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石田ちひろ区議が賛成討論を行いました
「羽田増便による都心飛行ルートの航路下で実況見分する件についての陳情」への賛成討論

2023.07.11 石田ちひろ 区議

 日本共産党品川区議団を代表して、令和5年陳情第12号、森澤区長が羽田増便による都心飛行ルートの航路下で実況見分する件についての陳情に賛成の立場で討論します。本陳情は、羽田新ルートが多くの住民の反対の声を無視して強行され3年がたつ中、今も多くの住民 が騒音、落下物、墜落事故の危険、大気汚染などに苦しんでいる現状を区長自身が航路下において実況見分し、これまでの区長の固定化回避を国に要請という態度は直ちに撤回して、国と新ルート撤回交渉 を強力に進めるよう求めるものです。 以下、賛成理由を述べます。

 第1に、区長の言う固定化回避は、国による固定化回避検討会の検討結果の早期実現であり、それは品川上空を飛行することを回避するものではないということです。森澤区長は、施政方針で、羽田新ルートについて、固定化回避の早期実現を含む具体的な解決策を国に働きかけていくとしています。さきの一般質問で、共産党は、森澤区長の言う固定化回避の早期実現とは何かと問いました。それに対し、区長は、国による固定化回避検討会での検討結果を早急に示し、示した結果を早期に実現するよう求めているとの答弁でした。建設委員会の議論でも、委員より、固定化回避検討会の結果を待ち国の出方を見る、国が動かないとどうにもならないなどの意見が出ていましたが、これまで何度も指摘をしていますが、国による固定化回避検討会は幾ら検討しても品川上空を必ず飛ぶというものです。現在の品川上空を飛行する羽田新ルートは、2つのルートで、羽田空港のA滑走路とC滑走路に着陸をしていきます。一般質問でも説明したとおり、着陸に際し一定の直線飛行が必ず必要になります。A・C滑走路に対して、品川上空はその一定の直線飛行の地点になるため、A・C滑走路の使い方を変えない限り必ず飛びます。国交省にも何度も確認していますが、固定化回避検討会ではA・C滑走路を使うことを前提に検討しているので、品川の上空は必ず飛ぶことが前提の検討会なのです。さらに、この検討会は、検討結果をいつまでに出すのか、目標や計画は示されていません。検討されている間、羽田新ルートは飛び続け、ただ時間が過ぎるだけ。検討後も飛び続けます。このごまかしの検討会の結果に区長は何を期待するのでしょうか。固定化回避検討会の結果を期待しても、区民の安全・安心は守れません。陳情が求めるように、区長は国に撤回要請こそすべきです。

 第2に、この羽田新ルートは、強行されて3年がたつ今も区民の暮らしを脅かす大きな問題だということです。4月の一斉地方選挙でも羽田新ルートは大きな争点となりました。街頭で訴えていると、今までお会いしたことのない人からも、「羽田新ルート、何とかしてね」、「飛行機、本当にうんざりだ」とたくさんの声がかけられました。ここにいる議員の皆さんもそうだったのではないでしょうか。羽田新ルートの実施前から多くの住民が反対の声を上げ、それを無視して新ルートが強行されて現在まで3年余の間、本当に多くの方が苦しんでいるのだと、選挙を通しても改めて実感しました。 騒音は80デシベルを優に超えます。雲が厚い日などは90デシベルになる日もあります。また、落下物、墜落事故を防げないことは国交省も認めています。防げないということは、いつか起こるということです。事故が起きれば命を奪う大惨事です。だから、住民の皆さんは、命と暮らしを守るために撤回して ほしいと、計画発表以来、求め続けているんです。2020年3月に羽田新ルートが運用開始されて以降、運用の中止や撤回を求める請願・陳情が建設委員会で不採択とされたのは今回が初めてのことです。多くの声に背を向け続け、国に撤回を一度も求めずに、もし事故が起きたとき、区長や区議会は何をやっていたのかと大きく責任が問われます。事故が起きてからでは遅いんです。本陳情を品川区議会として採択をし、区民の命と暮らしを守る区政へと後押ししようではありませんか。 以上で賛成討論を終わります。ありがとうございました。

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