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安藤たい作区議が第2回定例会で一般質問を行いました
「ワクチン、大規模検査、十分な補償などコロナ収束に集中を 感染リスクを広げ国民の命を危険にさらす東京五輪は中止を」
「巨額な無駄遣いの補助29号線・放射2号線道路は廃止し、買収用地は切実な特養ホーム、障害者グループホーム、認可保育園に転用を」
「住民を追い出し開発企業の利益を優先する、大崎西口駅前地区・品川駅南地区の超高層再開発は撤回を」
「陥没事故で大深度の安全神話は崩れた 次世代への負の遺産、リニア新幹線は今こそ中止を求めよ」
「固定化回避検討会は区民をあざむくもの 事故が起こる前に羽田新ルートは中止を」

2021.06.23 安藤たい作区議

質問項目

  1. ワクチン、大規模検査、十分な補償などコロナ収束に集中を 感染リスクを広げ国民の命を危険にさらす東京五輪は中止を
  2. 巨額な無駄遣いの補助29号線・放射2号線道路は廃止し、買収用地は切実な特養ホーム、障害者グループホーム、認可保育園に転用を
  3. 住民を追い出し開発企業の利益を優先する、大崎西口駅前地区・品川駅南地区の超高層再開発は撤回を
  4. 陥没事故で大深度の安全神話は崩れた 次世代への負の遺産、リニア新幹線は今こそ中止を求めよ
  5. 固定化回避検討会は区民をあざむくもの 事故が起こる前に羽田新ルートは中止を

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質問

ワクチン、大規模検査、十分な補償などコロナ収束に集中を 感染リスクを広げ国民の命を危険にさらす東京五輪は中止を

 はじめは、「ワクチン、大規模検査、十分な補償などコロナ収束に集中を 感染リスクを広げ国民の命を危険にさらす東京五輪は中止を」です。

 深刻なコロナ危機が続いています。感染者数は前の週より連続で増え続け、感染力の強いデルタ株も急増。収束は見えず、国民生活は疲弊。菅政権は、科学を無視し国民に自粛・休業など自己責任を押し付けるだけで、検査はしぼり十分な補償に背を向けてきました。まさに政治による人災です。

 しかも、収束どころか感染再拡大が警告されているにも関わらず、五輪開催を強行しようとしています。政府の対策分科会は、開催を契機とした全国各地での人流・接触機会の増大による感染リスクや医療ひっ迫のリスクを指摘。更に開催中でも感染爆発、医療崩壊が生じた場合は「開催を続けることは難しくなる」とまで述べました。「国民の命を危険にさらしてまで五輪を開催する理由は何か」−党首討論での共産党・志位委員長の質問に菅首相は答えられず、開催理由すら説明できません。今からでも遅くありません。五輪は中止しコロナ収束へ全力をあげるべきです。

 Q1,人の命よりオリンピック・パラリンピックを優先することは間違っていると思いますが、いかがでしょうか。
都のパブリックビューイングは全て中止になりました。一方区は、全区立小中学校の子ども約22000人と幼稚園・保育園児を観戦に動員する考えです。

 Q2,人を呼び込みコロナ感染リスクを高めるパブリックビューイングと聖火リレー、子どもたちをリスクにさらす学校連携観戦は中止を求めます。いかがでしょうか。
五輪は自然災害ではありません。人間が行うイベントは政治の決断で中止できるのです。

 Q3、国と都に五輪の中止を求めるべきです。いかがでしょうか。

 今やるべきことはコロナ収束の戦略を持ち、以下の3つの対策に全力で取り組むことです。

 1つ目は、安全迅速なワクチン接種です。

 区でも14日から65歳以上の予約が始まりました。区は「65歳以上の接種は試算上は7月中に完了する」と説明しますが、高齢者の2回目まで完了した接種率は20日現在で7.5%、到底不可能です。一日中掛けてもつながらない電話、遅すぎる追加集団接種会場や個別接種の発表、申請サポート窓口等の周知不足、一度予約したらキャンセルしない限り空き状況は見られないネット予約システムなど、区民は大きな混乱と苦労を強いられました。接種が他区と比べ明らかに遅れた原因は何か。真剣に総括し今後に生かさねばなりません。
人と接することが仕事である方への優先接種が求められています。他自治体では、夜間帯の時間を利用し、高齢者の接種の妨げにならないようにするなど工夫して進めています。

 Q4,品川の高齢者・障害者施設、保育施設、学校などの職員や、手話通訳者など、直接区民と接する従事者へ、キャンセル待ちだけでなく優先的なワクチン接種を進めること。いかがでしょうか。
移動が困難な寝たきりの高齢者や重度の障害者が取り残されないようにすることも重要です。共産党はこの間、往診の医師や巡回接種など仕組みを作るよう求めてきましたが、区は「調整中」と言い続け、具体化されていません。

 Q5、在宅での接種体制の具体化が進まないのはなぜか。何が課題なのか伺います。

 2つ目は大規模な検査の実施です。

 無症状感染者を早期に把握するPCR検査はコロナ対策の基本。変異株も検査なくして把握できません。しかし国は「検査を広げると医療がひっ迫する」との通達まで出し、検査数は世界140位と極端に抑制。品川区も抑制の立場に徹してきました。しかし現実は逆で、検査を怠ったため感染者が増え医療崩壊が起こった。これは感染抑え込みに失敗したこの一年余の現状で明らかです。また、ワクチン接種の効果が出るのも秋か冬頃と言われており、それまでは検査も一体に進めなければコロナを抑え込むことはできません。

 一方、都は4月から高齢者・障害者施設従事者への定期検査を始めました。一歩前進です。しかし、地域密着型など区が実施する施設については、6月に2回検査するだけの補正予算しか組んでいません。

 Q6、7月以降も高齢者・障害者施設従事者と新規入所者への定期的な検査を実施するよう求めます。また、子どもたちとの密を避けることのできない保育園、学校の職員への定期的な検査を求めます。それぞれいかがでしょうか。

 3つ目は、営業と生活補償です。

 「売り上げは激減、店舗の家賃15万円が重くのしかかり、電気代も水道代も払えない。子どもが高校に入学するが、制服代も用意できない」と話す飲食店店主。4月の都の協力金が未だ届かず「生きるか死ぬかの瀬戸際」と話すレストラン経営者。泣く泣く従業員2人を解雇した中華料理店オーナー。イベントの縮小・中止で仕事が減った上にギャラの支払いも遅れ家賃の支払いに困るフリーランスの映像作家。私の所には沢山の深刻な声が届いています。

 国は3度緊急事態宣言を出したにも関わらず、持続化給付金、家賃支援給付金は1回で打ち切りました。区は2度目の支給を国に求めようともしません。5月の補正予算にプレミアム商品券やキャッシュレスポイント還元の予算をつけましたが、これだけではあまりに不十分。今緊急に求められているのは家賃や人件費などの直接支援です。

 Q7、持続化給付金、家賃支援給付金、二度目の給付を国に求めるべきです。また、生活に困窮する区民へ区独自の直接給付を行うよう求めます。それぞれいかがでしょうか。

巨額な無駄遣いの補助29号線・放射2号線道路は廃止し、買収用地は切実な特養ホーム、障害者グループホーム、認可保育園に転用を

 次は、「巨額な無駄遣いの補助29号線・放射2号線道路は廃止し、買収用地は切実な特養ホーム、障害者グループホーム、認可保育園に転用を」です。

 住宅750棟超・住民を立ち退かせ、公園や図書館もつぶし大学を分断するなど地域も壊す道路計画・補助29・28号線や放射2号線が進められています。

 飛び火や車両火災など起こりうる事象を考慮しない机上のシミュレーション。道路の両側から同時発火すれば何の意味もない。延焼を防ぐ、防災との目的は、あくまで口実。住民から反対の声が引き続きあがり、認可取り消しを求め裁判もたたかわれています。

 一方、区民が切実に望む福祉施設整備は遅れています。現在、区内の特養ホームの待機者は450人を超え、老健施設と合わせた整備率は23区中23位。知的障害者のグループホームも足りず、整備率は22位。認可保育園の今年4月の不承諾数は996人にのぼっています。

 私は、あらためて29号線沿道を歩き買収用地の状況を確認してみました。たとえば、保育園整備に必要な500m2以上の用地は5カ所、グループホーム整備に必要な300m2程度の用地なら20カ所ありました。3月末現在の用地取得率は、29号線で28%、28号線で56%、放射2号線で39%、総計28200m2で、これは特養ホームに必要な3000m2の9ヶ所分にあたります。税金投入は、土地買収と工事費用で累計883億円にもなります。

 切実な福祉施設の整備要求が山積する一方で、莫大な税金・労力・年月と犠牲を払い住民が反対する道路をつくっている場合か。しかも、コロナ対策に多くの予算が必要な今、進める必要はどこにもありません。

 道路をやめれば、莫大な無駄遣いを防ぎ、買収用地は区民にとって切実な様々な施策のための公共用地に変わります。以前も紹介しましたが、名古屋市では、住民の声を受け用地買収を進めていたものも含め不要な都市計画道路を廃止し、公民館、学童保育、公園等を整備しました。要は、政治の姿勢一つです。

 Q1、これまでに29・28号線、放射2号線の用地買収に費やした税金はそれぞれいくらか、伺います。

 Q2、三路線は廃止し、その買収用地は特養ホーム・障害者グループホーム・認可保育園等の事業用地にあてるべきです。いかがでしょうか。

住民を追い出し開発企業の利益を優先する、大崎西口駅前地区・品川駅南地区の超高層再開発は撤回を

 次は「住民を追い出し開発企業の利益を優先する、大崎西口駅前地区・品川駅南地区の超高層再開発は撤回を」です。

 区は、住民を追い出す超高層再開発を進めています。今回は2つの地域を挙げ、その見直しを求めます。
まず、大崎西口駅前地区開発計画です。

 5棟のマンションがある地区内には、区分所有者含む権利者が260人、借家権者も200人います。しかし開発準備組合へのマンションからの参加は1名ずつで、事務局の大成建設とわずか15名の組合員で2014年から検討が進められてきました。

 昨年2月、大成は突然、これまでのマンションとオフィス2棟案から、「事業性が上がる」とオフィス一棟案への変更を提案。地区内の全住民が転出を余儀なくされる計画に権利者住民は反発し、住民の会を結成。「高校生の時からここに住んでおり、子育てもした。再開発ありきで居住権を奪われる事は承服できない」「開発企業のもうけを増やすための超高層ビル計画で、一体どこに公共の福祉があるのか」などの声があがり、見直しを求めての陳情書は区と議会各会派にも届けられました。

 大成は来年度にも都市計画決定の手続きに入るスケジュールを示しています。決定後の再開発組合の認可には権利者の3分の2以上の同意が必要となりますが、マンションの場合は「1棟1人」としか数えられず、260人の地権者はわずか5人に集約されます。マンションの区分所有者の居住権や住み続けたい意思は無視され、再開発にまきこまれることになるのです。

 Q1、組合認可の同意要件3分の2を算出するにあたり、マンション住民の権利を1棟で1と数えるのは、実態を反映していないと思いますが、いかがでしょうか。

 私は昨年の一般質問で「地権者の転出を前提にする再開発は前代未聞。居住権や財産権を侵し、法の趣旨にすら反する」と質しましたが、区は「関係権利者の協議次第」と問題視しませんでした。

 Q2、区は地区外転出を前提にする計画は問題ないとの立場なのか、伺います。

 開発企業の利益を増やすために権利者を住み慣れた地域から立ち退かせる計画は撤回すべきです。

 次に、品川駅南地区です。

 地域内には、北品川と東品川の都営住宅3団地があります。私が情報公開で入手した検討報告書には「都営住宅の再編が課題」と明記され、議事録には「全く違う場所への移転の検討もあってもいい」と記述されていました。区は2014年にまちづくりビジョンを策定、リニアや羽田国際化などを挙げ「品川駅の南の玄関口にふさわしい」まちづくりをと、ホテル・オフィス・商業施設・マンション等が検討されています。つまり、駅前の都営住宅を露骨に邪魔者扱いし、再編・移転も検討し、開発企業の利益のための超高層ビル整備優先の計画なのです。
一方、区内の都営住宅はこの間、2007年大井林町・伊藤町、2015年元芝など区の移管拒否で168戸も減らされてきました。直近の倍率は、たとえば開発地域内の北品川第2アパートで93倍にのぼります。開発計画を優先し都営住宅住民を追い出し、区内の都営住宅戸数を減らすことはあってはなりません。

 Q3、北品川・東品川665戸の都営住宅を再開発で地域からなくさないよう求めますがいかがでしょうか。

陥没事故で大深度の安全神話は崩れた 次世代への負の遺産、リニア新幹線は今こそ中止を求めよ

 次に「陥没事故で大深度の安全神話は崩れた 次世代への負の遺産、リニア新幹線は今こそ中止を求めよ」です。 リニア新幹線の北品川工区の工事が目前に迫っています。品川・名古屋間286qのうち86%が、地下40m超、直径14mのトンネルで、品川区を貫通する巨大トンネルは次世代への負の遺産となりかねません。

 これまでJR東海はリニアについて「大深度の工事は地上に影響がなく安全」との説明を繰り返してきました。しかし昨年10月調布市で、外環道トンネルの真上の住宅街の道路が陥没、30mもの空洞も3か所発見される事故が起き、大深度地下工事の安全神話は崩れました。地域住民は以前から危険性を指摘し認可取り消しを求め提訴。事故直前にも振動、家屋破損、ガス漏れ、噴砂現象などを訴えていましたが、ほぼゼロ対応で強行してきた末の事故。現在、地盤改良工事のため40世帯をいったん立ち退かせる計画が示され大問題になっています。

 Q1、調布市陥没事故を受け「大深度工事は地上に影響がなく安全」との根拠が崩れたと思いますが、区の見解を伺います。

 事故を受け、区はJR東海に「シールド工事の安全性を検証し、同様の事故が起こらぬよう適切な措置を講じるよう」要請書を提出。6月8日にはきゅりあんで説明会が開催されました。しかしその説明の内容は、調布市の事故は特殊な地盤とずさんな工事管理によって起こったもので、リニアの地盤は安全であり、工事管理をきちんと行うので事故は起こらない、というものでした。土木の専門家は、地下のことは分かっているのはごく一部。掘ってみないと何があるか分からないと言います。実際、区内の中央環状品川線のトンネル工事でも2013年に水が出て、延長を余儀なくされました。

 参加者からは、不安や補償の問題、そもそも必要かなどの声が相次いで出され、「リニアは止めるべき」の発言には拍手が起こりました。質問者は途切れず、多くの質問を打ち切って終了。今後の説明についても、羽田新ルートと同様、オープン型説明会しか行わない。トンネル直上と両脇40mずつで行う家屋調査の案内もポスティングで済ませる考え。説明も同意もないまま工事着工は許されません。

 Q2、区の要請書に対して、どのような回答があったのか伺います。区は、今回のJR東海の説明で安全が担保されたと考えているのか、お答えください。

 Q3、オープン型説明会ではなく、該当地域できめ細かな教室型説明会を行うよう求めてください。いかがでしょうか。

 Q4、リニア新幹線のルート上の区内の土地や建物の権利者数と、家屋調査の対象となる棟数と世帯数はそれぞれいくつか、伺います。

 そもそもリニア新幹線には必要性がありません。国もJR東海もリニアの必要性について世論調査もアンケートも行っておらず、東海道新幹線の利用率は約60%で横ばい。新幹線と飛行機が頻繁に運行する東京−大阪間で、国民の要望も経済的・社会的要請もないのです。

 環境破壊も深刻で、発生残土、残土運搬などの生活環境破壊。南アルプス貫通、大井川の深刻な水枯れ、地下水への影響。電磁波の問題。東海道新幹線の3.5倍の電力消費など、枚挙にいとまがありません。活断層横断による大震災時のリスク、災害・事故時の乗客の避難誘導など、安全対策にも大きな懸念があります。
リニアは、”夢の超特急”どころか、次世代への”負の遺産”になるのです。

 Q5、トンネル掘削の着工目前の今こそ、中止の決断を品川区からJR東海と国に求めるべきです。いかがでしょうか。

固定化回避検討会は区民をあざむくもの 事故が起こる前に羽田新ルートは中止を

 最後に「固定化回避検討会は区民をあざむくもの 事故が起こる前に羽田新ルートは中止を」です。
新ルート運用強行から1年余。区民からは「断続的に繰り返す騒音、不快さを通り越し、怒りと悲しみが込み上げてくる。慣れるどころかストレスが増すばかりで、家庭内で笑いが消えた」「(飛行機が飛び始める)午後3時になると精神的に不安定になる」「強風時は羽を揺らし軌道をずれながら降りてくるのが見える。恐怖でしかない」などの声。連日の騒音に住民はうんざりしており、不安と不満の声は絶えません。

 パイロットも新ルートの危険性を指摘。ヒヤリハット事例の報告制度「ヴォイシズ」には、「とても不安定で経験したことのない揺れ」「周辺建築物の影響を受け乱気流は更に増し、不安定な着陸になる」「あえて遠回りし横風で不利になるAC滑走路で進入を行う必要があるのか」など、都心を南下し南西の横風を受ける新ルートの安全性を懸念する声が15件寄せられました。同一ルートで年間10件以上の報告があるのは初めての事です。

 Q1、ヴォイシズでの指摘のように強い横風を受ける羽田新ルートの危険性は明らかだと思いますが、いかがでしょうか。

 各地で落下物も相次いでいます。今年2月には、米コロラド州で離陸機のエンジンが火を噴き、巨大なエンジンカバーが住宅の軒先に落下。昨年12月には那覇空港発の離陸機から10s以上の部品が海に落下。羽田行き便でしたので、着陸前の品川に落ちても何ら不思議ではなかった。落下物事故は具体的で現実的な危険です。国の報告制度による主要7空港の部品欠落は2019年度で928個でした。

 Q2、国交省発表の主要7空港の部品欠落のうち、羽田空港分は何個か、伺います。

 国は、固定化を回避すると検討会を設置。しかしこれはAC滑走路への着陸を前提としており、これでは着陸寸前の品川区の上を飛ぶことは避けられません。元機長で航空評論家の杉江弘氏は、検討会について「大型機は小回りが利かず、安全に着陸するためには最後の直線距離は必要で、品川の上を通らないことはありえない」と明確に述べました。「固定化回避」と区民を欺き、結論をズルズルと先伸ばしして区民に被害を押しつけ続けることは許されません。

 Q3、固定化回避検討会が示す案は全て品川区の上を飛ぶことになると思いますが、いかがでしょうか。

 事故が起こってからでは遅いのです。今必要なのは、区民を欺く固定化回避の要求ではなく、新ルートへの反対表明、中止を求め元の海上ルートに戻させることです。

 Q4、区は羽田新ルートの中止をなぜ求めないのか、伺います。

以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

答弁

濱野区長

 私からは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会についてお答えを申し上げます。新型コロナウイルス感染症の完全収束が見えない状況ではありますが、区民の安全・安心を担保しながら、東京都や大会組織委員会と連携して東京2020大会を成功させることが区の役割と認識しております。したがって、区から大会の中止を求める考えはございません。また、パブリックビューイングや聖火リレーは、新型コロナウイルスの感染状況を勘案し、実施形態について現在検討をしております。学校における感染につきましても、今後示される都の情報などを踏まえ、感染症・熱中症対策等を講じながら準備・計画を進めてまいります。

 その他のご質問等につきましては、各担当よりお答えを申し上げます。

保健整備担当部長

 私からは、ワクチン接種についてお答えいたします。 直接区民と接する従事者へのワクチン接種については、現在、高齢者施設や保育園等の職員を対象にキャンセルによる余剰ワクチンで対応しています。今後、高齢者・障害者施設の従事者は区の集団接種会場で早い方は7月3日から、また、保育士、教員については都の大規模接種会場での対象となるとも聞いております。

 次に、在宅で療養されている方への接種については、ワクチンの取扱いなど医師会と丁寧な協議を重ね、訪問接種医が接種できるよう体制を整えたところです。

 次に、高齢者施設従事者等への定期的な検査については、感染者が発生した高齢者施設等の入所者や従事者等には、無症状であっても積極的に検査を実施してまいりました。昨年度には従事者への検査を2回実施し、今年度も現在行っているところです。7月以降については、希望する施設に対し、東京都が引き続き検査を実施する予定と聞いております。また、保育園や学校においては、感染予防に資する適切な時期に必要な検査をしており、これらの施設の職員への定期的な検査については現在のところ考えておりません。

企画部長

 私からは、持続化給付金等についてお答えします。まず、持続化給付金等の継続、拡充については、既に特別区長会から国に要望しております。区として改めて要望する考えはございません。

次に、区民への区独自給付についてですが、区では、区民生活、区内経済の安定に向けた支援等に取り組んでおり、個人向けのさらなる給付金を実施する予定はございません。今後も感染状況等に応じて適切な支援を進めてまいります。

都市環境部長

私からは、特定整備路線と羽田空港の機能強化についてお答えいたし ます。初めに、用地取得の費用でございますけれども、特定整備路線は東京都の事業でございまして、区として費用の詳細は把握しておりませんが、都が公表している当初総事業費は3路線で882億7,000万円となっております。
次に、都が取得した用地の転用についてですが、特定整備路線は、発生時の火災延焼の防止とともに、緊急車両の通行など、防災性の向上と交通の円滑化の観点から重要な道路であるため、都に対し特定整備路線の廃止や用地の転用を求める考えはございません。

次に、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。初めに、国の報告制度に寄せられたパイロットの意見についてですが、国からは、気象状況やパイロットからの要求に応じて従来経路へ切り替えるなど柔軟な運用を行っている。また、新ルート運用開始以降、パイロットと管制官の意見交換も実施しており、引き続き安全な運用に努めていくとしておりま す。区としましても、引き続き安全な運用を着実に実施するよう国に求めてまいります。

次に、羽田空港における部品欠落の報告個数についてですが、空港別での公表は行われておりません。国は、報告制度による情報の収集は未然防止に生かすことが目的であり、公表は今後も重量別、部品別により行い、部品欠落の点検強化や原因究明、対策強化につなげていくとしております。区としましては、今後も落下物対策を万全な体制で実施するよう国に求めてまいります。

次に、固定化回避検討会での検討内容についてですが、着陸時に精度の高い曲線飛行が可能であることや、直線区間を短くすることが可能であることなどの見解が示されております。区としましては、現時点での検討内容により具体的なルートを予測することは困難であると考えております。現在、固定化回避検討会は検討の途中ということであります。まずは今後の検討経過を注視し、固定化回避に向けた具体的な方策が示されるよう国に求めてまいります。

都市整備推進担当部長

 私からは、再開発とリニア中央新幹線についてのご質問にお答えいたします。 まず、再開発についてです。 初めに、大崎西口駅前地区についてですが、再開発組合設立に当たっての同意については、マンションなどの共有の土地についても法令に基づき適切に取り扱ってまいります。また、本地区は再開発準備組合が組織され、地域主体で再開発事業に関する検討が進められております。地区外転出も含め、権利者の皆様のご希望や生活再建等に十分配慮した計画となるよう、区としても支援してまいります。

 次に、品川駅南地区の都営住宅については、平成29年に品川浦周辺地区再開発協議会が発足され、地域の方々により都営住宅の機能に十分考慮し、再開発の検討が進められています。区は引き続き、品川駅の南の玄関口としてふさわしい拠点性とにぎわいを兼ね備えたまちとして、地域とともに進めてまいります。
次に、リニア中央新幹線についてのご質問にお答えいたします。初めに、リニア中央新幹線の大深度工事に対する区の見解ですが、本事業はJR東海によって進められている事業であり、住民の不安払拭に取り組み、生活に支障がないよう、事業者において工事が安全に実施されるべきものと認識しております。

 次に、区の要請に対する回答ですが、外環道で発生した事故に対する再発防止対策等を含め、必要な安全対策を確実に行っていくとともに、住民の不安払拭に向け、丁寧な説明、きめ細やかな対応を行っていくとしております。また、説明会についても、工事を行う際に順次開催すると聞いております。

 次に、ルート上の区内の土地や建物の権利者数および家屋調査対象の棟数や世帯数については、現在調査中と聞いております。

 最後に、リニア中央新幹線の事業中止を求めることについてですが、本事業は国土交通大臣から認可を受け、JR東海の責任の下、実施されるものです。引き続き必要な安全対策を確実に行い、住民の不安払拭に向けて丁寧に取り組むよう事業者に求めてまいります。

再質問

安藤たい作区議

 自席より再質問いたします。 まず、五輪です。私は、命よりオリンピックを優先することは間違っていると質問しましたが、区はパブリックビューイングや子どもの観戦なども続けるし、区長はオリンピックを成功させることが区の役割とまで言いました。これはとんでもないと思うんですね。目黒区や文京区でも子どもの観戦を中止しました。区の役割と言うなら、この感染を防ぎ、区民の命を守ることだと思うんですね。なぜ命より五輪の成功を優先するのか、伺いたいと思います。

 ワクチンです。在宅接種は体制を整えたということでしたので、それはよかったんですけれども、ではいつから、誰が、どのような形で行うのかお聞かせください。

 あと、検査と補償なんですが、非常に後ろ向きの答弁でした。私は、今の事態はこの菅政権による人災だと述べましたけれども、区民を守るための区の独自策はやっぱり必要です。改めて、検査は広げないし、また直接給付も拒否するのはなぜなのか、伺いたいと思います。  

 開発です。大崎のほうは地区外転出も含めた希望に配慮という感じに聞こえたんですけれども、現在 出されている計画というのは転出する以外に選択肢がないというものなんですね。これ、問題だと思わないのかと聞きました。お答えください。品川駅南、都営住宅をなくすなと聞きましたが、機能を十分考慮という、何かちょっと答弁が行政用語過ぎて分からないんです。要するに、都営住宅665戸はなくさないということなのか、お答えくださ い。

 最後、羽田です。検討会、具体的なルートの予測は困難だと。要するに、区は、品川を飛ばないルー トを検討しているともまともに言えないということなんですよ。いろいろ、直線区間を短くするなどとおっしゃったんですけれども、では、それで品川を飛ばないくらい、その最後の直線って短くできるんですか。そういう検討がされているんですか。それを、結局飛ぶんじゃないですか、これ。 伺いたいと思います。 以上です。

再答弁

文化スポーツ振興部長

 私からは、安藤議員のオリパラ関連の再質問にお答えいたします。 区といたしましては、感染症対策などの諸課題につきまして、都や組織委員会などと十分連携を果たし、適切な対応を行うことで、区民の安心・安全を担保しつつ、競技開催自治体としての役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。

保健整備担当部長

 私からは、訪問接種についての再質問にお答えいたします。 訪問接種医が既に先週より接種をしているというふうに聞いております。

品川区保健所長

 私からは、新型コロナウイルス感染症の検査についての再質問にお 答えいたします。保健所では、感染が疑われる場合は行政検査を確実に行っており、保育園や学校においても感染予防に資する適切な時期に必要な検査をしております。これらの施設職員への定期的な検査については、現在のところ実施の考えはございません。

都市整備推進担当部長

  私からは、まず、再開発における地区外転出に関するご質問に ついてお答えいたします。地区内に住み続けるのか、あるいは地区外に転出されるかは、個々の権利者の方の選択の自由でございます。そうした権利者の皆様方の希望に沿ってまちづくりに向けた話合いが進むよう、区としては支援をしてまいります。

 次に、品川駅南地区の都営住宅に関するご質問にお答えいたします。品川駅南地区は、エリア全体でまちづくりを進めていかなくてはならないというふうに認識してございます。エリア内のにぎわい機能を導入しつつ、良好な居住環境を確保するというまちづくりの検討におきましては、都営住宅は東京都の施策の範疇でございますので、東京都ともしっかり調整がなされるべきものと認識してございます。

都市環境部長

  私からは、羽田空港の新ルートと品川区上空の飛行ルートについてお 答えいたします。まず初めに、固定化回避の検討会ですけれども、こちらのほうでは非常に精度の高い飛行機のコントロールの技術が現在までに開発されてきているというところは区としても認識をしているところでございますけれども、ただ、その技術を新ルートに採用したときに、果たしてどのルートを飛ぶのか、どういった具体的な位置を飛ぶのかというところは国からも公表されておりませんし、また、それについて区として推測をするということは非常に困難でございます。また、推測の域を出ないものでございますので、現在におきましては、国に対してはまず早急な固定化回避検討会の結果を示していただく、それが重要だということで国に求めているというところでございます。

企画部長

 区民への区の給付に関する再質問にお答えいたします。区はこれまでも、国の特別定額給付金等に加えまして、区の独自給付金としてしながわ活力応援給付金等を実施してきたところでございます。それから、区内の様々な事業者の皆様に対しましても、利子補給等、信用保証の助成等、様々支援を行ってきているところでございますので、先ほどご答弁いたしましたとおり、この感染状況等を様々検討しながら適切な支援を行っていきたいと、このように考えているところでございます。

再々質問

安藤たい作区議

 自席より再々質問いたします。五輪です。安全・安心を担保しながらと言いますが、それができないから、もう専門家もリスクがあると警告しているんですね。ついに無観客開催の要請まで無視していますけれども。開催で確実に感染が広がる、命がリスクにさらされる。区は、オリンピックを成功させることが役割と言いますけれども、この命を危険にさらしてまで五輪を進めるということが何で区の役割なんですか。改めて伺いたいと思います。

 開発です。先ほどから地域が検討しているというような話もありますけれども、答弁も繰り返していますけれども、この開発というのは法律に基づく公共事業ですよね。ですから、区に責任があるんですよね。区域内の全員を転出させる自由はないですよ。区域外に出るしかないんですから。区域内全員を転出させる前提の計画をなぜ問題だと区は思わないんでしょうか。なぜ、この北品川の都営住宅を、東品川もそうですけどね、なぜ必ず残すと言えないのか、それぞれ再度伺いたいと思います。

 最後に羽田です。結局、区も、固定化回避は品川の上を飛ばない検討だと最後まで言えません。なぜなら、結局これは品川の上を飛ぶ計画だからです。検討だからです。区は、国の固定化回避検討会に期待するとも言ってきましたけれども、その期待には何の根拠もないんですね。いくら着陸前の直線区間を短くするというようなことも言っていましたが、そんな検討をしても、着陸寸前のこの品川の上を飛ばないことにはなりません。固定化回避検討会は区民を欺くものです。伺います。区が国に求めるべきは、固定化回避の検討ではなく中止です。なぜ区は、口が裂けても国に中止を求めないのでしょうか。伺いたいと思います。

再々答弁

文化スポーツ振興部長

 私からは、安藤議員の再々質問にお答えいたします。区は、去る6月21日に5者協議が開催されまして、観客数等の方針が決定などをされております。そうした方針に基づきまして、区としましては、パブリックビューイングなどにつきましては、規模縮小なども含め、慎重に今後対応を検討していくということでやってまいりたいというふうに考えているところでございます。

都市整備推進担当部長

私からは、再開発に関する安藤議員の再々質問にお答えいたし ます。まず、再開発における地区外転出のご質問でございます。先ほどもご答弁させていただきましたが、地区内の個々の権利者の方々が、地区内に住み続けるか、あるいは地区外に転出されるかは、これは権利者の皆様方の自由の選択でございます。そうした権利者様の意向に沿った話合いが適切に進むよう、区としては支援をしてまいります。
次に、品川駅南地区の都営住宅に関するご質問でございます。都営住宅自体は、先ほど申し上げましたけれども東京都の施策の範疇でございます。東京都ともしっかり調整をしながらまちづくりの検討が進められるべきものと認識してございます。

都市環境部長

 私からは、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。まず初めに、国がこの新ルートを公表して以降、国としては日本の経済の発展のためというところで、 区としてもそれに対して一定の理解を示してきたものでございます。ましてや、この新飛行ルート自体が国の施策ということでありまして、国が責任を持ってこの飛行を決定したというところでございます。したがいまして、この飛行について中止する、しないにつきましても、国が責任を持って判断するというところでございます。区といたしましては、区民の安全・安心を第一に考えまして、飛行するならば 区としてはやはり安全対策、そして騒音等の環境影響に配慮した対応を可能な限り行っていただくことを求めていくという考えでございます。

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