2022.10.28 鈴木ひろ子区議
質問項目
日本共産党区議団を代表して、一般質問を行います。
まず初めに、妊娠・出産費用、学校給食費、18歳までの国保料の無料化など、安心して子どもを産み育てられる経済的支援をです。
2021年の出生数は過去最低。政府の少子化対策検討会でも、少子化は、我が国の社会経済の根幹を揺るがしかねない喫緊の課題。危機意識を共有し、社会全体で少子化対策を大胆に、強力に進めていかなければならないと述べています。しかし、国の対策は遅々として進みません。緊急に区としてできる3点の経済的子育て支援策を求め、質問します。
1点目は、妊娠・出産費用の自己負担ゼロを求めます。妊婦健診は14回行われ、健診費用として約9万円が区から助成されていますが、実際にはそのほかに自己負担が合計で七、八万円かかります。超音波検査は14回行われていますが、区の助成は1回分しか出ていません。出産費用は、区内の3病院いずれも60万から70万円かかります。時間外や予定日超過、処置台と次々加算。無痛分娩はさらに10万から15万円の加算、健康保険の出産育児一時金42万円ではとても足りません。港区は、平均出産費用が73万円とのこと。そこまでは自己負担がないよう、健康保険の42万円で足りない分を全額区が助成しています。ほかに渋谷区、中央区、千代田区などが負担軽減策を実施しています。
Q1.@ 厚労省が望ましい基準として区に実施を求める超音波検査4回分をなぜ助成しないのか。
A 妊婦健診の自己負担をなくすため、実際にかかる費用までの助成額の増額を求めます。
B 港区のように、平均の出産費用までは保険と合わせて自己負担がなくなるまでの出産助成金の制度創設を求めます。それぞれいかがでしょうか。
2つ目は、学校給食費の無償化です。憲法は義務教育の無償化を定めています。そして、学校給食法では学校給食が教育の一環であることを示し、区も教育的な見地が含まれることはそのとおりと答弁しています。文科省は、国会で自治体が補助をすることで無償化をすることを妨げるものではないと答弁。しかも、区は、第3子以降は無償化をしています。
Q2.@ なぜ第3子以降の無償化を行っているのか。子育て支援が理由ではないのか伺います。義務教育費の無償化と子育て支援の観点から、全小中学生への給食費無償化に踏み切るべきです。いかがでしょうか。
A 小・中学生数、就学援助受給者数とその給食費助成額、第3子以降の無償化の人数と金額、それを除く学校給食費無償化に新たに必要な金額をお答えください。
3つ目は、18歳までの国保料の無料化を求めます。全国知事会は、医療保険制度間の公平と子育て支援の観点から、子どもの国保料軽減措置を国が速やかに行うことを求め、全国市長会も同様に求めています。区は、公平性の観点から一般財源で独自に行うことはできないとの答弁ですが、子どもの医療費助成は一般財源で区独自に行いました。それと同じ考えで、18歳までの国保料の無料化もできるのではないでしょうか。
Q3.@ 現在の国保加入の子どもの数、今年度から半額になった未就学児数と要した額、18歳 までの子どもの国保料無料化に新たな必要な額を伺います。
A 子どもの医療費助成を区独自に行ったのに、なぜ18歳までの国保料は無料化できないのか伺います。
B 改めて18歳までの国保料無料化を求めます。いかがでしょうか。
次に、リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖の健康と権利)の保障を計画に位置づけ、具体 化をです。リプロダクティブ・ヘルス&ライツは、子どもを産む産まない、いつ何人産むかを女性が自分で決める基本的人権です。性と生殖に関する健康や、それについての情報を最大限享受できることも大事な権利の一環です。しかし、日本は世界から大きく遅れ、保障されているとは到底言えません。
1つは、避妊法や中絶法の遅れです。日本では避妊法が女性に選択権がなく、失敗率の高いコンドームが多用され、他の先進国と比べて低用量ピルや子宮内避妊具などの使用率が極めて低い。緊急避妊薬も薬局で入手できず、医師の処方が必要で、価格も高額です。日本の人工妊娠中絶件数は年間14万 5,000件。中絶法は、WHOが安全な中絶と推奨する中絶薬と吸引法は進まず、掻爬法が今でも主流です。世界80カ国で使われている中絶薬は、やっと今年認可されるかという状況です。
2つ目には、女性に中絶の自己決定権が認められていない問題です。刑法には現在も自己堕胎罪が規 定され、母体保護法により人工妊娠中絶は原則配偶者の同意が求められています。国連女性差別撤廃委員会は、配偶者同意撤廃を日本に勧告し、WHOも求めています。DVや性暴力による望まぬ妊娠でさえも中絶に男性の同意が求められ、女性を苦しめています。
Q1. 区として、刑法の自己堕胎罪、母体保護法の中絶時の配偶者同意要件は撤廃するよう国に求めるべきと考えます。いかがでしょうか。
3つ目には、区の男女共同参画の計画に位置づけられていない問題です。男女共同参画基本法に基づき各自治体で行動計画を策定、多くの区がリプロダクティブ・ヘルス&ライツを盛り込み、権利の周知や取組を進めています。しかし、品川区のマイセルフ品川プランにはリプロの文字さえもありません。以前の私の質問で、望まぬ妊娠や中絶など1人で悩み苦しむ女性への相談窓口が品川にはなく、望まぬ妊娠の件数も把握していませんでした。北区は、LINE相談の実施やアウトリーチ支援、必要な際はシェルターの確保、支援員の養成講座の実施など、困難を抱える女性への相談・支援の拡充を進めています。
Q2. リプロダクティブ・ヘルス&ライツの保障を区の計画に位置づけ、啓発や相談体制など具体化を求めます。いかがでしょうか。
4つ目は、生理の貧困です。昨年の調査で「経済的理由で生理用品を買うのに苦労した」が20%、 「交換頻度を減らした」37%。区議会で取り上げ、生理用品の無料配布と学校トイレに設置が実現。現在、6か所で配布されています。
Q3. 仕事をしている人も受け取れるよう、生理用品の配布場所と時間を拡大すること。公共施設トイレや公衆トイレにもトイレットペーパーと同じように生理用品を置くことを求めます。いかがでしょうか。
最後に、遅れた性教育の問題です。性暴力や望まない妊娠などによって人生が大きく狂わされます。 被害者にも加害者にもなることなく、人生を豊かに生きるためにも、今こそ包括的性教育によって正しい知識を得ることが必要です。
また、大人も十分な性教育を受けてこなかったために、多くが性と生殖の健康と権利が保障されていません。
Q4. 小中学校での包括的性教育の実施を改めて求めます。また、子どもだけでなく、大人も学べる場をつくるべきです。それぞれいかがでしょうか。
次に、障害者福祉は、一人ひとりの人権が保障される支援へ、質量ともに抜本的に拡充をです。 日本が障害者権利条約を批准して9年になるのに、現状は条約と大きな乖離があります。特に品川区 は、6年前のタウンミーティングで「障害者家族の品川区の障害者福祉は質量ともに最低です」との発言に、濱野前区長自身が「おっしゃるとおりです」と認めてから、依然、在宅サービスから施設整備まで23区最低レベルを脱していません。そこには多くの障害者当事者とその家族の叫びのような訴えと切実な願いがあります。ここに心を寄せ、抜本的な引上げが必要です。
1つ目は、医療的ケア児者の支援についてです。品川区は、厚労省が医療的ケア児等支援体制協議会を2018年度末までに設置を求めていたにもかかわらず、3年遅れで出発。しかも、今年3月に1回書面開催したのみです。
Q1. 今後の関係機関連絡会の開催予定と取組の中身、品川区における医療的ケア児者のニーズ、支援に対する課題、対応策についてそれぞれどう考えているか、お答えください。
人工呼吸器をつけた方が高校卒業後に通う施設がない問題です。個別の相談でとの答弁ですが、6年間相談をしていても解決策がないのです。通所施設の設置計画を作成する予定はないとはあまりに冷たい答弁です。
さらに、緊急通報システムは介護者がいる方は対象にしないと、これも冷たい答弁の繰り返し。介護者が突然倒れたとき、人工呼吸器装着者の命に関わる問題なので、対象にすべきと求めています。また、自立支援法で収入のない障害者から利用料を取ることは障害者差別と大問題になり、改善されました。利用料を取るのは、法の趣旨に反するのではないでしょうか。
Q2. 人工呼吸器をつけた方が、高校卒業後に通える場を自治体としてつくることが必要だとは考えないのか伺います。重度障害者の介護者が突然倒れたときにも、緊急通報システムは必要ではないと考えるのか伺います。総合支援法で障害者本人の収入がない場合利用料は取らないとなったのに、なぜ品川区は 緊急通報システムの利用料を取るのか。法の趣旨に沿って無料にすべきではないのか伺います。
2つ目には、区立グループホームの増設を求めます。
2020年の私への答弁で、区外の施設入所者159人、グループホーム利用者125人。合計284人が区外に入所・利用者でした。
品川区では、現在の施設入所者数292人中、区 外が約6割の173人。グループホーム269人中、区外が約7割の183人。合わせて356人が区外入所です。この2年間で区外の入所者は合計72人も増えています。
ご家族から、通所施設に通えなくなって引き籠もり、暴力を振るうようになり、やむを得ず北海道の施設に入所させた。その後何年もたつが会えていないとのお話を伺い、胸が痛む思いでした。障害があることで、家族とも会えない、遠く離れた施設で 暮らさざるを得ない状況が放置されています。品川のグループホーム整備率は、23区で最低レベルです。西大井と小山の計画だけではとても足りません。
Q3.@ 区として、いつまでに何人分のグループホームを設置するとの計画をなぜつくらないのか伺います。計画をつくり、増設の具体化を求めます。
A 区外入所者356人の入所先について、8つの地方区分ごとに入所施設者数とグループホーム利用者数、それぞれ伺います。
これだけではなく、あらゆるサービスが足りません。
Q4. 旧第一日野小跡や旧荏原第四中跡に障害者総合 支援センターの設置を求めます。そこには、精神障害者支援センターと高次脳機能障害者支援センターの設置も位置づけるよう求めます。いかがでしょうか。
次に、補聴器購入費助成は、助成額やフォローの仕組みなど、港区並みに充実した中身で実施をです。第2回定例議会で区は、「補聴器の購入費助成の実施に向けて取り組んでいく」と初めて前向きな答弁をしました。
2019年から7回、区民から補聴器購入費の助成を求める請願・陳情が出されました。全て自民、公明などが不採択としましたが、区民の粘り強い運動が前進への力となりました。共産党はそれ以前から、難聴の早期発見、補聴器の早期着用が認知症の予防や生活の質の向上につながると専門家の意見も紹介し、繰り返し購入費助成の実施を求めてきました。
議会で共産党が紹介した厚労省の補聴器に関する研究で自治体が取り組むべき5点を求めています。@、難聴を早期発見する仕組みの構築。A、耳鼻咽喉科との連携の仕組みを整えること。B、補聴器相 談や認定補聴器技能者の周知。C、補聴器装用を継続するためのフォローを行うこと。D、難聴高齢者 への戦略的なスキームの検討です。
区はこれまで、「高齢者の聴力の低下は自覚ができ、かかりつけ医や家族など周囲の気づきがあるので、聴力検診制度創設の考えはない」と聴力検査を拒否。しかし、この研究で厚労省は、「難聴は本人が気づかないうちに徐々に進行することが多いため、聴力検診など早期発見する仕組みの構築が急務」と述べています。
Q1.@ 今でも早期発見のための聴力検査は必要ではないという立場か、伺います。
A 聴力検診を区として実施するよう求めます。いかがでしょうか。
港区は、この研究に課長がメンバーとして参加。今年度から非課税者13万7,000円、課税者半額を助成し、現在の申請は半年で350件にも上ります。課長は、費用負担を少なくし、補聴器購入後も長く続けられる制度設計をしたと話し、港区モデルとして、購入前の補聴器相談医受診、認定補聴器技能者による購入時の調整やアフターケアを制度化。難聴になっても仕事を続けられるよう、対象者は60歳以上としました。
Q2. 助成制度をつくってこそ、補聴器専門医の診断、認定補聴器技能者による補聴器の調整、 フィッティングがされ、正しい補聴器装用へとつながるとは考えないのか伺います。
Q3. 品川でも、補聴器購入費助成の助成額やフォローの仕組みなど、港区並みに充実した中身で実施を求めます。いかがでしょうか。
次に、品川でもシールドマシンが壊れて工事ストップ。問題だらけのリニア新幹線は中止の決断をです。
リニア新幹線の掘削工事は、今年3月まで300メートルの調査掘進を完成させる予定が2月に50メー トルで止まったまま。しかし、住民団体がJR東海に説明会を何度求めても拒否。
シールドマシンが止まって半年もたった今年8月、停止の原因はシールドマシンの故障によるもので、マシンの修繕、地質 調査、地上からシールドマシンの深さまで穴を掘り、前面から土の除去を行う作業などがJR東海のホームページに公開されました。
この中身は、当然区民に説明すべきです。しかし、JR東海はいまだに区民への説明は拒否。JR東海のあまりに不誠実な態度に沿線住民に不信感と怒りが広がっています。これは、品川区で起こっている問題です。
Q1. 調査掘進が予定の6分の1でストップした原因と対応策について、JR東海は住民説明会をすべきとは考えないのか、区として住民説明会を行うようJR東海に求 めてください。いかがでしょうか。
この事故が何を意味しているのか。1つは、新たにボーリング調査を行うことからも、地盤の調査不足。2つ目に、JR東海は、マシンの故障の原因は添加剤の目詰まりでよくあること、事故発生の場所は特殊な地盤ではないと説明。これは、住宅街の真下でもどこでも起こり得るということです。
さらに 北品川工区と同時に発表されたのが、名古屋市坂下工区のシールドマシンのカッタービット12か所の破損による事故で工事ストップ。北品川も名古屋市もともに再開のめどは立っていません。
外環道では調布市で陥没空洞事故を起こして2年が経過。東京地裁でトンネル工事の差止めの決定が出されましたが、地盤もコミュニティもがたがたに壊され、解決の見通しが立っていません。その上、北行トンネル工事が強行され、僅か2か月でここもシールドマシンが損傷してストップしています。
多くの識者が大深度地下のトンネル工事の技術は未確立と述べています。それを住民に説明せずに安全神話を振りまき強行するやり方は、第2の原発とも指摘されています。
Q2.@ 品川でも、外環道と同様、地盤の緩みや陥没事故などは起こる可能性があるとは考えないのか伺います。
A これだけの事故を立て続けに起こす大深度地下での直径10数メートルもの巨大トンネル掘削の技術が未確立とは考えないのか伺います。
B 品川の地盤を守るため、未確立な技術の実験として品川を貫くリニア新幹線は、今こそ中止を求めるべきです。いかがでしょうか。
以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
私からは、妊娠・出産の経済的支援に関するご質問にお答えを申し上げます。
初めに、妊婦健診等についてですが、公費負担の枠組みは、東京都、都医師会、特別区、市、町村で 構成する5者協議会において決定をされております。超音波検査の助成回数や健診助成額の見直しについても、基本的にはその中で検討するものと考えており、現時点で区独自に増額等を行う予定はございません。
次に、出産費用に対する助成については、現在、政府が令和5年度から出産育児一時金を増額するとの方針を示しているところであり、区といたしましてはその動向を注視してまいります。 その他のご質問につきましては、各担当部長よりお答えを申し上げます。
私からは、学校給食に関するご質問にお答えいたします。
第3子以降への給食費の補助は、経済的理由により負担が困難と認められる保護者への支援の一環として実施しているものです。 給食費の無償化については、国などの家計支援の動向や区内の経済状況なども踏まえて、教育や子育て政策の中で総合的に判断してまいります。
なお、児童・生徒数につきましては約2万3,000人の在籍があり、就学援助受給者は約3,500人、給食 費助成額は約1億8,000万円余です。第3子以降への給食費補助の人数は約200人で、助成額は約1,000 万円になります。給食費の完全無償化には加えて約11億円余が必要だと考えております。全体としては、予算規模は約13億円余になると推計しております。
私からは、18歳までの方の国民健康保険料無料化についてお答えします。
7月31日現在、18歳以下の国民健康保険被保険者数は4,403人で、うち未就学児は1,278人であり、保険料軽減に要した額は約2,850万円です。仮に18歳まで無償化した場合には、新たに約1億5,600万円が必要と試算しております。国民健康保険料の賦課に関する事項は、政令で定める基準に従って条例で定めていますので、区独自での国民健康保険料の無料化はできません。
引き続き特別区長会及び全国知事会を通して、保険料軽減の対象年齢や軽減割合を拡充するよう国に求めてまいります。
私からは、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関するご質問にお答えいたします。
初めに、堕胎罪や人工妊娠中絶における配偶者の同意要件の廃止については、立法機関である国会の場で議論を十分に尽くすべきものと考えており、区として国に撤廃を求める考えはございません。
次に、計画への位置づけについてですが、女性は妊娠・出産をする可能性があり、ライフサイクルを通じて男性とは異なる健康上の問題に直面します。そのため、区では、男女共同参画のための品川区行動計画において、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点も踏まえ、女性の生涯を通じ年代や性差に応じた健康づくりの支援を掲げております。具体的には、男女共同参画センターの啓発講座や女性相談員による総合相談および保健センターの妊娠中の悩みに関する相談やアウトリーチ等により、引き続き 連携して対応してまいります。
次に、生理用品についてですが、配布実績や地域バランス等を踏まえ、必要な方に届くよう、配布場 所を男女共同参画センター、保健センター、子育て応援課などの計6か所といたしました。開庁時間に合わせて配布を行っており、配布場所・時間を拡大する考えはございませんが、引き続き周知に努めてまいります。また、区有施設のトイレへの設置については、管理面等に課題があることから、現段階では考えておりません。
次に、包括的性教育についてですが、性教育の内容は、人権尊重の精神にのっとり、生理的、心理的、社会的な側面を持つことから、各学校においては、学習指導要領や区立学校教育要領に基づき、保健の授業に限らず、全教育活動を通じて幅広く指導しております。1年生から系統的に指導することで、包括的性教育に準ずるものと考えております。また、女性が生涯を通じて正しい知識・情報を得られるよう引き続き努めてまいります。
私からは、障害者福祉と補聴器購入費助成についてお答えします。
初めに、障害者福祉についてです。まず、医療的ケア児等支援関係機関連絡会は年度内の開催予定で、関係機関との情報共有を行います。区における医療的ケアが必要な方のニーズについては、障害者計画策定のための基礎調査により把握し、その調査結果については連絡会で課題の共有や対応の検討を行ってまいります。
次に、人工呼吸器を使用されている方の通所施設については、課題と認識しております。健康状態に合わせた医療的ケアの支援方法を把握し、かかりつけ医や施設側と相談してまいります。また、救急代理通報システムの対象に介護者は含まれておりません。利用料については検討中です。
次に、グループホームの整備計画についてです。整備計画については、条件に合った土地の確保という課題がございますので、障害福祉計画及び障害児福祉計画の中で現状に即して検討してまいります。なお、本年8月の東京都国民健康保険団体連合会によれば、区外の施設入所者は173人、うち関東が112人で、区外のグループホーム利用者は183人、うち関東が171人です。
最後に、障害者施設の整備についてです。既に障害児者の支援の拠点として、障害児者総合支援施設 を整備しております。そのほかの施設の必要性については、次期計画の中で検討してまいります。
次に、補聴器購入費助成についてお答えします。
まず聴力検診ですが、本人や周囲の気づきから専門機関につながることが有効であると考えております。区では、ご自身で聞こえにくさの確認ができる啓発チラシを高齢者に配布するなど、早期発見の取 組を始めているところであり、聴力検診を区として実施する予定はございません。
次に、補聴器購入費助成についてです。加齢による難聴については、高齢者の社会参加の低下を招くことにつながるおそれがある一方で、補聴器の装用に当たっては、機器の選択や使用方法に関する正しい知識が不足しているという調査結果がございます。
今後、高齢者の社会参加支援や認知症予防の取組を進める中で、補聴器に関する正しい知識の普及啓発を医療機関や業界団体と連携して進めていくこと が第一に重要と考えております。そのため、現在、高齢者の活動の場や介護予防事業において、耳の聞こえに対する普及啓発を行っているところでございます。
私からは、リニア中央新幹線についてお答えいたします。
初めに、住民説明会についてですが、事業者でありますJR東海からリニア中央新幹線の計画やシールドトンネル工事の概要などについて、オープンハウス型の説明会を開催すると聞いております。
次に、大深度地下におけるシールドトンネルの工事の陥没事故の可能性と技術についてですが、JR東海は工事の施工に当たり、中央新幹線安全推進協議会を設置し、より強力に事故防止に取り組むとともに、トンネル施工検討委員会シールドトンネル部会にて、適切な施工管理、施工技術等に関する検討を進めています。引き続き専門家に確認の上、安全かつ確実に工事を行っていくと聞いております。
区としましては、リニア中央新幹線の整備はJR東海の責任の下に実施されているものであり、引き 続き必要な安全対策を確実に行い、区民の不安払拭に向けて丁寧に取り組むよう事業者に求めてまいります。
再質問を行います。
まず、子育て支援についてです。
確かに国が出産育児一時金の増額を打ち出しました。でも、僅か5万円なんですね。とっても足りません。区は、出産費用の自己負担はなくすべきだとは考えていないのか伺いたいと思います。子育て支援3点を求めましたが、どれもやる考えはないと冷たい答弁でした。少子化は喫緊の課題という危機意識を品川区はどう考えているのか伺います。
次は、リプロです。今の答弁、そもそもリプロとは何なのか、どう認識されているのでしょうか。一般的な女性の健康づくりではないんです。改めて担当部長がリプロダクティブ・ヘルス&ライツをどう認識しているのかお聞かせください。障害者福祉です。まず緊急通報システム、私が聞いたのは、介護者が倒れたら重度障害者の命に関わるから、だから必要だと言っています。
その場合も必要だとは考えないのか聞いたので、答弁ください。
グループホームは、土地確保が課題だということです。道路や開発では、土地は買収してまで確保します。なぜ福祉施設は土地確保ができないのかお聞きしたいと思います。補聴器助成です。港区は助成に当たり補聴器相談医の診断を義務づけています。認定業者のいる販売店で調整や視聴を行って、それから見積書を作成との手順です。こうした中身と港区並みの助成額での実施を求めました。
この答弁がなかったので、お答えいただきたいと思います。
リニアです。今の答弁は、私はまるで人ごとだという感じがしました。事は品川区内で起こっている 問題です。私が聞いたのは、調査掘進が予定の6分の1でストップした原因と対応策、8月9日にJR東海がホームページで発表した中身について、区民に説明会をすべきと区は考えないのかと聞きました。これに答えてください。
また、調布市のような陥没空洞事故の可能性についても伺いましたので、お答えいただきたいと思います。
鈴木ひろ子議員の再質問にお答えを申し上げたいと思います。
子育て支援の区の考え方でございますけれども、子育て支援が非常に区の中でも重要な課題であるということの認識は持っているものでございます。先ほどのご質問にもありましたように、国のほうとし ても、出産育児一時金の引上げや、あるいは出産準備金の引上げ等検討されているとも聞いているところでございます。そういったものを注視しながら、現時点では独自の支援策を考えていないというものでございます。
リプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する再質問にお答えいたします。
このリプロダクティブ・ヘルス/ライツとは、女性の生涯を通じた健康を支援する、その取組の重要性について認識を高めるという観点を持ちながら、これらの問題について男女が共に高い関心を持ち、正しい知識、情報を得ていくこと。これが大切だというふうに認識をしているところでございます。
私からは、鈴木ひろ子議員の障害者福祉と補聴器に関する再質問にお答えいたします。
初めに、現在は救急代理通報システムということで呼んでおりますけれども、こちらにつきましては、介護者の方を対象としておりません。現在もひとり暮らしの障害者、そして障害者と高齢者のみの世帯というふうにしております。対象には介護者の方はなりませんが、ご家族の不安を軽減するための方法をご相談の中で一緒に考えていきたいというふうに考えております。
続きまして、補聴器でございますが、港区の事例をご紹介いただきましたけれども、やはり先ほど答弁申し上げましたとおり、一番肝要なのはご本人またはご家族が気づかれること、そして普及啓発。まずは聞こえにくさに対するご自分たちの普及啓発、または医療機関と関係団体との連携が必要だと思いますので、まずはそこの部分の体制をしっかり取る。これをつくり上げていくということで普及啓発をまずやっているということで答弁申し上げたところでございます。
私からは、リニア中央新幹線に関する再質問についてお答え いたします。
住民説明会でございますけれども、既にJR東海のホームページに掲載されておりますけれども、今回の事象を含めたシールドトンネル工事の概要などについて、オープンハウス型の説明会を開催するということで聞いております。
技術的な部分につきましてですけれども、先ほど答弁いたしましたとおり、事故防止の観点もしくは施工技術等の観点につきましては、JR東海としましても専門家に確認の上、安全かつ確実に工事を行っていくということで聞いておりまして、リニア中央新幹線につきましては、JR東海の責任の下、安全に関することも含めてなんですけれども、実施されるものという認識をしておりますので、区としましては引き続き必要な安全対策を確実に行い、区民の不安払拭に向けて丁寧に取組を事業者に求めてま いりたいと思います。
再々質問を行います。
子育て支援です。
国の調査で日本は子育てがしにくい国と答えた方が過半数、これは日本だけなんですね。理由の第1が「子育てにお金がかかる」です。提案した3つはすぐにでもできる支援策なんですけれども、23区でも出産費は港区が自己負担ゼロです。学校給食は葛飾区が来年度から始めます。品川 区はこの2つについて検討したのか伺いたいと思います。
リプロです。
私は、そもそもリプロの認識をしっかり持っていただきたいと思います。中絶の半数は 10代、20代です。同意なき性行為、性暴力や未婚などの望まぬ妊娠、多くの女性が中絶で深く傷つき苦しんでいる。日本はリプロの位置づけが遅れて対策を取られていないことが問題になっているんです。リプロダクティブ・ヘルス&ライツの文言をしっかり入れて、計画に位置づけていただきたいと思います。改めて伺います。
障害者福祉です。
区外に入られている方が356人もいて、さらに年々増えています。地域移行の受皿としても、私はグループホームは早急に計画を立てて増設が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。区が積極的に用地を確保することが必要だと思いますけれども、その点について伺います。
補聴器は、補助制度をつくるんですよね、品川区。これ、いつつくるのか、その点を伺いたいと思います。私は、つくるのに港区並みにぜひしていただきたいということを改めて要望もしておきたいと思います。
リニアです。
大深度地下工事がどこでも大変なことになっています。オープンハウス型説明会は、事故のことを説明するものではないです。外環道の調布市での陥没空洞事故は大問題で、地盤改良も大工事になっています。それでも元どおりになりません。品川は外環道調布の事故から何を教訓として学ぶべきと考えているのか伺いたいと思います。
そして、JR東海が……地元区民に誠実に向き合うことを求めていただきたい。説明会がオープンハウスではなくて教室型を改めて求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
鈴木ひろ子議員の再々質問にお答えを申し上げたいと思います。
子育て支援策でございますが、先ほど申し上げたとおり、品川区としても非常に力を入れている施策 でございます。その意味で様々な施策について検討しているところでございます。
再々質問にお答えをいたします。
リプロダクティブ・ヘルス/ライツにつきましては、女性が生涯を通じての様々な健康上の課題に対してこの問題の重要性を認識し、これらに対しての取組の積極的な取組に対する機運の醸成を図るというのがまず1つございます。区の取組といたしましては、先ほどお答えいたしました保健センターでの 相談ですとか、男女共同参画センターでの相談を行っております。こういうことを通じてこの意識の浸透に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
私からは、鈴木ひろ子議員の再々質問にお答えします。
まず初めに、障害者施設の施設整備につきましては、障害者福祉計画に基づき、今後の障害者のニー ズ、障害者の増加の推移などを計画策定の中で調査して、そこを把握してまいります。この調査の中で得られました障害福祉サービスの見込量を設定し、その確保に努めていく姿勢にはこれまでも変わりございません。ただし、施設整備につきましては土地の確保という課題がありますので、ここで数ですとか、そういうことをお示しすることはできません。
続きまして、補聴器購入費助成についてです。先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、現在、高齢者のイベントや介護予防において、まずはご本人が耳の聞こえに気づいていただくことが大切だということで普及啓発を行っておりますので、現時点ではその普及啓発に注力してまいりたいと考えております。
私からは、リニア中央新幹線に関する再々質問についてお答えいたしたいと思います。
まず、住民説明会でございますけれども、今回の事象も含めたシールドトンネル工事の概要等につい て、オープンハウス型の説明会を開催すると聞いております。オープンハウス型は、個別に質問などを伺いながら、社員が直接情報提供、ご説明などをさせていただくというような内容になっていると聞いております。
あと、大深度地下に関する技術的な部分でございますけれども、外環の陥没事故を受けまして、JR東海としましては安全推進協議会を設置するなど、強力に事故防止に取り組むというような姿勢で臨んでおります。また、技術的な部分につきましても、今後専門家に確認の上、安全かつ確実に工事を行っていくと聞いております。
区としましては、繰り返しになりますけれども、リニア中央新幹線の整備はJR東海の責任の下で行われているものでありますので、引き続き必要な安全対策を確実に行い、区民の不安払拭に向けて丁寧に取り組むよう事業者に求めてまいります。