2022.06.23 石田ちひろ区議
質問項目
日本共産党品川区議団を代表して、一般質問を行います。
まず初めに、「軍事対軍事、核保有は戦争への道 憲法9条生かした外交でアジアと世界の平和を」です。
ロシアによるウクライナへの侵略戦争が始まって4か月。ご高齢の方からは「ニュースを見るたび、 空襲で防空壕にも入れず子どもをおんぶして逃げ惑ったことを思い出す。戦争だけは絶対ダメ」「子どもたちが育つ社会にどうしたら平和を残せるのか、ママ友たちといつも話している」など、戦争を目の当たりにし、多くの人が胸を痛め、どうしたら平和な世界をつくれるのか真剣に考えています。
自公政権はこの機に乗じて、「敵基地攻撃」「軍事費2倍化」など、軍事一辺倒で外交戦略がありません。日本が軍拡を行えば、相手国もそれを脅威に感じてさらに軍拡で構える、「軍事対軍事がエスカレートして制御できなくなる、それは戦争への道にほかなりません。日本共産党は、戦争にさせないため、憲法9条を生かした外交で、全ての国を包み込む平和の枠組みをつくることを提案しています。それは、既に「紛争を戦争にしない」と50年以上取り組まれてきたASEAN(東南アジア諸国連合)に加えて、中国、ロシア、韓国、アメリカ、日本などが参加する東アジアサミットを強化し、「対抗ではなく対話と協力の地域」として友好協力条約に発展させていく構想です。戦争を起こさないために知恵と力を尽くすのが政治の役目だと思いますが、区長の見解を伺います。
岸田首相は軍事費の「相当な増額」をアメリカに約束し、自公政権が骨太方針にも明記。自民党は、5年以内にGDP比2%以上、現在の2倍、年間11兆円以上にすることを公約に掲げました。その財源について自公政権は何も示していません。しかし、消費税の大増税と社会保障の大改悪となることは明らかです。今でも格差と貧困が広がり、コロナが追い打ちをかけ、多くの人が追い詰められています。軍事費2倍化は、最悪の暮らし・福祉破壊の道となります。「軍事費2倍化」に対して、住民の福祉の増進を基本とする自治体の長として反対すべきと考えますが、いかがでしょうか。さらに、プーチン大統領の核兵器先制使用の発言によって、核戦争への危険が現実的脅威になっています。プーチン氏は、核戦争になれば自国民の多大な犠牲もいとわないと公言しています。これは、核には核で対抗すれば、相手は被害を恐れて核使用を控えるという「核抑止力」論が全く成り立たないことを示しています。目の前の現実は、核兵器が存在する限り、人類は核兵器による危険と背中合わせだ ということを突き付けています。この危険を根本的に取り除く唯一の方法は、核兵器廃絶です。自民・ 公明、維新、国民民主などが主張するアメリカの核の傘による「核抑止力」の強化や日本維新の会の「核共有」の議論はそれに逆行するものです。
非核平和都市品川宣言は1985年につくられ、「我われは、いかなる国であれ、いかなる理由であれ、 核兵器の製造、配備、持ち込みを認めない持てる国は即時に核兵器を捨てよ」と高らかに全世界に訴えています。区長は、プーチン大統領の発言によって、核戦争への危険が現実的脅威になっていると思いませんか。伺います。
非核平和都市品川宣言は、真正面から「核抑止力」や「核共有」を否定するものではないのか、伺います。宣言を持つ品川区として、日本が「核抑止力」から抜け出し、核兵器禁止条約に参加し、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶の先頭に立つことを国に求めてください。いかがでしょうか。
次に、「コロナや物価高騰から生活と営業を守れ」です。
長期化するコロナに加え、異常な物価高騰が区民の生活と営業に大打撃を与えています。新型コロナ とウクライナ情勢だけでなく、アベノミクスによる異次元の金融緩和が異常な円安をつくり出し、かつてない物価高騰を招いた要因です。住民からは、「これまでも食費を削って何とかやってきたが、その食料品全般が値上がっているので、もうお手上げ」、和菓子屋さんでは「小豆など、材料だけでなく、ビニールやパックなどの資材も全部値上がった。6月から商品を値上げするしかなくなった」と、苦しい声が寄せられています。こんな状況なのに、岸田政権は6月から年金を削減。最低賃金の引き上げにも背を向けました。今、 区民の生活や営業を支える防波堤としての役割が自治体に求められています。区は、今区議会で補正予算を示し、事業所への融資あっ旋、プレミアム商品券、給食用食材購入費への補助など、物価高騰に対する補助などを打ち出しましたが、予算総額11億8,000万円余のうち、補助金や給付金以外に区が独自財源を使ってコロナや物価高騰から区民を支援する予算は全くありません。 区独自に支援すべきです。まず、区としてできる対策として、中小零細企業への固定費補助の実施、18歳未満の国保料均等割り分の全額補助、今年10月からの後期高齢者医療窓口負担の2倍化の凍結を求め、区として非課税者の窓口負担の全額補助、住民税非課税等世帯臨時給付金の対象とならない年収200万円以下の世帯へ給付金の実施、生活保護世帯へ物価上昇分の上乗せ支給、就学援助の支給基準を引き上げ、対象の拡大を求めます。それぞれいかがでしょうか。
また、国や都に対して、消費税の5%への引下げとインボイスの中止、年金の削減中止と引上げ、中小企業支援とセットで最低賃金を時給1,500円へ、大学等の学費を半額に、それぞれ求めていただきたい。いかがでしょうか。
次に、「23区で遅れた品川の高齢者・障害者福祉は抜本拡充を」です。 品川の高齢者・障害者福祉施策は、軒並み23区で最低レベルにとどまり続けています。区は、一昨年に長期基本計画を改定。高齢者福祉と障害者福祉から「福祉」という言葉を削除し、「環境づくり」へと置き換えました。これは権利としての社会保障から、自助・共助への置き換えにほかなりません。「23区で最低の福祉」の根本には、こうした区の政治姿勢があります。以下、その改善を求め質問します。
まず、特養ホームです。 現在の整備率は23区中19位、老健施設と合わせた整備率では最下位です。八潮南特養の増築、小山台住宅跡、東大井元芝都営住宅跡への整備計画が示されましたが、開設は4〜5年後。区内で最後に整備された特養ホームは令和元年、次の整備がされるまで、およそ8年間特養ホームはつくられていません。申し込んでも7割が入れない現状は変わらず続いています。待機者ゼロへ、特養ホームと老健施設をいつまでにどれだけつくるのか、目標を立てて整理すべきです。いかがでしょうか。
地域における高齢者・障害者の相談体制の核となるのが地域包括支援センターです。厚労省の基準では、ここに保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーの3職種の専門職を、高齢者3,000人から6,000人 に1人ずつ配置することが義務付けられています。品川では3職種そろっているのは区役所の中に1か所のみ。こんな区は23区で品川だけです。区は在宅支援センターがその代わりだと言いますが、在宅支援センターには保健師、社会福祉士はいません。医療機関や利用者からは「必要な支援につながらない」、区内大病院の現場からも「地域包括支援センターがなく、専門職がいないため、医療度が高い人、ケース的に困難を抱える人などを在宅に返す際、とても大変で、その後も心配です」との声が寄せられます。
厚労省の基準に沿って、地域ごとに3職種配置された地域包括支援センターの設置を求めます。いかがでしょうか。
障害者福祉はどうか。施設の整備率は、グループホーム22位、生活介護や就労施設など日中活動系サービス22位、短期入所22位など軒並み最低レベル。計画相談所も23位、1人当たり重度訪問介護時間数も23位と、ここでも状況は深刻です。 23区で最低レベルの障害者福祉の改善へ、いつまでにどれだけつくるのかの計画を持って障害者施設を増設すべきです。なぜ計画を持たないのか伺います。福祉は人、とりわけ専門性を備えた人材が欠かせません。区民の命と健康を守る砦である保健師は、コロナ禍でも大きな役割を果たしてきました。しかし、品川区は人口対比で見た保健師数も23区で22位 と大きく立ち遅れています。これまでも増員計画を立て増やすべきと求めてきましたが、計画はありません。なぜ、保健師をいつまでに何人増やすのかの増員計画を持たないのか伺います。
一方、23区でトップレベルなのが、品川の再開発事業です。再開発により建てられた超高層ビルの頭 数は26棟で、23区で1位。税金投入額は1,520億円で、中央区と並び群を抜くトップ2です。福祉予算を抑える一方で、莫大な税金投入で超高層を立て、開発企業の利益を優先する区政でいいのか。共産党 は、1〜3月に区政アンケートに取り組み、2,500人から回答が寄せられました。ここで超高層開発に ついて聞くと、「これ以上は止めるべき」が63%、「進めるべき」は僅か13%です。「これ以上の超高層再開発は必要ない」が国民多数の声だと思いますが、いかがでしょうか。
次に、「うるさくて窓が開けられない」「安心して暮らしたい」「羽田新ルートは中止を」です。 羽田新ルートが実施され2年3か月。夏場を迎え、連日の南風で飛行機がひっきりなしに飛来、「またこの季節が来たか」と、慣れるどころではありません。国は外国人観光客の受入れを徐々に再開して いますが、今後1時間44本目いっぱい飛んだ場合、騒音被害はこんなものでは済みません。共産党の区政アンケートでは、羽田新ルート反対58%、どちらともいえない30%、賛成は13%。新ルート反対の声は賛成をはるかに上回り、区民多数の世論だと改めて浮彫りになりました。 寄せられた声を紹介します。「うるさくて窓を開けられない。リモート勤務や子どものオンライン授業の邪魔になる」「自宅の頭上を轟音で低空飛行。毎日4分おきに飛んでくる。精神的に不安定です。安心して暮らしたい。静かな環境を返してください」「引っ越した当時はとても静かで良い地域でした。飛行機が頭上を飛ぶようになり、騒音で住んでいてイヤになります。コロナが終息して、便数が増えたら……。考えただけでも気が滅入ります」。 区長、どうお聞きになりますか。4年前の区長選で区長は「空路変更は安全安心を最優先」と公約。その後実施された新ルートについて、区長は答弁に立つことすら拒否し続けています。紹介した声は、区長の公約「区民の安全安心」が脅かされている実態を示すものだと思いますが、いかがでしょうか。
3月に渋谷区内で起きた氷塊の落下は、落下物の危険性を改めて示しました。「飛行機が通るたびに 常に上を気にするようになった」との声も出されています。氷は着陸前に車輪を下げる振動で落ちるとされますが、区は脚下げがどこで行われるのか、新ルート運用前も現在も明らかにしません。運用後の今であれば、おおよその範囲が実績として把握できるはずです。脚下げを地図上のどの辺りで行っているのか、伺います。
飛行機からの部品脱落は、国の発表でも主要7空港で直近の12月〜1月の2か月だけで138個、1キログラム以上のものも2個ありました。しかもこれらは氷を除く数であり、発見され飛行機由来のものと確認されない限り、落下物とも認定されません。国は「新ルートでの落下物は0件」とし、区も「これまで落下物はゼロ件なので十分安全性は現在確保されている」と平気で答弁します。区は、部品等が落ちていても発見・確認されなければ安全だという立場か、改めて伺います。
区長の任期はあと僅かです。区民の平和な暮らし、まさに安全・安心が脅かされ続けています。このまま最後まで何も言わないつもりでしょうか。これが最後の機会です。今期最後の機会です。国の安全・安心を守るために羽田新ルートに反対することを求めます。いかがでしょうか。
最後に、「全ての子ども・若者が豊かな人生を送れるよう、包括的性教育の実施を」です。
今、いじめや性暴力、痴漢、セクハラ、DV、性差別など、子ども・若者を取り巻く性に関わる問題 は複雑化・深刻化しています。ところが、子どもたちは、公教育で性や生殖について、科学的な知識や性に関わる人権意識を形成する機会もないままに、インターネット等で正しいのか間違えているのかも分からない情報を独自に探るしかない。親にも恥ずかしくて相談できず、ひとりで悩み苦しんでいます。私は学生の頃から、人は性に対してとても興味関心があるのに、なぜその興味関心に応える教育がされないのか疑問に感じていました。成長するにつれ、様々起きる性に関するトラブルなどに対応できる中身は教わらず、それは今の子どもたちも変わりません。保護者や地域の方からは、「子どもから性のことを聞かれても、自分も十分な性教育を受けていないため、答えづらいし、どう伝えるのが正しいのか分からない」「小学校・中学校の子どもがいるが、普段からSNSやネットでいろんな画像や映像に接している。何を見て、どのように感じているのか、日々不安がある。性についてはバイアスをかけずに教えてほしい」「痴漢について、短いスカートを履いているからなど、被害者が責められることが多々あるが、我が子が被害者にも加害者にもならないよ う、丁寧な性教育をしてほしい」など、様々声が寄せられます。子どもを持つ親も悩んでいます。こうした保護者の声や子どもたちの置かれた実態から見ても、今こそ包括的性教育が必要だと思います。私はこの間、包括的性教育の実施を強く求めてきました。しかし、区教委は拒み続け、性教育という言葉すら使わず、性に関する指導として「学習指導要領に基づき、性に関する正しい理解と、適切な行動をとれるよう指導している」と言います。「性に関する正しい理解」とは具体的にどういう内容か、「適切な行動がとれるようにする」というのは具体的にどういう行動をとれることか教えてください。
今の日本の性教育は、性交渉も避妊も取り扱わないこととする「歯止め規定」があります。性交渉を教えずして、性暴力や性被害は何なのかということを子どもたちは理解できるでしょうか。性交渉や避妊を知らない子どもが、安全で正しい行動をとれるでしょうか。包括的性教育は、5歳から18歳までの子どもたちに、人間関係やジェンダーについて、性暴力とは何か、性的同意とは何か、どうすると妊娠するのか、避妊の方法など、多岐にわたり、科学的に人間の心と体について権利として教えます。包括的性教育と比べて、区の「性に関する指導」はあまりに狭くて不十分な内容だと思いませんか。伺います。
私も以前、区教委に、性交渉をきちんと教えることが子どもたちを性暴力や性被害から守ることになるのではないかと問いましたが、区教委は、「学習指導要領に基づいて適切に指導している」と繰り返すだけ。しかし、必要に応じて学習指導要領の範囲にとどまらず実践しているところもあります。北区では、包括的性教育は学校において人権教育と位置付け、東京都の「性教育の手引き」に基づき、避妊など、中学校で教える内容について、産婦人科の外部講師を活用した性教育のモデル事業を教育委員会が各学校に声をかけ毎年実施校を増やしています。生徒からは「今まで自分が知っていたことが全部間違っていたことが分かりました」「困っている友達に伝えたい」などの感想も寄せられ、実際に取り組んだ学校の校長先生からも「教育現場に接する子どもたちの実態から必要な学びである。子どもたちの評価も高い」とのことです。品川区でも医師や産婦人科医など専門の外部講師の力を借りて包括的性教育を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
私からは、石田ちひろ議員のご質問にお答えを申し上げます。
「非核平和都市品川宣言」は、区として核兵器廃絶と恒久平和の確立に向けた願いを込めて、内外に向け発信をしているものであります。区では宣言に基づき、創意工夫を重ねて平和事業を継続的に実施しております。そうした意味では、平和に向けた取組は、区といたしましてもしっかり役目を果たすべき事項と考えております。しかしながら、国際社会における外交・防衛に関する事項は国の専権事項として、国会の場で議論を十分に尽くすべきものであります。したがいまして、それに関して一自治体の長が意見を表明することは差し控えるべきであるという考えは、これまでもお答え申し上げているとおりでございます。
その他のご質問等につきましては、各担当部門よりお答えを申し上げます。
私からは、コロナや物価高騰に対する区の支援等についてお答え申し上げます。初めに、中小零細企業への支援については、これまで融資あっ旋の拡充や感染症対応特別助成などに 積極的に取り組んでおり、固定費の補助は考えておりません。
次に、18歳未満の国民健康保険料均等割り分についてですが、本年4月より未就学児の均等割りが5割減額となりました。引き続き、未就学児以外への保険料の軽減を特別区長会および全国知事会を通して国に求めてまいります。
次に、後期高齢者医療制度の窓口負担の変更は、現役世代の負担を抑えるために、一定の所得のある方を対象として実施されるものです。負担の変更の中止および非課税者の自己負担の免除は考えておりません。
次に、住民税非課税世帯等臨時特別給付金の対象とならない世帯への給付金についてですが、区は、区民生活、区内経済の安定に向けた支援等に取り組んでおり、実施する予定はございません。
次に、生活保護世帯の支給基準額については国が決定しているものであり、区独自で上乗せ支給を行う考えはございません。
次に、就学援助の支給基準については就学援助世帯の所得基準を生活保護基準の1.25倍で維持しており、23区の中でもおおむね同程度の基準が設定されていることから、現在の支給基準が妥当であると考えております。
次に、消費税率およびインボイス制度、年金制度、最低賃金、大学の振興等の政策の在り方については、国で議論されるべきものであり、国や東京都に対し意見を述べる考えはございません。
私からは、高齢者および障害者福祉に関する質問にお答えします。
初めに、高齢者施設の整備計画につきましては、第八期品川区介護保険事業計画の中で推進プロジェクトの一つに位置付け、八潮南特別養護老人ホーム等の計画を示すとともに、第九期以降の計画数を記載しております。
次に、地域包括支援センターにつきましては、高齢者福祉課を統括型の地域包括支援センターに位置付けるとともに、在宅介護支援センターと機能を分担しております。専門の3職種につきましては、区の実情に応じた配置をしており、よりよいサービス提供に努めているところです。今後も十分に連携を図り、包括的・継続的な支援を進めてまいります。
次に、障害者施設につきましては、第6期品川区障害福祉計画および第2期品川区障害児福祉計画に基づき、障害者が住み慣れた地域で生活できるよう、西大井三丁目のグループホームをはじめ、引き続き施設整備に取り組んでまいります。
次に、保健師についてです。新型コロナウイルス感染症への対応など保健行政を取り巻く状況が絶えず変化する中、採用と退職、育成などを総合的に勘案しながら増員を図ることが重要であると考えております。近年は、退職者数を上回る人数を採用しており、改めて増員計画をつくる考えはございません。
最後に、再開発についてですが、区としては、地域の課題を解決するために、地域主体で進められている再開発事業を引き続き支援してまいります。
私からは、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。
初めに、区民の声についてですが、令和2年4月の本格運用開始以降、これまでに、落下物や騒音、コロナ禍での運用などに対する声が寄せられております。区は、こうした声を国に届け、落下物対策や 騒音軽減策の実施を求めてまいりました。今後も引き続き地域の声をしっかりと国に届けるとともに、区民の安全安心のため、より一層の騒音軽減対策や安全対策の取組を国に求めてまいります。
次に車輪を出す位置についてですが、国からは、「気象状況などを見つつ、最終的にはパイロットの判断により適宜行われている。そのため、具体的にどの場所で操作を行っているか一概に示すのは困難」と聞いています。
次に、部品欠落についてですが、国は、航空会社に対する報告制度を拡充し、原因究明、対策強化につなげていくとしております。区といたしましては、今後も落下物対策を万全な体制で実施するよう国に求めてまいります。本事業は国策であり、国の責任において実施されるべきものでございます。区としましては、落下物対策や騒音軽減へのさらなる取組とともに、新飛行経路を固定化しない取組の実施を要望してまいりました。現在、国により固定化回避検討会が設置され、検討が進められています。早急に具体的な方策が示されるよう、引き続き国に求めてまいります。
私からは、包括的性教育についてお答えいたします。
性に関する正しい理解についてですが、学習指導要領や東京都教育委員会作成の「性教育の手引き」に基づき、体の発育・発達や思春期の体の変化、生殖に関わる機能の成熟等のほか、性感染症の予防や回復、性の多様性などについても理解することと認識しております。 また、適切な行動については、性に関する不安や悩みについて具体的に対処できるようになることや、様々な直面する性情報に対峙したときに自ら意思決定や行動選択ができるようになること、多様な生き方を尊重し、互いに協力し合って豊かな人間関係を築いていくことなどと捉えております。
次に、性に関する指導についてです。性教育の内容は、人権尊重の精神にのっとり、生理的、心理的、社会的な側面を持つことから、各学校においては、学習指導要領や区立学校教育要領に基づき、保健の授業に限らず、全教育活動を通じて幅広く指導しております。性に関する内容を各教科等で1年生から 系統的に指導することで、包括的性教育に準ずるものと考えております。
最後に、産婦人科医など専門家の活用についてです。既に、本区の指導主事が東京都の研修において、産婦人科医による性教育の実践報告を受けております。今後の都の方針も踏まえながら、専門家による性教育の在り方を検討してまいります。
自席より再質問いたします。
まず、憲法と平和についてです。私は、非核平和都市品川宣言の中身について伺いました。宣言では、「持てる国は即時に核兵器を捨てよ」と言っている。これは明らかに「核抑止力」も「核共有」も否定するものではないかと伺いましたので、お答えください。
次に物価高騰です。区民の生活と営業を守るために様々提案させていただきましたが、何もやらないということだったと思うんです。補正予算では、物価高騰に対して区独自の財源の投入もありません。これでどうして区民の暮らしを守れるんでしょうか、伺います。
次に、福祉です。地域包括は現状で全く問題ないという答弁でしたが、厚労省が設置を求め、品川区だけがつくっていないんです。紹介したとおり、現場からも改善を求める声が上がっています。改善する気はないんでしょうか、伺います。
次に、羽田です。騒音被害などの区民の声ですが、国に届けたかを聞いたんじゃないんですね。この声を聞いて、区民の安全安心が脅かされていると思わないかと伺いましたので、お答えください。
最後に、性教育についてです。包括的性教育はやっているような答弁でしたが、やられていないんです。現状の指導ではあまりに狭いんです。例えば、性感染症の予防を正しく理解させるとおっしゃいましたけれども、性交渉を教えずにどうやって予防できるんでしょうか。できないと思うんですけれども、いかがでしょうか。 以上です。
再質問にお答えをいたします。
非核平和都市宣言は、区として核兵器廃絶と、それから恒久平和の確立に向けた願いを込めて内外に発信するというふうに、先ほど区長からご答弁を申し上げたところでございます。この考え方を、この確立を訴えるものでございまして、一方で、「核抑止力」ですとか「核共有」といった問題は国家の安全保障上の問題であり、国会の場において十分に議論を尽くすべきものと考えているというものでございます。
私からは、物価高騰に対する区の独自の取組についてお答え申し上げま す。品川区としましては、物価高騰に対する独自の事業としまして、5月補正におきまして原油価格・物価高騰対応資金の融資を行いました。また、今定例会におきましても、プレミアム付区内共通商品券の発行助成や、また、独自の子育てサポート商品券事業など、品川区として主体的に各政策をそれぞれ独自に行っているところでございます。それらの財源として臨時交付金を活用したものでありまして、我々としましては品川区が独自に、主体的に、それぞれ物価高騰対策を行っているというふうに考えているものでございます。
私からは、石田ちひろ議員の地域包括支援センターに関する再質問にお答 えします。区では現在、高齢者福祉課を地域包括支援センターの拠点として、20か所の在宅介護支援センターとの連携を図りながら、高齢者の総合相談等から適切な支援につなげていくなど、地域包括支援センターとしての役割を果たしていると考えております。それぞれの在宅介護支援センターに3職種を配置する考えはございません。
私からは、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。
区といたしましても、区民の安全安心の確保は最重要であると考えております。国からは、日本の国際競争力の向上など、羽田空港の機能強化、極めて重要であるという点について国から様々説明もありましたけれども、これまで区としましては国に対し、新飛行経路の実施について、丁寧な情報提供や騒音環境の軽減、また安全管理の徹底を求めてまいりました。この区として様々安全管理の徹底を求めてきたことに対し、区は説明会などを実施して今回本格運用ということになったわけですけれども、依然、現在も区民の皆様から様々ご意見を頂く中、まだまだ国におけるより一層の丁寧な情報提供、そして総合・安全対策の着実な実施が区として必要であると考えております。
私からは、性教育に関する再質問にお答えいたします。
先ほども申し上げましたが、いわゆる性に関する指導につきましては、学習指導要領等に基づきまして、保健の授業に限らず全教育活動を通じて幅広く指導しているものでございます。その中で、性感染症の予防や回復ということにつきましても、総合的な部分から関係課の中で指導を行っているものでございます。なお、性に関する指導に当たっては、発達の段階を踏まえ、学校全体での共通理解を図り、保護者の理解も得るということに配慮が必要とされております。そういうことも含め、指導を行っているものでございます。
自席より再々質問させていただきます。
まず、非核平和都市品川宣言についてですけれども、中身としては「持てる国は即時に核兵器を捨てよ」と言っているこの宣言、「核抑止力」も「核共有」も否定しているものですよねと伺ったので、そこについてお答えください。これ、防衛とか、外交防衛ではなく、宣言の中身について伺っているので、お聞きしたいと思います。
物価高騰についてです。様々やっているというふうにおっしゃったと思うんですけれども、物価高騰への区独自の財源の投入は今回ゼロです。対策は、全く今までのも不十分なわけです。コロナに加えて 物価高騰が襲いかかっているわけですから、区の現状の対策だけで区民の生活を守れるのかと聞きましたので、もう一度、守れるのか、お答えいただきたいと思います。
次に、福祉です。地域に包括支援センターがないのは品川だけなんです。そういうことは、地域に専門職がいないというのも品川だけなんです。そのことで弊害が出ているということを現場の声でもご紹介しました。ぜひ地域に地域包括支援センターをつくる方針に転換していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
次に、羽田です。紹介した声は、区長が公約した区民の安全安心が脅かされていることを示すものなんです。品川上空を低空飛行する限り、これは続くんです。反対を表明することが安全安心の唯一の道です。なぜ羽田新ルートに反対しないのか、伺います。
最後に、性教育です。いろいろおっしゃいましたけれども、学習指導要領の範囲にとどまり続けているのが区教委の姿勢です。それが狭いという認識はないのか、伺いたいと思います。子どもたちの置かれた実態に応えられないと思います。いかがでしょうか。 以上です。
再々質問にお答えいたします。
品川区は、区民の恒久平和と核兵器廃絶の願いを全世界にアピールするとともに、その実現に寄与することを内外に表明するため、非核平和都市宣言を行ったというものでございます。一方で、国際社会における外交防衛に関する事項は、国の専権事項として国会の場で議論を十分に尽くすべきものであるということを先ほど来から申し上げているものでございます。
私からは、物価高騰に対する再々質問についてお答え申し上げます。
品川区としましては、先ほどもご答弁させていただきましたとおり、物価高騰対策につきましてはいち早く様々補正予算を組んで行ってきたところでございます。それらに合わせまして、当初予算においても区民の暮らしを守る区独自の施策を積極的に展開しているところでありまして、今後もこうした取組を続けまして、区民の生活、中小企業、また商店街等の活動を支えていきたいと考えているところでございます。
私からは、地域包括支援センターに関する再々質問にお答えします。
地域包括センターは、介護予防ケアマネジメントや総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援など、それらの事業を包括的に支援するというセンターでございます。品川区としましてはこれらの支援体制を現在の体制で十分実施されていると思っておりますので、現在の仕組みを変更する考えはございません。
私から、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。
令和2年3月29日、新ルート本格実施以降も、区も様々なご意見があるというふうに承知しているところでございます。この声の中には騒音や安全対策を求める声がかなり多く寄せられたということで、区も国に対して再三、より一層の対策を求めてまいりました。現在は、区の求めに応じて固定化回避検討会が国により設置され、検討中であるというふうな状況でございます。そうしたことから、この固定化回避検討会における結論が早急に出されるように区としても求めてまいります。また、この固定化回避検討会につきましては、国からはスピード感を持って対応してまいりたい、検討してまいりたいという回答を得ておりますので、現在その状況を注視しているところでございます。
性教育に関します再々質問にお答えいたします。
学習指導要領の中以外、学習要領に示されていない内容につきましては、発達の段階を踏まえ、十分に考慮するとともに、保護者の理解をきちんと十分に得る、個別指導で対応するなど、東京都の「性教育の手引き」に準じて指導を行っているところでございます。