2020.03.27 のだて 稔史 区議
日本共産党品川区議団を代表し陳情第12号認証保育所に通う児童が安心して転園できるように認可保育園の増設を求める陳情に賛成の立場で討論を行います。
本陳情は認証保育所に子どもを預け就労しながらの保活の大変さ、認可保育園の数は足りていない現状を伝えたいという思いで認証保育所に通う児童の転園先を確保するために認可保育園の増設、在園児が卒園するまで区立ひろまち保育園閉園の延長を求めるものです。
以下賛成理由を3点述べます。
1点目は保育の必要な子は誰でも認可保育園に入れるようにすべきです。
出産時期は不確定であり、12月以降の出産や引っ越してくる方もいます。
いつ子どもが生まれても、引っ越したとしても安心して子どもを預け仕事を続けられるようにすべきです。
認証保育所卒園後の児童も同様です。働いている方も多く卒園後も保育が必要になります。
しかし、卒園後認可園にスムースに入園するシステムはないため一般の申し込みと一緒に、働きながら2度目の保活をしなければなりません。
保護者は「保育園見学は平日で仕事を休まなければならない」「転園できなかった場合は仕事を辞めなければならないという不安に常に襲われている」「内定が出るまで地獄のようだった」と負担を抱えています。
区は「枠として3歳児の壁はなく入園は可能」「定員がある以上不承諾が必ず出るのは致し方ない」と答弁。
定員があるからこそ保育の必要な子は誰でも入園できるよう認可保育園の増設が必要です。
2点目は広町地区再開発を進めるために区立ひろまち保育園を閉園する問題です。
以前の陳情で述べた通り、待機児童が解消していない中での閉園は子育て支援に逆行するものであり、閉園による優先転園で新たな待機児童を生み出します。
広町地区再開発を優先し保育をないがしろにする区政を改めるべきです。
ひろまち保育園の優先転園で品川地区19名、東大井・八潮地区41名、大井地区55名が入園し不承諾者も11名います。
大井町周辺への影響は大きく、認証保育所からの入園枠を狭めています。入園可能枠がゼロのため申込みをしなかった人も多数います。
自民、公明などは閉園延期は不可能といいますが、保育園の土地は区有地なのですから延期できるはずです。
3点目は保育の実施責任です。児童福祉法24条には地方自治体の保育の実施義務が示されています。
区は「定員に対して申し込みがあふれた場合は各自治体で利用調整をすると書いており、区で一定の調整基準を設けて優先順位の高い方から保育園に入れると法令で決まっていると認識している」と答弁。
溢れた場合の対応は調整が必要ですが、溢れないようにするのが本来の自治体の役割です。希望する全ての子どもに保育を保障すべきです。
最後に一言申し上げます。
2次の不承諾通知が過去最高なのに区が実質待機児ゼロとしている問題です。第2次の不承諾者数は1217人と過去最高。
しかし区は1年の定期利用などほかの施設に預けられれば待機児童から除外。入園できなかったために求職活動をやめたり育休を伸ばしたりした家庭も待機児童に含まれません。
そもそも入園の困難な状況を説明され、申し込みをあきらめた人も多数います。
こうした実態を反映できないカウントの仕方が間違いです。隠れ待機児童を含めた立場に立った認可保育園の増設を求めます。
誰もが安心して子育てできる品川区にしていくため各議員に本陳情への賛同を呼びかけまして賛成討論を終わります。