2017.9.22 鈴木 ひろ子 区議
質問項目
安倍政権は、羽田空港の国際便増便のため、都心上空を低空飛行する新ルートを2020年までに実施するとし、昨年を上回る準備予算を概算要求。品川上空300メートル前後を超低空飛行する危険がさし迫っています。
共産党区議団は9月はじめ、成田空港周辺を視察し、住民の思いを直接伺ってきました。
そこでわかったことは、第一に、国は羽田新ルートの飛行時間は、今は3時間だけと提案しているが、一旦認めれば、際限なく拡大することです。
成田では現在、早朝6時から夜11時までの1日17時間の飛行。それを早朝5時から深夜1時まで3時間延長し、安眠時間をわずか4時間しか認めないという過酷な国の提案です。これまで100回以上住民説明会が開かれたが、どこでも「開港以来、我慢に我慢を重ねてきたがもう限界だ」と怒号が飛び交ったそうです。39年前、開港の条件として国は深夜と早朝は飛行しないと約束したのに、「需要増に対応する」と、いとも簡単に破られたと怒りを込めて語っていました。
第2に、騒音のために人が住めない地域がつくられていたことです。 空港の南に位置する横芝光町では、「空港ができれば人口は増える」との触れ込みだったが、逆に激減。芦田地区では、移転で110軒が40軒になり、地域のコミュニティが壊されたと言います。 羽田新ルートで大井町にあたる上空高度300b、空港から6キロの地点で騒音測定を行うと80デシベル。人が住めない「騒音特別防止地区」に指定された地域で、見渡す限り田園と山林が広がっていました。
第3に、落下物によって、住民が危険にさらされることを実感しました。
成田では住民が届け出て、国が航空機からの落下物だと認定したものだけでも、開港以来158件。周辺は殆どが畑と森林のため落下物が発見されるのは極まれで、氷は溶けてなくなる。「実際は、この何倍も落ちている」と言います。6月に民家の屋根を直撃する事故が発生し、周辺住民に大きな衝撃が走りました。住民は「もう怖くて住んでいられない」と、真剣に移転を検討しているそうです。最近では、航空機シューターの扉3kgが2回続けて落下しました。これがもし人口密集の品川で、住宅の屋根に、また公園で遊ぶ子どもたちの頭上に落ちてきたら、一体どんな惨劇となるか想像してみて下さい。
8月22日の行革特別委員会が行った羽田空港での国交省との意見交換で、落下物について聞いた時、国は落下物があった場合の補償を研究しているとのことでした。人口密集地で落下物があれば深刻な被害になると指摘しているのに、落下物があることを前提とする答弁にあきれました。これでは品川は、騒音でも落下物でも成田空港周辺と同じように「人が住めない街」になる危険があります。教室型説明会は、成田では100回以上も開いているのに、品川では区と区議会が繰り返し強く求めているのに、「相談する」というだけで誠意のない態度でした。
低空飛行計画は、どうしても撤回させなければなりません。最も被害を被る品川区がきっぱり反対表明をすることが決定的です。 品川区は1981年、国に滑走路沖合移転と海上ルート運用を約束させ、品川上空飛行をやめさせました。千葉県浦安市でも、2004年に上空ルートを自治会連合会などと連携して反対し、計画を撤回させました。
濱野区長はなぜ、反対表明をしないのか。来年10月の区長選挙では、この問題が一大争点になります。
Q1
国は、騒音の影響をできるだけ小さくする、落下物は「万が一落ちてしまった場合には補償する」との立場です。リスクを前提にした品川上空の低空飛行を区は容認するのか、伺います。
Q2
品川でも新ルートを認めれば、それを突破口に飛行時間の拡大があるのではないか、伺います。
Q3
教室型説明会について、国は「区と相談したい」と述べましたが、区はその後開催を求めたのか、実現の見通しはついたのか、伺います。
Q4
区長が反対を表明すれば計画は止められます。区民の命と暮らしを守る立場に立ち、今こそ反対表明をするよう求めます。いかがでしょうか。
「コミュニティバスを走らせてほしい」と多くの区民が切望しています。この6年間で運行を求める請願・陳情は16本も提出され、大きな運動になっています。区は、「品川は公共交通が充実しているので、現段階では考えていない」と繰り返しています。しかし、スクエア荏原、五反田文化センター、保健センター、各区民集会所などの施設や、さくら会、特養ホーム、病院などの多くが駅から遠く、大変不便との声がたくさん聞かれます。
高齢者や病人、障害のある方、妊婦さんや小さい子どもを連れた方など移動制約者の移動する権利を保障することは区の責務と明確に位置づけるべきです。23区でも、21区がすでに何らかの形で実施しています。
港区では、コミュニティバスを10路線40台が約15〜20分間隔で運行し、高齢者や障害者だけでなく、学生やサラリーマンなどの通学、通勤にも大変喜ばれています。「高齢者は300メートル以上歩くのは大変」と停留所は300m毎に設置され、区が心配する民間バスとの競合も起こっていないとのことです。区の財政上の補てん分は年間約3億円。住民の移動する権利を保障するために、税金投入は当然との考えです。
介護の現場からも、「比較的元気な方に、健康づくりや介護予防の事業を紹介しても、行くのが大変との声が多く、コミュニティバスがあれば元気な高齢者は増えていく」との訴えがあります。コミュニティバスは、健康増進、医療費負担の軽減、介護予防にも役に立ち、区内の観光、商業の活性化にもつながります。
Q1
1.コミュニティバスなどの地域公共交通が、健康づくりや介護予防、社会参加など品川区の様々な施策の土台になると考えますが、区の見解をお聞かせください。
2.A住民の移動の権利の保障は自治体の責務と考えます。いかがかでしょうか。
Q2、品川に住む人々が元気に地域生活を送る支援として、コミュニティバスの運行を求めます。いかがでしょうか。
介護保険は、今年で18年目。介護サービス削減と負担増の連続改悪で、「介護心中」、「介護殺人」が後を絶たず、特養ホームに入れない「介護難民」があふれ、「介護離職」は年間10万人。介護の現場で働く人の賃金は平均より10万円も少なく、現場は慢性の人手不足。品川の介護専門学校もこの数年、学生が定員に満たない状況です。「介護崩壊」といえる深刻な危機が迫っています。
ところが安倍政権は、社会保障費を毎年削減し、今年5月には法の改悪を強行。福祉用具の自己負担化や要介護1・2まで介護給付サービスから外す「軽度切り」の検討まで盛り込みました。
今年は3年に1度の介護保険第7期の計画策定の年。新たな負担増と介護の切り捨てを許さず、充実への改善を求めて質問します。
第一に、品川区が独自に単価を引き下げたために現場に困難をもたらしている総合事業についてです。
区は、訪問介護とデイサービスの単価を、殆どの区が介護報酬と同額にしたのに引き下げを強行。生活介護は15%引き下げ、事業所では「ヘルパーの時給を引き下げた」など厳しい経営を余儀なくされ、人材不足に拍車をかけています。デイサービスでは事業所によっては収入が4割も激減。「経営が立ち行かない」と深刻な声が上がっています。
Q1
品川区が総合事業でサービス単価を引き下げた影響について、訪問介護、通所介護ともに全事業所の影響調査を行い、実態を把握すること。サービス単価を現在の介護報酬までの引き上げを求めます。いかがでしょうか。
今回の「改定」では、2019年度末と期限を切って、要介護1・2を介護給付サービスから外し総合事業に移すことが検討事項に明記され、現場では危機感をつのらせています。
一律1割だった利用料についても、一昨年、一定所得の人には2割に倍加し、さらに今回の改定で3倍となる3割負担を導入。これは一律2割負担への布石だと言われています。生活援助や福祉用具、住宅改修などを自己負担として介護保険から外すことも狙われています。
Q2
引き続き検討される、要介護1・2の総合事業化や福祉用具の自己負担化、利用料の引き上げなど、さらなる介護の切り捨てと負担増に対して、品川区が反対の声を上げるよう求めます。いかがでしょうか。
2つ目に、地域包括支援センターの整備・充実についてです。
品川区には基幹型1ヶ所しかありません。在宅介護支援センターをサブセンターと位置づけていますが、義務付けられている保健師、社会福祉士、主任ケアマネの3職種揃っての職員配置がありません。しかも、在宅介護支援センターは区内全体の4分の3のケアプランを立てています。仕事が過重で地域包括の役割が果たせるのでしょうか。国は「高齢化の状況、相談件数の増加、困難事例及び休日・夜間の対応状況等を勘案し、適切な人員体制を確保する必要がある」と述べています。
Q3
区設置の基幹型地域包括支援センターの3職種のそれぞれの人数と在宅介護支援センターで3職種がそろって配置されているカ所数をお聞きします。基幹型だけでなく、3職種そろって配置された地域包括支援センターの体制整備を求めます。また厚労省も求める、地域包括支援センターの業務内容や運営状況に関する情報の公表を求めます。いかがでしょうか。
最後に、来年度からの第7期の介護保険料の引き下げを求めます。
一人当たりの介護給付費等準備基金は23区で最高です。これは、65歳以上の方の保険料を溜め込んだものです。保険料は3年毎に見直します。第6期は、11億5000万円取り崩すといいながら、2年経った28年度末決算で逆に増えています。その前の第5期も10億円取り崩すといいながら、実際は9000万円でした。
これは保険料の取り過ぎとサービスの切り捨て、総合事業による単価切り下げによるものです。保険料を引き下げて65歳以上の人に返すべきです。さらに必要なサービスの提供と、総合事業の単価引き上げを行うべきです。
Q4
なぜ毎回、区が計画当初説明する基金取り崩し額から大きく外れ、ほとんど取り崩さない結果となったのか伺います。第7期こそ、基金を使い保険料の引き下げを求めます。いかがでしょうか。
「私たちのことを私たち抜きに決めないで」障害者当事者、家族、関係者らが立ち上がり、2014年に批准された障害者権利条約では、「他の者との平等を基礎として、その心身がそのままの状態で尊重される権利」を保障しています。これを真に実現することは、昨年起きた、あの残虐な「やまゆり事件」を二度と起こさない社会をつくることにも繋がります。権利条約を力に、今年策定される区の障害福祉計画、障害児福祉計画を充実するよう求め、質問します。
はじめに、23区で特に遅れている就労継続支援B型とグループホームの施設整備の問題です。
区内の就労継続支援B型に通っていた方が、様々なことが重なり通えなくなり、やむなく家から遠い生活介護の通所施設に変わりましたが、送迎のやりくりがつかず、ここも続けることができませんでした。近くの生活介護に変わりましたが、そこは生産活動も創作活動もなく、一日中カラオケやDVD 視聴で過ごす日が多く、自分から進んで行かなくなりました。何とか安定して通えるようにと前の施設に戻ることを希望しましたが、もう満杯で戻れないと言われました。 通所施設が何らかの事情で通えなくなると、次の行き場がなくなる。区内の施設は定員を大きく超えおり、空きがあるのは、知的・身体障害の場合、就労継続支援B型、生活介護ともに2ヶ所ずつだけ。学校を卒業しても区内には空きがない、特性に合うところがないなどの理由で、やむなく他区の就労継続支援B型に通っている人は約25人に上るとの事です。
先日、社会福祉法人が運営する目黒区の知的障害者の通所施設を2カ所見学しました。目黒区では利用者が定員を超えているところはまずないとのこと。代表の方は、「どんな障害の人でもその特性を活かした仕事は工夫次第で作り出せる。支援の仕方は蓄積されている。毎日仕事をし、給料をもらうことが生きがいになり、楽しく通ってきている。通所率は9割を超えている」と話していました。
品川の就労継続支援B型は、知的・身体・精神の3障害合わせて区内に10カ所260人分だけです。一方、大田区と世田谷区は品川の3.6倍の950人分、人口が品川のおよそ3分の2の目黒区でも品川より多い273人分です。手帳保持者に対する品川区の整備率は23区中21位と最低クラスです。定員を大きく超えて受け入れざるを得ない状況があります。品川でも、自分に合った施設を選び安心して通えるよう、就労継続支援B型や生活介護などの施設の増設が必要です。さらにグループホームの整備率も23区で知的障害者が20位、精神は22位と遅れています。
Q1
1.各施設について、増設数と実現の年次を示した計画をたてること、区が土地を無償で提供し運営法人を公募する方式で、就労支援や生活介護の施設、グループホームなどの大幅増設を求めます。
2.林試の森隣の国有地に保育園や特養ホームとともに、障害者施設の建設を求めます。いかがでしょうか。
2つ目に、計画相談支援事業所の数が少ないうえ、事業所を選択できない仕組みの問題です。品川区には知的・身体の相談支援事業所は福栄会と品福、今年からグローが加わっても3ヶ所しかありません。しかも事業所は地域によって原則指定され、障害者や保護者が自由に選ぶことができません。精神と児童は1ヵ所のみです。港区は12カ所、目黒区11カ所、世田谷区35カ所、大田28ヶ所などと多く、当事者が選ぶことが出来る仕組みです。選べないのは障害者権利条約や法の趣旨にも反するものです。
Q2
計画相談支援事業所数を増やすことと、地域指定をやめ事業所選択ができる仕組みにすることを求めます。いかがでしょうか。
3つ目は、今年策定の障害福祉計画、障害児福祉計画についてです。計画を議論する自立支援協議会が品川では非公開。非公開は23区で品川と足立区の2区だけ。7月の区議会で、私の公開を求めた質問に、区は「検討する」と答弁しましたが結果はどうでしょうか。
計画策定の協議会は、品川区はわずか3回で決定。6月は非公開でした。目黒区は昨年7月から毎月行い、すでに14回。全てが公開です。
区民への説明会は、品川は「やらない」といいますが、目黒、大田、港、世田谷、渋谷など近隣区では全て行う予定です。
品川は障害者のニーズ調査アンケートも行っていません。やらないのは、23区で4区しかありません。
計画の策定に、当事者の参加を位置づけるべきです。
Q3
計画策定を行う自立支援協議会を公開とし、会議録はホームページに掲載すること。当事者全員を対象に意見を聞く場をつくること、区民への説明会を行うことを求めます。いかがでしょうか。
私からは、地域公共交通についてお答えを申し上げます。
まず、区といたしましては、地域の皆さんに外出の機会をさまざまな形で確保することは、健全な社会生活を送っていただくための重要な施策の一つであると考えます。
次に、区民の移動につきましては、平成25年に交通政策基本法が制定される以前から、長年にわたり鉄道やバス、タクシー事業者などとともに公共交通の充実に取り組んできており、鉄道駅やバス路線網において他の自治体と比べても利便性の高い地域となっております。
次に、コミュニティバスについてですが、障害者や高齢者の移動手段につきましては、これまでも、いただいた意見を交通事業者に伝え、路線の延長や増便を求めるとともに、移動経路のバリアフリー化や安全対策の実施、福祉タクシーの利用への支援などを行ってまいりました。交通網の充実した区内において、コミュニティバスの運行について現段階では考えておりませんが、新たな道路整備にあわせたバス路線の設置など、今後も障害者や高齢者の方々がさまざまな形で安全で安心して移動できるよう、交通の利便性の一層の向上に向け、引き続き事業者とともに考え、必要な事項についてはしっかりと求めてまいります。
その他のご質問等につきましては、各担当の部長よりお答えを申し上げます。
私からは、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。
初めに、市街地の飛行についてですが、万が一の補償など、リスクを前提とした事後の対応策は、これだけが単独で示されるべきではなく、可能な限りの予防策を施した上に示されるべきものと考えます。現在、国は、料金体系の見直しによる低騒音機の導入促進や、待機している飛行機の機体検査、航空管制におけるGPSの導入やパイロット訓練の充実など、さまざまな方策を示していますが、区としては、こうした方策だけではまだ十分ではないと考え、さらなる予防策が徹底的に行われるよう、引き続き国に求めてまいります。
次に、飛行時間についてですが、国では時間の拡大を前提とした検討は行っていないとのことです。区としても、現在、国が示している飛行時間を厳密に守るよう申し入れを行っています。
次に、教室型の説明会の開催についてですが、区としても、開催に向け、引き続き要望しておりますが、実現には至っておりません。国は「丁寧な情報提供を行う」としておりますので、区としても、引き続き強く要望してまいります。また、区ではこれまで、教室型説明会だけでなく、そのほかの対応策についても具体的な内容を示すよう求めてきたところでございます。国は、この求めに対し、これまで、ニュースレターの発行、複数回のオープンハウス型の説明会の開催や、環境影響に配慮した方策などの対応策を示しましたが、区として、いまだ具体的でなく不十分であると考え、繰り返しさらなる情報を示し、区民の皆様の不安を払拭するよう強く求めているところでございます。
私からは、介護保険に関するご質問と障害者施策についてお答えいたします。
初めに、介護保険に関するご質問ですが、総合事業については開始の3年以上前から区内事業者に対し国等からの情報提供を行い、実施に向けた意見交換を重ねてきました。今後の高齢者人口増と介護保険制度維持の視点から、総合事業の趣旨をご理解いただき、あわせて、区の独自サービスを設定するなど、事業者の意見も考慮した上で平成27年4月の実施となりました。したがって、全事業所に対する影響調査や報酬の引き上げを行うことは考えておりません。国において検討が予定されている今後の介護保険制度の見直しについては、情報収集に努めて、適切に対応してまいります。
また、地域包括支援センターについてですが、区では地域包括支援センターを1か所、高齢者福祉課に指定し、区内全域を担当し、一部の機能を各地区の在宅介護支援センターに分担しています。3職種については、地域包括支援センター全体で、省令と同基準で配置しております。また、ケアプランの作成件数に応じてケアマネジャーの配置をするほか、民間の居宅介護支援事業所とも連携してニーズに対応しております。業務内容や運営状況の公表につきましては、介護保険制度推進委員会と同日に地域包括支援センター運営協議会を開催し、資料については区ホームページで公表しております。
次に、介護保険準備基金についてですが、介護保険制度では区の一般財源投入が認められていないため、財源不足が生じないよう試算する必要があります。基金の取り崩し額については、計画期間である3年間の給付費の推計に基づき算定しますが、期間中に制度改正や報酬改定の影響を受けるため、実績との差が生じます。基金については、これまでも保険料額を決める際に負担軽減を図るために投入してきましたが、災害等の緊急時や今後増え続ける介護サービス需要に対応するために、一定程度の残高が必要となります。第七期に向けては、国からの情報やニーズ調査の結果等の分析を行っており、基金の取り崩しも視野に入れた上で適正な保険料を算定いたします。
次に、障害者施策についてお答えいたします。まず、施設整備についてですが、平成31年4月開設をめざして、(仮称)障害児者総合支援施設を整備しているところです。この施設には、児童発達支援センターをはじめ、就労継続支援B型や生活介護、ショートステイを併設することから、区内の障害者施設全体を視野に入れ、利用のあり方を検討し、選択の幅を広げられるようにしてまいります。
また、ことし11月に、西大井にグループホーム金子山が開設されます。これは、区が土地を無償で貸し付けるとともに、平成27年度から創設したグループホームの建設費等の補助制度を活用することで、福栄会が設置・運営するものです。この制度を利用して、平成27年度にも西五反田の精神障害者のグループホームが1か所開設しています。今後も特別支援学校卒業生の見込みや需要を把握しながら、必要な施設について、民間の力も導入し整備してまいります。
なお、用地の取得等の見込みがない中で年次計画を立てることは難しいと考えています。また、国有地の活用については、さまざまな行政需要や地域の状況などを総合的に勘案しながら判断してまいります。
次に、計画相談事業所についてですが、区内には現在8か所の指定特定相談支援事業所があります。区が整備する拠点相談支援センターは、地域支援を重視し、基本的には地域割としていますが、利用者の状況に合わせてご相談に応じているところです。今後、民間の相談支援事業所と連携を広げる中で、事業所の数が増えるようにしてまいります。
次に、障害福祉計画策定に係る当事者参加についてですが、既に次回の地域自立支援協議会から公開することとしており、会議録については、今期分からホームページに掲載しているところです。計画策定に当たっては、日ごろの区や相談支援センター、事業所等へのご意見を反映させるとともに、障害児についてはアンケート調査を実施しました。また、障害者団体や相談員の意見をいただく場を設ける予定です。さらに、パブリックコメントを実施する中で広くご意見をいただき、計画に反映させてまいります。
自席から再質問をいたします。
まず、羽田新ルートなんですけれども、区は対応策が不十分だと言いますけれども、十分な対応策なんてあるのか伺いたいと思います。品川上空を飛ばしたら、騒音でも落下物でもゼロにできないということははっきりしています。私は成田に行って思いますけれども、絶対に品川に通しちゃだめだと強く思ってきました。品川が人が住めないまちになってしまいます。落下物が学校や保育園の子どもたちの頭上に落ちたらどうなるのか。この計画はあまりにも無謀です。私は濱野区長に伺いたい。安倍内閣のこの無謀な計画に賛成するのか。区長、ご自身の生の声でぜひお聞かせいただきたいと思います。
コミュニティバスです。現段階ではやらないという答弁を繰り返していますけれども、区民がいかに要望しても、濱野区長が区長のときはやらないということなのか、お答えください。
介護保険です。地域包括支援センター、私が質問したのは、区の地域包括の3職種のそれぞれの人数を伺いました。省令の基準で配置しているという答弁でしたけれども、具体的な数字は答えていません。なぜ具体的な数字が答えられないのか。具体的な数字で答えていただきたいと思います。国の基準では、私は少なくとも、3職種とも、それぞれ14人ずつ必要となると思うんですが、いかがでしょうか。
総合事業。介護の現場は全国どこでも人手不足で大変ですけれども、品川では特に単価の引き下げで、それに拍車をかけています。品川の場合、介護保険財政は余裕があります。それなのに、なぜ品川だけが総合事業の単価を引き下げるのか伺います。
障害者福祉です。障害者のための施設整備は、品川区は大変おくれています。多くが23区で最低レベルになっています。用地取得の見込みが立たないと、それであれば年次計画が立てられないとの答弁ですけれども、用地は探せばあると思います。今回提案した林試の森の隣の国有地、荏原四中跡、旧第一日野小跡など、公有地だけでも活用できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
私からは、先ほどの地域公共交通についての再質問にお答えを申し上げます。
先ほども申し上げましたけれども、いわゆるコミュニティバスというのは現段階で考えておりません。しかし──しかしといいますか、コミュニティバスの運行というものは、当然のことながら税金を使って運行するものというふうに思います。そういう意味で申し上げますと、現在の民間のバス路線、このバス路線の設置などをさらに稠密にしていくという、そういう方向で交通の利便性を高めていくべきであるというふうに考えているところであります。
私からは、羽田空港の機能強化についての再質問にお答えいたします。
安全対策も騒音対策も、しっかりとした予防策、これを確実に行うことが必要であると考えてございます。先ほど申し上げた低騒音機の導入や機体の検査、GPSの導入、パイロット訓練などに加えまして、国は「新たな対策を検討している」としてございます。現段階で、地域の皆様がこのお話だけで不安を払拭するには至っていないと区としても考えているため、少しでも早く具体的に示すよう、繰り返し区として求めているところでございます。
私からは、地域包括支援センターに関すること、総合事業に関すること、障害者施設の整備に関することについてお答えいたします。
初めに、地域包括支援センターの3職種についてでございますが、品川区の考え方としては、高齢者福祉課に置いてある基幹相談支援センター、これが一つということで、全域を担当しております。したがいまして、20か所の在宅介護支援センター全てを含めて、省令と同基準で配置をしているところでございます。具体的に言いますと、省基準というのは、第一号被保険者のおおむね3,000人以上から、6,000人未満ごとに、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員、その他準ずる者を各1名ずつ配置という規定になっております。全エリアでこの基準が採用できるように、毎年クリアするように採用をしているところです。また、こういう職種の方については大変貴重な人材でありまして、簡単に集まる人材ではございません。したがいまして、こういう貴重な人材を効果的に活用することが必要ということで、直営の高齢者福祉課のほうが各在宅介護支援センターのバックアップをし、困難な事例や虐待等の権利擁護、そういうことについて専門の職員を活用しまして、ケアをしているところでございます。
次に、総合事業の単価の件でございます。総合事業につきましては、報酬単価を上げると、単純に計算をいたしますと保険料が自動的にアップするという介護保険の制度の仕組みになっております。こちらには、一般会計からのお金を繰り入れすることができないので、保険料を下げるためには基金を使うことしか方法はございません。これから高齢者増が見込まれることを考えますと、保険者としてはその辺のバランスをきちんととりながらかじ取りをすることが重要と考えておりまして、総合的に判断をしているところでございます。また、事業者につきましては、この制度については十分説明をしておりまして、協力をいただいているところでございます。
最後に、障害者施設の件でございます。用地についてということでございますけれども、やはりエリアの問題や環境、また、担い手の問題もあります。さまざまことを総合的に考えまして、今後も施設の充実に取り組んでまいります。
再々質問です。
羽田新ルートですが、予防はどんなに確実にやったとしても、ゼロにはならない。これは誰が考えてもはっきりしていると思います。私は区長ご自身に答えていただきたいということで質問をしました。この問題は他の問題とは違うんです。区民の命にかかわる問題です。品川が人が住めないまちになるかどうかがかかった問題です。だからこそ、区長に答えていただきたいんです。しかも、最近、事故が多発しています。エンジンから火を噴いて緊急着陸、シューターの扉が続けて落ちる、エンジンだけ外して使い回しているという報道もありました。子どもたちの頭上に落ちてきたらどうなるのか。私は、区長は想像したことがあるのかお聞きしたい。そして、飛行を強行しようとする2020年までにあと2年しかありません。だからこそ、今こそ反対表明をしていただきたいと思います。ぜひ区長自身の言葉で答えていただきたい。よろしくお願いいたします。
介護保険です。介護保険ですが、具体的に私は数字を聞きました。品川の区の中につくられたセンターの3職種の人数、そして全体の人数。3,000人から6,000人のところで配置されているというのであれば、その具体的な数字を言ってください。言えないということは、その人数になっていないということなのかというふうなことで疑われてしまいますので、ぜひその具体的な人数をお願いします。
それから、障害者福祉では、障害者福祉施設の整備は23区の中でも本当におくれていまして、それが障害を持った方々の大変な苦労にもなっているわけです。私は、ことし策定する計画の中にぜひ増設計画を具体化していただきたいと思いますが、改めてお伺いいたします。
私からは、羽田空港の再々質問にお答えいたします。
これまで区民の皆様の不安の払拭に向け、国に対しては繰り返し具体的な説明を求めてきたところでございます。しかしながら、国から示されるものは、語尾が「検討していきたい」、「検討している」、「予定である」といったような、具体的ではなく、いまだ不十分であると区としても考えてございます。今回、新たな説明会の開催についても、国から情報提供があったところでございます。こちらのほうはオープンハウス型でもございますが、こうした動きも踏まえまして、区議会からの意見書にもあるよう、具体的に区民に説明するよう、区としても国に対して改めて強く求めているところでございます。
私からは鈴木ひろ子議員の再々質問についてお答えいたします。
初めに、地域包括支援センターの人員についてでございますけれども、平成28年度の状況で申し上げますと、サブセンター、高齢者福祉課、合わせまして3職種で85人配置しております。先ほどの厚生労働省の基準でいきますと、3職種が51人ということですので、それより上回っているという実績があります。
また、施設整備につきましては、障害児者総合支援施設を、今回、建設を始めておりまして、それのほかに民間等の力もかりながら、グループホームの建設も行っているところでございます。今後も障害者の方のご要望に添うように努力してまいります。
以上で鈴木ひろ子君の質問を終わります。