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石田ちひろ区議 平成29年請願第13号「羽田増便の新低空飛行ルートによる品川区内の運動公園への騒音などの影響に関する請願」・平成29年請願第14号「品川区として羽田空港への新ルート見直しを政府に求める請願」に対する賛成討論

2017.12.07 石田 ちひろ 区議

日本共産党品川区議団を代表して、平成29年請願第13号・14号に賛成の立場で討論を行います。

請願第13号は、「羽田増便の新低空飛行ルートによる品川区内の運動公園への騒音などの影響に関する請願」で、新飛行ルートで航空機が大井ホッケー競技場上空を通過することになると「騒音が懸念される」と、国際ホッケー連盟などが対策を求めている報道を受け、新飛行ルート直下にある区内の運動公園の騒音などの影響調査と区民や関係者への説明を国交省に求めるものです。
また請願第14号は、「品川区として羽田空港への新ルート見直しを政府に求める請願」で、続発する航空機トラブルや落下物事故を受けて、住民を危険にさらす新飛行ルートを見直すよう、区として政府に意見表明を求めるものです。

行革委員会の請願審議で区は、運動公園について、まだ計画の段階で、影響の推測は大変難しいと繰り返すだけで、想定される影響は何も答弁されませんでした。また新飛行ルート見直しについても「区民の不安の払拭を国に求める」と今までと変わらない答弁を繰り返すだけでした。

どちらの請願も賛成少数で不採択となりましたが、現在、この新飛行ルートに対し多くの区民の方が恐怖と怒りを抱えています。この本会議での採択を訴えます。

まず初めに、タウンミーティングでの区長の問題発言について述べます。区長は11月11日のタウンミーティングで、新飛行ルートは「オリンピック成功のためにはインバウンド(訪日外国人旅行客)を充実していくという国の政策として理解する」、「国策として甘受する」と国交大臣に伝えた、そして「品川区に対し別のメリットを示すことを交渉している」と発言しました。行革委員会の審議で区は、区長のこの発言内容が事実であることを認め、さらに区長が国交省に自ら出向いて交渉したのは「おととし」と説明。つまり2年前に新ルート容認を国交省に伝えていたことが明らかになりました。

これは大変重大です。2014年8月、国土交通省から品川上空を巨大旅客機が低空飛行する計画が発表されて以降、区民からは「反対を求める請願」が10数本提出され、私たちも毎議会で区長に対し、国に撤回を求めるよう迫ってきました。区は「区民の不安払しょくを国に求める」「了承したわけではない」と繰り返し、国が品川区に対し環境対策を発表した際も「これで了承したわけではない」と答弁してきました。

ところがタウンミーティングでの区長の発言は、これまでの説明を全面的に否定するもので、2年も前から、区民と議会を欺き続けてきたことを明らかにしたものです。これは許しがたい重大な背信行為です。

区長が「品川上空の飛行は甘受するからメリットを示せと交渉し、約束させた」と自慢しますが、区民の命と引き換えにメリットを求める姿勢に怒りを禁じえません。区民の命と安全を守るという区長の最大の責任を投げ捨てるものと厳しく抗議するものです。区長は国への容認表明を撤回し、計画に反対することを強く求めます。

また区長は、区民と区議会に、11月11日のタウンミーティングで話したことの全容、つまりいつ国交省に行ったのか、何を話しに行ったのか、その際提出した文書はあるのか、求めたメリットとは具体的に何かなど、明らかにすることを求めます。

本請願審査で、新ルート直下の区内運動公園の騒音への懸念や、視覚障害者団体からも騒音で日常生活が壊される声も紹介しました。また低空飛行による圧迫感、落下物事故の危険、騒音など環境破壊による資産価値の低下などの問題がメディアでも繰り返し取り上げられ、区民の不安の声は急速に高まっています。

2020年は目前です。本当に品川上空を飛んでしまいます。騒音、落下物、墜落、大気汚染、資産価値の低下、など品川にとってメリットどころか百害あって一利なし。これらを甘受するなど到底できません。

「区長が反対すれば計画は止められる」このことはかつての品川区や浦安市で証明されていることです。区長の決断で安全が守れる。それなのに区長は反対の立場に立とうとしないどころか、計画を容認し、国と一緒になって区民の命と暮らしを犠牲にして新ルートを進めることは許されません。

また、多くの区民の声を直接聞き、地域から選ばれた議員のみなさんが議会として反対表明をすることが、計画を止める大きな力になります。都心上空を飛行するこの計画に「安全」はありません。区民の命と暮らしを犠牲にする国策には、区民を代表する私たち議員が反対の声をあげるべきです。

これら請願にある切実な区民の声を受け止め、立場や党派を超えて安心・安全の品川区を区民のみなさんと一緒に守りぬくことを呼びかけて私の賛成討論を終わります。

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