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南恵子区議が一般質問を行いました
「区民に取り返しのつかない犠牲を強いる羽田新ルート 区長は計画『容認』の態度を変え、きっぱり反対を」
「『ヘルパーさんは命綱』高齢者から専門職のサービス奪うな」
「八潮団地が子どもも高齢者もみんなが元気に暮らせるまちに」

2016.11.25 南 恵子 区議

質問項目

  1. 区民に取り返しのつかない犠牲を強いる羽田新ルート 区長は計画「容認」の態度を変え、きっぱり反対を
  2. 「ヘルパーさんは命綱」高齢者から専門職のサービス奪うな
  3. 八潮団地が子どもも高齢者もみんなが元気に暮らせるまちに

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質問

日本共産党を代表して、一般質問をします。

冒頭、質問に入る前に、自衛隊の「駆けつけ警護」付与について述べます。

安倍政権は、南スーダンに派兵される自衛隊に、初めて武器使用が可能となる「駆けつけ警護」「宿営地共同防護」などの新任務付与を閣議決定。21日には第一弾が出発しました。現地の治安情勢悪化の下、「殺し殺される」危険に心配の声があいつでいます。

戦争法=安保法制が成立したもとで、わが党は「自衛隊入隊激励会での区長の激励は止めるべき」と求めてきましたが、区長は「任務を理解したうえで自分の意思で入隊した」と発言。区民の命、安全を守る立場にあるものとして許されません。厳しく抗議します。

日本共産党は、野党と市民の共闘で安倍政権を倒し、戦争法廃止の野党連合政権をつくるために全力を尽くします。

区民に取り返しのつかない犠牲を強いる羽田新ルート
区長は計画「容認」の態度を変え、きっぱり反対を

7月28日、国は「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を開催し、「関係自治体は環境影響に配慮した方策を評価し、予算措置を理解した」と述べ、マスコミが「地元自治体了承」と報道。品川区は「了承していない」と議会で否定しましたが、「反対」表明しないのは計画を容認することと同じです。

新ルートは、年間4割を占める南風時、午後3時から7時の間、一時間あたり2ルートで44機もの着陸機が品川上空を低空飛行。騒音、大気汚染、落下物、墜落事故など、区民に取返しのつかない犠牲を強いるものです。

騒音は大井町で80デシベル。これは建築工事現場で作業停止になる数値です。わが党は「公害ではないのか」「被害と認めるか」と質問すると、区は「重く受け止めている」というが、「基準の範囲内」として反対をしていません。航空機騒音の基準は24時間平均(Lden)でみるので、1時間に44機の飛行なのに飛行時間は3時間なので基準内になります。区が沖合移転を求めていた1993年頃は、一時間あたり20機前後の飛行でも騒音規制値を超えていました。

Q1、20機の当時(以前)は「公害」で、44機の今回は「基準内」となる、この基準がおかしいと思いますが、いかがでしょうか。

また、落下物については、区は「予見をしない」と答弁。あまりにも無責任です。11月16日付読売新聞は「航空機の部品脱落 国内会社で8年間に437件」と報道。また、2008年5月には千葉県香取市の畑に畳1枚大のパネルが落下しました。落下物対策について国は「駐機中の航空機を国の職員がチェックする」と述べますが、着陸後に点検しても間に合わないので海上ルートを守ってきたのです。

Q2、落下物を「予見しない」とは、将来の区民の命の危険について考えないということなのか。伺います。

大気汚染も心配です。大型船舶やトラック、航空機が集中する八潮の一般測定局では、現在でもPM2.5の環境基準を超え、東京都もPM2.5、ナノ粒子が呼吸器・循環器系など人体に影響を及ぼす事を認め、臨海地域において排出実態の把握と排出抑制対策を講じるよう国に求めています。ナノ粒子は、環境省の調査によると、航空機から大量に排出されており、成田では顕著に大気汚染の上昇がみられ、航空機による影響があると報告。新ルートで更に深刻になるのではないかとの心配は当然です。ところが区は「国に情報を求めていく」と言いつつも、「(航空機から)排出される割合はごくわずかであり、影響は限定的であると聞いている」としています。

Q3、今回の新ルートで品川区内のPM2.5の値が悪化するのかどうか、伺います。

区民にとって今回の新ルートがどんな影響を及ぼすのか。事前にまともな説明もされることなく計画を着々と進めることは許されるものではありません。

Q4、騒音、大気汚染、落下物、墜落事故の可能性など、新ルートによる品川区民への影響は具体的に明らかになっていないと思いますが、いかがでしょうか。

港区では、10/19、高輪区民センターで教室型説明会が行われ、200人が参加。「『実施ありき』の既定路線ではないか」「低騒音機の導入などの対策は実効性皆無だ」などの意見がたくさん出たと聞きます。江戸川でも、去年と今年、5会場で計10回も国交省職員による説明と質疑応答が行われました。大きな影響を受ける品川で、区が、再三要望しているにも関わらず教室型説明会を開かないのは、品川区は軽視されているということなのでしょうか。

Q5、教室型説明会の開催の要望に、国が応えない理由を何と聞いているのか伺います。

区民運動は広がりを見せています。行革委員会には毎回大勢の傍聴者、大井町で土曜の夕方に行われた住民の会の街頭宣伝ではビラが1時間で450枚も受け取られたと聞きます。「会」は結成一周年を迎え、報告集会には77人が参加、共産党・生活者ネットの都議・区議が参加し挨拶。また、大崎のあるマンションの管理組合では11月に共産党と自民党の都議・区議を報告者として迎えた説明会を開催。「反対の立場で臨んでほしい」「この時点で補償の話をするのは論外だ」「わずかな増便のために、なぜ都心を飛ばすこんな犠牲を強いるのか」など、熱心な質問や意見が相次ぎました。

Q6、区民が区や議会に願うことは、新ルート実施を前提とした防音工事や補償の具体化などの条件闘争ではありません。住民の命と暮らしと財産を守るため、新ルート計画に反対表明することが求められていると思いますが、いかがでしょうか。

「ヘルパーさんは命綱」
高齢者から専門職のサービス奪うな

安倍政権は、小泉政権以来の社会保障の自然増削減路線を復活、年平均3300億円を削減。昨年、医療、介護、年金などの制度改悪の工程表を閣議決定。参院選後は、国民生活を支える社会保障の機能を骨抜きにする改悪を進めようとしています。

介護保険では、昨年度から、1.要支援1・2の訪問介護とデイサービスを保険給付から外して、総合事業に移す、2.年間所得160万円以上の人の利用料2倍化、3.特養ホームの対象から要介護1・2の人を除外する、4.特養ホームなど施設利用者の内、預貯金1000万円超、配偶者課税などの人を食費・居住費の減免対象から除外する改悪を実施。区民への影響を伺います。

Q1、
1.総合事業受給者:訪問介護とデイサービスそれぞれの人数。訪問介護の内、生活援助中心の生活機能向上支援の受給者数。介護認定省略の総合事業対象者数
2.利用料が2倍になった人数とその割合
3.施設入所者で減免制度から外された人数
をそれぞれお答えください。

短時間デイサービスの場合、基準単価が引き下げられ事業所の収入は4割も減っています。理学療法士などが運動療法を中心に行い、立ち上がりや歩行ができるようになり、高齢者から「体を動かすことが生きがいになった」と喜ばれています。しかし、事業者からは「続ければ続けるほど赤字で、いつまでもつか」と深刻な声が寄せられています。

Q2、
1.短時間デイサービスの役割を認めないのか。
2.総合事業で、すべての事業所の経営や介護現場で働く人の処遇、高齢者の利用状況やサービス内容など調査を行い把握すべきではないか。
3.総合事業になってから廃業した訪問介護とデイサービスの事業所の数はいくつか。
4.事業者が成り立つ報酬単価に改善すべきではないか。
をそれぞれお答え下さい。

品川区は、全国に先駆けてヘルパーなど有資格者が行うサービスをボランティアに移行。

9月から始まった、ボランティアによる「すけっとサービス」の対象は、要支援1・2相当の人で、介護保険で認められた生活介護の掃除、洗濯、買い物、調理。区は、「ゴミ出しなどちょっとしたこと」は有資格者でなくてもできると答弁してきたが、すけっとサービスはそれにとどまらず、日常生活を送る上で欠かせない生活援助をヘルパーなど有資格者からそっくりボランティアに置き換えようとしています。

ヘルパーステーションの責任者の方に話を伺いました。ヘルパーの生活援助は、「自宅での生活を点のサービスを通して丸ごと支え、次回訪問までの生活にまで責任を持つ支援」であり、「現状をできる限り維持し、さらに本人の力を引き出し、その人らしい生活が送れるよう支援すること。事業所は、介護の質を上げるために研修や事例カンファレンスを繰り返し、一生懸命努力している。現在、訪問介護を行っている人で、この人はボランティアのサービスでいいという人は殆どいない」と訴えます。

ヘルパーは生活援助を行うだけでなく、利用者の体調チェックや環境整備、相談援助や関係者への情報提供も大切な業務。それは専門的な教育を受けてないとできません。

わずかな支援を奪うことで一気に重度化し、逆に介護費用がかかる人が増加することになりかねません。しかも、ボランティアの報酬は時給800円。半分の400円は利用者の負担、残りの400円は介護保険からの支出です。高齢者の自己負担はサービスの1割から5割に増え、逆に介護財政からの支出は9割から5割に減るのです。

介護財政削減のために安上がりのサービスに置き換えるのではなく、ボランティアは介護保険で埋められないところを援助し、高齢者の生活をより豊かにするためにあるべきだと考えます。 

Q3、
1.訪問介護生活援助の専門性についての区の考えを伺います。
2.現在有資格者による生活援助利用者の内、どんな人をボランティアの「すけっとサービス」の対象とするのか。
3.生活援助のボランティアへの置き換えはやめるべきと考えます。
それぞれいかがでしょうか。

安倍政権の医療、介護、年金などのさらなる制度改悪の工程表の具体化に対して、介護関連団体から一斉に反対の声が上がり、多くの地方議会からも意見書が出されました。品川区議会も全会一致で見直しを求める意見書を提出しました。

Q4、
1.工程表が実施されたら、区民や事業者にとって深刻な事態を招くとは考えないのか。
2.区長が反対の声を上げ、国に制度改悪の中止を求めるべきです。
いかがでしょうか。

いま日本社会では、「医療崩壊」「介護難民」「介護離職」「孤独死」など社会保障の機能不全による矛盾が吹き出しています。

日本共産党は、こうした状況を打開するために、安倍政権がすすめる社会保障削減路線をきっぱりやめ、税金の使い方を社会保障・若者・子育てを最優先に大きく転換すべきと考えます。その財源は、消費税増税に頼るのではなく、富裕層や大企業に応分の負担を求める税制改革で生み出せます。そして人間らしく働くルールの確立、また大企業と中小企業の格差、大都市と地方の格差を是正するなど、経済の民主的な改革をすすめる、以上「四つの改革」を提案し、その実現のために奮闘します。

八潮団地が子どもも高齢者もみんなが元気に暮らせるまちに

団地ができて33年になる八潮は高齢化率32%、区全体の22%と比較してもダントツ高く、2020年は42.4%、2030年は50.5%と予測されています。安心して元気に暮らし続けられるまちになるよう求め質問します。

まず、家賃助成の問題です。高齢化率の高いまちから世代バランスのいいまちにするには、家賃助成制度をつくり子育て世帯の転入促進が重要です。八潮は子育てするにはとてもいいまちです。以前、同趣旨の質問に区は「民間の住宅ストックを有効に活用することを前提とし、住宅を管理する機関との連携を図り研究する」と答弁。

国は、今年3月に「住生活基本計画」をつくり、住宅局長が「若者世帯の住居費負担の軽減を考えてもらいたい」と発言。ようやく若者世代の家賃補助が必要だという認識を持ち、地域住宅交付金やまちづくり交付金として財源を提供するようになりました。この交付金を活用して家賃助成を実施するべきです。

23区で家賃補助を実施しているのは10区にものぼります。家賃の高い新宿区は、定住化を目的にして子育て世帯50世帯を対象に月3万円を5年間補助。また、区内の広い住宅に転居する際、仲介手数料と引越し費用も助成しています。

Q1、八潮のUR住宅や住宅供給公社などの空き室を区が借り上げて、区営住宅のような低廉な家賃で子育て世帯が入居できるよう家賃助成を求めますがいかがですか。

次に、買い物の送迎支援の問題です。明治学院大学社会学部付属研究所が江東区と一緒に「高齢者の孤立問題と解決方策の方向性」と題して、区内の団地に住んでいる高齢者対象のアンケートでは「一人暮らし高齢者で、経済的に苦しい、健康状態が悪いと感じている人ほど社会的孤立状態に置かれているケースが多く、また、近隣住民による支援に対して抵抗感が高い傾向にある」ことがわかりました。築数十年経つ団地はどこも高齢者の社会的孤立化の問題が起きています。孤立させずできるだけ外出して人と接する機会をつくることが大事です。そのためにも八潮内のスーパーへ送迎体制をつくることで、買い物を通して人と接する、おしゃべりできる環境をつくることです。以前、同様の質問をしましたが、具体的な答弁はありませんでしたので、改めて質問しました。
八潮の高齢者のみなさんに聞きました。「元気な時は買い物ラックを引っぱって行けたが、今はできなくなって本当に困っている」「宅配があるけど、自分で見定めて買いたい」「重い荷物を下げて歩くのは大変」といい、今でも大変苦労しています。高齢化した八潮では困難になるのは時間の問題です。

Q2、あらためて、高齢者の「元気」な生活を保障するために、スーパーへの買い物送迎体制を早急につくるよう求めますがいかがですか。

三点目は、熱料金の引き下げについてです。品川清掃工場の廃熱を利用して、八潮の一般住宅は給湯と暖房、団地内の公共施設や商業施設などは給湯と冷暖房に使っている熱供給システムは、CO2の発生はなくガス湯沸かし器より安全です。蛇口をひねるとキッチンやバス、洗面所、洗濯機にもお湯が出て、冬になると各部屋に温風が出るので安心・安全、快適です。しかし料金が高いために、今では暖房は使わないという家庭が多くなっています。

住民から、料金を下げてほしいという声を聞きますので、先日、参加した集まりであらためて熱供給料金や暖房について聞くと、「料金が高いので暖房は使っていない」という状況で、料金の引き下げは住民の願いだと実感しました。

基本料金はm2数によって異なりますが、2527円〜4840円。八潮以外に住んでいる方の光熱費はガス代と電気代ですが、八潮はそれにプラスして熱料金もかかります。八潮から他の地域に転居した夫婦2人世帯の方に八潮に住んでいた時との光熱費の違いを聞きました。A家は月平均3100円余、年額37200円もの差で、B家は、月平均5100円、年額61000円余もの差でした。大きな負担です。
入居して数年たった頃、住民の料金引き下げを求める声が広がり、東京熱供給株式会社に引き下げの申し入れを「八潮住民の会」という住民団体が行いましたが、システムの設備費がかかることを理由にして料金の引き下げはできないとされました。

そこで伺います。

Q3、区は出資者として、熱供給の利用実態と費用負担について調査をおこない、東京熱供給株式会社に料金引き下げを求めてください。

最後に、区は、八潮のまちの活性化を目的に庁内プロジェクトチームをつくり検討するとしていましたが、伺います。

Q4、庁内プロジェクトチームはすでに存在しているのか、あるなら活性化には何が必要と考え、どのような項目が挙がっているのか教えてください。
また、検討に当たって調査と、住民の意見を聞く場をつくることを求めます。

答弁

区長(濱野健君)

まず家賃助成についてでありますが、ご質問にもありましたように八潮パークタウンは都営、UR都市機構、東京都住宅供給公社など、多様な公的住宅で構成されております。子育て世帯の新規入居を支援するため、UR住宅では親と子の世帯が近居した場合に家賃の減額や、もともと低廉な家賃である都営や公社住宅では倍率優遇制度なども既に行っておりますので、新たに区としての家賃助成は考えておりません。

次に、高齢者の買い物支援でありますが、閉じこもり防止のためにも買い物支援を進めていくことは必要であると考えております。そのためには、NPO法人等の団体による支援や、近隣の助け合いが重要になってきます。現在、NPO法人によるあんしんおでかけサービスを実施しているところであります。区といたしましては、同サービスの実績や利用者の意見等も参考にしながら、八潮におきましても、NPO法人等や近隣の助け合いによる活動が広がるように支援してまいります。

次に、熱供給のうち利用の実績につきましては、平成27年度は前年度と比較すると、温熱については減少し、冷熱については増加しており、この温熱の減少につきましては、暖冬の影響を受けたものと事業者に確認をしてございます。また、料金の算定は、経済産業省による熱供給規定料金算定要領に基づくものでございます。国の基準に基づき算定され、認可されているもので、区といたしましても適正なものであると考えております。なお、いただいたご意見につきましては、機会を捉えて事業者に伝えてまいります。

次に、庁内プロジェクトチームについてですが、八潮地区の活性化につきましては、さまざまな部署にかかわり、連携する必要があることから、体制も含め検討を進めているところであります。また、必要な情報収集や調査とともに、地域の声を伺いながら検討していくことは大切なことであると考えております。

その他のご質問等につきましては、関連の部長等よりお答えを申し上げます。

都市環境部長(藤田修一君)

私からは、羽田空港の機能強化についてお答えをいたします。

まず基準につきましては、いずれも公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律に基づく評価であり、騒音が低減しているものは、以前と比較して航空機自体の騒音が低くなっているためと、滑走路が沖合展開したことも要因の1つと考えております。

次に、国は航空事業において落下物等がないよう、地域や一人ひとりの安全確保を図ることは最優先の課題であると表明しております。また、国は、航空会社などによる国際的な安全基準の確認や具体的な取り組み、航空機の適切な整備点検の徹底についても監視、指導しております。区といたしましても、万が一にも落下のないよう求めてまいります。

次に、環境省では、PM2.5は、各種発生源のうち、航空機から排出されるものの割合はごくわずかであり、影響は限定的であるとの考えを示しております。区では、八潮測定局において常時監視しており、今後も引き続き測定を実施し、東京都や近隣区とも連携を図りながら状況を把握してまいります。

次に、教室型説明会についてですが、国からは、双方向の対話ができるオープンハウス型の説明会の手法が有効であるとの考えが示されております。区といたしましては、これまでも教室型の説明会の開催を求めてまいりましたが、今後も引き続き求めてまいります。また、安全対策や騒音影響など、国による今までの説明が必ずしも十分とは言えないと考えますので、区民の皆様の不安の払拭に向け、より具体的な対策について説明を実施するよう、引き続き国に申し入れてまいります。

福祉部長(榎本圭介君)

私からは、介護保険制度の改正内容に関してお答えします。

初めに、総合事業の利用者の人数についてですが、平成27年度末の平均実利用者数は、生活機能向上支援訪問事業を含んだ予防訪問事業が1,291人、予防通所事業が1,728人です。また、平成28年9月のサービス利用者のうち、2割負担者は4,420人で、全体に占める割合は16.4%。食費・居住費負担減免制度対象者数は、平成27年度と改正前である平成26年度との比較では290人の減でございます。

次に、デイサービスについては、昨年の国の介護報酬改定により減額されたもので、区の総合事業では、加算により国と同等程度の報酬になるよう設定しています。さらに、区では長時間利用の必要な利用者のために、介護予防の工夫をしている事業者による区独自のいきいき活動支援プログラムを実施しております。

次に、事業所のサービス内容等の調査については、既にアンケートや介護事業所連絡会等を通じて意見交換を図っております。また、総合事業に移行後、廃止した事業所は、訪問、通所ともにございません。

また、報酬単価についてですが、国の介護報酬の考え方に基づき、サービス事業所の安定継続を踏まえた単価を設定しましたので、見直しは考えておりません。

次に、生活援助における専門性についてですが、身体介護が必要な方や認知症などの配慮が必要な方については、専門職が対応しております。また、すけっとサービスモデル事業は、現在、品川区社会福祉協議会のさわやかサービスの利用者のうち、ケアマネジメントにより総合事業のサービスが必要とされた方を対象としております。引き続き、適切なケアマネジメントのもと、必要なサービスにつないでまいります。

次に、社会保障改革工程表については、現在、国においてサービスの利用実態、要介護者数の推計等を勘案し、さまざまな立場からの意見により多方面から検討しております。区といたしましては、継続して検討の動向に注視してまいります。

再質問

南恵子

自席から再質問いたします。

まず、質問順番からいきます。羽田の低空飛行の問題です。PM2.5の排出はごくわずか、影響は限定的。こういう答弁でした。これは国土交通省の見解です。環境省は、航空機によってPM2.5の濃度が上昇するという報告書を出しています。しかも、PM2.5は八潮でも基準を満たしていません。新ルートで汚染が進むことを認めないのか答弁してください。

また、教室型の説明会、これについてですが、国がやらない理由、この答弁がありませんでしたので、もう一度お答えください。江戸川区では、さきも紹介しましたが、昨年とことしで10回も開催しています。品川は最も影響があるのに、なぜ開催されないのか伺います。

介護保険の問題です。区民への影響の質問で、生活機能向上支援の受給者数と介護認定を省略した総合事業対象者数の答弁がありませんでしたので、お答えください。

また、生活援助の専門性について聞いたわけですが、これについても対応はしているということであり、私が聞いた内容の答弁はありませんでしたので、もう一度お答えください。

八潮の問題です。家賃助成についてはしないという答弁でありましたけれども、区が紹介した中身は私が求めた中身とは全く違う。こういうことですので、きちんと受けとめていただいて、少子化、あるいは八潮の高齢化、これを解消する本当の抜本的な対策、その1つとして家賃助成を位置づけたい。こういうふうに思っておりますので、その点について……。

議長(大沢真一君)

南君、質問をまとめてください。

南恵子

はい。そして、しないという理由が何なのかがわかりませんのでしたので、お願いします。

また、プロジェクトチームについて情報収集をしていくとか、連携の必要性はあるというご認識があることはわかりました。ぜひ、いつまでにそのプロジェクトチームを立ち上げて、どんな項目で検討するのか。ここを教えてください。

以上です。

再答弁

区長(濱野健君)

潮のいわゆる家賃助成ということについての再質問でございます。

最初の質問は、このUR住宅、あるいは住宅供給公社の空き室を区が借り上げて、そこに低廉な家賃で入居できるようなという、そういうお話でございました。それぞれの住宅は、それぞれの住宅の目的を持って、主体が運営をしているものでありまして、これに区がそれを借り上げてということについては、主体が違うということであります。したがって、考えておりません。それよりもむしろ先ほど申しましたような形でやっている、そのことを重要視していきたいというふうに思っております。

以上です。

都市環境部長(藤田修一君)

私からは、羽田空港についての再質問にお答えいたします。

まず、PM2.5についてでございますけれども、先ほども申したとおり環境省のほうでも発表しているものとして、各種発生源のうち航空機から排出されるものの割合はごくわずかであるとしてございます。私の確認した中では、排出割合、こちらのほうが全体を150とすると、そのうちの1が飛行機に当たる。それから、工場、あるいは自動車の排出、これが全体の3分の2に当たる100ほどがこの数値に当たってくるというような割合になってございます。こうした中で、PM2.5の対策については、引き続き区のほうとしてもしっかりやっていかなければいけない課題かなというふうに捉えてございます。

また、教室型についてでございますけれども、国のほうからは、双方向の対話ができるオープンハウス型の説明会の手法が有効であるという理由から、オープンハウス型の説明会を行っているというような説明を聞いてございます。こうした中でも、品川区では区のほうから国のほうに申し入れを行いまして、地域のきめ細かな説明についても行ってほしいということで、これについては国のほうも対応してくれて、今、説明を進めているところでございます。今後も地域へのきめ細かな説明も含めて、しっかりと国のほうに説明をするよう求めてまいります。

福祉部長(榎本圭介君)

南議員の再質問にお答えいたします。

再質問の中で挙げられた受給者数、対象者数については、数を把握してございません。

それから、専門性のほうについてでございますけれども、専門性につきましては、やはり身体介護が必要な方、それから認知症などの配慮が必要な方については専門職が対応ということで、専門性の答弁をさせていただいたところでございます。

区長(濱野健君)

家賃のことで頭がいっぱいだったものですから、もう1つの質問の答弁を漏らしました。失礼いたしました。

庁内のプロジェクトチームについてであります。八潮地区の活性化につきまして検討するわけでありますけれども、八潮地区、急速に高齢化も進んでおります。また、施設についても一部老朽化が見られるところでございます。そういう意味で、早々にも体制を組んで検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

以上です。

再々質問

南恵子

区長さん、再答弁ありがとうございます。私は、早々にということなんですが、施設の老朽化はそうだし、やっぱり八潮の高齢化は本当に刻一刻進んでいる状況です。したがって、プロジェクトチーム、やっぱり時期を切って立ち上げていただきたいし、具体的な検討項目、今、一部お示しくださいましたけど、そこを全部羅列していただいて、そして検討を進めていただきたいということをちょっと望んで、強く要望しておきたいと思います。

それから、家賃助成、考えていないというんですけど、そうだったら、八潮の活性化はどういうふうにすればいいのか。そこについて改めて答弁していただきたいと思います。

それから、環境の問題ですけれども、環境省が船舶および航空機起源の排ガスが、これが地域に大気汚染の影響を与えているというふうに言われて、特に飛行場のある地域は上昇が非常に顕著だ。そういう傾向が見られるということで指摘しているわけですよね。したがって、これから引き続き検討するということでは、やっぱりこれはいけないと思いますので、区として独自にきちんとした検討というか、調査も含めてしていただきたいということをちょっとお願いしておきたいと思います。その点について伺いたいと思います。

それから、教室型なんですけれども、実は昨日、日本共産党の山添拓参議院議員が、参議院の国土交通委員会で同じ教室型の説明を質問いたしましたら、大臣が、地方自治体と相談しながら検討するという答弁をされたんです。区は要望していると言って済ますのではなくて、教室型の説明会をしっかりやるまで求め続けていただきたい。申し入れをしたいというお話ですけども、やるように求めていただきたいということをちょっとお願いしたいと思いますが、この点について見解を教えてください。

議長(大沢真一君)

南君、質問をまとめてください。

南恵子

はい。介護については、専門性についての専門性というのはどういうことなのかということを聞いたんです。その答弁がありませんので、再度伺います。ヘルパーの役割というのは、そういう点ですごく大きいんですよね。ちょっとした変化を見逃さずに関係者につなぐ等々。したがって、専門性についての認識、お答えください。

再々答弁

区長(濱野健君)

再び家賃のご質問でございます。先ほどもご答弁申し上げましたように、八潮の住宅というのはURでありますとか、あるいは住宅供給公社でありますとか、都営でありますとか、さまざまな主体によって成り立っているところでございまして、そういう意味で申しますと、それぞれの主体が家賃について考え、また、値引きといいますか、助成をすることが重要であるというふうに思っておりまして、新たに区としての家賃助成は考えておりませんが、それぞれの主体が、もし空室があるというようなことであれば、それの対策としての家賃について主体的に考えていただきたい。そのように思っているところでございます。

都市環境部長(藤田修一君)

羽田空港についての再々質問でございますけれども、まずPM2.5のほうでございますけれども、現在、品川区の中では八潮の測定局において常時監視をしております。今後もこれを引き続き測定をしながら、東京都や、あるいは近隣区とも連携を図りながら、状況については確認をしていきたいというふうに考えてございます。また、現状の値も含めまして、しっかりと検証して、その中で効果的な対策等については考えていかなければいけないかなというふうに考えてございます。

また、教室型のほうでございますけれども、オープンハウス型の説明会、これは全て統一した形でずっと今行われているものでございます。これに加えることで、教室型等についても、私どもも求めているところでございまして、地域ごとにそれぞれの事情に合った、その説明をしっかり国のほうに求めてまいりたいというふうに考えてございます。

福祉部長(榎本圭介君)

南議員の再々質問にお答えいたします。

 専門性というところでございますけれども、当然ヘルパーの方は専門性を持っているという認識を持ってございます。それぞれの経験、それから資格等、それぞれ積み重ねてきておりますので、十分な専門性のもとに、それぞれ介護を行っているという認識でございます。ただ、ご質問の中身としましては、総合事業の展開と専門性という形でありますので、やはり総合事業のほうにつきましては、介護人材の裾野を広げるという役割を担っておりますので、そういった意味では、これから高齢者が増えていくという中で、そういう専門性の役割も当然必要ですけれども、それ以外の部分につきましても、介護人材の供給等をしていかなければいけないという意味で、こういう事業を展開していくというものでございます。

議長(大沢真一君)

以上で南恵子君の質問を終わります。

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