犠牲者とそのご家族に哀悼の意を表します。

これまでの事態が示しているように、空爆など軍事作戦の強化では、逆に憎しみの連鎖をつくり出し悪循環になるだけで、テロの根絶にはなりません。国際社会が一致結束してテロ撲滅に取り組むことが最も重要で、緊急に求められます。日本共産党は、そのためにこれからも全力を尽くすことを表明します。

それでは、質問に入ります。

羽田新飛行ルートに反対を

ふたたび八潮団地の空に飛行機を飛ばすな、羽田新ルート案は撤回をの質問です。

9月24日、八潮地域センターで開催した国交省主催の「説明会Jに100人以上の方が参加しました。用意されたテーブルには座り切れず、発言できない傍聴だけの方も大勢いました。意見の大半は計画に反対するもので、あの騒音が再び繰り返される生活は嫌だとみんな思っていることが改めてわかり、何としても飛行計画はやめさせなければならないと実感しました。

八潮でとったアンケートに書かれていた声は、「以前のような騒音に悩まされるのは嫌だ」「資産価値下落が心配」「飛行機の排気ガスに含まれるPM2.5以下の微粒子は肺の奥まで入り込む。今でも八潮の大気汚染は深刻なのにさらなる健康被害や環境悪化が心配」「デメリッ卜も示すべきだJ「着陸準備のタイヤを出すときに氷塊などの落下物があると聞くが、ルート上のどのあたりでタイヤを出すのか知りたい」「絶対に反対だ」などです。

八潮の説明会で出された意見の大半が反対意見だったと思いますが、いかがですか。

市街地上空は飛ばさないとの不文律があり、モノレールの西側は飛行していませんでしたが、八潮団地は1983年にモノレールの東側に造成されたので、当初から飛行ルート下にあり、飛行機の巨体が騒音をまき散らしていました。そのため、家族団らんの会話やテレビの音、PTA活動や学級懇談会での会話、また、当時5校あった小中学校では、校庭で行う体育の授業など、中断されることが本当に多くありました。1998年に滑走路が沖合移転され、やっと静かな生活ができるようになりました。

ところが、新ルート計画は、八潮上空200メートルを80デシベルを超える騒音で飛行します。ゲームセンター内のようなうるささです。国交省の資料は80デシベルをセミの声と紹介していますが、とんでもない。授業や日常生活に支障が出るような計画は認められません。

着陸時の2ルートの下には、学校や保育園、幼稚園をはじめ、病院、高齢者福祉施設など、静けさを必要とする多くの施設があります。また、この2ルートの下は、八潮以外にも玉反田、大崎、大井、東品川、東大井、南大井などのまちがあり、多くの区民が住んでいます。着陸のときのA滑走路とC滑走路に向かう2ルート下にある保育園、幼稚園など子どもの施設、小学校、中学校など教育施設、高齢者福祉施設や病院など医療施設はそれぞれ幾つあるのか、伺います。また、その影響についてどう考えるか、伺います。
また、騒音だけではなく、墜落の危険もあります。墜落の危険性は、どんなに機器類の性能が高くなっても取り除けるものではなく、市街地上空を飛ばさないことが一番の対策です。

墜落や騒音など深刻な影響を受ける区民の心配や不安を受けとめて、区は国にやめるよう言うべきですが、「国に伝える」としか言いませんでした。国交省は、12月8日の八潮での説明会で先に出された質問や意見の検討内容を示すというものの、来年夏には決めるとしています。

今こそ区長は国交省に伝えるだけではなく新ルート案の撤回を求めるべきですが、いかがでしょうか。

雇用促進住宅廃止計画に反対を

次の質問は、350世帯の住民を追い出す雇用促進住宅廃止計画は中止をの質問です。

自民党政権は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が管理運営する雇用促進住宅を国会での議論もなく2007年に廃止を閣議決定し、2021年までに「全て処理」すると決め、順次、全国の雇用促進住宅居住者に通知。大問題になっています。

八潮にある350戸の雇用促進住宅居住者にもことし8月に通知を送付。その内容は、「閣議決定により2021年度までに事業廃止を完了することとされている。地方公共団体に譲渡の協議をしてきたが取得意向なく、民間売却したい。理解と協力を」と一方的なもので、居住者の聞に不安と怒りが一気に広がりました。「住んでいる私たちに全く知らせないまま閣議で決めてしまい退去を求めるなどおかしい」「東京都や品川区が買ってくれればいいのに」「民間売却というが、どんなところが買うのか。そのめどはあるのか」「民間になったら家賃はどうなるのか。ずっと住み続けられるのか」などです。

雇用促進住宅とは、かつて石炭から石油にエネルギ一転換する時期、大量の離職者の転職を促すための住宅としてつくられました。08年以降は、リーマンショックによる派遣切りで仕事と住居を失った人々や東日本大震災の被災者にも住宅として提供されてきました。八潮の雇用促進住宅350戸中、入居は328戸、入居率は93.7%と高く、東日本大震災の被災者6世帯も住んでいます。北海道の炭鉱から引っ越してきた方は、「知っている人が誰もいない東京に行く決意ができたのは、家賃が安い住宅に住めるとわかったから。今は年金生活でも家賃が安いので何とか住んでいられるけど、突然の追い出しに夜も寝られない」と不安な思いを話してくれました。

厚労省の担当者は、「廃止ではなく、民間売却を優先している」と強調します。民間が購入したら今と同じ条件で10年間は居住できると言いますが、その後は高い家賃を受け入れるか転居するかの二者択一です。売れなかったら5年後の2020年度中に立ち退かなければなりません。選択肢がないのと残された時間もありません。築31年、耐震性もあり、まだまだ十分に住めるのに、廃止する道理など全くありません。住みやすく喜ばれている住宅をなぜ廃止するのでしょうか。

区は国に閣議決定を撤回するよう求めるべきですが、いかがですか。

国と機構の無責任な態度は許せませんが、居住者が不安と動揺を抱え、区に購入してほしいと願っているのですから、区は応えるべきです。機構は、2013年と2014年の2度にわたって区に譲渡依頼をしています。機構は、2度目のときに74億円余で住宅をつくったこと、それを22億円余で売却したいと通知しましたが、それに対して区は「取得希望なし」と回答しました。その理由はなんですか。伺います。

区が購入して引き続き区民が住み続けられるようにするべきですが、いかがですか。

認可保育園増設を、保育料・すまいるスクール利用料値上げ中止を

次の質問は、「安心して子育てしたい」、親の願いに応えて認可保育園増設と保育料・すまいるスクールの負担軽減をの質問です。

品川区は、来年4月から認可保育園の保育料を値上げします。95%に当たる区民税所得割課税世帯全ての階層で約10%の大幅値上げ。年少扶養控除のみなし算定を外すことで子育て世帯は負担増になり、その上、10%の値上げというひどい仕打ちです。

11月1日号の保育料値上げを知らせる広報しながわに「待機児対策を緊急課題として、受け入れ枠拡大を実施してきましたが、開設経費や運営経費も増大しています」と記述。これを読んだママたちは、「待機児ゼロにするため保育園増設をすると保育料値上げになるということなの」「区長の公約『待機児ゼロ』は保育料値上げということなのか」「2人の子どもを必死で育てている。どうして応援してくれないのか」と怒りの声。さらに、来年4月には区立幼稚園保育料も値上げ、小学1年〜6年生が利用するすまいるスクールも利用料無料だったものが有料になり、子育て世代を負担増が次々に襲います。

品川区が示した「人口ビジョン」案のアンケート調査によると、理想の子どもの数を実現できない理由のトップが「出産・子育て・教育にお金がかかりすぎる」で断トツ1位。経済的負担の軽減を求める声が一番の願いになっていることが改めて明らかになりました。区は、「出産・子育てにかかる不安の解消や負担軽減など、子育て世帯に対するきめ細かく切れ目のない支援を行う必要がある」と述べています。

しかし、今回の負担増はこれに反するものですが、いかがですか。

負担軽減こそすべきです。認可保育園保育料・区立幼稚園保育料の値上げ、すまいるスクールの有料化は中止すべきです。年少扶養控除のみなし算定の復活を求めます。それぞれいかがでしょうか。

来年4月入園の認可保育園申し込み締め切りが12月25日と迫っています。私たちのもとにもママたちから相談が寄せられています。相談に来たママは、「保育園に子どもが入れなければ生活が成り立たない」「入れなかったら仕事をやめるという選択肢は私にはない」「保育園に入れなかったという夢で目が覚める。不安で不安で、夜も眠れない」と切羽詰まった状況です。

ことし4月、待機児1,154人という過去最悪の状況を生み出した品川区。待機児ゼロに向けて必要な対策をとらなかったために、多くの子どもたち、親たちを路頭に迷わせました。これだけの待機児を生み出した原因を区は「予想より申請が多かった」と述べました。

さきの決算委員会では「来年の待機児はことしより少なくなる」と答弁しましたが、区は、来年4月の待機児ゼロは放棄したのか、伺います。

待機児を生み出した原因をわかっていて、待機児予測もあるなら、待機児ゼロへ必要な対策は打てるはずです。

区は、広報しながわに「平成25年から3年間の受け入れ枠を1,575人分拡大、開設にかかった経費は合計28億l,014万円」と記載。それだけふやしても品川区の基金は777億円から815億円とわずか1年で38億円もふえています。基金に手をつけずとも増収分の38億円で共産党が提案してきた認可保育園20園増設は十分できます。待機児ゼロは区長の公約です。

再び子どもたち、親たちを路頭に迷わせることは許されません。来年4月、待機児を1人も出さないため、あらゆる可能性を追求し、認可保育園の増設を求めますが、いかがですか。

新たな国の制度も活用して特養ホーム増設を

次の質問は、新たな国の制度も活用し、林試の森となりの国有地(学校跡地)に特養ホーム増設をです。

ことしから特養ホームの入所対象を要介護3以上の方に狭めたにもかかわらず、9月時点の待機者は453人。

昨年9月の一般質問に、区は「当然4か所目が欲しいと適地を検討している」と答弁。ことし6月議会では、「その後の検討は何をしたのか」と聞くと、「適切に対応する」と答弁。9月議会でも、「何か所を検討したのか、どこを検討したのか」と聞くと、「適宜検討を重ねている」と言うだけで、中身が一切わかりません。「適切に」「適宜」と言うが、4か所目をどう検討したのか、具体的にお答えください。

政府は、来年から特養ホームなど介護施設をふやすために、国有地を定期借地権により最大半額で社会福祉法人に貸し出すことを制度化するとのことです。区は、特養ホーム増設にこの制度を利用して林試の森隣の旧小山台住宅や峰友寮などの国有地を活用すべきです。100人規模の特養ホームに必要な敷地面積は3,000平米と区は言っているので、2万平米以上ある旧小山台住宅は十分可能です。行革委員会で、「国有地活用の件で連絡があるか」と聞くと、「報道の情報だけ」と答弁。積極的に情報をつかんで、早く増設できるように対応すべきです。

新たな国の制度も活用し、国有地に特養ホーム増設の検討をすべきですが、いかがですか。

共産党が提案した荏原四中跡の活用「特養ホームと避難所になる集会所などの建設」について、区は決算委員会で「1つの提案として認識する」と答弁しましたが、この提案も含めて検討してください。隣の目黒区では、旧区立中跡を特養ホームと認可保育所、防災拠点にする計画が発表されました。

品川区でも、荏原四中、一日野小跡に特養ホームなどの建設を求めますが、いかがですか。

小山台定時制高校廃止に反対を

次は、希望するすべての人をあたたかく受け入れる都立小山台高校定時制の廃止に反対をです。

東京都は、今年度策定予定の「新たな都立高校改革推進計画」の第二次計画に都立定時制高校の廃止を盛り込むとし、小山台、雪谷、江北、立川4校の名前を挙げています。

学校関係者から、「これまで100校以上あった定時制高校は、生徒や保護者、都民の反対を押し切って次々に廃止され、現在39校まで減っている。これ以上の廃止は絶対認められない」「2004年に鮫洲工業、2005年には八潮定時制が廃止となり、今度は小山台。残るのは大崎のみ。品川から定時制をなくす気か」と怒りの声が届いています。

定時制高校は、経済的困難から昼間働きながら通う人、いじめ不登校経験者、日本語の苦手な外国籍の方、発達障害の方、途中退学し再入学した方など、全日制には通えないさまざまな事情を抱えた人たちが高校教育を受けられる場です。学ぶ意思のある生徒を温かく受け入れ、教育を受ける権利を保障しているのです。

定時制高校に通うA君は、「家庭に事情もあり、小学校5年から不登校だったが、今、小山台高校に入学し、人との会話が苦手だったのに仲よしの友達ができたこと、勉強ができることをうれしく思っている」と話してくれました。

定時制高校卒業生の方は、「年の離れた先輩が優しくて、仕事のことや人生経験など聞かせてもらった。先生も魅力的。人を育てる場が定時制だ」と言いました。

都教育委員会は、廃校の理由を勤労青少年の減少や全日制と定時制の併設は問題などと言いますが、学びたい全ての人の居場所となっている定時制の役割はますます求められており、廃校は逆行です。

品川区議会は、過去3回、請願と意見書を全会一致で採択しています。

区内中学生の定時制高校に進学した過去3年間の人数を教えてください。

マイスクール八潮にとって定時制は大事な受け皿。いかがでしょうか。

希望するすべての人を温かく受け入れる定時制高校の役割は重要。都に対し小山台定時制の存続を求めてください。

 戦争法は廃止を

最後の質問は、憲法違反の戦争法を廃止させ、立憲主義を取り戻そうの質問です。

安倍内閣は、戦争放棄をうたった憲法を踏みにじり、アメリカとともに海外で戦争できる国へと戦争法を強行採決しました。一内閣の勝手な判断で、歴代政権が60年間余言ってきた憲法解釈を覆し、集団的自衛権行使を「できる」と変えたことは、憲法の枠の中で政治を行う立憲主義の破壊です。

元内閣法制局長官の阪田雅裕さんは、「統治権力を縛る唯一のものが憲法。憲法がなくなれば権力は本当にやりたい放題で何だってできる。どんなに統治権力が強くても、越えることができない一線を画しているのが憲法です」と語っています。立憲主義が根底から崩れたら、その先は独裁政治です。これをもとに戻そうと、強行採決後2か月余もたつのに、暴挙を新たな出発点として大きく発展しています。

憲法違反の戦争法を廃止させ、立憲主義を取り戻すべきと思いますが、いかがですか。

日本共産党の「連合政府」をつくろうという提案は、「戦争法廃止、安倍政権打倒の闘いをさらに発展させる」「戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくる」「戦争法廃止の国民連合政府で一致する野党が国政選挙で選挙協力を行う」というものです。

立憲主義・民主主義・平和主義の憲法を取り戻すために党を挙げて実現に努力することを申し上げて、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

答弁

区長

私からは、安全保障法制等に関するお尋ねにお答えします。

従来から答弁しておりますとおり、国の安全保障や憲法解釈について、一自治体の立場から見解を述べることは差し控えさせていただきます。その他のご質問等につきましては、それぞれの担当部長よりお答えします。

都市環境部長

私からは、羽田空港の機能強化についてお答えします。

まず、八潮の説明会で出された意見については、「羽田空港で国際線を増便することで利便性が向上し、経済効果も期待できる」といった意見や、「飛行機が地域の上を飛ぶことによる騒音や振動が心配」「事故の被害が心配」といった騒音、安全などについての不安やご懸念もありました。機能強化における第1フェーズの意見については、「皆さまから寄せられたご意見」として、国土交通省が延べ240項目を公表しており、八潮の皆様のご意見も含まれています。

次に、ルート下の公共施設や病院の数でございますが、国土交通省から明確なルートが示されていないためルート下の正確な数はわかりませんが、地区にある一定規模以上の施設として現在把握する保育園、幼稚園、学校、病院などは、おおむね大井地区が56件、八潮地区が14件、品川地区が31件となっています。また、その影響につきましては、「航空機騒音防止法」の騒音対策をとるべき区域の対象とはなっていません。

現在、第2フェーズとして、国は引き続き双方向の対話を行い、皆様のご意見を伺い、来年の夏には環境に配慮した方策を策定するとしていますので、区としましては、引き続き国に対して、区民の皆様の不安の払拭に向け、具体的な説明を実施するよう国に申し入れていきます。

企画部長

私からは、雇用促進住宅および特別養護老人ホームに関するご質問にお答えします。

まず、閣議決定の撤回を求めるべきとのことですが、国の意思決定に係ることでありますので、区として撤回を求める考えはありません。

次に、取得照会に対する区の回答の考え方ですが、雇用促進という特別な目的を持った住宅であり、本来、国が対応すべき事案であることから、区民の方々からの税を取得のために投入することは妥当ではないと判断したものです。区が購入すべきとのご意見でありますが、このような理由により、区では購入を考えていません。

こうした状況から、居住者への対応等については、現在の住宅施設の管理主体である高齢・障害・求職者雇用支援機構が丁寧に行っていくべきものと考えています。

次に、特別養護老人ホームに係るお尋ねですが、区では、「できる限り住み慣れた我が家で暮らす」ことを高齢者介護の目標とし、高齢者ご本人およびご家族を支援する仕組みを整備しているところです。在宅生活の継続が困難になった場合に備え、特別養護老人ホームや小規模多機能型居宅介護、グループホームなど、それぞれの介護状態像やニーズに合った施設の整備を総合的・計画的に行っています。その適地につきましては、用地情報等を活用し、土地の規模や周辺環境、地域バランスなどを勘案し、検討を重ねているところです。

次に、国が新たに示した特養ホームに関する方針では、国有地を活用する場合、民間相場より低廉な価格での賃借が可能となるものです。あわせて、社会福祉法人が特養ホームを自ら所有しなくてはならないという規制が緩和されることから、都市部において施設整備が進展する可能性があるものと捉えています。具体的な規制緩和の内容につきましては今後示されるとのことであり、その動向について注視していきます。

最後に、学校跡地の活用についてですが、区としては、さまざまな行政需要への対応のほか、地域の特性やご意見、費用対効果などを勘案し、総合的に判断する必要があると考えており、公共施設有効活用プランや来年度策定予定の公共施設総合管理計画などを踏まえ検討していきます。

子ども未来部長

私からは、保育園関係のご質問にお答えします。

初めに、「品川区人口ビジョン」案にお示しした「子育て世帯への負担軽減」については、児童手当や医療費助成を実施しているところです。また、保育料等についても、国基準に比べ低額に抑えた改定としています。

次に、幼稚園保育料については、子ども・子育て支援新制度の考え方に基づき、国基準額の範囲内で所得に応じた応能負担に切りかえ、入園料を廃止しました。保育園保育料についても、新制度の考え方に基づき、算定基礎を所得税から住民税に変更したものです。また、少子化社会に対応した保育料とするために、多子減額を拡充するとともに、利用者負担の適正化と保育園を利用しない在宅子育て世帯との負担の公平を図ったところです。年少扶養控除のみなし算定の廃止については、一方で多子減額を拡充していることから、復活する考えはありません。

次に、すまいるスクールについては、保護者の方のご要望を踏まえて時間延長等を実施するとともに、受益者の方に一定のご負担をいただくために利用料の改定をするものです。保護者負担は総経費の4.7%程度と見込んでおり、現在では適正な額と考えています。

次に、待機児童対策については、区では、平成22年4月から平成27年4月までに3,352人の保育の受け入れ枠拡大を実現しました。また、認可保育園等の利用希望申請数は昨年度より増加していますが、本年4月の待機児童数が215人に増加したことを受け、子ども・子育て計画策定時よりも対策を強化し、平成27年度、28年度の2年間で1,474人の拡大を予定しています。

なお、新たな人口推計の結果を踏まえ、子ども・子育て計画を改訂する予定ですが、待機児童の解消は重要な政策目標でありますので、引き続き、認可保育園をはじめ、小規模保育などの地域型保育、認証保育所など、多様な手法で総合的に取り組んでいきます。

教育次長

私からは、まずは、区立中学校および、小中一貫校から高等学校の定時制に進学した生徒数についてお答えします。平成25年度は52名、26年度は40名、27年度は45名です。

次に、高等学校定時制については、マイスクール八潮だけでなく、全ての生徒にとって、自分の適性や能力などに合わせて進路を決定する際の選択肢の1つであると認識しています。

都立小山台高等学校定時制の存続については、関係機関との情報収集に努めていきます。

再質問

自席から再質問いたします。

まず、立憲主義についてです。私は、集団的自衛権行使を可能にしたことは、立憲主義が壊されたと思っています。区長に伺いますけれども、立憲主義とは何か、改めて答弁してください。そして、壊されたとは思っていられないかどうか、ここも伺います。
雇用促進住宅の問題です。国は売却する、区は購入しない、こういうことであれば、1,000人程度の方があそこには住んでおられます。1,000人もの居住者はどうなるのでしょうか。伺います。私は、追い出して路頭に迷わせることになると思うけれども、そんなことはしてはいけないと思います。その点について伺います。

次に、保育園の待機児の問題です。待機児を出さない対策、そのために来年4月開設に向けて認可保育園増設の追加策はないのか、ここを伺いたいと思います。また、保育料についてですが、低額に抑えたと言いますけれども、今回の値上げは親にとって負担増だと思いますが、この点について伺います。

羽田の問題です。私は撤回を求めましたけれども、その答弁はありませんでした。80デシベルもの騒音があるのに我慢しろということでしょうか。伺います。撤回しかないと思いますけども、この点についてもどうでしょう。

特養ホームについては、新たな国制度についてですが、実はきのう、財務省の担当課長に会いました。12月早々には国有地などの情報を出したい、そういうふうに話しておられました。したがって、積極的に情報をつかんで、増設計画をつくっていただきたい、こういうふうに思っておりますけども、この点について改めて伺いたいと思います。それから、4か所目をどう検討したのかと聞きました。よろしくお願いいたします。以上です。

再答弁

区長

私は、裁判官でも、また憲法学者でもございません。品川区という一自治体の行政を担当する者でございます。したがいまして、憲法に関する議論については控えさせていただきたいと存じます。

企画部長

雇用促進住宅に関する再質問にお答えします。

雇用促進住宅は、雇用保険事業として国が広域的雇用の観点から始めた事業ということです。そういう点では国が対応すべきものではありますけれども、現在居住されている方への対応は、先ほど申し上げましたように、機構が丁寧に対応すべきものということで考えていますので、そのように区としても対応していきたいと思います。

子ども未来部長

保育園関係の再質問にお答えします。

ことしの4月から子ども・子育て支援新制度がスタートしています。保育のニーズの把握、そしてこれに対しての確保方策、これは子ども・子育て計画に基づいて実施していくというのが現在の制度の基本的な考え方で、先ほどもご答弁しましたとおり、現在、新たな人口推計の結果を踏まえたこの計画の改訂を検討していますので、この結果についてはしばらくお待ちいただきたいと考えております。

それから、保育園の保育料についてのお尋ねですが、第3回定例会でも申し上げましたとおり、今回の保育料の改定は3つの内容です。1つは、算定基礎を所得税から住民税に変えるということ、もう1つは、先ほども申し上げたとおり、少子化社会に向けて多子減額を強化したこと、これによりましてトータルでマイナス11%になるということから、全体としては10%上げさせていただいて、トータルで、マイナス1%になるということから、ご指摘の負担増になるということは考えていません。

都市環境部長

私からは、羽田空港についての再質問についてお答えします。

現在、第1フェーズが完了したところで、地域の皆様方からは延べ240項目のご意見を頂戴したところです。国のほうとしては、これを第2フェーズの中で、この240項目に対してどのような対応をしていくことができるかということをこれから説明していく、これから議論をまた深めていくというような段階です。そういう段階ですので、区のほうとしては、この説明を具体的に、そして、しっかりと説明してもらうことがまず必要で、あるというふうに考えていす。このようなことから、現段階で撤回を求めるような考えはありません。

福祉部長

南議員の特養ホームに関する再質問にお答えします。

まず、特養ホームの用地関係については、用地情報を活用し、その規模や周辺環境等を勘案して検討を重ねているところです。

それから、国制度におきましては、まだ新聞報道の範囲でしか来ておりませんけれども、国から情報が出された段階で、それぞれその動向について検討していきたいと思います。

再々質問

私が聞いたことを全然答弁していただいていません。こちらは時間制限があるんです。的確に答弁していただきたいと思います。あえてそのことは言わせていただきます。

憲法学者ではないと区長はおっしゃいました。そんなことを聞いていません。立憲主義をどう思っているのかと聞きました。もう一度答弁してください。

雇用促進の問題です。機構の対応だとおっしゃいますけども、現実的に売れなかったら路頭に迷うことになるじゃないですか。それについてどう思うのかと聞きました。ちゃんと的確に答弁してください。

保育園の問題もしかりです。来年の4月の開設に向けてどうなのかと質問しています。それについてお答えください。保育料についても、負担増にならないのかと聞きました。 3つのことは聞いていません。答弁してください。

羽田の問題。今の段階ではとおっしゃいましたけど、それでは、いつだったら撤回が必要だというふうに思いますか。そこを言ってください。 特養ホーム、これについてはぜひ情報をとって、積極的に活用していけるように要請をお願いしたいと思いますから、検討というのもなかなか具体的じゃなかったですね。できたらもう少し具体的にお願いしたいと思います。以上です。

再々答弁

区長

何度もご答弁申し上げておりますように、私は自治体の首長という立場であります。したがいまして、憲法に関する議論にお答えをすることは控えるべきと考えております。以上です。

企画部長

雇用促進住宅に係る再々質問にお答えします。

国および機構の責任において現在居住されている方の安定的な居住も含めて丁寧に対応すべきと考えている、そのようにご答弁申し上げたものです。

子ども未来部長

保育園関係の再々質問にお答えします。

先ほども申し上げましたとおりですけれども、今後の保育園の待機児対策、いわゆる子ども・子育て計画上の確保方策については、今、改訂を検討しています。この後、子ども・子育て会議でお諮りして決めるというふうになっています。そのプロセスについてはまずご理解をいただきたいと思います。

先ほど最初の答弁で、27年度、28年度2年間で1,474人の拡大を予定しておりますと申しましたけれども、このうち28年度については現在のところ829人を予定しておりますが、あくまでも現在のところです。

それから、保育料に関してですが、再質問のところで明確に申し上げましたけれども、負担増とは考えていません。

都市環境部長

私からは、羽田空港の再々質問についてお答えします。

まず、国のほうは、先ほども申したとおり、240項目についてこれからどうしていくべきなのか、そのことをしっかり検討して、これから地域の皆様方に説明をしていくことになります。この説明をまずしっかりと聞いて具体的な中身を確認していく、このことがまず大切なんだと思います。国のほうには、そこをしっかりやっていただけるよう求めてまいりたいというふうに考えています。

福祉部長

南議員の再々質問にお答えします。

特養ホームについて具体的なということですが、施設整備については、いろいろと条件等がありますので、まずはそういう用地情報等を活用して、そういうものが想定できた段階での具体的な検討に入りたいと思っています。

議長

以上で、南恵子君の質問を終わります。

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