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鈴木ひろ子区議 2017年度予算に対する意見表明を行いました

2017.3.22 鈴木ひろ子区議

日本共産党品川区議団を代表して、意見表明を行います。

平成29年度一般会計、および国民健康保険事業会計、後高齢者医療、介護保険、災害復旧の各特別会計に反対します。以下、理由を述べます。

安倍政権が、海外で戦争する国づくりを進め、雇用の破壊、庶民増税、社会保障削減により、超富裕層に富が集中する一方、中間層の疲弊、貧困層の増大という深刻な行き詰まりに直面しています。安倍暴走政治への国民の怒りと戦いが広がっています。

濱野区政は、国の悪政に追随する姿勢が予算審議の中でも明らかになりました。感震ブレーカー設置補助の共同住宅への拡大や、認可外保育施設保育料の助成、成人歯科検診の二十までの拡大など、住民要望に応えた施策は評価します。

しかし、重要問題での姿勢が問われています。待機児童問題では、不承諾通知数は昨年を上回る1,164人、今年も多くの子どもとその父母を路頭に迷わせる結果になりました。区長が選挙公約で掲げながら、待機児ゼロの具体的計画を持たず、民間頼みにしていることは重大です。待機児ゼロ実現へ、実態をつかみ、必要な区立認可保育園増設を求めます。巨額の税金を毎年積み増ししながら、区財政を理由に進める区立認可保育園の民営化は許せません。保育士の処遇は区立と私立の間に大きな差があります。区は、民間と区立と遜色ないの認識を改め、区が直接、処遇改善策を実施すべきです。

障害者福祉では、日中一時支援事業の利用料を軽減しましたが、放課後等デイサービスと併用する場合の負担は重く、さらなる軽減を求めます。放課後等デイサービスの上限は廃止しましたが、基本10日の規定もやめるべきです。特別養護老人ホームは、昨年5月に平塚橋特別養護老人ホームが開設したにもかかわらず、2月締め切りの待機者は481人と増えています。需要の増加を見据え、上大崎、南品川に続く、さらなる増設を求めます。

国民健康保険料は近年にない大幅値上げです。区が税金投入を削った上、国や東京都からの新たな財源も保険料引き下げに使わずに区の収入にしてしまい、その分、保険料を値上げし、区民負担を拡大しました。法律で禁止されている最低生活費分まで銀行口座を差し押さえるやり方は大問題です。過酷な取り立てを行うほど増える東京都からの報奨金は、昨年度の約2倍、1億6,800万円まで増大しました。区民に心を寄せない冷たい品川区の姿勢をあらわしています。介護保険では、総合事業でほとんどの区が介護報酬と同額の現行相当をサービスとする中、単価を大幅に削減した緩和型サービスにいち早く移行しました。介護基金は計画当初の約2倍もの15億3,000万円の想定です。報酬単価の引き上げとサービスの充実を求めます。後期高齢者医療では、保険料の特例軽減の廃止に踏み出し、所得割軽減の大幅削減、社会保険の被扶養者の3倍もの値上げは許せません。

羽田新ルート計画について、区議会では昨年4定で、全会一致で、このまま事業を進めることへの危惧を表明した意見書を国に提出。共産党区議団実施のアンケートで、区民の82%が反対。賛成はわずか5%です。今こそ区長は区民の願いに応え、反対の意思を表明するよう強く求めます。

公共施設等総合計画は、区民生活に大きな影響を与える計画です。骨子案のパブリックコメントすら行わず、区民の声を聞かない姿勢は問題です。公共施設有効活用プランを継承して、統廃合、民間委託、区有地の売却まで行う姿勢を改め、区民要望に応える方針とすべきです。小山台住宅跡地や旧第一日野小学校跡、荏原第四中学校跡の活用、ニコン工場跡の購入も視野に入れ、特別養護老人ホーム、認可保育園、障害者施設、区営住宅、公園など、切実な区民要望に充てるよう求めます。超高層ビル開発に、これまで1,360億円もの税金投入、防災を口実に私鉄駅周辺まで侵食する巨大道路再開発は、ゼネコンの利益誘導のためのまち壊しであり、やめるべきです。防災計画は、被害を未然に防ぐ予防第一の対策に改めるよう求めます。

学校選択制は、区も地域と学校の結びつきを弱める要因の一つと認め、就学人口の変化などで希望校に入れないなど矛盾が噴出。中止を求めます。

濱野区長は毎年、自衛隊入校・入隊の激励会で挨拶をしています。南スーダンでの自衛隊の命の危険が迫っています。5月ではなく直ちに撤退するよう国に求めるべきです。

基金は過去最高額です。平成27年度決算時の903億円より増額が予想されます。消費税増税や保険料の引き上げなど区民への負担増と、区民の切実な要求実現には背を向けた区政の結果です。自治体の姿勢が根本から問われています。災害復旧特別会計を新年度に創設。全国どこの自治体でもつくっていない特別会計、しかも昨年の1定まで区も必要ないと言い続けた基金を新たに積み立て、特別会計として創設したものです。議会のチェックを弱める仕組みはやめるべきです。

最後に、議会に対する区の姿勢についてです。票にならないから、そんなことを言っているとの子ども未来部長の発言は、確かめることができない他人の発言を引いて行動を中傷するものであり、まともな政策論争をすべき議会をおとしめるものです。改めて撤回を求めます。

以上、日本共産党品川区議団の意見表明とします。

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