2016.11.24 石田 ちひろ 区議
質問項目
日本共産党を代表し、一般質問を行います。
はじめに「選択的夫婦別姓の実現、LGBTアライの広がりで、誰もが自分らしくありのままに」です。
私は今年2月の定例会で選択的夫婦別姓の実現を主張し、私を含め苦しい当事者の思いを示しました。区の答弁は大変残念でしたが「議会で取り上げてくれて嬉しい」との感想や、結婚で夫の姓に変更した方からは「変えたくないという人の気持ちは大事にされるべき」との声もありました。だれもが自分らしくありのままに。そんな社会が急がれます。
前回も述べた通り、世界で夫婦同姓を法律で強制するのは日本だけ。国連女性差別撤廃委員会は民法が差別的規定だと政府に廃止の要請。国会では野党4党が民法改正法案を共同提出しました。
私は小学生の子どもがいる、夫婦別姓の方に話を聞きました。別姓の希望は夫からで「夫婦はお互いを尊重し、対等だからこそ向き合える」と理由を話し、不安を聞くと「戸籍に名前が無いため、いざという時に夫婦と認められない事が心配。財産も遺言書を残しても、法的な相続権が無い」と話します。
品川区は「民法では、姓の選択は夫婦の話し合いに委ねており、男女間の不平等は存在しない。よって、人権侵害ではない」と答弁しました。話し合いと言いますが、選択肢の無い話し合いとは、どちらかへの名前の強制であり、人格を否定する人権侵害です。
憲法24条は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」「法律は個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚し、制定」とあり、どちらかへの強制は憲法違反です。
Q1、区は、夫婦の話し合いによって合意と言いますが、別姓の選択肢がない中での話し合いは名前の変更合意が強制される人権侵害ではないのか。それでも「人権侵害ではない」と言えるのか、理由を伺います。
Q2、改めて選択的夫婦別姓の実現が必要とだと思いますが、いかがでしょうか。
つぎにLGBTアライについて伺います。まずLGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字を組み合わせ、性的少数者を表す言葉です。性のあり方は本人の意思で変えられるものではなく、その人を構成する重要なアイデンティティーです。
そして、アライとは、LGBTをはじめとする性的少数者の事を理解し、自分にできる事は何かを考えて行動する支援者のことです。
性の多様性とは、マイノリティーもマジョリティーもどちらも大事な存在であり、ひとつとして同じ性はないということ。LGBTのシンボルが虹色であるように、性の多様性を理解し、社会生活で実践することが大切です。
例えば「彼氏・彼女いないの?」など、異性愛を当然視する日常会話は、当事者にとって、顔で笑って、心で傷つきます。LGBTアライは、そうした差別的な冗談を、客観的に正したり、当事者の悩みを代弁できます。
学校では、先生の話が異性愛を前提にしていたり、いわゆるホモネタが子ども同士の笑いの種にされたり、いじめの対象にされたり、傷つき、学校に通えない生徒もいます。
また、当事者の悩みの1つが就職です。「面接で話したら、採用に不利になるのでは」「だまって就職したあと、ずっと我慢し続けるのか」「いつでも仕事を変えられるアルバイトを選ぶしかない」など深刻です。
渋谷区や世田谷区では同性カップルを「結婚に相当する関係」と認める事業を始めました。企業でも野村証券や日本IBM、GAPジャパン、LUSH、ユニリーバ―などで始まり、野村證券では人事課を中心に「性別と仕事の能力は関係ない」とLGBT研修を充実させています。
品川区はどうでしょうか。今年3月、「性自認、性的指向とは何か」と質問ましたが、不明確な答弁でした。
すぐできる事として、学校でのポスター掲示や図書室で本の配置を求めましたが進まず、職員研修も本格実施とは言えません。
Q3、性の多様性ついて、基本的なことですが「体の性」「性自認」「性的指向」とはそれぞれ何か。LGBT当事者は、これらの事で学校、就職、職場、病院、住宅など社会生活をおくるなかで、どんな悩みや偏見で苦しんでいるのか。そして、LGBTアライとは何か。まずは正しい理解を広げたいとの思いからの質問ですので、丁寧なご答弁をお願いしたいと思います。
Q4、そして、学校での専門図書の配置やポスターの掲示。子どもや社会人への相談窓口の設置。渋谷区や世田谷区と同様にパートナーシップ制度など支援に向けた、検討組織の立ち上げ。また、学校や庁舎など区施設でのトイレや更衣室などの施設整備について、LGBT当事者の意見を聞きながら、子どもも大人も安心できる環境整備を求めますが、いかがでしょうか。
Q5、LGBT当事者にとって就職はとても大きな壁です。品川区で安心して働くことができる事を明らかにしたいので、あえて伺いますが、区は職員採用時、LGBTを理由に採用を拒むことはあるのか?職員の福利厚生は、LGBTを理由にした差別が無い対応を求めますが、いかがでしょうか。
区職員5名と区議2名による1500万円もかけた今年8月のリオ五輪視察。改めて述べますが、主催者である東京都からの視察要請はなく、区が独自に1500万円もの税金をかけ、開催中の現地を確認しなければ東京五輪を迎える事が出来ない特別な事情は無く、税金のムダ遣いです。
視察報告書には成果として4点の提案がありますが、ボランティアでは「観戦後に食の魅力等による区内誘導」「区内全体で観光客をおもてなしする雰囲気作り」「ボランティアの宿泊へシステム構築」。いずれも開催に向け、地元自治体との連携に必要な準備は、主催者である東京都が行うことであり、区独自の現地確認は必要ありません。
文化プログラムでは、コンセプトの明確化、早期着手、区民参加、SNS活用を「重要」と、認識の深まりを成果としますが、視察前のオリンピックパラリンピック特別委員会で、東京都から説明を受けており、準備も含め主催者との連携で可能です。
まちづくりではバリアフリーについて「東京都等に確実な実施の申し入れ」「更に徹底」「駅と接続する道路のバリアフリー」をあげますが、現地まで行かなくとも区の課題を認識できます。
ホスピタリティハウスでは「創意工夫が必要」と記載。これが成果といえるのでしょうか。いずれも独自に1500万円もかけるべき調査ではなく、それは開催中の視察が23区で品川区のみだったことからも明らかです。
Q1、ずばり1500万円もの税金をかけて、開催中の現地でなければ知りえなかった価値とは何か?具体的にご説明下さい。
そもそもオリンピック・パラリンピックとは「スポーツと文化・平和の祭典」です。品川区は、海外からの来訪者誘導など経済効果ばかりに目が向き、肝心のオリンピックパラリックの理念を脇に置いています。
本来実施すべきは、例えば日常的なスポーツや文化に親しむための環境整備や、施設利用料の軽減、障害者スポーツセンターの建設や支援体制です。
品川区が平成22年に文化芸術・スポーツ振興ビジョン策定時に実施した調査では、スポーツについて7割が「関心がある」と回答しながら、頻度は一位が、週1〜2回程度。二位が「ほとんどやらない」。「どのようなスポーツ活動か」の設問では、一位が「テレビ観戦が中心」です。
文化芸術では7割の方が「関心がある」としながら、その活動は「たまに楽しむ程度」が一位。内容では映画やビデオの鑑賞がダントツの一位。活動で困っている事では一位が「料金・費用が高い」、二位が「自分の時間に合わない」です。
スポーツも文化も豊かさに欠けた深刻な状況。東京大会に向けた機運醸成とは、これらの改善こそ重要です。
また、ビジョンに障害者の位置づけが無いのは大問題です。障害がある方は毎日の生活とあわせ、支援者や移動、用具の確保。その他、トイレや更衣室の整備など高いハードルがあります。
また、観戦することも大切なスポーツ参加。精神・知的・視覚障害者など、すべての障害がある方が参加できるバリアフリーが必要です。
Q2、東京オリンピックの機運醸成へ、日常的に、区民が文化やスポーツに親しむための新たな施設整備や利用料の軽減、さらには労働環境の改善など、今から進める事が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
Q3、東京パラリンピックの機運醸成へ、仮称:品川区障害者スポーツ振興計画を策定し、品川区障害者スポーツセンターの建設や運営の検討を求めますが、いかがでしょうか。
Q4、視覚障害者や精神障害者も含めた、全ての障害がある方が、東京オリンピック・パラリンピックに、例えば観客としての参加を可能にするため、観覧席の確保はもちろん、家族やボランティア、医療体制、費用負担の軽減など、当事者の意見を聞きながら進め、日常生活も含めたバリアフリーのまちを、レガシーとして残す整備を早急に求めますが、いかがでしょうか。そのためにも、例えば品川区文化芸術祭や区民スポーツ大会への障害者の観客席設置などの具体化を進めるよう求めますが、いかがでしょうか。
次に「区立ひろまち保育園の民営化、夢工房による運営に疑義 徹底した真相解明を」です。
まず区の反省です。子どもに重大な影響を及ぼす事業者交代について区は保護者会で「反省の意と迷惑をかけたことは伝えた」と答弁しますが、保護者の方に話を聞くと謝られた印象はないと話します。
Q1.事業者交代という重大事態を引き起こした反省の思いが伝わるよう保護者に対する謝罪はもちろんのこと、議会、区民への謝罪を求めますがいかがでしょうか。
次に解除の理由が不明確という問題です。新たに開所時に絵本の数が数冊だったことが報告されましたが、区は解除の理由とする保育方針の違いを「具体的な保育観が違った」との説明で中身が不明です。
Q2.保育方針の違いについて開設当初から今まで区が改善を求めたことは何か、具体的な中身を伺います。
そして看護師配置の問題です。区は看護師の未配置について「相手方の自主的な対応」と他人事です。
Q3.区立ひろまち保育園で看護師配置を実現できない業務委託は問題ではないのか伺います。
また、区は新たな事業者が配置しない場合は一定の対応をすると話しますが、
Q4.一定の対応とは何か、現事業者では一定の対応をしない理由をそれぞれ伺います。
次に保育方針を守らせることができない問題です。保育方針に従わないことや看護師の未配置を不履行とする一方で、区は「一般条項が守られないことで、とがめ立ては難しい」との説明。区立なのに区の方針を守らせることができず、区も業務委託にはあらゆるリスクがあると述べます。
Q5.業務委託のリスクとは何か、リスクがあるにもかかわらず業務委託するのはなぜか、それぞれ伺います。
現在の委託先である夢工房について、兵庫県の第三者委員会は調査報告書を発表し、そこには理事長親族らの法人私物化、高級婦人服や新婚家具などの購入、領収書を偽造し複数園に分割計上、勤務実態のない親族へ給与の支払いなど私的流用は1億4千万円と報告。また職員へのパワハラ、保育園の絵本はブックオフの中古品、おもちゃは百円均一。補助金の不正受給では、姫路市で3668万円、港区で890万円、品川区では開設準備金約200万円の水増し請求の可能性を指摘しています。横浜市の監査でも678件の不適切な支出が指摘です。
区は当初「不正はない」と断言しましたが、その後、領収書の内容に疑義がありカーテンや教材の金額が高い理由を調査中と説明します。
Q6.ひろまち保育園の一連の問題を明らかにした区の調査報告書を作成し、提出を求めますが、いかがでしょうか。
区は保育園民営化を「国の補助金が私立の方が多い」「待機児対策」など述べ、結局は区の経費削減が一番の狙いです。
事業者交代で、信頼していた保育士が変われば子どもの成長・発達に大きな影響を与えます。将来を担う子どもたちへの影響は社会にとっても不利益です。
Q7.地方自治体の保育責任を投げ出す民営化はやめるべきです。いかがでしょうか。
区長は待機児ゼロを公約に掲げましたが、認可保育園に入園できなかった子どもは、昨年4月1015人、今年4月971人。保育園に落ちたママからは「妊娠中から保育園を回りどこにしようか悩んだのに結局どこも選べない。仕事をあきらめろというのか」と深刻です。しかし、来年4月も、今年10月時点でゼロにならない事が報告されました。
Q1.今年4月、認可保育園を希望し入園できなかった971人の内訳、認証保育園に預けた数、認可外施設に預けた数、仕事を辞めた数、育児休暇を延長した数、祖父母に預けたなどその他の保育の数、それぞれ伺います。
区は来年4月に10園、8月2園、合計974人の認可園を増設します。一定の評価はしますが、問題は、来年は今年より400人多い予想に対し、申込みの内9割の0・1・2歳は383人のみと、公約の待機児ゼロにならないという事です。
しかも、その原因を「乳幼児人口の増加と働く母親が増え希望者が増え、定員拡大が追いつかない」と述べました。
Q2.待機児が解消しないのは、子どもを生む母親のせいですか?働くお母さんが増えるせいですか?伺います。
民営化や民間誘致では待機児は解消しません。区立保育園民営化を4年後に三ツ木、八潮西、5年後に八潮北の保育園としていますが、その破綻は区立ひろまち保育園で明らかです。また、民間保育士への置き換えは、低賃金で保育士が確保できない問題を悪化させ、待機児解消に逆行です。民間誘致も必要な数が必要な時期に開設できません。
Q3.区立保育園は作らない方針の転換と、地域・年齢ごとの認可保育園需要調査を求めますが、いかがでしょうか。
Q4.小山台住宅跡、旧第一日野小学校跡、林試の森隣に公園用地として都市計画決定されている都有地0.5haなど、来年4月待機児ゼロ実現のため、国・都・区有地など早急に認可保育園用地確保し、区立保育園増設を求めます。緊急対策として分園建設も求めます。いかがでしょうか。
認可保育園が足りないため、次々に認可外施設がつくられ、そこに預けざるを得ない状況が広がるなか、今年3月、大田区の認可外保育施設で6カ月の幼い命が失われる死亡事故が起きました。保育施設で命を落とした子どもは10年間で146人。その内、7割が認可外保育施設です。区内では認可外保育施設21カ所に214人の子どもがいます。
Q5.認可外保育施設について認可化への財政支援、検査指導の強化、高い保育料負担軽減のため助成制度を求めますがいかがでしょうか。
基金903億円と土地活用で待機児ゼロの実現を求め、一般質問を終わります。
昨年12月に、最高裁におきまして夫婦同姓は合憲との判決が出されました。その中で、姓──名字であります。姓の選択は夫婦の話し合いに委ねられており、旧姓の通称使用が広まることで不利益は緩和できると結論づけております。そのため、別姓の選択肢がなくとも人権侵害には当たらないと考えております。また、選択的夫婦別姓の問題につきましては、この判決を踏まえ、国が対応していく事柄であると考えております。
次にLGBTの質問にお答えいたします。
体の性とは出生時に判定された身体の性別、性自認とは自分が認識している自分自身の性別のことであります。性的指向とは、どのような性別の人を好きになるかということであります。また、LGBTアライとは、ご質問の中にもありましたように、ally(アライ)、英語で盟友・味方が語源だそうで、LGBTを理解し、支援する人のことを意味しております。これまでLGBTの相談はございませんが、一般に、人に打ち明けられない不安や悩みをもっていると言われております。また、職場で明らかにされたことによっていじめを受けるのではないかという悩みがあると言われております。
次に、専門図書やポスターについてですが、教育委員会では国や都の動向を踏まえつつ、研究してまいります。
また、相談窓口の設置ですが、学校では教職員の正しい認識を基本とし、巡回相談員が対応できるようにしております。さらに、性的マイノリティーの人権相談として、都ではよりそいホットラインを初め、みんなの人権110番等がございます。区におきましても人権啓発課の既存の相談窓口を活用し対応しており、引き続き区民へのPRに努めてまいります。
次に、検討組織についてですが、これまでも相談や要望等はございませんので、立ち上げる考えはございません。
また、環境整備につきましては、スペース的な課題もございますので、必要があれば施設面での利用の工夫等も含め、国や都の動きを踏まえた上で研究してまいります。
最後に、区職員の採用についてですが、LGBTを理由に採用を拒むことは一切ごさいません。また、福利厚生ですが、これまでも職員からの相談はございませんが相談等があれば関係団体と協議してまいります。
その他のご質問等につきましては、関係部長等よりお答えを申し上げます。
私からは、リオデジャネイロオリンピック視察についてお答えをいたします。
3泊7日という強行軍ではございましたが、合計21項目にわたる調査を実施し、大会関係者に直接お話を伺うとともに、100人以上のボランティアの方々にインタビューを行いました。その結果、報告書でお示ししたとおり、大会本番における区内開催競技会場、ボランティア、文化プログラム等の実態について確認することができました。
次に、区民が文化・スポーツに親しむための施設整備等についてお答えいたします。
区では、平塚小学校跡地に荏原平塚総合区民会館の建設、品川学園の校庭面積の拡大、また、荏原第二中学校跡地のひらさん広場の整備、さらに、八潮北公園でのスケートボード場の計画や公園運動施設のグラウンド改修に合わせた多目的化など、機に即して区民の文化・スポーツの活動する場を広げてまいりました。区立体育館等の施設利用に当たっては、区民が優先的に予約でき、区民料金での利用ができる仕組みがあり、多くの人に利用していただいています。
次に、障害者スポーツ振興計画の策定についてですが、品川区は、他区に先駆けて平成7年、障害者スポーツプログラムを策定し、障害のある方が参加できるスポーツ教室や水泳教室、ユニバーサルスポーツ大会等の事業を開催するなど、障害者のスポーツ振興を図っております。ことし3月には、国の審議会が「地域における障害者スポーツの普及促進について」を報告したところですが、区としましては、国の指針等を参考に、スポーツを誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも、親しめる社会の構築に努めております。また、障害者スポーツセンターについては、現在都内に2か所ありますが、城南地域にも設置するよう都に要望しているところでございます。
最後に、障害のある方々の東京オリンピック・パラリンピックへの参加についてでございますが、区内競技会場については、障害のある方を最優先として区民のための優先席を確保できるよう既に組織委員会に働きかけているところです。また、区内のバリアフリー整備につきましては計画的に行っています。区といたしましては、ソフト・ハードの両面にわたり、全ての区民が文化・スポーツ活動に親しめる環境づくりをめざしてまいります。
まず、議会、区民への謝罪についてですが、これまで、議会、保護者の皆様に意を尽くしてご説明させていただきました。3回の保護者説明会で、議員が指摘されたようなご意見はございませんでした。この間、夢工房では保育士の退職が続き、来年度の事業継続に不安がある園のほか、地元自治体の保育士が派遣される園などの報道がございまして、合意解除と丁寧な保育の引き継ぎに保護者の理解をいただいております。
次に、区が求めた改善ですが、絵本、備品の追加購入、子どもの成長を記録する様式類の変更のほか、グループ保育、散歩などでの区の保育を最大限尊重することです。看護師ですが、保育課や近隣保育園の看護師が随時対応しており、不履行については年度末に委託料を清算いたします。
次に、来年度の看護師ですが、新しい事業者は配置を確約しており、履行できない場合には違約金を徴収いたします。夢工房の代表代行者には繰り返し配置を求めていますが、法人内部での混乱が続く状況にございます。
次に、業務委託のリスクですが、保育園は乳幼児を対象とした施設で、公立私立を問わず不測の事態への対応が必要となります。民間事業者に委託する理由ですが、期間を限定して保育人材を確保するとともに、効率的な運営を図るには民間活力が不可欠と考えております。
次に、報告書の提出ですが、区はこれまで、ひろまち保育園での対応と兵庫県の第三者委員会による調査報告書を、議会、保護者にご説明させていただいており、区として報告書を提出する考えはございません。
最後に、保育責任ですが、効率的かつスピード感を持って待機児童対策を実施するため、数多くの自治体で公立園の民営化が図られております。議員のご指摘のように、民間活力の導入が自治体の責任を放棄するものとは考えておりません。
次に、待機児童等についてお答えします。
まず、不承諾の内訳ですが、認証保育所が324人、転園できず在籍園での継続が178人で、退職や育児休業を継続された方などの数は把握しておりません。
次に、待機児童が解消しない理由ですが、区政の確かさと住みよさが評価され、乳幼児人口が前年より800人以上増えております。また、区内に転入し入園した方が14%を占めるなど、区の待機児童対策への期待の高まりと理解しております。
次に、公設保育園の整備ですが、用地取得から整備まで最短でも3年を要しますので、現下の待機児童対策に有効な手法ではございません。
次に、認可保育園需要調査ですが、待機児童・不承諾者の地域別・年齢別の数を把握しておりますので、改めて調査を行う考えはございません。
次に、都有地等の活用ですが、これまで区は保育園に利用可能な用地情報を収集し、関係機関と協議を進めてまいりました。引き続き活用に向け情報に注視し、関係機関に働きかけてまいります。
自席より再質問させていただきます。
まず、夫婦別姓ですけれども、国が対応ということでした。ここでも国の問題だから答弁しないという残念な状況です。独立した意思を持つ地方自治体は、国に意見を言うことができます。区民の人権、夫婦別姓を他人事にしないでください。なぜ国に民法改正を求めないのか、現在の民法は人権侵害ではないのか、改めて伺いたいと思います。
リオ視察についてですけれども、オリンピック開催時はオリンピック価格で高騰し、宿泊費は10倍、航空機代は2倍でした。費用は合計で1,500万円。そこまで高い税金をかけて、答弁にあった実態の確認、これをしなければ品川区が東京五輪を迎えられない理由とは何か、具体的にご説明ください。そして、ここに1,500万円かけるべき価値とは何か伺います。
続いて、ひろまち保育園です。私の質問は、事業者交代という重大事態を引き起こしたことに対しての謝罪です。全く答弁がありませんでしたので、改めて事業者交代という重大な事態を起こしたことへの謝罪を求めますが、答弁をお願いします。
また、区立保育園を民営化しても定員は増えません。答弁で待機児対策とありましたが、なぜ民営化が待機児対策なのか、理由を伺います。
そして最後に、待機児問題です。解消しない原因は区にその計画がないことであって、母親のせいではありません。原因を人のせいにするのは間違っていると思いますけれども、いかがでしょうか。
夫婦別姓の問題であります。国が対応していく事柄だということは、私が申し上げるというよりも、最高裁の判決の中でそのような内容のことが言われているわけでありまして、実際に今、国会で夫婦の名字の問題については議論が始まっているところであります。こうした問題については十分に注視をしていく必要があると考えているところであります。
再質問にお答えいたします。
リオデジャネイロオリンピック視察にどうしても行かなければいけなかった理由でございますけれども、再度の答弁になりますけれども、大会前として、実際に行うリオに行って、品川区でも実際に大会の開催の競技場になってございます。そのような場所を実際に見て、聞いて、そして東京オリンピックの成功に、一層の成功に結びつけるための視察でございます。あとは大会の報告書に全て記載をしてございます。
再質問にお答えいたします。
まず、謝罪ですが、基本的には来年度以降も保育事業の継続をするということと、保育の質を確保するための事業者交代でございます。謝罪につきましては繰り返しおわびを申し上げております。先般、保育課で、窓口業務の向上ということで、3人の弁護士の方から極めて貴重な講演会をいただきました。謝罪を繰り返してもなおかつ謝罪やそういったことを繰り返し要求する場合は、一定程度でお話を区切ることが適切だという話も頂戴いたしました。もちろん議員と議論をやめるつもりは毛頭ございませんけれども、公の場の議論といたしましては具体的に事実を摘示して謝罪等を言ってください。私どもは十分意を尽くして説明しているところでございます。
民営化につきましてですが、待機児解消は財政負担を平準化し、簡素で効率的な行政を進めるという区民の願いと、子どもを保育園に預けたいという保護者の思いを合わせて民営化を進めるものでございます。ご理解のほどお願い申し上げます。
原因は何かということで、私は保護者の方を責めるつもりは、責めたことは一切ございません。あくまで品川区の住みやすさ、そして区政の確かさを評価されて転入されている方が多くございます。したがいまして、転入された方も踏まえまして定員拡大に努めているところでございます。
自席より再々質問させていただきます。
夫婦別姓ですけれども、区は前回、心情は理解できると述べていただきました。しかし、実現を求めることも人権侵害ということも考えていないということなんですね。一体どんな心情を理解していただいたのかと思います。この間、選択的夫婦別姓を取り上げることで、別姓を望む人も同姓を望む人も、多くの方々と意見の共有もできてきました。ライフスタイルや結婚のあり方も多様化する今、選択的夫婦別姓は人権を守る上でも不可欠です。ぜひ品川区としてもこうした議論を広げることを進めていただきたい。そして、選択的夫婦別姓を国に求めていただきたいと思います。改めていかがでしょうか。
次に、リオ視察です。1,500万円かけるほどの実態の確認だったのかと思います。品川区がそれを確認しなければオリンピックを迎えられない理由が全然わかりません。区が独自に1,500万円もかけるべき実態の確認とは具体的に何か、伺いたいと思います。
そして、ひろまち保育園です。謝罪について、繰り返しわびているということでした。先日の決算質疑でも、おわび、謝罪、反省ということが述べられていますけれども、事業者交代が起きたことへの発言なのか、わかりません。ずばり何に対する謝罪なのか、区民にも議会にも謝罪していただきたい。はっきり説明していただきたいと思います。
そして、最後に待機児問題です。待機児解消ができない原因を、区ではなく親に求めることはひどいと思います。そもそも区長の公約が守られていないことに、まずは反省の気持ちはないのでしょうか。原因を親に求めるのは間違っていると思いますけれども、いかがでしょうか。
名字の問題ということにつきましては、家庭の事柄であり、そしてまた同時に、それぞれ一人ひとりの問題でもあり、また、社会全体の問題でもあるというふうに思っております。したがいまして、これは国全体の問題として十分に慎重に、国において議論をすべき事柄であると考えているところであります。
議員の再々質問についてお答えいたします。
リオの実態の確認ではございますけれども、先ほど答弁でもございましたけれども、100人以上のボランティアの方々に実際にお会いして、実際にお話を聞くことができました。そのボランティアの方々は、今まで東京都でもどこでもやっていないことでございます。ですから、実際にその現場に行って、聞いて、そこで東京の、我が品川区の開催会場のために働いていただくボランティアの方に反映させていただくということでございます。
再々質問についてですが、まず、謝罪につきましては、繰り返し、繰り返しお話をさせていただきましたが、意を含めてお話をさせていただいており、事業者交代につきましては、議員がご指摘のとおり、保育の質を確保するためには事業者交代という手法が最も最善でした。その行政としての責任は果たしたと考えております。
次に、待機児童ですけれども、合計特殊出生率を想定とした子ども・子育て計画上、来年度では、本来であれば子どもの数は十分受け皿と見合いで待機児ゼロを実現する見込みでしたが、合計特殊出生率を超える形で子どもの数が流入しております。転入されております。これは、引き続き言いますけれども、区の区政の確かさ、住みよさが確認されてのことだと思います。引き続きスピード感を持って待機児童対策に取り組んでまいります。
以上で、石田ちひろ君の質問を終わります。