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なかつか亮区議 第4回定例議会日本共産党一般質問

2015.11.27 なかつか 亮 区議

質問項目

  1. 沖縄・辺野古基地建設強行に抗議し、地方自治を守れ
  2. 29号線道路計画は白紙撤回を
  3. 際限なく広がる超高層再開発は中止を
  4. 国保料値下げ、後期高齢者保険料値上げ中止を
  5. いじめ防止条例は区民の英知を結集して子どものいのち最優先に、学校統廃合問題を問う

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質問

沖縄・辺野古基地建設強行に抗議し、地方自治を守れ

初めに、地方自治を守れ!沖縄に連帯し品川から辺野古基地建設強行に抗議をです。

安倍政権は辺野古基地建設工事を強行し、さらに行政代執行へ。沖縄県翁長知事を提訴しました。これは、普天間基地閉鎖・撤去、県内移設断念を求める沖縄全41市町村の首長および議長、沖縄県議会、主要な経済界などが署名した建白書の実現へ、オール沖縄が示す地方自治への明らかな侵害です。

地方自治への攻撃は、全ての自治体にとって見過ごすことのできない暴挙。憲法が保障する地方自治とは、国の決定に従属する範囲で認められているものでは決してありません。辺野古基地建設強行は憲法によって保障された地方自治の否定ではないでしょうか、伺います。民主主義への攻撃に対し、濱野区長は沖縄の闘いと連帯し、国に抗議すべきです。いかがでしょうか。

29号線道路計画は白紙撤回を

次に、西大井の住宅街を壊し、崖を削り、街を分断する補助29号線は白紙撤回をです。70年前の計画を突如持ち出し、穏やかに暮らしてきた住民を追い出す。こんな理不尽、許せません。29号線は濱野区長の責任が重大。なぜなら、東京都からの意見照会に「整備が必要」と回答し、計画を復活させたのはほかならぬ濱野区長だからです。

区長は、翌年の施政方針で防災を理由に整備を説明しますが、何度も述べるように、その根拠は破綻しています。例えば東京管区気象台によると、冬は北風、夏は南風。風に沿って南北に延びる29号線が火災の延焼を遮断とは荒唐無稽。後から示されたシミュレーションでさえ、住宅が1,000棟も燃え広がる。このどこが防災対策でしょうか。

平成24年5月21日に東京都に整備が必要と区長が回答した理由は何か。そして、翌年の施政方針で「防災のため」とは根拠は何か。検討経過とあわせて伺います。

都内各地で強い反対運動。北区86号線では、都市計画決定とする図面、資料がない、縦覧すべき図面、資料がないなどを指摘し、認可取り消しを求め住民が提訴。品川でも力強い運動。今回は、西大井を通る29号線約1キロ区間を伺います。ここは土地の勾配が急な地域。立会通りから新幹線をくぐり、西大井四丁目先の高さ10メートルの崖を突き抜け、商店街、環7へ上がって下がって崖を抜ける道路によって、町の中央や自宅の前が幅20メートルの溝、盛土、または崖。生活道路は未接道と、住宅街がめちゃくちゃです。

西大井区間の断面図とJR交差部の設計図面はいつ示されるのか伺います。また、品川区は戦災復興告示第15号関係図書の存在を確認しているのか、写しは縦覧に供されているのか伺います。

また、高齢者にとって、年金の引き落としなど生活に欠かせない郵便局が計画線上にあり、「なくなると本当に困る」と声が上がっています。不安や恐怖を与えている住民への執拗な対応も問題。ひとり暮らしの高齢者からは、「家の周りに腕章をつけた職員がうろうろし、目をつけられているようで怖い」、「インターホンが鳴るたびに、また道路かとどきっとする。『賛同できませんので、声かけ無用』と張り紙をしたら、今度は郵便ポストに手紙が投函。平穏な毎日がどうしてびくびくしなければならないのか」と話します。西大井五丁目郵便局を残すことを求めます。また、現在の用地買収はあくまで任意売却です。反対する住民に執拗に事業への協力を求め、不安や恐怖を与える対応はやめるべきです。いかがでしょうか。

私は「安心・安全・みどり豊かな街を考える西大井・大井住民の会」の皆さんから、新たな事実を伺いました。それは、昭和21年戦災復興告示の後に、昭和25年、39年、41年の建設省告示です。当初は幅20メートル。それが幅15メートル。終点の変更、最後に幅20メートルと、3回の変更です。住民に説明なく道幅などの変更は財産権の侵害では。経過とあわせて説明を求めます。

もう時代に合わない70年前の計画にしがみつくのはやめ、防災と福祉のまちづくりこそ。29号線は白紙撤回しかありません。いかがでしようか。

際限なく広がる超高層再開発は中止を

次に、際限なく広がる超高層再開発は中止をです。超高層再開発は、大崎ニューシティ以来16事業が完成。事業中は、西品川、目黒、武蔵小山、大井南、北品川の5事業。税金投入は遂に1,209億円。さらに、五反田、広町、29号線に伴う戸越公園駅周辺へ拡大。もう超高層はやめてと声が上がっています。

西品川一丁目開発に巻き込まれた子育て世代の方は、探しに探してここで子育てしようと購入した戸建住宅を手放すことに。区は権利変換計画に合意と説明するが、再開発は3分の2合意で成立するため、初めからこの家で住み続けたいとの願いはかなわない理不尽な仕組みです。

一本橋商店街は32億円の税金投入で超高層。武蔵小山の商店街は57億円から70億円に税金投入を増額し、超高層。戸越公園駅周辺は29号線と連動し、超高層。暮らしに欠かせない商店街がもう台なしです。

莫大な税金投入や区、住民の労力は、これ以上の超高層再開発ではなく、商店街を生かし、防災と福祉のまちづくりに転換すべきです。いかがでしょうか。

そもそも再開発とは、住民の土地を使って超高層を建てる大企業の不動産業を進める仕組みと目的にほかなりません。例えば、港区白金開発では住友商事等が185億円で保留床を購入し、260億円で売却。参加企業はその差額となる74億円を手にします。税金導入と規制緩和で高度化し、大企業の利益を最大限に確保。一体このどこが公共事業なのでしょうか。

さらに、五反田では、TOC再開発もずるずると延び、ゆうぽうとは閉鎖。大井プレイス構想は28年もたつが、見通し立たず。全く進まないこの再開発だけでも毎年2,000万円も調査委託で税金投入とは無駄遣いです。

品川駅南では、都営住宅等区有地が種地に狙われています。北品川都営住宅、品川・大崎土木事務所跡地を再開発の種地に当てるのはやめるべきです。いかがでしょうか。

超高層3棟の目黒開発は税金を99億円から110億円に増額。都バス営業所だった東京都の土地が1万7,000平米の権利床に。しかし、活用がなぜかテナントです。目黒開発の都権利床は、集会室や、若者就労や、高齢者・障害者の施設など住民要望に。都に提案を求めますが、いかがでしょうか。

ここで、不安が広がるマンションデータ偽装問題も伺います。旭化成建材のデータ偽装はほかの企業にも広がるなど、建設業界の構造的問題に発展。背景に建築確認審査の民間開放。建設会社の多くが自社と関係の深い民間検査機関に委ねている実態も問題です。過去10年間に税金投入した再開発のうち、旭化成建材がくい打ちを行った事業およびデータ偽装はあったのか伺います。

また、確認審査の規制緩和、一連のデータ偽装問題における原因と対策について見解を伺います。

国保料値下げ、後期高齢者保険料値上げ中止を

次に、人間らしく生きたい、社会保障をこわすな。国保料、後期高齢者保険料は値上げではなく値下げこそです。

安倍政権は、集団的自衛権と一体に社会保障を次々と改悪、解体へ。濱野区長も、「みんなで築く健康・福祉都市」、「住民同士が支え合う、共助の一層の充実が必要」と社会保障を矮小化。戦争をする国づくりはいつも社会保障が犠牲。今のこの状況は、人間裁判として闘われた50年前の朝日訴訟の前夜のようです。

朝日訴訟とは、朝鮮戦争による軍事費確保のため社会保障予算を締めつけた時期に、重い結核患者だった朝日茂さんが、生活保護水準は憲法25条「健康で文化的な生活」に反すると訴えたもの。当時、入院中の生活扶助は、肌着2年に1着、パンツ年1枚、靴下年1足。そのほか、石けん、歯ブラシ、鉛筆などわずか月600円。食べるものも着るものもなく、ぼろ雑巾のように死んでいった僚友たち。誰がどう考えても足りない。少なくとも人間らしい生活ではない。朝日さんは、「このままでは殺されてしまう」と国を訴えました。

一審で国の予算は最低生活を保障するために指導支配されなければならないと勝利判決。二審では敗訴。最高裁では本人死亡で終結となりましたが、一審の「指導支配されるべきもの」はその後の社会保障のよりどころに。また、最低限度の生活は、健康で文化的であるべきとの水準は各種制度の改善に。社会保障を自己責任ではなく、個人では解決し得ない社会的要因によるものとし、失業、疾病、障害、老齢などによる生活能力の喪失から国民を守り、人権保障の制度へ進みました。

憲法では、基本的人権を「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」、「これらの権利は、過去幾多の試練に耐え、現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利」と明記。今こそ憲法を暮らしに生かすべきです。朝日訴訟の意義とは何か、区の見解を伺います。社会保障を自己責任とする解体路線を転換し、人権保障の制度こそ。いかがでしょうか。

高齢者からは、「年金は下がり、取られるものが増え、肩身の狭い時代になった」と伺います。この状況に来年4月からまた負担増です。国保料は算定方式の変更でどこまでも負担増。ヘルパーの仕事をしている方、子ども2人、4人世帯では、介護保険改悪で給与が.月10万円下がり、パートと合わせても夫婦で月30万円。そこに国保料が月4万2,000円。家賃や税金などを支払うと手元には月10万円と、食費を削る生活です。区民生活に照らし、国保料の負担は高過ぎるとは思いませんか。伺います。国保料均等割分を1人1万円引き下げる区独自策の実施を求めますが、いかがでしょうか。

また、脳梗塞により重度の後遺症を患い、失業で収入も失った方に分納計画と支払いがない限り短期証は出せない、また、子どもの保険証は分納計画を出さなければ発行しないとの対応が、ことし10月に区の窓口でありました。厚生労働省の通知は、「医療を受ける必要が生じ、かつ医療費の一時払いが困難である申し出を行った場合には、緊急的な対応として短期証を交付することができる」。そして、中学生以下には「短期証を交付すること」と、子どもは無条件に発行です。生活困窮と医療の必要性を訴える滞納者や保険証のない子どもに短期証を発行する厚労省通知を守るべきです。いかがでしょうか。また昨年度、保険証のない期間があった子どもの人数を伺います。

後期高齢者医療も4月から負担増。年間1人平均5,735円の値上げ。特例軽減の廃止で国民年金の方は最高で3倍。サラリーマン被扶養者は導入前に比べ5倍、10倍です。来年4月の後期高齢者保険料は値上げではなく値下げこそ。また、特例軽減の継続を国に求めてください。いかがでしょうか。

いじめ防止条例は区民の英知を結集して子どものいのち最優先に、学校統廃合問題を問う

最後に、品川区いじめ防止対策推進条例は、子どものいのち最優先に策定をです。区教委は、いじめ防止対策推進条例を年明けの第1回定例会に提案予定。平成24年の自殺案件も受け、二度といじめにより命を絶つ、いじめによって本当に心を傷つけるような子どもがないようにと説明しました。

子どもを自殺にまで追い込むいじめを何としてもなくしたい。いじめから子どもを守るには、いじめられている子どもの命を最優先に守ることが第一。そして、いじめをしている子どもがいじめをやめることが必要です。

しかし、いじめをしている子どもに「いじめをやめなさい」と上から諭しても、ましてや無理やり握手をさせ、仲直りを演出しても、「誰がチクったのか」と犯人探しへ。かえって陰湿ないじめに加速。それは数々のいじめ自殺からも明らかです。

死にもつながるいじめの苦しみを友だちに与えている自分の行いに対し、子ども自身が正面から向き合い、認め、心からの反省がなければ、いじめをやめる自らの行動につながりません。暴力を肯定したまま社会に出れば、本人にとっても、社会にとってもこれほど不幸なことはありません。

しかし、その対策とは一歩間違えると陰湿ないじめへ加速するため、策定には丁寧な進め方が必要です。

例えば、本会議への条例提出の前に委員会への報告事項で条例案を発表。パブリックコメントを実施し、幅広い区民、団体から意見を聴取。そして、練り上げた議案を本会議へ提出などの対応を求めますが、いかがでしょうか。

問題は、厳罰化の強化は逆効果という点。いじめ克服には教育の営みとしての解決が基本です。ところが、国のいじめ防止対策法第4条は、「いじめを行ってはならない」といじめの禁止を法律で子どもの義務に。法律で定めるべきは、子どもがいじめられずに安心して生きる権利を保障するための大人社会の取り組みです。議論を通じ、参議院では附帯決議がつき、国の基本方針から「いじめ禁止」の文言がなくなりました。区教委は懲罰をするためにつくるわけではないと説明しますが、手段としても厳罰化は欝屈した子どもの気持ちをゆがめます。

そして、道徳教育の限界です。市民道徳の教育それ自身は必要です。しかし、価値観の押しつけや建前だけの話は、子どもにとっては「どうせ校長先生に言われたんでしょ」など、死にもつながるいじめの痛みの理解につながらなければ逆効果です。

いじめ自殺について、滋賀県大津市の学校では当時、市内唯一の道徳教育推進校でした。検証を行った第三者委員会は、「道徳教育や命の教育の限界について認識を持ち、学校現場で教員が一丸となったさまざまな創造的な実践こそ必要ではないか」との問題提起。いじめ防止対策法への日弁連の意見書も逆効異になりかねないと指摘。こうした知見に学ぶべきです。いじめ克服について、厳罰化の強化や道徳の押しつけなどはかえって逆効果ではないでしょうか、伺います。

区条例には、子どもの生きる権利、遺族の知る権利の明記が必要です。学校で安全に子どもたちが生きる権利があることを強く示し、子どもを守り抜く私たち大人の役割こそ重要なのです。

また、いじめ事件の隠蔽は国民の怒りの的です。国や都は情報提供を学校側の判断にすることを認めていますが、この問題にかかわり、衆議院予算委員会で安倍首相は、「遺族の気持ちは真相を知りたいということだ。できる限り応えていくべき」と答弁。こうした方向での改善が必要です。区条例に子どもの命を最優先に、子どもがいじめられずに安全に生きる権利があることを記すこと。そして、遺族などの真相を知る権利の保障を示すこと。いかがでしょうか。

最後に、学校統廃合について1点伺います。教育大綱素案(案)が9月に発表され、「就学人口の動向を見据え、校舎改築や学校配置のあり方について検討します」と明記。区教委は、このような文章表記で統廃合に関して書いていると説明しました。

区の資料では引き続き子どもの数は増加傾向とし、現在に戻るのは4半世紀後です。つまり、統廃合とはどういう意味か。子どもが増える中、学校を減らす統廃合の検討を計画期間3年間の教育大綱に明記する必要はないと思うが、いかがでしょうか。

以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

答弁

濱野区長

沖縄の辺野古基地の建設にかかわるお尋ねですが、品川区という一自治体の長として見解を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。その他のご質問等につきましては、各担当部長よりお答えを申し上げます。

都市環境部長

私からは、補助29号線と再開発について。初めに、1点目の補助29号線の整備の必要性などについてですが、都によって防災都市づくり推進計画を少しでも早く実現するために、木密地域不燃化10年プロジェクトが策定されました。区といたしましても、地震や火災に対する防災性の向上や緊急車両の円滑な通行など、木密地域の抱えるさまざまな課題について検討し、この解決は喫緊の課題であり、都と連携し、早期に解決することが重要との考えによるものです。

次に、西大井区間の図面は、都では現在、関係機関と協議しながら設計を進めているところであり、設計の完成時期については未定とのことです。設計を早期に完成することも重要ですが、区といたしましては、引き続き沿道の建物に対する影響について十分な検討の上、設計を進めるよう都に求めてまいります。

次に、告示図書ですが、補助29号線は、木密地域不燃化10年プロジェクトの方針に基づき、都が既に特定整備路線として位置づけ整備する事業であり、国に対する図書の確認は都の判断によるものと認識しております。

また、縦覧についてですが、告示は昭和44年に廃止された旧都市計画法に基づくものであり、現在の都市計画法にある縦覧に関する規定はなく、区に図書の写しがないため、区の窓口で縦覧することはできません。

次に、西大井五丁目郵便局ですが、区では、従来より道路整備に当たり、都に対し、地域のにぎわいや利便性などに配慮するようお願いをしてまいりましたが、引き続き十分配慮するよう求めてまいります。あわせて、関係権利者の皆様に対する事業への協力依頼につきましても、相談コーナーでの対応も含め、相手の立場に立った丁寧な対応のもと進めていくよう、引き続き都に求めます。

次に、財産権における経過は、計画変更はいずれも建設省が旧都市計画法に基づき行ったものであり、旧法においては公聴会の規定はなく、現在、都が特定整備路線として整備を進めるに当たり、事業の内容について地域の皆様に説明会を実施し、適正な補償のもと事業を進めていることを確認しております。区といたしましては、都が現行法に基づき進めている事業に対し、財産権の侵害について判断するものではないと考えます。

区といたしましては、木造住宅密集地域を燃えない、燃え広がらない安全なまちとすることは大変重要なことであり、この実現のために都が行う特定整備路線の整備に対し撤回を求める考えはございません。

次に、2点目の再開発についてお答えをいたします。

区におけるそれぞれの施策は、まちづくりや防災、福祉など、その目的に応じ適切、そして確実に実行されるべきものです。このうち再開発事業につきましては、品川区まちづくりマスタープランを踏まえ、それぞれの地域における望ましい市街地の形成を実現するもので、単に開発ビルを建設するだけでなく、地域の課題を解決するため、地元の関係権利者が協力して事業を進め、道路や公開空地などもあわせて整備されるものでございます。その結果、利便性の向上や居住者の増加による地域の活性化などが図られるもので、区として、再開発などの地域のまちづくりを引き続き支援してまいります。

次に、品川駅南地域のまちづくりについてですが、この地域は品川駅のターミナル機能強化などの動きを受け、地域のポテンシャルがますます高まっており、また、地元においてもまちづくりに対する機運が上昇してきております。こうしたことから、区として地域における計画的な機能更新や再編を誘導するとともに、旧東海道や品川浦などの地域特性を生かしたまちづくりを進めるために、平成26年6月にまちの将来像を示すまちづくりビジョンを策定いたしました。現在、この実現に向け、公有地の活用だけでなく、地域全体のさらなる活性化など、よりよいまちづくりをめざし、引き続き地域の皆さまとともに取り組んでまいります。

目黒駅前再開発につきましては、計画段階から区の要請により、子育て支援施設や行政サービスコーナー、在宅介護支援センターなど、地域に貢献する施設を整備することとなっておりますので、改めて公営企業である東京都交通局が権利変換で取得する床も含めて、さらに要望していく考えはございません。

最後に、くいデータの流用問題についてですが、現段階で区内の再開発に伴う建物本体のくいについてはそのような報告を受けておりませんが、一部外構工事でデータの記録がないものが1件報告があり、確認作業を進めているところでございます。現在、国では、特定の企業だけでなく流用の実態把握を進めるとともに、学識経験者から成る対策委員会が設置され、発生の要因や安全確認の方法、再発防止策などの議論がなされており、区としてもこうした動向を注視し、国や都と連携を図ってまいります。

福祉部長

私からは、社会保障に関する質問にお答えします。まず、朝日訴訟についてですが、憲法第25条に定める生存権については、いわゆるプログラム規定であり、直接個々の国民に具体的権利を付与したものではなく、これを実現するために生活保護法が制定されているものであるとの理解です。

次に、社会保障制度については、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律により医療保障制度改革等が決定され、必要な措置が実施されております。区といたしましては、この制度を推進する立場で事業を実施してまいります。

次に、国民健康保険料は、23区統一保険料方式を採用しております。制度の中で可能な限り抑制に努めているところですが、被保険者数、前期高齢者人口、療養給付費の増減などにより、保険料が変化していく状況です。現在も一般会計からの繰り入れを行い運営しているところであり、持続可能な保険制度を維持していくためには現行の保険料は適正なものと考えておりますので、区独自策として引き下げを行う予定はございません。

次に、短期被保険者証に関する質問です。子どもの保険証については、通常は相談にいらした際にお渡しをしております。また、原則6か月以上滞納保険料があり、相談もなく放置されている方については、文書にて保険証の交付を受けるよう通知しています。相談に来庁されない方につきましては、一定期間経過した後、保険証を郵送しています。昨年度、保険証のない期間があった子どもの人数につきましては既に一定期間が経過し、保険証を郵送しているため把握できませんが、今後も厚生労働省通知に基づき適切に対応します。

最後に、後期高齢者保険料につきましては、現在、東京都後期高齢者医療広域連合において、平成28年度から2か年の保険料について検討が進められています。広域連合の構成員として意見を申し上げているところです。保険料の特例軽減につきましては、その必要性を理解しておりますので、東京都後期高齢者医療広域連合を通じて継続を要望しております。

教育次長

私からは、品川区いじめ防止対策推進条例等に関するご質問についてです。まず、本会議前の案の発表やパブリックコメントですが、条例は法令等に基づいた所定の手続に即して審議すべきであり、本会議提案前の発表等は行うべきではないと考えるところでございます。

次に、いじめ防止について、厳罰化や道徳の押しつけは逆効果とのことですが、罰や価値観を示すことでいじめを防ぐとの考えはございません。

次に、本条例は、いじめ防止対策推進法に準拠するものであり、遺族の知る権利の保障については趣旨が異なりますので、記す考えは持っておりません。

次に、子どもがいじめられずに安全に生きる権利につきましては、いじめ防止の理念そのものに包含される狙いであり、そのことについて記す考えはございません。

最後に、教育大綱の学校校舎に関する記載については、大綱では「良好な教育環境の確保のために、就学人口の動向を見据え、校舎改築や学校配置のあり方について検討します」としており、「統廃合」と記載している部分はございません。

再質問

自席より再質問します。まず地方自治、沖縄についてですが、なぜ答弁を差し控えるのか。しっかりとその理由を御説明いただきたいと思います。私は、国が沖縄を提訴し、基地強行とは、地方自治の否定だと思っております。それでも区長は憲法が保障する地方自治とは一体どう考えているのか、あわせて伺いたいと思います。

次に、29号線です。改めてこんなに燃え広がるのに燃え広がらないとは、防災とは全くの口実だと私は思います。質問は、今回は告示図書の存在確認ですが、答弁は都の判断によるものということでした。つまり、告示図書の存在を区は直接には確認をしていないということなのか、この点を伺います。また、縦覧について、東京都の窓口で図書が縦覧に供されているのかいないのか、この点も伺います。

3点目は、住民に不安や恐怖を与える対応をやめるべきとの質問です。私は、直接お年寄りからお話を伺いましたが、例えばインターホン先で名前も名乗らず、「ちょっとだけ出てきてください」。「どちら様ですか」と聞くと、「ちょっと顔だけでも」。「ご用件は何ですか」と聞くと、ようやく「先日のちょっと測量の件です」と。「うちは反対ですから協力できません」と言うと、「せめて顔だけでも」と。こうした対応にお年寄りが怖がっています。別の方は「ちょっと印鑑だけでも」と言われ、それが後から立ち会い確認の印鑑だとわかって、怒っている方もいらっしゃいました。私の質問は、こういう不安や恐怖を与える対応はやめるべきだと、都に言うべきですが、改めてこの点を伺います。

最後に、いじめについてです。端的にパブリックコメントを実施しない理由は何か。そして、罪や価値観でいじめを防ぐ考えはないというのはどういう意味なのか。大事な問題ですので、丁寧に御説明ください。

再答弁

はまの区長

憲法の92条によりますと、地方自治はその本旨に基づき、法律でこれを定めるとしております。その法律である地方自治法によって具体化がなされているところです。地方自治法では、国と地方公共団体間の基本的関係の確立というものを目的の1つに掲げ、国際社会における国家としての存立にかかわる事務については、国が果たすべき役割として規定をしております。したがいまして、防衛、安全保障上の問題でありますので、当該の自治体は別としても、品川区という一自治体の立場から見解を述べることは差し控えるべきものと考えているところです。

都市環境部長

私からは補助29号線の再質問です。まず、告示図書の確認につきましては、先ほども申し上げましたとおり、都が既に特定整備路線として位置づけを行っております都が整備する路線ですので、国に対する図書の確認は都の判断によるものと認識してございます。

それから、縦覧についてですが、私どもが聞いている部分では、都のほうでも縦覧ができていないというようなことも聞いたことがございます。先ほど申し上げましたとおり、都の判断でこの図書の確認は国のほうに行うものというふうに考えてございますが、現在、東京都のほうで特定整備路線として進めている事業につきましては事業認可をとり、事務を進める上で現行法に基づき都が適切に進めているというふうに考えてございます。

それから、対応等につきましてですが、基本的には先ほども申したとおり、関係権利者の皆様に不安を持っていただくような対応については、やり方を少し考える必要があると思います。事業への協力依頼につきましても、相手の立場に立った丁寧な対応のもと進めていくように、引き続き東京都のほうに求めてまいりたいと考えてございます。

教育次長

私からは、ただいまの再質問について御答弁させていただきます。まず、いじめの関係の条例でパブリックコメントを予定していないことですが、基本的にパブリックコメントについては、区の要綱にも即して、条例に関してパブリックコメントをするということを基本的に、具体的に想定していない中で、今回のいじめの対策条例につきましても、趣旨として法律に準拠する条例ということでございますので、そのような意味で、一般の条例と同様な扱いで、あえてパブリックコメントという形ではなく、条例提案後にまさにこの議会においてご審議いただくのが適当かという、そのような判断でございます。

それから、いじめについての罰や価値観の押しつけではないということですが、この点については初めのご答弁とも重なりますが、いじめの解決に向けて厳罰化、あるいは価値観の押しつけの解決をめざすものではないということでございます。

一方で、子どもにとっていじめは人として決していけないんだという、それをいわば一般常識として、人間として生きていく上での基本的な規範についてはきちんと教えるということが一方では必要になっていると考えるものでございます。

再々質問

再質問させていただきたいと思います。初めに、地方自治、沖縄についてですが、憲法が保障する地方自治をどう考えているのか、区長よりご答弁いただきました。ちょっと私も聞き漏らしたところがあるかもしれませんけれども、法律の解説をされたのでしょうか。私は、憲法の前文に書かれている、再び戦争が起こらないよう決意する。そのために、憲法に第8章として地方自治が明記されている。そこには平和への地方自治体が果たすべき役割が示されているものだと思います。改めて憲法が保障する地方自治とはどう考えているのか、この点を伺いたいと思います。

何よりも、米軍による銃剣とブルドーザーで沖縄の土地を奪って基地にする。今、国がオール沖縄による住民自治を奪って基地にする。これに対する沖縄の闘いは、私は憲法に保障された地方自治の発揮だと思います。改めて憲法が保障する地方自治とは何か、区長の率直なご見解を伺いたいと思います。

次に、道路ですが、少しただしていきたいとの話がありましたけれども、私が伺ったのは、住民が恐怖や不安を感じている、この対応をやめるべきだと、ぜひ都に求めていただきたいという点です。西大井の住民はとても仲がよく、支え合って暮らしていた地域です。何でみんなで仲よく暮らしてきたのに追い出されなければいけないのか。ここでなければ生きていけない。今さらほかの地域では生きていけない。こんな優しいご近所があるから生きていけるんだと訴えておりました。そうした方に名前も名乗らず「ちょっと出てきてください」、こうした対応を恐ろしいと思うこの気持ちはわかるでしょうか。せめてどこの誰が何しにきたのか、しっかりと玄関先で名乗ることが筋ではないかと思いますけれども、この点改めてやめるように求めることと区の対応を伺います。

再々答弁

濱野区長

地方自治の問題でありますけれども、憲法で地方自治が万能であるというふうに規定されているとは思っておりません。国の役割、地方の役割があって、その地方の役割を果たす上で地方自治が保障されているというふうに考えておりまして、その国の役割の1つとして、先ほどの防衛、あるいは安全保障といった勤めがあるということであります。地方自治体がそれについて、地方自治があるからといって、この問題に介入するべきものであるとは思っておりません。以上です。

都市環境部長

29号線に関する再々質問です。地域の方々が不安に感じるような対応はあってはならないことだというふうに考えます。そうした対応についてはしっかりと改めるべきだということを東京都のほうには伝えてまいりたいと考えております。

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