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中塚亮区議 第2回定例会
「羽田新ルート運用開始から4年目 区民の苦しみが続く中、森澤区長は、なぜ国に中止を求めないのか」
「さらなる特養ホームを、森澤区長は、なぜ作らないのか」
「子どもたちと力を合わせ、いじめの無い学校をつくろう」
「日常の中で繰り返される卑劣な痴漢被害を無くすため、品川区も行動計画の作成を」

2023.06.29 中塚亮 区議

質問項目

  1. 羽田新ルート運用開始から4年目 区民の苦しみが続く中、森澤区長は、なぜ国に中止を求めないのか
  2. さらなる特養ホームを、森澤区長は、なぜ作らないのか
  3. 子どもたちと力を合わせ、いじめの無い学校をつくろう
  4. 日常の中で繰り返される卑劣な痴漢被害を無くすため、品川区も行動計画の作成を

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羽田新ルート運用開始から4年目
区民の苦しみが続く中、森澤区長は、なぜ国に中止を求めないのか

羽田新ルート運用開始から4年目
区民の苦しみが続く中、森澤区長は、なぜ国に中止を求めないのか です

羽田新ルートの運用から4年目となりました。羽田空港への着陸機が、東京タワーより低い高度で品川区を低空飛行し、ひどい騒音で、住民の平穏な日常が壊されています。  
今年4月の品川区議選でも、「もう本当にうるさい」「落下物が、怖い」「引っ越しも考えたい」との声が多く寄せられ、区民の苦しみが3年以上にわたって続き、中止を求める声が、改めて強い事を実感しました。
昨年の第四回定例会にて、森澤区長に「なぜ羽田新ルートに区長は反対しないのか」と本会議で、続けて3回質問しましたが、区長は最後まで答弁に立つことはありませんでした。

 今年の第一回定例会では、初めて区長は答弁にたちましたが、その内容は「国に固定化回避の早期実現を含む具体的な解決策を検討するよう働きかける」と言うものです。まず、

 1,区長の「固定化回避の早期実現」とは、何を実現することなのか、伺います。また、「固定化回避の早期実現」と、「羽田新ルート中止を国に求める」は、何がどう違うのか、お答えください。

 区長は「固定化回避の早期実現」と言い、あたかも羽田新ルートに反対しているように装います。しかし、羽田新ルートの中止を国に求める考えは、何度聞いても示されません。

 どういう事なのか。固定化回避とは実に巧妙な言い回しです。なぜならば、区長は、羽田新ルートについて「品川区の低空飛行を回避する」ことを国に求めるとは決して言いません。

 つまり、固定化回避とは、固定化を回避する事柄を不明確にしながら、区民からは羽田新ルートに反対しているように見せかける、ごまかしの言葉なのです。

 区民が望んでいるのは、言葉選びではなく、低空飛行を中止することです。最も住宅地を低空飛行する地域が品川区ですから、その区長の姿勢は決定的です。

 2,森澤区長は、羽田新ルートの中止を国に要望すべきです。なぜ、できないのか伺います。

さらなる特養ホームを、森澤区長は、なぜ作らないのか

 次に

 さらなる特養ホームを、森澤区長は、なぜ作らないのか です

 区長は昨年の区長選挙で「高齢者も障がいのある方も、誰もが安心を実感できるしながわ」を掲げ、「介護サービスの定員を増やし、一人暮らしの高齢者も安心の環境を作ります」と公約しました。

 今年2月の施政方針でも、区長は、この高齢者の安心≠、品川区の重点政策の1つに位置付けました。しかし、特養ホーム整備については、現状の計画は、前区長が発表した3ヵ所のみ。そこで「特養ホーム待機者ゼロへ、増設を」と提案しましたが、「多様な入所・入居系施設の整備を進める」と述べるにとどまり、特養は言及しませんでした。

 特養の入所状況は、約400人の申し込みに対し、2割程度しか入所できません。希望しても8割が入れないのです。しかし、今後の特養整備については、前区長が発表した、東大井、八潮南、小山台の3ヶ所のみで、開設予定は、およそ3年後。定員は合計で240名程度。

 つまり、今でも400人が待っているのに、全く足りません。さらに、今後も高齢者人口は増加し、団塊の世代も75歳を超えますので、なおのことです。区長は4年間の任期中に、さらなる特養増設を、示す考えは無いのでしょうか。待機者ゼロへ、さらなる特養増設は急務です。

 @現在、発表されている3施設以降の特養ホームについて、森澤区長は、なぜ、増設の考えを示さないのか、伺います。

 特養ホームへの相談がありました。「80代の母親がくも膜下出血で体にマヒが。退院するにも自宅での生活は困難。特養ホームに申し込んだが、C判定で見通しなし。とりあえず、病院から老健に入ったが、半年後には新たな施設を探すしかなく、母親の体力が心配」と話します。

 また、「子ども達は皆独立し、80歳夫婦の二人暮らし。最近、夫の物忘れが激しく、私がしっかりしないと、と思うが、私も関節が痛く、散歩の時間も短めにしている。老々介護の話しを聞くと、自分たちもどちらかが介護になれば、同じことになると。私だけは先に行くわけにはいかない」と話します。区長は「高齢者が安心を実感」と述べますが、気持ちの持ちようでは安心は実感できません。先の見通しがたたないからこそ、不安なのです。

 A現在400名が特養入所を待つ中、2割の入所で、高齢者は安心が実感できるのか。3年後に、240人程度の特養増設で、高齢者は安心できるのか、伺います。

 特養増設とあわせ、近くに特養ができることは、家族や友人も気軽に面会に来ることができるので、大きな安心に繋がります。地域のお祭りや運動会なども共有できるので、慣れた地域に特養ができることはとても大切です。
しかし、例えば大井1丁目から7丁目には特養は一カ所もありません。西大井1丁目から6丁目にはわずかに一カ所のみです。

 B身近な地域ごとに特養を整備する方針を立てる事。そして大井、西大井に新たな特養を整備することを求めますが、いかがでしょうか。

子どもたちと力を合わせ、いじめの無い学校をつくろう 

 次に

 子どもたちと力を合わせ、いじめの無い学校をつくろうです

 5月19日の記者会見で、森澤区長と伊崎教育長は、令和2年に区立中学校生徒1名が受けた、いじめ重大事態について、対応の遅れを謝罪しました。いじめ対策委員会の答申によると、机や下駄箱などに「きえろ」「しね」などの紙切れが投入される等のいじめが起き、学校は説諭や見張りなどを行ったが、いじめをやめる事には繋がらず、その後も、「ガチでしね」「今日中にころす」「ころすぞほんとうに」「しねよきもい」「きえてよ」等の紙切れが、執拗に投入される等、いじめはエスカレート。

 ついには、被害生徒は頻繁に過呼吸で倒れるようになり、保健室への搬送や救急搬送される事態に。適応障害の診断も受け、担任に「死にたいと思った」と伝えるほど、追いつめられる中、他区へと転校しました。学校や教育委員会の対応について、質問します。

 一点目は、子どもの命、最優先の対応が貫かれたのか、という事です。いじめは人権侵害であり暴力です。自殺に追い込まれることもあります。それだけに、何よりも子どもの命を守る対応が最優先です。学校には「子どもを預かる以上、子どもの安全に最大限の配慮を払う必要がある」という「安全配慮義務」があります。

 @被害生徒への安全配慮義務は、どう貫かれたのか、伺います。

 被害生徒は何度も何度も、多くの子どもや教師の目の前で、過呼吸等で意識を失い、倒れ、救急車で搬送されました。少なくとも、この時点で「いじめの重大事態」と認識することはできなかったのでしょうか。

 A何度も意識を失い、倒れ、救急搬送される等の事故報告書について、学校より、教育委員会に初めて提出されたのは、いつか、どのような内容か、そして合計で何回提出されたのか、伺います。初めての提出の時点で、教育委員会が「いじめの重大事態」と認識できなかったのはなぜか、伺います。

 2点目は、いじめの解決はみんなの手で行うという点です。いじめは大人にバレないように行われるだけに、全教職員の情報共有は大前提です。また、いじめが学校で起きている事を、すみやかに全保護者にも伝え、保護者たちも子どもの様子や変化を見守れるようすることも重要です。

 こうした教員や保護者など、大人たちが、いじめが学校にあることを心配し、真剣に対応する姿勢は、被害生徒の孤立化を予防し、本人を勇気づける事にも繋がります。

 B職員会議、学年会議は連日行われたのでしょうか。それとも、担当職員が中心の会議だったのでしょうか、伺います。

 C保護者会はどの時点で、合計何回、開催されたのでしょうか。いじめ解決に向け、保護者に、どんな協力を求めたのか、伺います。

 3点目は、加害者がいじめをやめるまで対応することです。いじめの解決には、いじめを行う子どもがいじめを反省し、いじめを、やめることが必要です。いじめを解決する力は、子ども自身の中にあります。いじめのことは子どもたちが、一番よく知っています。そして、一緒にいじめに加わったり、見て見ぬふりをしている生徒のなかにも「いじめを何とかしたい」と願う気持ちが必ずあります。この力に依拠し、引き出すためには、生徒同士の粘り強い話し合いが欠かせません。自分と向き合い、友達と向き合う中で、いじめへの反省や、「もう、やめよう」との勇気ある気持ちや発言が出てくるのではないでしょうか。

 D生徒同士の話し合いは、どのように、何回行われたのか。生徒同士の話し合いが位置づけられていなかったのならば、なぜなのか、伺います。

 答申には、生徒の話し合いは見られず、生徒に対しては「いじめは犯罪であり、警察に相談している」等の説諭が繰り返されました。いじめる子どもはいじめに走るだけの理由があります。鬱屈した気持ちや、心の闇に対して、無理解や無関心のままに、説教を繰り返しても、生徒の行動を変えることには繋がらない事は、学校現場では常識です。

 学校が何度もアンケートをやっても、だれも答えないのは、答えるにたる人間関係が生徒と作られていない、からではないでしょうか。生徒への一方的な説教は、むしろ、反抗心を強めるだけで、いじめが深刻であれば、あるほど、とまらないと言う事実は、いじめ対応では常識です。「なぜそういうことをしてしまったのか、話を聞かせてほしい」等、生徒の気持ちを理解し、関係性を構築しながら、粘り強い共同の営みが、生徒の行動を変える力になると思います。

 E繰り返し行われた説諭では、具体的に何をどう、生徒に話したのか、伺います。また、説諭の詳細を発表し、検証すべきです。いかがでしょうか。

 最後は、被害者と保護者の知る権利の尊重です。事実の調査や検証の過程は、再発防止とともに、被害者や家族に対して、その内容を知る権利を保障することが重要です。

 F品川区いじめ対策委員会及びいじめ問題調査委員会の委員選定について、被害者の保護者推薦枠を設置すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 子どもや学校は大人社会の反映です。今こそ私達が子どもの力に依拠して、いじめを解決できる学校を、一緒に作りたいと思います。

日常の中で繰り返される卑劣な痴漢
被害を無くすため、品川区も行動計画の作成を

 最後に

 日常の中で繰り返される卑劣な痴漢
被害を無くすため、品川区も行動計画の作成をです

 いつもと変わらない平穏な日常の中で、突然に襲いかかる痴漢。被害の多くは若い女性が狙われ、電車やバス。自宅や職場にかかる電話等、日々の生活で痴漢が起きています。

 被害者から話を聞きました。満員電車で痴漢にあい、今でもトラウマになっていると話します。さらに、そうした痴漢は軽く扱われ、「そんなスカートをはいているから」と被害者を責める言葉すらありました。私は、こんな事は許せないと思い、今回の質問テーマとしました。

 痴漢は性暴力であり、重大な犯罪です。時間、場所、服装、年齢など、いかなる理由が挙げられようと、痴漢をして良い理由には全くあたりません。しかし、毎日、毎日、どこかで、繰り返されています。なぜなのでしょうか。私は痴漢の無い社会を、直ちに作らなければならないと思いました。

 まずは実態を知ろうと、聞き取り調査を行いました。高校生の時、満員電車で被害にあった女性の方は、「恐怖で体が硬直した。じっと我慢していたら、おしりを触る手の動きが強くなってきた。電車が停車し、降りる駅ではなかったが、急いで降りた。当然、学校は遅刻となったが、理由は言えなかった。この日以来、自転車で通学するようにした」と話します。

 また、別の女性は「痴漢をしても反撃しなそうな人を狙ってくるのが、腹が立つ。女だからと見下し、抵抗しないと思われているので、抵抗すると、どんな反撃があるか恐ろしく、結局、抵抗できない。自分がみじめで、情けない」と話します。

 被害は小学生にも及びます。「小学5年生の時、家で、一人で留守番をしていた時、家に電話がかかってきた。電話先で、若い男性が「今、何色のパンツはいてるの」「コンドーム知っている」と話し、「今から家に行くね」と。とっさに電話を切った。とても怖かった」と話します。

 また、痴漢は何も最近の事ではありません。70代の方に聞いてみたら、自身が半世紀前の、大学生のころから痴漢はよくあったと話します。

 その他、「電車の中で、全裸でトレンチコート」「職場にかかった電話先で、ハァーハァーと息をあらげ『僕のあそこをなめて欲しい』と話す」「歩いていたら、すれ違いざまに、自電車に乗ったまま胸を触られる」「やめて下さいと言っても、やめず、その場を離れたらついてきた」などがありました。

 聞き取りを行った実感としては、ほとんどの女性が被害にあっていました。痴漢は、普段、生活している日常の中で起きています。いつもの空間が一瞬にして被害の場となります。その同じ場所を通るだけで、毎回の様に被害を思い出し、そのたびに深く傷がえぐられるのです。

 聞き取った方に共通するのは「恐怖」です。自分に何が起こったのか、今何が起きているのか、なぜこうした行為が繰り返されるのか。理不尽な行為によって、自分がけがされたと。しかも、通報しなそうな女性を用意周到にねらいます。こんな卑怯な行為は許せません。

 痴漢の被害者に、一切の責任はありません。加害者こそが非難されるべき対象で、今こそ痴漢をなくすための対策と被害にあった時の対応への支援策が必要です。

 @痴漢は直ちに、無くさなければならないと思いますが、森澤区長は、どう思いますか、伺います。

 A痴漢の被害者を責めるような言動に対して、克服するための区長メッセージを求めますが、いかがでしょうか。

 今年3月末、政府は「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」を発表。痴漢対策の基本認識として「痴漢は重大な犯罪である」「痴漢の被害は軽くない」「被害者は一切悪くない」「被害者を一人にしてはいけない」「痴漢は他人事ではない」を定めました。

 品川区はどうでしょうか。品川区が作成した様々な行政計画のなかに、痴漢対策は盛り込まれていません。何十年もの間、多くの方が被害にあっているにも関わらず、痴漢対策が行政にないとは、それだけ被害を訴えにくい表れかもしれません。

 それだけに、声なき声にも向き合い、品川区も痴漢ゼロに向けた対策が急務です。

 B痴漢ゼロへの行動計画を品川区がつくり、実態調査、被害を無くすための対策、相談窓口の設置など被害者支援、公共交通や警察との連携などの取り組みを求めますが、いかがでしょうか。

具体的に

 C「痴漢に注意」など被害者に自衛を求める啓発ではなく、「痴漢は犯罪。被害にあったら、ここに連絡を」などのポスターを品川区が作成し、電車、バスなど被害が多い場所での掲示を求めますが、いかがでしょうか。

 D東急大井町線含め、全ての鉄道会社に女性専用車両を全線配置することを働きかけて欲しいが、いかがでしょうか。

 E被害が小学生から起きている事から、小中学校において、痴漢は暴力であり、許されない事。また、被害にあったら相談できる場所があること等を児童・生徒に説明すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。

答弁

森澤区長

 私からは、羽田空港の機能強化と、痴漢対策のうち、痴漢に対する考え方等についてお答えをいたします。初めに、羽田空港の機能強化についてですが、国の固定化回避の取組については、現在の新ルートを 将来にわたり固定化せず、可能な限り環境影響の軽減につながる方策について現在検討が行われているものと認識しています。区が求めている早期実現とは、固定化回避検討会での検討結果を早急に示し、示した結果を早期に実現するよう求めているものです。区としましては、引き続き検討結果を早急に示し、実現するよう国に求めてまいります。

 次に、痴漢に対する考え方等についてですが、痴漢は男女を問わず弱者を狙った卑劣な犯罪であるとともに、被害者の心身に及ぼす影響も甚大であり、断じて許すことのできない重大な犯罪と認識しております。痴漢被害者を責める言動については、被害者を責めるべき点は一切ないと考えています。

福祉部長

 私からは、特別養護老人ホームについてお答えします。 高齢者のうち75歳以上の方の増加に伴い、「できる限り住み慣れた我が家で暮らす」という区が目指す高齢者介護の在り方・目標を実現するため、様々な施策を展開しております。これまでも在宅支援を重視しつつ、在宅での生活が難しくなったときのセーフティーネットとして高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護なども含めた多様な入所・入居系施設の整備を進めることにより、区民の選択肢を広げてきたところです。また、地区別の整備方針につきましては、地域密着型の高齢者グループホームなどは地域バランスを踏まえて整備してまいります。特養ホームにつきましてはサービス量を適切に見込みつつ、限られた資源を活用しながら整備を進めてまいります。

教育次長

 私からは、学校のいじめ対応についてお答えいたします。 まず、生徒への安全配慮についてです。いじめの行為が発覚した時点で、学校では「いじめ」と認知し、学級や学年への指導や個別の聞き取りなどを行うとともに、教員による放課後や朝の巡回、授業中や休み時間の見守りを行い、いじめの行為が繰り返されぬよう努めてまいりました。生徒が救急搬送された際には、必ず第一報を教育委員会に入れることになっており、当時もその都度報告があり、いじめに関する一連の流れとしてまとめて記録を取っています。品川区いじめ対策委員会の答申で指摘されたとおり、適応障害という診断があった時点で「いじめの重大事態」とすべきでしたが、認定できなかったのは、教育委員会に重大事態としての認識が欠けていたことが理由です。

 次に、いじめの解決についてですが、学校いじめ対策委員会にて、いじめの認知や対応方針を検討し、職員会議や学年会などで情報共有を行いました。保護者会は、令和2年9月に学年別に3回に分けて行い、家庭において親子でいじめ事案について話し合ってほしいことを伝え、情報提供をお願いしています。次に、生徒への対応についてです。アンケートやいじめに関する授業の中で、生徒がいじめについて深く考えたり、生徒同士が話し合ったりする場を設けています。教育委員会といたしましても、児童・生徒たちがいじめ問題に真剣に向き合い、話し合うことは大変有意義だと考えており、今後のいじめ防止の対策に生かしてまいります。また、教員による説諭についてですが、学級や学年集会において、いじめの行為があった事実を伝えるとともに、いじめはあってはならないことや、今回のいじめは犯罪行為であり警察にも相談していること、さらに、いじめが起きる学年の状況ではいけないということを生徒に訴えかけ、その上で何か知っていることはないか情報提供を求めています。また、スクールカウンセラーとの面談を行うなど、生徒の気持ちに寄り添いながら生徒理解に努めています。今後、事例として積み重ね、同種のいじめが発生した際に生かしてまいります。最後に、品川区いじめ対策委員会といじめ問題調査委員会の委員の選出についてです。品川区いじめ防止対策推進条例に基づき、対策委員会の委員は教育委員会が、調査委員会の委員は区長が委嘱することになっております。また、専門的な知識を有する方などを委員にすることが規則によって定められており、保護者の方の推薦枠は設ける予定はございません。被害に遭われた児童・生徒やご家族の知る権利につきましては、委員会の開催や調査結果について丁寧な説明に努めてまいります。

地域振興部長

 私からは、痴漢対策のうち、行動計画の作成等についてお答えいたし ます。まず、行動計画の作成についてです。現在、区では、警察、鉄道会社等と連携しながら痴漢防止に関する普及啓発活動を行っております。また、被害者支援については、痴漢の被害も含め、区民相談室を窓口として関係各課と連携して対応しているところです。そのため、行動計画をつくる予定はございませんが、通勤通学時間帯の駅前等において、警察、鉄道会社等との合同での痴漢撲滅キャンペーンなども実施しており、引き続きこうした取組を進めていく予定です。また、区独自でのポスター作成や電車内等での掲示は考えておりませんが、予防策や相談先の周知、被害者に対する周囲からのサポートの必要性などに関する啓発を通して、「被害者は悪くない」「痴漢は許されない」という認識を社会全体に広げてまいります。次に、女性専用車両は、一部導入されていない路線もあると認識しておりますが、鉄道事業者が適切に適時判断するものと考えております。最後に、小中学生の痴漢対策についてです。区立学校に通う児童・生徒には、被害に遭いそうな場合は「まもるっち」や防犯ブザーのひもを引き、身を守るよう日頃から指導しております。さらに、痴漢を含め声かけなどの被害に遭ったときには、警察に通報するよう保護者にも協力を求めています。また、 痴漢被害に限らず、心理的な不安などがある場合に相談できるハーツや教育相談室などの窓口も定期的に案内しております。

再質問

中塚区議

  自席より再質問をさせていただきたいと思います。まず、羽田についてです。やはり区長はいろいろ述べますが、要するに羽田新ルート中止を国に求めません。なぜ求めないのかと理由を伺いましたので、お答えください。そして、固定化回避検討会の結果を早期実現にとの答弁でしたが、再三指摘するとおり、この検討会は延伸滑走路が前提なので、手前にある品川を低空飛行する計画です。検討の範囲は品川区を飛び続けるものです。区長はそうは思わないのか。思わないのであれば、その根拠を伺います。
次に、特養ホームです。400名の方が待っています。さらなる増設が急務です。サービス量を見込み整備との説明がありましたが、伺ったのは、既に発表されている3施設以降の特養ホームについて区長はさらなる増設の考えがあるのかないのか、3施設目以降も特養をつくる考えがあるのかないのか、はっきりとお答えください。
次に、痴漢です。断じて許されない重大な犯罪だと、被害者を責める点はないと、そのとおりだと思います。ならば、なぜ痴漢をなくすための行動計画をつくらないのか、伺います。いろいろ連携していると言いますけれども、調べた限りでは品川区に痴漢対策はありません。区の行政計画のどこに位置付けられているのか。やはりちゃんと行政計画に位置付けて、区長の先ほどの認識も示して、痴漢対策を強化し、被害者をなくすことが必要だと思いますが、改めて伺います。

 最後に、いじめです。救急搬送の第一報は教育委員会にあり、記録も今あるという説明でした。伺いましたのは、その救急搬送について、初めて救急搬送の連絡が教育委員会に来たのはいつか、どういった内容か、その合計は何回かと伺いましたので、お答えください。私が伺ったのは、その時点でいじめの重大事態と認識すべきだったのではないかとも伺いましたので、ご答弁ください。

再答弁

森澤区長

 私からは、羽田空港の機能強化についてお答えします。国では、現在の新ルートを将来にわたり固定化せず、可能な限り環境影響の軽減につながる方策について検討が行われるというふうに認識をしております。品川区としましては、引き続き検討結果を早急に示し、実現するよう国に求めてまいります。

福祉部長

 私からは、中塚議員の再質問にお答えいたします。 特別養護老人ホームにつきましては、これまでも入所調整会議を設置して、優先度の高い区民の方から入所できる仕組みを整えてまいりました。これからもそのように介護期間や介護者の状況を考慮して 適切に入所できる仕組みを運営するとともに、整備方針につきましては多様な入居施設、入所施設を整備する方針に変わりはございません。

教育次長

 いじめの対策に関する再質問についてお答えを申し上げます。救急搬送をされたというような段階で、その都度教育委員会のほうに報告がございますので、搬送さ れるごとに、その都度そのタイミングで行われ、教育委員会としては、電話等による連絡等であれば教育委員会として記録を取っているというようなところでございます。内容につきましては、様々、そのときの詳細について聞き取れる内容について聞き取っているものでございます。また、いじめの重大事態でございますけれども、今回、いじめの重大事態としての認定のタイミングの遅れということについて種々ご指摘をいただいてございます。こういった、この件の事例も積み重ね て、どういうタイミングで重大事態として認定すべきであったかということについては、教育委員会と しても今後強くいろいろ考慮して考えてまいりたい、このように考えてございます。

地域振興部長

私からは、中塚議員の、痴漢被害をなくすための行動計画の作成に関 する再質問にお答えいたします。区では痴漢対策の行動計画を策定する予定はございませんが、内閣府の発出しました痴漢撲滅に向けた政策パッケージに沿った形で、警察、鉄道事業者、区でしっかりと連携し、対策を進めてまいります。

再々質問

中塚区議

 再々質問を行いたいと思います。 まず、羽田についてですけれども、要するに森澤区長からは羽田新ルートの中止を国に求める考えは示されません。国の検討会も指摘するとおり、品川の上を飛び続けるというものです。その結論をもっても飛び続けるというものです。国には中止を求めない、品川を飛び続ける検討会を待つ。これは要するに羽田新ルートを受け入れている、容認するものだということだと思います。選挙中も反対ポーズを示しながら、議会が始まると計画容認、こうした姿勢は区民から厳しい批判を私は浴びると思いますが、伺います。
特養ホームです。多様な施設と言いましたが、その多様な施設の中に特養ホームが入っているのか。ごまかさずにおっしゃってください。要するに400名が待っているんです。向こう3年間で240名分しか つくらないから、全員は入れないんです。高齢者人口が増えるんです。改めて、特養ホームは足りないと、3施設目以降が必要だと、そのことを考えているのかいないのか。いないんだったら、いないって言ってください。

 痴漢対策です。多くの女性が今もなおトラウマに遭っております。やはり行政計画に位置付ける必要があると思うんですね。改めてこの計画の策定や、実態調査や、独自のポスターや、あと女性専用車両も鉄道任せではなくて区も働きかけると、ここをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 あと最後に、いじめについてです。その適応障害の判断の時点でいじめ重大事態とすべきだったと。でも、考慮したいと。ただ、この実態、答申を見ていますと、いじめがエスカレートして何度も倒れて救急搬送され、これを見ますと、少なくとも初めて救急搬送された時点で、やはり教育委員会はいじめの重大事態だと認識すべきだったのではなかったかと。そこを改めてちょっと、先ほどの答弁はちょっと触れていましたけれども、もう一度伺いたい。つまりは、安全配慮義務の視点からもそういう判断が必要だと改めて思いますが、いかがでしょうか。

再々答弁

都市環境部長

 私からは、羽田空港の再質問についてお答えいたします。 まず、新ルートに関しましては、固定化回避検討会、これは区が求めて国が今検討しているという、 そういった認識でおります。そういった観点からしますと、まず、その求めに応じて検討していただいているというところは、その結果を受け止めるべきだというふうに考えております。受け止めるというのは、まずは聞くというところだと思います。そして、ただ、今ルートがどうなのかというような、そんなご質問もありましたけれども、区としましても、まずこのルート下の関係自治体ですとか、あるいは東京都が集まる情報共有をする、そういっ た会議などの機会を捉えて、事あるごとに固定化回避検討会の結論を早急に出してくださいと、そんなことも言っておりますし、また、具体的なルートを地図に落としてほしい、そういったご意見があるということも伝えているというところでございます。ただ、国からの回答は、まだ検討中であり、具体的なルートは決まっていないというところです。そういった意味と、先ほども区が求めて検討されている検討会というところを踏まえれば、まずは検討結果を聞くということが重要だというふうに考えております。そこで国からは、この検討会に関しての説明では、今年の夏から秋にかけてその検討結果を取りまとめると聞いておりますので、区としましては、まずは早急にその検討の結果を出していただくように求めるというところでこれからもいくと、そういった考えでございます。 以上でございます。

福祉部長

  私からは、中塚議員の再々質問にお答えします。特別養護老人ホームなど介護保険施設の中の入所施設につきましては、第8期介護保険事業計画の中でも、高齢者人口の推移に合わせて、限られた資源を十分に活用しながら計画的な整備を検討していきますというふうに、こちらのほうは区の計画としております。

教育次長

  いじめ対応に関する再々質問にお答えを申し上げます。いじめの発生時点から学校では教育委員会にも連絡をしていただきながら、でき得る様々な対処を行ってございました。その中で、救急搬送ということも起こったわけでございます。現在、いじめ対策委員会のご指摘といたしましては、いじめの重大事態とすべきタイミングが遅かった。これは教育委員会の認識が欠けていた。適応障害という診断があった時点で重大事態とすべきであったということでございますが、先ほども申し上げましたが、今後の検証の中でどういうタイミングが適切であったかということについては改めて考えてまいりたいと思います。

地域振興部長

  再々質問にお答えいたします。 繰り返しになりますが、痴漢対策の行動計画を作成する予定はございませんが、痴漢は犯罪である、被害者は一切悪くないという認識の下、関係機関と連携して、しっかりと普及啓発、対策を進めてまいります。それから、女性専用車両に関しましては、区ではなくて鉄道事業者の判断になるところが大きいとい うふうに考えてございます。区民からの要望等、非常に多く出た場合などにつきましては、その旨を鉄道事業者に伝えていくような取組をしてまいります。

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