2016.09.23 なかつか 亮 区議
質問項目
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日本共産党を代表し、一般質問を行います。
はじめに「 @ 区長は、国連が核兵器禁止条約の締結交渉を、来年から始める事に賛同を」です。
今年5月27日、オバマ大統領はアメリカの大統領として初めて被爆地広島を訪問しました。被爆の実相を知ってほしいとの切なる願いが届き、核兵器廃絶への重要な一歩です。
私が広島の原爆資料館に初めて行ったのは小学校6年生の夏休み。写真や資料を見て強いショックを覚え、人として死ぬことも、生きる事も許さない核兵器が、なぜこんなに世界にあるのかと真剣に考えました。
区議に当選してからも、終戦近くを広島の海岸で迎えた、近所の商店主の話が忘れられません。「船に乗って広島から担ぎ出されるその姿は、皮膚が焼けただれ、息をしているのかどうかもわからない。2人の軍人が手と足をもって運びだす。これが人間の姿なのか」と話していました。
9月9日、北朝鮮は5回目の核実験を強行。弾道ミサイル発射とともに世界の平和と安定への重大な脅威であり、国際社会への危険な挑発を決して許してはいけません。
核なき世界の実現は、核兵器を無くすことが唯一の方法です。今、核兵器禁止に向けた国際交渉が国連で大きな争点に。一方で、核兵器に固執する逆流も強まっています。
8月、ジュネーブで開催された国連作業部会では、核兵器禁止条約の交渉開始を2017年と期限を決めて勧告する報告が採択。国連加盟国の過半数を超える国が支持を表明し、本格的な議論が期待されます。
ところが日本政府は、この採決を棄権。唯一の戦争被爆国である国として、あるまじき態度です。
また、マレーシアで開かれたアジア政党国際会議では「核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を呼びかける」が宣言案に明記。ところが今度は、中国共産党が、交渉開始を呼びかける部分の削除を強力に求め、重大な命題が抜け落ちた宣言に後退しました。
オバマ大統領が検討している核兵器先制不使用宣言にも注目が寄せられています。これは最大の核保有国であるアメリカが、核兵器の先制攻撃を放棄することで、全人類の生存を否定する核による応酬を招く核抑止力論の克服へ、意義ある宣言です。
ところが、安倍首相は「抑止力を弱める」などと反対を表明したとワシントンポストが報道。核なき世界を願う宣言に、水を差すことは許されません。
1985年3月、品川区は非核平和都市品川宣言を掲げました。宣言では「今、この地球に人類は自らを滅ぼして余りある核兵器を蓄えた」「頭上に核の閃光がひらめく前に、遅すぎたとき、それを悔やむだけの未来すら我々に残されていない」と、核兵器による軍事対軍事による悪循環をもたらす核抑止力論を否定し、核兵器廃絶こそが、美しい地球とそこに住むもの、生きるものを守ると訴えました。
この宣言通り、核なき世界の実現へ濱野区長の発言を求めます。
質問1
濱野区長は、非核平和都市品川宣言にのっとり、核兵器禁止条約への交渉開始に棄権した日本政府に、抗議を求めますが、いかがでしょうか。
質問2
そして、国連における核兵器禁止条約の2017年交渉開始と、オバマ大統領が検討している先制不使用宣言について、濱野区長の賛同を求めますが、いかがでしょうか。
続いて「ニコン大井製作所の解体を受け、福祉施設や公園整備など土地購入に向けた交渉開始を」です。
西大井駅前近くにあるニコン大井製作所の解体工事が現在、進められています。この工事は来年9月まで。解体後について、ニコンは「計画は未定」と区に説明しています。
長年にわたり、地元を見守ってきた工場の解体に「なごり惜しい」との声がある一方で、「解体後は、何になるのかしら」と強い関心が寄せられています。
解体される工場の敷地は、隣にある西大井広場公園より1千m2広い、約1万4千m2。都心にこれだけのまとまった広い土地とは、とても貴重です。
私は、住民アンケートを行い、どのような利用計画を住民が期待しているのか調べました。アンケートは大井、西大井、二葉地域を中心に取り組み、郵送で現在約300通。回答では特養ホームが48%、認可保育園が41%と福祉施設が一番の要望でした。
住民の声を少し紹介すると「特養ホームに祖母が入れなく困っています。今後、もっと増やしてもらわないと共倒れです」「年内に結婚するのですが、できれば住み続けたいと思っております。子どもができた際に、保育園に入ることができるか心配。保育園を増やして欲しい」など切実です。
あわせて災害時の避難場所や、日常的には散歩ができる緑地帯も強い要望だとわかりました。「やがて来る災害の備えとしてスペース確保は必要」「林試の森や戸越公園のような、憩いの場、豊かな緑の公園が近くに無いので、そのような所に」などの声です。
その他、「伊藤学園のプール公開がなくなったので、気軽に行けるプールを」「近くに図書館が欲しい」「紙おむつや日用品を買うドラッグストアや買い物ができるところが欲しい」との声もありました。
認可保育園や特養ホームのさらなる増設、首都直下型大地震への備え等、どれも区の喫緊の課題です。
また福祉施設と防災公園との併設は震災時の避難所運営を考えても、とても有効です。
地元の方から、現在の西大井広場公園について「もともと三菱重工業の工場跡地だった、あきちを住民が熱心に署名を集め公園になった」と話を伺いました。
また、最近では、下神明駅近くのJT社宅跡について、区が防災目的に土地購入の意向を(株)JTに伝え、売却先に品川区を選んで頂き約50億円で区が購入した経緯もあります。
これらも参考に、ニコンに対し、解決が急がれる区の事情を率直に伝え、土地購入に向けた交渉を始めるべきではないでしょうか。
質問1
ニコン大井製作所の解体を受け、ニコンに対して、特養ホームや認可保育園など福祉施設や公園整備など、区政の課題解決のために、区が土地を購入したい意向を伝え、交渉を開始すべきではないでしょうか。
質問2
また、利用計画の策定にあたっては住民参加を位置づけ、多様な区民要望が反映できる仕組みづくりを求めますが、いかがでしょうか。
今回の定例会で示された決算書では、ついに品川区の一般会計積立基金が883億円と過去最高を、更新しました。
品川区は、さらに1000億円を目標に掲げていますが、そうではなく、切実な住民要望、苦しい区民生活の実態がある中、基金の計画的な活用による住民福祉の向上こそ、地方自治体の姿です。
質問3過去最高883億円もの積立基金について、福祉施設や公園整備など住民要望の実現へ、計画的な活用を求めますが、いかがでしょうか。
次に「コミュニティバスの運行で、昭和大学病院やさくら会、品川区役所、商店街などへの移動支援を」です。
生活にとても便利なバス路線。中でもコミュニティバスは23区で21区が、何らかの形で実施。電車内の混雑や駅構内での複雑な乗り換えなどの苦労がないバス移動は、とりわけ高齢者や子どもをおんぶする子育て世代にとって、買い物や病院、友達との交流に欠かせない交通手段です。駅前などの駐輪場問題の一助にもなります。
それだけ喜ばれているのに住民より「どうして品川にはコミュニティバスが無いのか」「品川は、遠くに行くには楽だが、近場がとても不便な所だ」と声が寄せられています。
品川区議会でも、何度も実施を求める署名が寄せられ、議会からも提案される中、ついに品川区は2年半前に専門家を交えた地域交通検討会を設置。駅から500m、バス停から300mのいずれにも入らないエリアを「高齢者等を考慮した交通不便地域」として発表しました。
しかし、昨年9月の本会議で、既存のバス路線との競合や事業の採算性、税金投入などを理由に品川区は「交通網の充実した区内において、コミュニティバスの運行は考えていない」と答弁。
今年は検討会すら開催されず終了へ。来年度は職員が自分たちで考える事になりました。不便な地域を認めながら、その対策を拒むとは、行政の怠慢でしかありません。
バス事業者との競合も、行き先や通してほしいところに既存バス路線が無いのですから競合しません。
駅前や幹線道路で、バス路線が一定区間、重なることはありますが、バスの乗り換えが可能となり、便利になるので利用者増が期待されます。
事業の採算性も、採算が取れないから既存のバス会社では対応ができないわけで、ここに自治体が税金を使う理由があります。住民の暮らしのために税金を使うということは、とても喜ばれる使い方です。
また、駅やバス停からの距離のみで不便地域を決めていますが、住民にとっての問題とは『行きたい所にいけない』という事です。私は不便な行き先とはどこか、アンケートや聞き取りを行いました。明らかになった不便な行き先の1つが昭和大学病院です。 高齢者に伺うと西大井駅から大井町駅までバスで行き、大井町線で旗の台駅。そして歩いて昭和大学病院。「片道45分。自宅からは片道1時間」と話します。
また、自宅から戸越公園駅まで15分歩いて大井町線で昭和大学病院に通っている方は「年を取ると、徒歩はだんだんきつくなる」と話します。仕方なく西大井駅からタクシーの方は「往復で約2千円。医療費に加え、このタクシー代がつらい」と話します。 その他、家族から危ないから自転車はやめるように言われている高齢者は「自転車が無いと買い物や移動が本当に大変」と話します。
品川区役所や老人保健施設さくら会に、直接行く交通手段がなく、タクシーか、家族に車で送ってもらっている方や、スクエア荏原など文化センターで行われる友人の発表会に行きたいが、移動が不便で躊躇する方も。品川区は、区内の移動が、とても不便なのです。
そこで
質問1
改めて、コミュニティバスの運行で、昭和大学病院やさくら会、品川区役所、商店街などへの移動支援を求めますが、いかがでしょうか。
また、
質問2
交通不便地域について、従来の駅やバス停までの距離だけでなく、病院や区役所、商店街など、住民にとっての不便な行き先を調査し、反映すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
最後に「住民を追い出し、コミュニティを壊す大井一丁目南第一地区 これ以上の超高層マンション開発は中止を」です。
区内のあらゆる地域で、どこまでも広がる超高層のマンションやオフィスビルの再開発。ついに今年の予算では、こうした土木費が過去最高となるなど、異常な開発優先です。区民の暮らしがこんなに厳しい時に、熱心に開発ばかりを進めている場合なのでしょうか。
再開発について「望ましい市街地の形成」「地域の課題を解決」「道路や公開空地も併せて整備」などと、公共事業だという理由を区は説明しますが、 今の再開発は、税金を使って、住民を追い出し、大手ゼネコンの儲けをつくる仕組みでしかありません。
品川区の調査でも、進めてほしい区の重点施策に「再開発による地域整備」は、わすか7.7%。逆に開発による都市への人口集中で、保育園の待機児問題などを深刻化。人が増えすぎて、駅も街も電車も大混雑です。
その他、帰宅困難者や避難所運営などの防災上の課題をつくり、ヒートアイランドなど環境問題も。
木密解消や防災対策を理由にあげるなら、その方法は、戸建て住宅の建て替えや耐震補強、感震ブレーカーなど通電火災の防止、公園整備に向けた土地の購入など、超高層ではない別の方法があります。しかも、こちらの方が、税金投入は少ないのです。
再開発について「1円もかからず新築マンションに入れるから得だ」と話す人もいますが、そもそも等価交換ですので、権利者が得をする仕組みはありません。むしろ資産は土地からマンションの床に変わり、新たに管理費や修繕積立費、高い固定資産税がかかります。
こうした開発優先の区政から、福祉くらし優先への転換を。認可保育園や特養ホームなど福祉施設の建設こそ急がれ、区民の暮らしを支え、安心をつくる事は、同時に個人消費を増やす経済成長への道でもあります。
この道への発想の転換を強く求め、今回は、同意という名で、一方的に住民を追い出す問題を述べます。
大井一丁目南第一地区は住宅約630戸、高さ104m、29階の超高層マンション。ここに税金が約51億円です。
すでに一本橋商店街は163号線整備や大井町西地区の28階マンション開発で街の賑わいは壊れ、ビル風で高齢者は避けて歩く状態。そこにもう一棟建てる計画です。
この開発は、2014年10月、借家人を除く権利者71名中、開発計画に同意した方は54.7人と77%。 つまり2割を超える約16人が開発計画に同意していない中で事業認可を取得。今年4月時点には、10人もの地権者が同意していない中、地区内の既存建物の解体工事が始まりました。
区は「一方的に転出を求める事はない」と説明します。ところが実際は、事業認可時に16人。地区内の解体時は10人もの権利者が同意していない中で、開発計画を進め、解体工事まで行いました。
結局は、権利者の同意が無くても計画は進むんだという、既成事実を重ねる事で、一方的にジワリジワリと同意せざるを得ない状況をつくり、住民を追い出しているのです。
西品川再開発では戸建て住宅1棟が、ポツンと約10ヶ月間にわたって解体と建設が進む中、取り残された状態に。 どれだけつらかったことでしょうか。これでも「一方的ではない」というのでしょうか。
私は「最終的に従うしかなかった」と話す、大井一丁目南第一地区の権利者に話を伺いました。
「75年住んだ家に、突然マンション開発がおき、マンションに入るのか、嫌なら、ここから引っ越すのか。コンサルからは強制撤去もあると言われ、多数決で決定されたら、もう従うしか選択肢はないと、ついに実印を押した。 マンションに残る方が得かもと考えたこともあったが、月3万円の管理費を年金で払うのは難しいので、わが家をあきらめるしかなかった。 誰が賛成で、誰が反対なのか、ご近所は本音で話せなくなり、年賀状のやり取りもなくなった。みんな嫌な思いをしたから、近くにいても顔を合わせない。最終的に再開発は人の土地を取り上げ、住友の利益 をつくる手段だと思う」と話していました。
これが今の再開発です。
質問1
住民を追い出し、コミュニティを壊し、そこに巨額の税金投入。これ以上の再開発推進を、区民は望んでいません。やめるべきと思いますが、いかがでしょうか。
質問2
大井町西地区と163号線整備は、一本橋商店街の賑わいを壊しただけではないでしょうか。伺います。
質問3
大井一丁目南第一地区の権利者は「決定されたので、仕方なく同意した。再開発は人の土地を取り上げ、住友の利益をつくる手段だ」と話していました。これを追い出しといわず、何というのか。全員合意が無い元で、地区内の解体・建設工事を先行するのは、やめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
私からは、核兵器禁止条約等に関するご質問にお答えを申し上げます。
品川区ではこれまで、昭和60年3月に全会一致で可決、制定されました「非核平和都市品川宣言」の趣旨を生かして、さまざまな平和事業や国際交流事業に取り組んでまいりました。お尋ねの核兵器禁止条約等への対応につきましては、これまで繰り返しご答弁してまいりましたように、外交や国防などの国政にかかわる事柄であり、国が判断すべきことであります。したがいまして、一自治体の首長として見解を述べることは差し控えさせていただきます。
その他のご質問等につきましては、関係の部長等よりお答えを申し上げます。
私からは、株式会社ニコン所有の土地に関するご質聞にお答えいたします。
現在、ニコン大井製作所の解体工事については計画が示され、地元説明会が行われておりますが、それ以降の計画については未定とのことであり、具体的な方針は示されておりません。区といたしましては、今後の計画の動向について注視してまいります。また、利用計画策定に向けて住民参加をとのことですが、まずは所有者の意向の把握に区として努めてまいります。
次に、基金の活用についてお答えいたします。平成27年度品川区一般会計決算において、景気変動の影響を受けやすい特別区民税と財政調整交付金が一般財源に占める割合は約8割となっており、これは区の基幹的な財源が経済の減速時には影響を大きく受ける可能性を示しております。区はこれまでも、経済の急激な減速時や特別養護老人ホーム建設などの大規模施設整備に際し積み立てた基金を活用し、施策の充実を図ってまいりました。今後も基金を適時適切に活用し、区民サービスの向上に取り組んでまいります。
私からは、コミュニティバスについてお答えいたします。まず、コミュニティバスについてですが、区内における公共交通の充実は区民が円滑に移動するための手段として重要な役割を担っており、とりわけ移動に困難を感じている方に外出の機会をさまざまな形で確保することは大切なことだと考えております。しかしながら、区内における公共交通網は、鉄道駅が延べ40駅、バス停も延べ264か所と大変充実しており、現段階においてコミュニティバスとしての導入や調査を行う考えはありません。一方、今後、区の東西を結ぶ補助26号線を初めとした主要道路の完成を控えていることから、区といたしましても道路網の整備に合わせ、バス路線のさらなる拡充をバス事業者に求めてまいります。また、区がこれまで行ってきた移動経路のバリアフリー化や安全対策の実施などを引き続き進めることで、安全で安心な外出の機会をさまざまな形で確保できるよう努めてまいります。
次に、再開発の推進についてお答えいたします。
まず、再開発事業は、品川区まちづくりマスタープランに基づき、それぞれの地域における望ましい市街地の形成を実現するものでございます。単に開発ビルを建設するだけではなく、地域の課題を解決するために地元の関係権利者が協力して事業を進め、道路や公開空地などもあわせて整備され、さらなるにぎわいや利便性の向上、居住者の増加など、地域の活性化が図られるものでございます。こうした組合施行の再開発事業は権利変換を原則としており、従前の権利を守り、公平性を確保し進められているもので、一方的に転出を求めることはありません。また、再開発事業の補助金につきましては、参加組合員が売却する床に対するものではなく、あくまで再開発事業により生み出される道路や公開空地などの公益性を評価し補助金を交付しているものでございます。
次に、大井町と大崎・五反田を結ぶ補助163号線については、区の重要な都市軸に位置づけられており、まちづくりを進める上で重要な道路でございます。この沿道では、密集市街地解消のため大井町西地区の再開発事業が行われ、建物低層部に商業店舗が入るなど、より安全で安心、そしてにぎわいや新たなまちの活性化など、大きな効果が生まれてきていると考えております。
最後に、事業の進め方についてですが、権利変換においては関係権利者に意見を言う機会が法的に確保されております。大井一丁目南第一地区についても同様であり、それぞれのご事情をお聞きする中で進めているものでございます。地区内の建物は、権利変換期日をもって再開発組合に帰属し、解体ができることになります。事業がおくれることにより多数の権利者に影響が生じることも考慮し、現在解体工事が進められているものであります。こうした中でも、お住まいの方が無理なく引っ越しができるよう、明け渡しに猶予期間を設けるとともに、転出先の事情などにより個別に対応していると聞いております。
自席より再質問したいと思います。
まず、核兵器ですけれども、国の問題と、答弁しないとのことです。核兵器廃絶と述べ、先日の北朝鮮核実験でも区長は「暴挙に対して厳重に抗議」と書簡を送りながら、なぜ核兵器禁止条約の締結交渉開始の賛同を求めると、国の問題だと答弁しないのか、この違いは一体何なのか、ちゃんと説明いただきたいと思います。
続いて、ニコンの土地の購入についてですけれども、最終的に動向注視ということだと思います。私は、これだけの土地があるならば区政の課題解決につながると思い、提案をしました。特養や保育園や公園の整備や防災対策を本気で進めたいなら、土地を購入したいということをなぜ先方にまずは伝えることができないのか、この理由を伺いたいと思います。
続いて、コミュニティバスですけれども、最終的に現段階はないということ、これは将来はあるということなのでしょうか。23区で21区が何らかの形で実施され、どこでも喜ばれております。品川は遠くは便利だが近くは不便だと、あの声を紹介しましたが、これが実態です。先ほど、公共交通について、移動に困難を感じている方などにさまざまな形で確保は大切と答弁がありましたけれども、この「さまざま」の中にコミュニティバスがあるのか、ないのか、そこを伺いたいと思います。
最後に、再開発について。同意していない人がいるのに地区内の解体工事を先行させる理由を、事業がおくれると多数の権利者に影響があると述べましたけれども、実際は完成がおくれるとディベロッパーのもうけが減るからじゃないですか。そこを伺いたいと思います。
再質問にお答えを申し上げます。
日本からわずか数百キロしか離れていない国で盛んに核兵器が開発をされているという、そういう状況の中で、今、国は、外交問題、そして防衛の問題としてこれにどう対処すべきか、一生懸命考えているところだというふうに推察をしております。そのような中で、各自治体の長が政治的な発言や政治的な行動をとるということは差し控えるべきだと、私はかねてから申し上げているとおりでございます。むしろ、そうしたことよりも、教育を通じて子どもたちの心の中に、あるいは国際交流を通じて世界の人々の中に平和を希求する心を守り育てていくことが大切だと考えているところでございます。
以上です。
まず、ニコンの土地についてでございますけれども、将来のまちづくりにかかわることということで私ども都市環境部のほうで情報収集をしておりますので、私どものほうからお答えをさせていただきます。
現在、ニコンのほうでは、跡地の活用、これについては未定ということですけれども、跡地の活用をどうしようかという検討をしているところというふうに聞いてございます。その検討状況やその方向性については、現段階では公表できるような段階ではないというようなものでございます。そうした中で、まずは区のほうとして、万一売却を考えるようであれば、まずは区のほうに声かけをしてほしいというような形でお話を差し上げているところでございます。ニコンとしてどのように活用するのか、あるいは売却するのか、これについては周辺に与える影響、これは大きいというふうに考えてございますので、しっかりと情報収集に努めていきたいというふうに考えてございます。
それから、コミュニティバスについてでございますけれども、現段階ではというようなことでございますけれども、区のさまざまな施策、これについてはその時々の背景であるとか状況であるとか、さまざまなことを勘案しながら施策を考えるものでございます。こうした意味で、区のほうとしては、バス、それから鉄道、そういった公共交通を全体を見る中で、現段階ではコミュニティバスの導入は考えていないというようなことでございます。
また、「さまざまな」というようなことでございますけれども、現段階ではコミュニティバスということは考えておりませんけれども、現在進めている福祉の施策、それからバリアフリー化などの対策、こういったことを進めることで安全に安心に外出ができるような環境づくりに努めていきたいというふうに考えてございます。
それから、大井一丁目南の第一、これについてのおくれの部分のお話がございましたけれども、これは仮移転等をされて、なかなかそのまま継続をしているような方々もいることになりますので、そういった方々についてもしっかりと早く権利を主張された場所に戻ってこられるようにすることも非常に大切なことだというふうに考えてございます。
再々質問を行いたいと思います。
まず、核兵器についてですけれども、政治的な発言は差し控えたいとのことでした。区長自らが核兵器廃絶を述べ、先日の北朝鮮の核実験にも抗議をしながら、なぜ今、肝心の核兵器禁止条約への締結交渉開始に賛同を求めると政治的な発言を差し控えたいとなるのか、その理由を伺いたいと思います。私は、区の宣言を読んでも、「遅すぎたとき、それを悔やむ未来すら、残されていない」、この趣旨に反すると思いますけれども、改めて伺いたいと思います。
また、ニコンのこの土地のことですけれども、区に声かけをしていただきたいと、そういうふうに今話し合っている、交渉しているということなのでしょうか。その内容を、状況を、いつなのか、どういう状況なのか、ちょっとそこの中身を伺いたいと思います。
そして、最後にコミュニティバスですけれども、現段階はないとの答弁が繰り返されましたが、つまり、現段階でなければ将来の実施に向けて今どんなことが問題になっているのか、何が課題なのか、そこを伺いたいと思います。区内の交通網は大変充実しているとたびたび述べますけれども、確かに高速道路や新幹線や羽田空港など遠くは便利でも、問題は、品川は近くが不便ということです。品川区も交通不便地域を認めています。不便を認めながら手を打たないということは、私はこれは行政の怠慢だと思いますけれども、その点についても改めて実施を求めて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
品川区は今までも、北朝鮮の行為について、このような際には必ず抗議をしているところであります。一方で、ご質問の趣旨は、国連における外交交渉について云々せよということでございます。これは外交という国の専管事項に関するご質問でありますので、答弁は差し控えるべきものと考えると、そのようにお答えをした次第でございます。
まず、ニコンのほうでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、現在ニコンのほうでは跡地の活用について検討中ということでございます。これについて、区のほうで今、どういうふうになるのかということは、やはりあの地域で広い場所、これをどう活用するかというのは、やはり地域の皆様方も含めて関心が高いところというふうに考えてございます。そういう意味では、やはりはっきり早い段階でその検討の中身を示していただけるよう区のほうとしても考えてございますので、万一売却等も考えるようであれば品川区のほうにまずお話をいただきたいということも含めてお話をしているところでございます。
それから、コミュニティバスの現段階でということでございますけれども、区のほうでは、やはり区内は公共交通、バスだけではなく、鉄道だけではなく、その辺もあわせて交通網が充実をしているということがまずスタートだというふうに思ってございます。その中で、既存の路線バスとの競合など、こういったこともございますので、まずは既存バスの路線の延長であるとか、増便であるとか、バス事業者にこういったことを求めていきたいというふうに考えてございます。また、私どものほうからこういったことを求めるだけではバス事業者としても新たな検討はできないというふうに思ってございますので、例えばどういったところに新たな道路整備が進むとか、そういった情報をしっかりバス事業者にも伝えることで、バス事業者としてのさまざまな検討を進めることができるというふうに考えてございます。福祉的な面のサポートも含めまして、今、大井町・旗の台周辺で進めている移動の経路や施設のバリアフリー、こういったこともあわせて進めることでしっかりと外出が安全で安心してできるような形になる、こういったものをサポートしていきたいというふうに考えているところでございます。
以上で、中塚亮君の質問を終わります。