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南恵子区議が一般質問を行いました
「コミュニティバスの導入は、区民の移動する権利の保障を目的に」
「認可保育園の増設で『待機児ゼロ』を。子どもの発達に必須の保育園園庭に財政支援を求める」
「保育園の園庭について」
「防災対策は巨大道路特定整備路線の固執ではなく、住宅の耐震化や福祉の充実こそ」
「朝鮮半島で開始された軍事的対決から対話への流れ、逆行する安倍9条改憲に反対を」

2018.10.26 南 恵子 区議

質問項目

  1. コミュニティバスの導入は、区民の移動する権利の保障を目的に
  2. 認可保育園の増設で「待機児ゼロ」を。子どもの発達に必須の保育園園庭に財政支援を求める
  3. 保育園の園庭について
  4. 防災対策は巨大道路特定整備路線の固執ではなく、住宅の耐震化や福祉の充実こそ
  5. 朝鮮半島で開始された軍事的対決から対話への流れ、逆行する安倍9条改憲に反対を

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質問

日本共産党を代表して、一般質問を行います。

コミュニティバスの導入は、区民の移動する権利の保障を目的に

まず、初めの質問は、「コミュニティバスの導入は、区民の移動する権利の保障を目的に」です。

区長は、さきの区長選挙公約にコミュニティバスの導入を掲げ、実施を発表しました。毎年のように提出された請願・陳情は区内全域から出され、17本にもなります。これまで区は一貫して鉄道やバス路線が整備されている、赤字になるを理由に拒んできたので、区の方針転換を歓迎します。

区長は、10月17日の区長就任会見で、コミュニティバスについて、「交通アクセスが十分でない大田区境から西大井周辺でバスを運行できたら」と述べましたが、それだけでなく、病院や公共施設、商店街などに気軽に行きたいとの住民要望に沿ったルートを区内全域で実施することを求めます。

誰もが生き生きと暮らすために気軽に移動できるコミュニティバスは、区民生活に欠かせないものです。移動することが困難になる高齢者が今後さらに増加傾向にある今、自治体が高齢者だけでなく、交通弱者の移動する権利を保障し、整備することが強く求められます。

そこで伺いますが、コミュニティバスの導入は、区民の移動する権利の保障を目的に実施するべきと思いますが、いかがですか。今までやらないとしてきたのを導入するとした理由は何ですか、伺います。

ルートの選定は住民参加を位置づけ、検討会を設置し、アンケートをとり、福祉施設、医療施設、公共施設などへの区民の移動支援を求めますが、いかがですか。また、昇降の楽な低床バスの導入をすることなど、それぞれにお答えください。

料金は、高齢者や障害者、18歳未満は無料とすること、それ以外は100円程度の低廉な料金とするよう求めますが、いかがですか。

認可保育園の増設で「待機児ゼロ」を。子どもの発達に必須の保育園園庭に財政支援を求める

次に、「認可保育園の増設で『待機児ゼロ』を。子どもの発達に必須の保育園園庭に財政支援を求める」です。

保育園に子どもを預けて安心して働きたいのに入れない待機児問題は、いまだに深刻な問題です。

議会が開かれるごとに区民から認可保育園増設を求める請願や陳情が出され、共産党も取り上げてきましたが、約1,000人の待機児が続いてきました。

ことし4月、認可保育園に希望しても入れなかったのは878人もいましたが、区は、待機児は19人と発表し、意図的に待機児を小さく見せました。なぜ19人なのか、それはこの間の議会でも指摘しましたが、認可外保育園に入園した方、特定の保育園を希望した方、入園希望を取り下げた方などを差し引いているからです。

しかし、この方たちは認可保育園を希望していたのに入れなかったのです。

また、認可外保育園に入園している方に保育料の差額を助成していますが、助成していることをもって区の責任を果たしているというのであれば、間違いです。

ママ、パパたちの願いは、認可保育園に子どもを入園させて、仕事と子育てを両立させて安心して働きたいのです。

認可保育園の増設をして、その願いに応えるべきです。去る10月3日、練馬区内の認可外保育園で生後6か月の男児が死亡するという痛ましい事故が起こりました。

相次ぐ乳児の死亡事故に心が痛みます。内閣府子ども・子育て本部によると、この10年間で139人もの子どもの命が保育施設での事故により奪われ、その7割が認可外保育施設で起きているとしています。

認可外保育園の正規保育士は国基準の3分の1以上いればよく、無資格や子育てに未経験の人が携わっているケースも少なくありません。

認可保育園に入れず、やむなく認可外保育園に預けるというのが実態です。かけがえのない我が子を失う悲しみをもうこれ以上繰り返させないためにも、認可保育園の増設を最優先で進めること、保育士は有資格者、正規雇用を当たり前にするべきです。

保育園に入れず、南品川から大崎にある認証保育園に通っているママは、いつもはバスで行くが、乗り遅れるとりんかい線でいく。雨降りの日もあるし、だんだん子どもが大きくなるので重くなり、大変と言います。

本来なら、子どもと一緒に歩いて行ける距離に保育園があるのが一番いいのです。

認可保育園の増設は引き続き必要です。そこで伺いますが、平成31年度は12園の認可保育園の増設が予定されていますが、足りるのでしょうか。

来年4月こそ、待機児ゼロに向け、希望する保育園に全員が入園できるよう認可保育園の増設を行うよう求めますが、いかがですか。来年4月の認可保育園の入園申請数と入園可能数は何人と予測しているのか。

また、10月1日現在の入園申請数は何人か、それぞれ伺います。

保育園の園庭について

次に、「保育園の園庭について」です。

品川区は平成22年度以降、待機児解消のために55か所の私立認可保育園を増設しましたが、敷地内に園庭があるのは2園、敷地内と保育園の付近に屋上遊技場にかわるべき場所があるのは4園、残りの49園は近くの公園を代替にしています。

東京都福祉保健局の保育所設備運営基準解説によると、屋外遊戯場の基準面積は2歳以上児1人当たり3.3平米。屋上を使用する場合は、さらに便所、水飲み場等を設け、避難時に避難階に直通する避難階段が設けられることなどを規定しています。区はこれまで、「園庭は大切だが、今はまず認可保育園をつくって、待機児をなくすことが第一と考える」と説明してきました。

確かに待機児解消は喫緊の課題で、一刻も早く解決されなければなりません。しかし同時に、今育っている子どもには最善の利益が提供されなければなりません。

子どもを心身ともに健全に発達させる上で園庭は絶対に必要です。

文科省の幼児期運動指針にも、幼児期において遊びを中心とする身体活動を十分に行うことは、多様な動きを身につけるだけでなく、心肺機能や骨形成にも寄与するなど、生涯にわたって健康維持したり、何事にも積極的に取り組む意欲を育んだりするなど、豊かな人生を送るための基礎づくりとなると書かれています。

園庭での遊びは多様です。砂遊び、追いかけっこ、三輪車に乗ったり、アリやダンゴムシを探したり、じょうろに水を入れて花に水やりしたり、縄跳びやボール遊びなど、それぞれ遊びたいものを見つけて遊び、それらを通してさまざまなことを学び合うのです。また、交通事故の心配がないので、安心して活動的な保育に取り組めます。

さらに、自由遊びの時間に園庭に設置されている鉄棒で逆上がりなどしている年長児の姿を見て、小さな子どもたちがあこがれを持ち、自分もできるようになりたいとか、大きくなったらやってみたいなどの気持ちが芽生えます。こうした影響も発達過程では大変重要です。そこで伺いますが、認可保育園の保育にとって園庭の役割は重要だと思いますが、いかがですか。

施設認可保育園の園庭を確保できるよう、土地確保のための財政支援を求めます。また、新設認可保育園には園庭を義務づけし、財政支援を求めますが、それぞれいかがですか。

防災対策は巨大道路特定整備路線の固執ではなく、住宅の耐震化や福祉の充実こそ

次は、「防災対策は巨大道路特定整備路線の固執ではなく、住宅の耐震化や福祉の充実こそ」です。

さきの選挙で区長は、糸魚川大火で火の粉が100メートル飛び、火災が広がった。防災のために延焼遮断帯として特定整備路線をつくると語り、当選後の記者会見でも、防災のために道路をつくると明言しました。

これまで何度も指摘してきましたが、特定整備路線は防災にはなりません。糸魚川の大火でも明らかです。

100メートル以上も火の粉が飛び、約10か所から同時多発的に燃え広がり、4ヘクタール、147棟が燃えました。沿道に高層の耐火建築ができても、火の粉はすき間を通り抜けるため、道路では防げません。

糸魚川で奇跡的に死者が出なかったのは、それぞれの住宅に取りつけた防災受信機で火災を知り、隣近所と声をかけ合って避難した地域のつながりと訓練の成果なのです。

住民を追い出し、地域のきずなを壊す特定整備路線は、防災力を弱めるものです。糸魚川大火の教訓から、なぜ特定整備路線の整備になるのか伺います。

東京都のシミュレーションは、道路ができても500棟、1,000棟も燃えてしまうことがわかるものです。そんな計画では防災になりません。重要なことは、地震の一撃から身を守る住宅の耐震化、延焼を防ぐ不燃化を早急に進めることです。こうした対策は、建物が倒壊しないので救助を妨げることもありません。さらに避難者を少なくすることもできます。

伺いますが、住宅の不燃化構造、住みかえ助成で効果はあったのでしょうか。助成対象範囲を全域に広げ、期限の延長を求めますが、それぞれいかがでしょうか。この間の大地震で火災による犠牲者はいませんでした。大阪北部地震の火災は7件、北海道地震では2件、うち5件は、金属工場や石油コンビナートなどからの出火です。

消防庁は、阪神淡路大震災の教訓を生かして、住宅の通電火災が発生しないようにと、避難所に行く前にブレーカーを落とすよう啓発をしていますが、出火を防ぐ取り組みが何よりも重要だからです。

区は、これらの災害で何を教訓として学んだのでしょうか。

区は、「建物の不燃化は絶対燃えないということではない」「延焼遮断帯も100%遮断するものではない」と言い、重層的にやると言いますが、道路を利用して高層ビル建設を促進、再開発を進めるのが目的で、防災は口実でしかありません。

多くの区民を立ち退かせて道路をつくっても、両側で出火すれば意味がありません。防災にならない道路にしがみつくのはもうやめるべきです。防災にならない補助28、29号線、放射2号線の特定整備路線は撤回を求めます。いかがでしょうか。

区長は、基金のため込みについても、選挙で災害のためには100億円は決して多くないと発言しました。条例で定める基金には目的があり、災害復旧基金は15億円です。

災害時には国の財政支援の強化や迅速化こそ必要であり、自治体が独自に全額準備することはできません。防災のための100億円とは、逆に言えば発災前には使わないことになります。

約1,000億円の基金は災害のために全額使う考えなのですか、伺います。1,000億円の基金は、介護や障害者福祉などには税金を使わず、23区最低レベルになるまで福祉を削ってため込んだものです。

特養ホームなどの福祉施設は、災害が発生したときには福祉避難所になります。福祉を削ることは、災害発生後の区民の避難生活などを深刻な状況に陥れることになりますので、日ごろから医療や介護、福祉を充実させておくことが、災害時に区民を守る上で重要なのです。大阪北部地震では、ブロック塀の倒壊で9歳の子どもが亡くなりました。

このような痛ましい事故は二度と繰り返してはなりません。補正予算で住宅のブロック塀の撤去とフェンス設置への助成ができることは歓迎します。

そこで伺いますが、早急に危険を取り除くため、新しくできるブロック塀撤去の助成制度は、スクールゾーンを優先に戸別訪問して周知することを提案しますが、いかがでしょうか。

家具転倒防止について、港区では引っ張り棒や転倒防止ベルトを区民に無償で提供。高齢者、障害者、妊産婦、ひとり親の世帯には無償で取りつけています。品川区の制度は、高齢者世帯などには器具も設置も無料ですが、課税世帯は1割負担、その他世帯は器具取りつけ助成があるだけです。

家具転倒防止推進のために必要な家庭に器具の無料の配布と設置を求めますが、いかがですか。この間の災害の教訓に学び、以下のことを提案します。

1、携帯電話の充電のために地域センターに自家発電の設置。
2、通話の確保へ地域センターに公衆電話の設置。
3、全ての避難所に太陽光発電と蓄電池設備の設置。
4、家庭での懐中電灯やラジオなど災害用品のあっせん事業と備えの重要性の周知啓発の徹底。
5、国際基準、スフィア基準を参考に避難所環境の抜本改善。

以上の実施を求めますが、それぞれいかがですか。

朝鮮半島で開始された軍事的対決から対話への流れ、逆行する安倍9条改憲に反対を

最後に、「朝鮮半島で開始された軍事的対決から対話への流れ、逆行する安倍9条改憲に反対を」です。

区長は、「憲法に関する発言などに1,400もの自治体がそれぞれ発言すると混乱する。防衛について発言は控える」と答弁を避けてきました。

ところが、さきの第2回定例会で、米朝首脳会談が行われ、非核化、安全保障の前進に世界中が喜びをあらわしていると質問し、答弁を求めると、「利害の調整、あるいは課題の解決を話し合いによって行うことは歓迎すべきこと。

米朝会談をするということは歓迎すべきものと考えている」と、初めて国政問題に答弁しました。区長のこの答弁を歓迎します。朝鮮半島では、3回に及ぶ南北首脳会談、初の米朝首脳会談によって、軍事的対決から対話への歴史的な転換が起こり、非核化と平和に向けた合意が交わされました。

解決すべき課題は多く残されていますが、首脳間の合意でスタートした平和のプロセスは、簡単に逆戻りするものではありません。こうした情勢の大激変が起こったにもかかわらず、安倍首相は自分の任期中に改憲を強行する決意を示し、秋の臨時国会に自民党改憲案を提起すると宣言。9条に自衛隊を明記するだけであり、自衛隊の権限、任務は変わらないと言います。

しかし、憲法に自衛隊を明記すれば、自衛隊は9条2項との厳しい矛盾、緊張関係に置かれていたからこそ、軍事力行使の強い抑制がかかり、戦後、一人の外国人を殺さず、一人の戦死者も出さないとなったのです。

この矛盾、緊張関係を解き放してしまったら、自衛隊の軍事力行使の制約はなくなってしまいます。世論調査で改憲案の国会発議を急ぐべきかという質問に、「急ぐ必要はない」と答えた方は65%を占めています。国民が望んでいないのに、権力を握る政権与党が改憲議論を強引に推し進めることは、立憲主義の乱暴な否定であり、絶対にやってはならないことです。

そこで伺いますが、区長は米朝首脳会談による対話を歓迎しましたが、安倍9条改憲は軍事的対決を進め、平和の流れに逆行すると思いますが、いかがですか。区長として9条改憲反対の表明を求めますが、いかがですか。

平和を求める国民の運動が広がっています。核兵器禁止条約採択から1年余。署名は69カ国、批准は19カ国となり、近い将来の条約発効が見通せる情勢となりました。

日本でも320以上の自治体で政府に核兵器禁止条約への調印、批准を求める意見書が採択されていますが、唯一の被爆国である日本政府は、署名することすら拒否。

核抑止力を口実に禁止条約に背を向ける異常さです。対話を歓迎した区長として、国に平和の流れを進める表明を求めます。核兵器廃絶国際署名に区長自身が署名を行うこと、核兵器禁止条約に賛同を表明するとともに国に早期批准を働きかけることを求めますが、それぞれいかがでしょうか。

以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。

答弁

区長(濱野健君)

私からは、国の安全保障等に関するご質問にお答えを申し上げます。

利害調整や課題解決のために当事者同士が話し合うことは、個人や組織等の場面のいかんを問わず、大事なことと捉えております。しかしながら、国際社会における外交・防衛に関する事項は、専ら国が担う役割、責務として、その議論は国会の場で十分に尽くされるべきであります。

したがいまして、国の安全保障について一自治体の首長が見解を述べたり、意見表明をすることは差し控えるべきであるとの考えは、これまでも申し述べているとおりであります。
区といたしましては、非核平和都市品川宣言に基づき、区独自の創意工夫を重ねた平和事業を継続的に実施することで、恒久平和確立の意識啓発を区の内外に向けて発信しているところであります。今後もこの取り組みを進めてまいります。

よって、お尋ねの核兵器廃絶国際署名や核兵器禁止条約に関して、区としての態度表明を行う考えはございません。そのほかのご質問等につきましては、各担当部長等よりお答えを申し上げます。

都市環境部長(中村敏明君)

私からは、コミュニティバスのご質問と防災対策のご質問のうち、特定整備路線から家具転倒防止器具までお答えいたします。

初めに、コミュニティバスの目的と導入理由についてですが、区内の鉄道駅やバス路線網は利便性の高い環境にございますが、一部地域には道路幅員などの要因により、バス停から遠い地域もあります。
こうした地域の改善を図り、公共交通のさらなる利便性の向上に向け、検討を行っていくものでございます。

次に、運行ルートやバスの選定、料金についてですが、事業採算性や利用者の利便性、安全性などについて、地域の声もお聞きしながら検討してまいります。次に、防災対策についてお答えいたします。

初めに、特定整備路線についてですが、過去の災害の教訓からも、木密地域の防災性向上には、都が進める特定整備路線による延焼遮断帯の形成と、建物の不燃化を重層的に進めることが重要と考えます。
燃えないまち、燃え広がらないまちを早期に実現するため、都が進める特定整備路線の整備に対し、撤回を求める考えはございません。

次に、不燃化特区における不燃構造化助成と住みかえ助成の効果についてですが、両支援事業を開始した平成28年度から不燃化特区内における木造建築物の除却助成件数は大きく伸びており、大きな効果があったものと認識しております。また、不燃化特区の範囲拡大や期限の延長については、都が定める平成32年度末の期限まで全力で取り組むことが重要であると考えております。

次に、基金の災害への活用に関するお尋ねですが、基金は、条例により設置目的や処分について定められております。大きな災害時には、応急対策・復旧から中長期的な復興のまちづくりに向け、さまざまな取り組みと財源が必要と考えられます。国等からの財源を有効に活用するとともに、必要な場合には、それぞれの基金条例に基づき、総合的に災害への対応に活用していくものと考えております。

次に、ブロック塀撤去助成の制度周知についてですが、新たに創設する助成制度は、歩行者の安全を確保する観点から、スクールゾーンはもとより、区内全域を対象としてしっかりと制度周知を図ってまいります。

次に、家具転倒防止器具の助成についてですが、高齢者世帯等に対しては取りつけ費用および購入費用の一部を、その他の世帯については取りつけ費用の一部を助成しております。引き続き現制度の周知に努め、災害時の区民の安全確保に取り組んでまいります

子ども未来部長(福島進君)

私からは、保育園についてお答えいたします。

区では、ことし4月に改定した子ども・子育て支援事業計画において、保育需要を充足できるよう認可保育所等を含めた供給量を定めており、計画に沿って保育施策を進めております。

31年4月には、認可保育園で938人の定員拡大を予定しております。31年4月の認可保育所への入園申し込みは3,554人、入園数は2,912人と見込んでおります。ことし4月から10月の延べ申込数は、前年比12%減の1,238人です。

次に、屋外遊戯場についてですが、幼児期の保育教育において身近に自然に触れられる環境は大切であると考え、可能な範囲で設置するよう事業者と調整しております。

しかし、土地の確保が困難なこと、近隣の理解が得られないことから、断念することが多くございます。園庭の設置は、国の基準において必須ではございませんので、区においても義務化する考えはありません。

また、既設の民間事業者の園庭用地取得に対し、区が財政支援をすることも考えてはおりません。園庭がない場合も子どもたちが伸び伸びと活動できるよう、公園のほか近隣の施設を活用できるよう支援してまいります。

災害対策担当部長(曽田健史君)

私からは、防災に関するその他の質問にお答えします。

まず、地域センターについてですが、荏原第四地域センターには既に自家発電機を設置済みであり、さらに、導入を進めている非常用電源にもなる電気自動車を全地域センターに配備予定です。

また、公衆電話については、その設置可否が事業者の判断によることから、区としては通話の確保のため、先ほど述べた電気自動車を携帯電話等の充電用電源として使用するほか、区民避難所での災害時優先電話の配備を進めているところです。次に、避難所についてですが、既に一部で太陽光発電と蓄電池を設置済みであり、今後は全ての避難所への設置を計画しているところです。

最後に、災害における備えについてですが、既に実施しているあっせん事業では、チラシを作成し、さまざまな手段で啓発しているところであり、避難所環境については、国や都の計画やガイドラインに基づき整備を進めているところです。

再質問

南恵子

自席から再質問したいと思います。

まず、コミュニティバスです。移動する権利について質問しましたが、答弁がありません。
明確にする必要があると思いますので、ぜひ答弁してください。コミュニティバスの目的になぜ区民の移動する権利を掲げないのか伺います。また、地域の声を聞くといいますが、検討会を設けたり、アンケートを実施したりするのか、この点についても伺います。認可保育園待機児解消の問題です。先ほどの答弁によると、642人が入れません。

来年4月に待機児ゼロになるのでしょうか、伺います。また、待機児ゼロをめざしていくのかも伺います。昨日の他会派の方の質問の中で、ことしに続いて待機児はゼロが続くと答弁しましたが、これはどういうことなのかあわせて伺います。
園庭問題。園庭は大切と答弁しました。公私立幼稚園や区立保育園、社会福祉立保育園には園庭があります。

必要だからです。格差があってもいいのか伺います。また、園庭は大切と言いながら、義務化も財政支援も拒否。子どもに最善の利益を提供するのは自治体の役割です。
反していると思わないのか伺います。防災問題。糸魚川の教訓からなぜ特定整備路線が必要と考えるのかを伺います。不燃化構造助成と住みかえ助成は効果あると言うなら、期限を延長するべきではないでしょうか。しない理由は何なのかを伺います。

最後。
国政、世界平和の問題で答弁が後退したのは非常に残念です。
区長は、利害調整、課題解決に当事者同士で話し合うのが大事と言いますけれども、区長が大事だという当事者同士の話し合いに9条改憲は障害を持ち込んでいるではありませんか。
当事者同士の話し合いが大事だと言うなら、改憲の動きに反対しないといけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

再答弁

区長(濱野健君)

憲法問題について当事者同士が話し合うということは、どういうことなのかということをちょっと理解に苦しむわけでありますけれども、それぞれの行政組織が行うべき分担があるわけでありまして、いわゆる基礎自治体は基礎自治体としての役割、あるいは国家は国家としての役割があるわけであります。

私は、基礎自治体の長として、この問題については意見を表明することは控えるべきだというふうに思っております。
もちろん、これは個人的な場面や家族の中でありますとか、そういうところではいろいろ自分の意見を述べることはありますけれども、こうした区議会の議場で意見を述べるということは控えるべきだというふうに思っております。以上です

都市環境部長(中村敏明君)

私から、初めにコミュニティバスについてお答えいたします。

まず、移動する権利でございますけれども、こちらは品川区内現状におきましても、公共交通利便性の高い地域であるというところの認識におきまして、さらなる交通の利便性の向上に向けて検討を行っていくものでございます。
こうした中では、特に移動する権利について議論することなく、この利便性をさらに上げていくという取り組み、これが今すぐにやるべき、検討するべき課題であるというふうに捉えてございます。
それから、検討会におきましては、広く地域の、あるいは区民の皆様の声をお聞きするというところで、これはアンケートというご質問がございましたけれども、その方法については今後検討してまいりたいと考えております。

それから、特定整備路線と不燃化につきまして期限の延長は、まずは、当初の目標がまだ残って平成32年までありますので、その当初の目標について全力で取り組むというところが今現在するべきことというふうに認識をしてございます。
引き続き努力してまいります。

子ども未来部長(福島進君)

再質問にお答えいたします。

入園希望者と実際の入園者の予測でございますけれども、その差がありますのは、転園を希望する方、あるいは認証保育所等へ入園する方も入っております。

また、育休を延長したり、あるいは求職活動そのものを休止したり、また特定園を希望する方なども入っております。そうした人たちを除きますと、実質的に待機児童は、ことしに続きましてゼロになるというふうに予測をしているところでございます。
また、あえて落選希望をする方もいらっしゃいますので、待機児童を完全にゼロにするというのは大変難しいというふうには考えております。
また、園庭につきましては大切である、必要であるということは十分認識しております。

ただ、品川区のような都市部において全ての保育園に園庭を設けるということは、事実上難しい問題だというふうに考えております。区としましても、園庭ができるように指示はしてまいりますけれども、全部の保育園に園庭をつくるということは難しいというふうに考えておりますし、また近隣の方々への配慮、そういったことも必要だろうというふうに思っております。

再々質問

南恵子

区長さんのご答弁をいただいた問題でありますけれども、甚だ残念です。
個人的には持っているけれどもと、そうおっしゃるんですけど、公の立場にあるからこそ、きちんとした表明が必要だし、区民みんながそれを望んでいるのではないでしょうか。

そして、利害調整は必要だというふうにおっしゃいましたけれども、憲法9条を変えるということは、利害などということにとどまらない大変な状況になるわけです。したがって、この問題できちんと表明する必要が責務としてあると思います。
その点について改めて答弁をいただきたいと思います。

コミュニティバス。現在のレベルが高いからさらなる向上だとおっしゃいますけれども、私は、方針転換をして導入するその時期に、きちんと理念を明記することこそ大事だと思うんですね。特に移動する権利、これは基本的人権、こういう問題なんですよ。ですから、そこを位置づけた対応、整備というのが大事だと思いますので、その点について再び答弁をしていただきたいと思います。それから、ちょっとあちこち行っちゃうんですけど、防災問題で、糸魚川の教訓からは全然入っていません。

もう一回答弁を求めます。それから、園庭の問題でありますけれども、園庭は都市部では難しいという話なんですけれども、何が難しいかわからないけれども、多分、土地の購入代なのかなという想像はするんですけど、だからこそ義務化を位置づけたり、財政的な支援が大事だということで提案しているんです。

その点について難しいことが何なのか。難しいからといって、一括して終わらせるような姿勢は正していくべきだと思っておりますので、その点について伺います。それと、待機児の問題ですけれども、転園だとか認証希望があるというふうなことなんですけど、認証保育園の希望という、そういう642人の方々は皆さん一律に認可保育園に入りたいということで申し込まれているわけです。その方々を認証保育園に入れたからといって解消される問題ではありません。

いかがですか。そこのところはそういうふうに考えないんでしょうか。ぜひそう考えていただきたいと思って、質問をしたいと思います。以上です。

再々答弁

区長(濱野健君)

外交・防衛に関する再々質問をいただきましたけれども、先ほどの再質問の際にお答えを申し上げましたように、この問題は専ら国が担う役割、責務でございます。
当然のことながら、そうした議論は国会の場で十分に尽くされるべきで、一自治体の首長が何かを申し上げることは控えるべきだ、このことは先ほど述べたとおりであります。以上です。

都市環境部長(中村敏明君)

初めに、コミュニティバスにつきまして移動する権利でございますけれども、まず区といたしましては、全ての区民の方に対する利便性の向上、そして品川区全域を見渡したときに、どういったところに地域交通の課題があるのか、こういったところから検討をしてまいりたいというふうに考えております。
こういったさまざまな課題を解決することにより、移動する権利といったものについても、区民の皆様の利便性の向上という形で果たされるのではないかというふうに考えてございます。

続きまして、糸魚川の教訓でございますけれども、糸魚川の災害につきましては、人的災害も物的災害も最小限に抑えられたというところは、非常に教訓とするところでございます。
そういった中で、来るべき予想される災害に対して、これだけやれば安全といった到達点というものはございません。

したがいまして、品川区におきましては、延焼遮断帯の機能、これは燃え広がらせないための機能として非常に重要だと認識しております。

また、不燃化についてもそうです。さまざまな手立てを可能な限り行うことによって、災害の被害を未然に防止するための最大限の努力として必要なことというふう31に考えてございます。
したがいまして、東京都が進める特定整備路線、また、区もそれに連携して不燃化を進めていく、こういったところを引き続き行ってまいりたいというふうに考えております。

子ども未来部長(福島進君)

再々質問にお答えいたします。

園庭の問題でございますけれども、先ほど答弁しましたように、都市部において設置をすること、あるいは義務化をすることは困難である、難しいというふうに考えてございます。
そのため、公園ですとか近隣の施設の利用促進を図っていくというふうに考えております。

また、待機児童。認可保育園に入りたい方々への希望についてでございますが、今年度4月におきます。さらに、その上で31年度におきましても、認可保育園で938人の定員拡大を図ってまいります。

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