前のページへ戻る           日本共産党品川区議団TOPへ

鈴木ひろ子区議 第4回定例会 一般質問
「ガザでのジェノサイドを許すな ガザ攻撃中止と即時停戦に向け品川区も行動を」
「介護保険第9期は、保険料の引き下げと品川区だけが地域に未設置の地域包括支援センターを設置し専門職の配置を医療的ケア児者の支援の拡充を
「ジェンダーギャップ指数が世界125位 推進条例は、遅れた現状を前に進める実効性あるものに」
「トルコ航空の経路逸脱によって明らかになった都心ルートの危険 羽田新ルートは中止を」
「リニア新幹線、またしても工事ストップ 外環道のような事故が起こる前に国とJRに中止を求めよ」

2023.11.22 鈴木ひろ子区議

質問項目

  1. ガザでのジェノサイドを許すな ガザ攻撃中止と即時停戦に向け品川区も行動を
  2. 介護保険第9期は、保険料の引き下げと品川区だけが地域に未設置の地域包括支援センターを設置し専門職の配置を
  3. ジェンダーギャップ指数が世界125位 推進条例は、遅れた現状を前に進める実効性あるものに
  4. トルコ航空の経路逸脱によって明らかになった都心ルートの危険 羽田新ルートは中止を
  5. リニア新幹線、またしても工事ストップ 外環道のような事故が起こる前に国とJRに中止を求めよ

答弁 >> 再質問 >> 再答弁 >> 再々質問 >> 再々答弁 >>

質問

ガザでのジェノサイドを許すな ガザ攻撃中止と即時停戦に向け品川区も行動を

 イスラエルの攻撃による死者は1万3千人を超え、うち5500人が子どもです。難民キャンプや病院への空爆、食料や水、電気、医療品等の供給を妨害し死の淵に追いやる封鎖など、国際人道法に違反する戦争犯罪です。

 発端となったハマスによる無差別攻撃や人質は断じて許されず、人質は即時解放すべきです。同時に、歴史的背景にイスラエルが1967年以来、ヨルダン川西岸とガザ地区を占領下に置き、住民を強制排除しながら入植を拡大。ガザ地区を封鎖し繰り返しの空爆でパレスチナ人を殺害してきたことがあります。「自衛権」を盾にガザでの大量虐殺・ジェノサイドは決して許されません。

 今、世界中でデモや集会が行われ「イスラエルはジェノサイドをやめよ」との声が広がっています。ところが日本政府は、アメリカに同調し、イスラエルの行為を「国際法違反」とせず、停戦どころか国連総会で世界121カ国賛成した「人道的休戦」求める決議に棄権しました。ロシアによるウクライナ侵略を批判しながらイスラエルの蛮行を容認するダブルスタンダードは許されません。

 岸田政権は軍拡に突き進んでいますが、軍事対軍事では平和をつくれないことは今回の事からも明らかです。ジェノサイドを止めるには停戦を求める国際世論の高まりが重要です。区としても行動すべきです。

 Q1、区長はイスラエルの行為を国際人道法違反だと思いますか、伺います。

 Q2、国に対して、イスラエルの国際法違反の無法行為に抗議し、「即時停戦」「休戦」を求めて下さい。いかがでしょうか。

 区はロシアによるウクライナ侵略に対して抗議文を送付しました。

 Q3、イスラエルのガザ攻撃中止と双方が即時停戦交渉のテーブルにつくこと、少なくとも国連決議を順守することを求める書簡をイスラエル、ハマス双方に区が送ることを求めます。いかがでしょうか。

介護保険第9期は、保険料の引き下げと品川区だけが地域に未設置の地域包括支援センターを設置し専門職の配置を医療的ケア児者の支援の拡充を

 来年4月からの第9期介護保険で保険料値上げが計画されています。

 これまで実質賃金や年金の引き下げ、消費税増税や各種保険料、窓口負担の連続値上げと暮らしを痛めつける自公政権が、日本経済を衰退させました。最低賃金の引き上げ、社会保障の充実への転換こそ必要です。

 区は、介護保険の基金は今期4億円になると説明していました。しかしR4年度決算で逆に18億円に増えました。これは65歳以上の人が払った保険料です。当然保険料引き下げで返すべきです。

 また、品川区の介護保険料の最高額は所得2,000万円以上、基準額の2.8倍で頭打ちです。品川区が23区で最も高額所得者を優遇しています。他区は所得3000万、5000万、1億とさらに多段階にし、高額所得者に応分の負担とし、低所得者の負担を軽減させています。

 Q1,@基金は最大限取り崩し、保険料引き下げに使うよう求めます。A今年度末の基金の見込み額(   円)、9期に取り崩す額(   円)と残額(   円)をお答えください。B65歳以上の高齢者の保険料を財源とする市町村特別給付のサービスを一般財源で行うよう求めます。C高額所得者に応分の負担となるよう更なる多段階化を求めます。D一般財源を使って保険料を引き下げるよう求めます。それぞれいかがでしょうか。

 次に地域包括支援センターについてです。

 地域に1か所も設置していないのは品川区だけです。今年視察した岡山市は人口70万人で16か所設置。保健師、社会福祉士、主任ケアマネの専門職の人数は133人。うち保健師は40人、品川区はわずか5人です。3職種がチームで認知症対策や地域づくり、総合相談、家族支援、困難事例、地域ニーズの掘り起こしなどに取り組み、重層的支援体制の中心的役割を果たしています。

 地域包括支援センターは、2005年に厚労省が地域包括ケアの中核として位置付け、高齢者3000〜6000人に1人ずつ3職種の専門職配置を義務付けました。

 品川区だけが、専門職がいない異常な事態を18年間も続けているのです。区長も変わり、新しい第9期、重層的支援体制の検討をしている今こそ是正すべきです。

 Q2、@品川区は、専門職が配置されていなくても、配置されている他区のよりしっかりケアができていると繰り返し述べていますが、その根拠を示してください。A第9期は地域包括支援センターを地域に設置するよう求めます。B在宅介護支援センターが代わりと言うなら、保健師、社会福祉士の専門職の配置を求めます。それぞれいかがでしょうか。

 次に、医療的ケア児者の支援についてです。

 「医療的ケア児支援法」が施行され2年。法律に沿って支援の拡充を求めます。
24時間酸素吸入が必要な子のお母さんから「来年4月から1歳半の子を保育園に預け、介護福祉士として復帰したい」と相談を受けました。区立保育園で受け入れ可能とのことですが、医療的ケア児の加点がありません。1歳児入園は厳しく、今年入れなかった子は344人。医療的ケア児は認証保育園では受け入れないため、加点が得られません。さらに、看護師が配置されていない1歳児園も、私立保育園も選択できません。医療的ケア児というだけで、いくつもの障壁があるのです。法律は、保育の拡充による家族の離職の防止を謳い、地方自治体に保育所に対する支援、必要な措置を義務付けています。

 Q3,医療的ケア児が保育園入園するにあたっての障壁をなくすために、入園指数の加点をつけること。また、1歳児園でも看護師を配置して選択できるようにすることを求めます。それぞれいかがでしょうか。
 
 医療的ケア児支援法は、「支援は、18歳に達し、または高校を卒業した後も適切な保健医療サービス及び福祉サービスを受けながら日常生活及び社会生活を営むことができるよう配慮」となっているのに、区の関係機関連絡会は今年3月に1回開催されたのみで、拡充への具体化が大変遅れています。

 特に人工呼吸器使用者は高校卒業した後の通所施設も、ショートステイもありません。高校卒業まで皆勤賞をもらうほど休まず通い続けたAさんは現在25歳。卒業後7年間、週1回、大田区の城南分園に通うのみ。週6日は家に閉じこもらざるを得ない状況が変わっていません。

 Q4、医療的ケア児者の直近の人数を伺います。18歳以下(    )と19歳以上(     )、その内人工呼吸使用者の人数も同様にお答えください。(18歳以下(      )、19歳以上(      )
人工呼吸器を利用している人を対象とする通所施設、ショートステイの整備を求めます。いかがでしょうか。

 家族から、日常生活用具の要望もあります。人工呼吸器使用者にとって手動で空気を送るアンビューバックは欠かせません。使用頻度も高く2〜3年ごとの買い替えで、価格は4〜5万円と大きな負担。また、多くの医療的ケア児者が使用している痰吸引機は、買い替えの給付費が5年ごと。しかし5年間もたないとのことです。

 Q5、日常生活用具の要望を聞く場や当事者も入った検討会の設置を求めます。アンビューバックを日常生活用具に加えること、痰吸引機の買い替えの給付費支給を3年間に短縮するよう求めます。それぞれいかがでしょうか。

ジェンダーギャップ指数が世界125位 推進条例は、遅れた現状を前に進める実効性あるものに

 ジェンダーとは「社会的・文化的に作られた性差」です。ジェンダー平等社会とは誰もが性別にかかわらず、個人の尊厳を大切にされ、自分らしく生きられるすべての人にとって希望に満ちた社会です。しかし、日本のジェンダーギャップ指数は世界146か国中125位と大変遅れています。

 品川区はジェンダー平等推進条例をつくるため「条例に盛り込むべき考え方」についてパブリックコメント実施しました。この条例が、具体的に前に進める実効あるものになるよう期待を込めて提案します。

 初めに、世界的に遅れたジェンダー平等の何が問題なのか、課題を明らかにする必要があります。

 諮問文では「性別に起因する人権侵害、固定的な役割分担意識、それに基づく社会的慣行など多くの課題が残されている」と述べています。しかし「考え方」で区が示した課題は、付属機関の女性の割合が35%で目標に届いていないことと、性的マイノリティをカミングアウトされた場合の理解促進の取り組みが必要、としかありません。

 Q1,条例を作成するにあたり、ジェンダー平等の課題を明確にすることが必要だと考えます。いかかでしょうか。区が考えるジェンダー平等における課題とは何か、具体的にお答えください。

 3点にしぼって課題を述べ、条例の考え方に盛り込むことと具体的な取り組みにつなげるよう求めます。

 1つ目の課題は、男女の賃金格差です。賃金の平等はジェンダー平等社会を築くうえで土台中の土台です。

 格差は生涯賃金で1億円と言われており、女性の賃金は正社員でも男性の7割、非正規を含めると55%にすぎません。人件費のコストカットを品川区も率先して行っています。1年雇用の会計年度任用職員は1380人で、区職員の3分の1を占めています。その8割強が女性です。時給1500円以下が4割、何年契約を更新しても賃金は上がらない。専門職のスキルが必要な業務でも専門職加算なし。区は、専門職の資格も人数も把握すらしていない。手取り月20万円にも満たない劣悪な労働実態を改善すべきです。

 さらに、介護や福祉、保育など女性が多く働くケア労働は、高度な専門性を持つ仕事でありながら、全産業平均より7万円も低い実態が放置されています。

 Q2,@ジェンダー平等推進条例の考え方に、男女の賃金格差の是正を入れるよう求めます。A非正規労働者の待遇改善へ、品川区が会計年度任用職員の定期昇給など賃金アップの仕組みをつくるよう求めます。Bまた、女性が多く働く介護や福祉、保育などケア労働の待遇改善への区独自の支援策を求めます。それぞれいかがでしょうか。

2つめに、リプロダクティブヘルス/ライツについてです。

 これは、性と生殖に関する健康と権利であり、子どもを産む・産まない、いつ何人産むかを女性が自分で決める基本的人権です。そのための情報と手段を持つ権利の保障が必要です。

 日本はこの問題でも大変遅れています。避妊法は、低用量ピルや子宮内避妊具の使用率が極めて低い。性交後72時間以内の服用で9割以上妊娠が防げる緊急避妊薬は薬局で入手できず、医療機関での価格も高額です。

 中絶について、WHOのガイドラインで「掻爬は使用しない。中絶薬と吸引法が安全」と示していますが、日本ではいまだ掻爬法が主流。中絶薬はやっと今年認可されたものの使用は一部の医療機関で普及には程遠い状態です。

 刑法の女性の自己堕胎罪、妊娠中絶の原則配偶者同意など、女性の自己決定権を認めていません。

 中絶件数は年間12万件、その内10代から20代前半が4割です。望まぬ妊娠に一人で不安を抱え誰にも相談できない。多くの女性が傷つき、人生を狂わされています。

 今回の条例の考え方に「リプロダクティブヘルス/ライツ」の項目が入りました。しかし区は、その認識を「女性の健康への支援」としか言わず、女性の権利として認めていません。

 Q3,@リプロダクティブヘルス/ライツは女性の自己決定権の保障と言われていることに対する区の認識を伺います。A緊急避妊薬を医師の処方箋なく薬局で購入できることやWHOが推奨する「安全な中絶」を進めるべきと考えますが、区の認識を伺います。Bまた、10〜20代の若者が体や心、性について無料で気軽に相談できるユースクリニックを区として設置するよう求めます。いかがでしょうか。

 3つ目に、ジェンダー平等を進めるうえで包括的性教育が決定的な役割を持っています。

 品川区は「性教育は学習指導要領に則って行っている」と答弁。指導要領では避妊や中絶、性交について教えない歯止め規定があり、世界から取り残されています。

 包括的性教育は、5歳から18歳までの子どもたちに、人間関係やジェンダーについて、性暴力とは何か、性的同意とは何か、どうすると妊娠するのか、避妊の方法など、多岐にわたり、科学的に人間の心と体について権利として教えます。

 Q4,区の性教育を国際セクシャリティ教育ガイダンスに則った包括的性教育に切り替え、条例にも位置付けるよう求めます。区立中学校1校で行った産婦人科医の外部講師による性教育を、区教育委員会として全校に実施を呼びかけるよう求めます。それぞれいかがでしょうか。

トルコ航空の経路逸脱によって明らかになった都心ルートの危険 羽田新ルートは中止を

 9月22日夜、羽田空港発のトルコ航空機が離陸直後にルートを外れる事態が発生。品川区を通過後、東京タワーに接近した航空機に対し、管制官は「障害物、障害物、障害物、急上昇せよ」と2回繰り返し、危険性を訴えました。

 11月10日の国交省レクの場で、元JAL機長の杉江弘氏は「43年間の飛行経験上、『障害物があるから急上昇せよ』との指示は一度もなかった」「これは重大インシデントではないか」と追及。国は「通常運行」と強弁しました。
また杉江氏は、189名死亡した2018年インドネシア、157名死亡の2019年エチオピア、昨年末マウイ島での着水事故など、近年事故が頻発していると指摘し、「都心でこのような事故が発生したら大惨事との認識はあるのか」との質問に、国は「事故はゼロではない」と認めました。

 Q1,トルコ航空の経路逸脱により都心ルートの危険性が明らかになった以上、羽田新ルートは中止すべきです。いかがでしょうか。

 固定化回避検討会の質問に、国が「AC滑走路へ北から侵入する滑走路の使い方の前提は変えていない。」と答弁。結局、品川の真上を必ず飛ぶことになるのです。

 Q2,「固定化回避検討」では、区民の安全は守れません。区長は、国に新ルートの撤回を求めるべきです。いかがでしょうか。

リニア新幹線、またしても工事ストップ 外環道のような事故が起こる前に国とJRに中止を求めよ

 リニア新幹線の工事が5月に再開し、わずか2カ月で再びストップ。再開は春以降。JR東海はマシンの故障を繰り返しているのは、大深度の固い地盤が原因で想定外と述べました。10月27日の共産党の国交省レクでも国交省が、「掘ってみないと1m先は分からない。ボーリング調査ですべてわかるわけではない」と述べました。当初JR東海は「外環道の陥没事故は特殊な地盤とずさんな管理が原因。リニアは特殊な地盤ではなく管理もきちんとするので事故は起こさない」と説明しました。

 Q1,@「掘ってみなければわからない」とは、これまでの説明と矛盾するのではないか。A調布市と同様の事故が品川区でも起こり得るという事ではないのか。B2度も工事ストップしているのに区はなぜJRに説明を求めないのか。C教室型説明会を開くようJR東海に求めて下さい。それぞれお答えください。

 外環道の陥没空洞事故は、220mにわたる住民をすべて立ち退かせ、更地にして地盤強化の工事を8月から開始したが、2カ月で問題を起こし、ここでも工事がストップ。品川区の担当課長は、リニア工事の教訓とした外環道の陥没・空洞事故の地盤補修工事に対して把握しておらず、これから把握すると答弁。

 Q2,@外環道の地盤補修はどんな工事か説明を求めます。A外環道の事故の何を教訓として生かすべきと考えているか。伺います。

 Q3,改めて、環境破壊、大量の残土の盛土による2次災害の危険、大量の電力消費、巨大地震の対策なし、巨額の税金投入、技術の未確立と問題だらけのリニア新幹線は中止するようJR東海と国に求めて下さい。いかがでしょうか。

答弁

森澤区長

  鈴木ひろ子議員の一般質問にお答えします。私からは、(仮称)ジェンダー平等を推進するための条例に関するご質問のうち、ジェンダー平等に関する課題についてお答えします。世界経済フォーラムの発表するジェンダーギャップ指数では、日本はG7の中で最下位であるばかりか、年々その順位が下がり続け、世界から大きく後れを取っている状況であり、社会のあらゆる場面におけるジェンダーギャップの是正が大きな問題であると認識しています。そういった中で、検討委員会でのご意見などから、社会や日常生活におけるジェンダーギャップの課題解決に向け、固定的な性別役割分担意識の解消や女性のエンパワーメントなどを条例に盛り込むべき考え方として検討をしております。

総務部長

    私からは、(仮称)ジェンダー平等を推進するための条例に関するご質問のうち、賃金などについてと、イスラエル・パレスチナ情勢に関するご質問にお答えいたします。

 初めに、男女の賃金格差ですが、固定的な性別役割分担意識の解消など、条例に盛り込むべき考え方 を通して、啓発・解消に取り組んでいく予定です。また、会計年度任用職員の報酬についてですが、定期昇給制度を設ける考えはございませんが、令和2年度より期末手当が支給されているほか、本年の地方自治法改正により、令和6年度からは勤勉手当の支給も可能となりますので、この間、着実に処遇改善が図られているものと認識しております。介護福祉職員および保育士の処遇改善についてですが、介護福祉職員の給与の原資は介護報酬で賄われるため、一義的には国の審議会等で議論されるべきものであり、また、保育士については保育園運営費の区独自加算や各種補助金の支給などの支援を行っております。  

 次に、リプロダクティブヘルス・ライツについてですが、女性は妊娠・出産をする可能性があり、ライフサイクルを通じて男性とは異なる健康上の問題に直面するため、こうした問題の重要性について、男性を含め広く社会全体の認識を高めるための理念と考えております。緊急避妊薬を処方すべきかの判断は、過去の月経などの情報を的確に聴取し判断する必要があることから、対面での処方が必要と捉えています。また、人工妊娠中絶の手術方法に関しては、母体保護法に基づき都道府県医師会が指定した指定医師が適切に判断し行うものと認識しております。若者向けのユースクリニックにつきましては、既に東京都のとうきょう若者ヘルスサポート(わかさぽ)で無料相談を行っていることから、その状況を見守ってまいります。

 次に、性教育についてですが、各学校では、学習指導要領に基づき性に関する指導を行っております。 今年度より、生命の安全教育を全校で実施しており、子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう指導しております。引き続き国の方針に基づいた指導を適切に行ってまいります。また、区立学校への産婦人科医等の外部講師派遣についてですが、これまでも助産師や産婦人科医を講師に招いた授業を実施している学校があり、理解をより深めることができたと報告を受けております。学校が児童・生徒の状況に応じて実施を希望する場合は、教育委員会としても支援してまいります。

 次に、イスラエル・パレスチナ情勢に関するご質問にお答えします。パレスチナ自治区ガザの情勢については、人道的な観点から憂慮すべき状況だと認識しております。国連安全保障理事会においては、緊急かつ人道的な一時休止を求める決議案が日本をはじめとする12か国の賛成により今月15日に採択されております。区といたしましては、日本赤十字社のイスラエル・ガザ人道危機救援金について受付を行っているところです。現在、国において様々な対応を行っているところですので、今後も状況を注視してまいります。

福祉部長

 私からは、福祉に関するご質問についてお答えします。まず、第9期介護保険事業計画における介護保険料についてですが、令和4年度末の介護給付費等準備基金の残高は18億円で、今年度は第8期の最終年度となり、年度末に基金の残高がある場合は、次期計画期間において準備基金を取り崩し、保険料基準額の上昇の抑制を図ることになります。現在基金から充当する額を含め、保険料基準額等について検討中です。また、第1号被保険者の保険料を財源として、区が独自に実施している市町村特別給付のサービスについては、今後も適切な提供に努めてまいります。さらに、保険料の多段階化についても、国の例に倣い適切な設定を検討してまいります。なお、保険料の引下げに制度上想定されない区の一般財源を充てることは、費用負担の公平性を損なうおそれがあるものと考えられ、国は適当でないとしているところです。

 次に、地域包括支援センターの設置についてですが、区では高齢者福祉課を直営の統括型地域包括支 援センターに位置づけ、地域の高齢者を支えるために20か所の在宅介護支援センターをサブセンターと して設置し、機能分担をしております。保健師等の専門職は、区の実情に応じた配置をしており、在宅介護支援センターが開催する地区ケア会議では、ケアマネジャーのほか、介護サービス提供事業所や区の介護・福祉・保健関係機関の担当者が支援を困難と感じているケースや支援のための資源、環境整備が必要なケースなどの個別課題の解決に向けた検討をするなど、よりよいサービス提供に努め、地域包括支援センターの役割を果たしております。

 次に、医療的ケア児者の支援についてお答えします。まず、医療的ケア児の保育園入園についてですが、ほかのお子さんと同じようにお預かりできるよう体制を整えてきております。今後も安全・確実にお預かりすることを第一に体制整備に取り組んでまいります。

 次に、医療的ケアの人数についてですが、令和5年2月末現在で、重症心身障害児者等在宅レスパイ ト事業および障害児支援等の利用者のうち、医療的ケアを要する人数は、18歳以下は30人、19歳以上は4人です。また、現時点では、在宅の人工呼吸器使用者の人数は、18歳以下は15人、19歳以上は10人です。いずれも区として把握している人数となります。

 次に、人工呼吸器を使用している方の通所施設やショートステイについてです。通所施設や医療ショ ートステイ事業のご利用に当たりましては、利用者の健康状態や施設・病院側の状況等により異なるた め、個別にご相談をお受けしております。両事業とも、現在人工呼吸器を使用される方のご利用はなく、 課題として認識しておりますが、今後も個別の健康状態等を踏まえた医療的な支援方法を確認し、施設・病院と相談してまいります。

 次に、日常生活用具についてですが、毎年実施しております日常生活用具等検討会で、当事者や障害 者相談員の声を聞きながら、品目を検討の上決めております。また、耐用年数につきましては、国の基準に準じて定めております。ただし、耐用年数以内であっても、著しく破損した場合、修理不可能な場合につきましては、実情に応じて再支給を行っております。今後も当事者の声をお聞きしながら検討してまいります。

都市環境部長

  私からは、羽田新飛行ルートについてお答えいたします。初めに、トルコ航空機についてですが、国からは同航空会社に対し、原因究明と再発防止策の策定を指示し、トルコ当局に対し、再発防止のため適切な指導を行うよう要請したとのことです。区におきましても、早急な原因究明と再発防止に向けた取組を国に求めました。今後も国に対し、より一層安全な運行を行うよう求めてまいります。

 次に、固定化回避の取組は、現在国により検討が行われているところです。区といたしましては、現在取りまとめ中の区民アンケートの結果を踏まえながら、固定化回避を含む区民負担の軽減につながる取組の実施を国に働きかけてまいります。

都市整備推進担当部長

  私からは、リニア中央新幹線についてお答えいたします。初めに、リニア中央新幹線は、JR東海が国土交通大臣から認可を受け、JR東海の責任の下に実施されている事業であります。国の発言について区は承知しておりませんが、現在区内で実施中の調査掘進は、外環道での陥没事故を踏まえ、施工管理の一層の強化を図るため実施されていると認識しております。区は、JR東海から今回の事象が公表された後、発生原因や今後の対応方法等について説明を受けております。また、調査掘進完了後に、今回の事象への対応も含めて、調査掘進の結果などを取りまとめた上で、計画路線周辺にお住まいの皆様へ説明すると聞いております。なお、今回の事象に関しましては、工事事務所などで個別に対応すると聞いております。

 次に、外環道の地盤補修工事についてですが、地盤改良により元の地盤強度に戻すことを目的に実施 していると認識しております。区としましては、引き続き必要な安全対策を確実に行い、区民の不安払 拭に向けて丁寧に取り組むようJR東海に求めてまいります。

再質問

鈴木ひろ子議員

 再質問させていただきます。 ガザの問題です。毎日、民間人、子どもの命が奪われているのに何もしない。沈黙イコール容認です。ジェノサイドを許すことになると思いますが、いかがでしょうか。品川区がロシアには抗議をしました。なぜイスラエルにはしないのか伺います。介護保険料についてです。品川区は23区で最もお金持ちに対して安い保険料になっています。12年間同じです。さらなる多段階化は検討しなかったのか伺います。地域包括支援センターは、区が何と言おうと、地域に保健師も社会福祉士もいないんです。多職種のチームでの支援ができない。現場からも、医療職を配置してほしいと声が上がっています。9期も、これからも、品川区だけつくらないまま行くのか伺います。医療的ケア児は保育園に入れないことを聞きました。加点もつけない、1歳児園は選択できないというのは障害児差別に当たるのではないか伺います。ジェンダーです。区長はジェンダーの課題解決に向けと言われました。その課題が今の答弁でも明らかになりません。課題を何だと考えているのか具体的に聞きましたので、お答えください。リプロでは、自己決定権についての認識についての答弁がありません。これもお答えください。羽田新ルートについてです。トルコ航空機の経路逸脱は、あわや大惨事と、こういうことになりかねない問題です。これを危険とは考えないのか伺います。リニアです。国交省が地盤は掘ってみないと分からないと言ったんです。私はこれを国交省で直接聞きました。これまでのリニアは特殊な地盤じゃないから安全だと説明してきたことと、話が違うでしょうと言っているんです。これをどう説明するのかお聞きしたい。 また、外環道の何を教訓にしたのか伺いました。お答えください。

再答弁

総務部長

  私からは、鈴木ひろ子議員の再質問にお答えをいたします。まず、イスラエル・パレスチナ情勢でございますけれども、先ほどご答弁いたしましたとおり、国連の安全保障理事会において、日本をはじめとする12か国の賛成によりまして決議案が採択されておりますので、国においてそういう取組を進めておりますので、今後も状況を注視してまいりたい、そのように答弁をさせていただいたものでございます。それから、ジェンダーギャップの関係でございますけれども、課題といたしましては、先ほど区長がお答えをさせていただいたとおり、社会のあらゆる場面でのジェンダーギャップが生じていること、それから、固定的性別役割分担意識ですとか、様々な問題がありますので、検討委員会でのご意見を伺いながら今議論を進めているというところでございます。その中でリプロダクティブヘルス・アンド・ライツのお話でございますが、先ほどご答弁いたしましたとおり、広く男性も含めてこの考え方を共有していくことが大切だと、そのように考えている次第でございます。

福祉部長

  私からは、鈴木ひろ子議員の再質問にお答えいたします。初めに、介護保険料に関してでございます。先ほど答弁もいたしましたとおり、現在、厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会において、多段階化の検討も進めており、9段階化を細分化し、第13段階化で設けるということの検討を進めておりますので、その状況を注視して、区としても検討を進めているところでございます。

 続きまして、地域包括支援センターについてお答え申し上げます。地域包括支援センターにつきまし ては、私ども、第9期におきましては今推進委員会での検討の最中でございますが、現状のとおり、直営での高齢者福祉課の総括的な地域包括支援センター、そしてサブセンターも区内全域に20か所設置し ておりますので、この体制に応じて引き続き高齢者の支援を進めていきたいというふうに考えておりま す。

子ども未来部長 

  私からは、医療的ケア児に関わる再質問についてお答えいたします。まず保育園でお預かりする際に、医療的ケアが必要でない重度な疾病を持つお子さんもたくさんいらっしゃるというところがございます。そうした中で、特別支援審査会におきまして、発達上集団保育が望ましいと判断される場合におきましては、そういった方々を含めてそういったお子様には加点をしているという対応をしている状況でございます。また、お子様の状況にもよりますけれども、お預かりする際に、そうした方の場合、下の年のクラスでお預かりすることも間々あるといったところもございます。そうしたところから、0歳児園からでのお預かりというところを中心に図っているものでございます。いずれにいたしましても、安全に確実にお子様をお預かりすることを第一に今後も体制を整えてまいりたいと考えてございます。

都市環境部長 

  私からは、羽田新飛行ルートについて、トルコ航空機についてお答え をいたします。まずは国からの説明ですけれども、航空会社からの報告で、着陸後、自動操縦への切替え操作を適切に行っていなかったことが原因との報告を受けていること、それからまた、本件については、他の航空 機や地上物件に安全上の問題はなかったものの、問題意識を持っているということでございます。区と いたしましても、こうした事例が二度と起こらないよう、再発防止や安全対策の徹底について、引き続 き国に強く求めてまいります。

都市整備推進担当部長

  私からは、リニアに関する再質問にお答えいたします。先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、国の発言につきましては区のほうでは承知しておりませんのでお答えできません。現在区内で実施中の調査掘進は、外環道での陥没事故を踏まえて、施工管理の一層の強化を図るため実施されているものと認識しております。区としましては、引き続き必要な安全対策を確実に行って、 区民の不安払拭に向けて丁寧に取り組むようJR東海に求めてまいります。

再々質問

鈴木ひろ子議員

  再々質問をさせていただきます。ガザの問題は世論が大事なんです。区長として声を上げましょうと言っています。病院まで次々と爆撃をされて、まさに大量虐殺です。区長は、区としてできることがあるのに何もしないで、ただ注視する、子どもたちが殺されるのを見ている、これでいいのかが問われています。区議会としても決議を検討しています。区長、ぜひ一緒に声を上げましょう。いかがでしょうか。介護保険です。制度が始まってから介護保険料は値上がり続けて約2倍です。高過ぎるんです。でも、高額所得者は所得に応じた保険料にはなっていません。これは不公平です。高額所得者に応分の負担は必要だと考えているのか伺います。地域包括は、区長が替わった今がいい機会です。在支に保健師も社会福祉士もいないんです。これを配置すれば地域包括になるんです。ぜひ3職種を配置して、区民への支援を充実していただきたい。いかがでしょうか。ジェンダーです。やはり課題が明確になりません。私の質問では、男女の賃金格差、リプロ、そして包括的性教育を課題として挙げました。この3つは区として課題と捉えているのか伺います。そして、リプロでは自己決定権の認識を伺いました。このところの答弁がありません。これを改めて答えてください。羽田です。再発防止、安全対策を求めたということは、危険だということですよね。それであれば、 品川の上空を飛ぶのはやめるよう求めてください。いかがでしょうか。リニアは、質問でも述べたように、問題だらけです。その上に大深度地下のトンネル工事はどこでも トラブル続きでストップしています。JR東海は説明会を求めても拒否する不誠実な態度です。これを強行して民家の真下に来たとき、調布のような陥没事故も起きないとは言えない状況です。事故が起こる前に、リニア新幹線の中止を求めていただきたい。改めて伺います。いかがでしょうか。

再々答弁

総務部長

  再々質問にお答えをいたします。 まず、ガザについてでございますが、先ほどお答えをいたしましたとおり、日本をはじめとする12か国の賛成により国連安全保障理事会において決議が採択をされているということでございますので、先ほどもお答えをいたしましているとおり、国において様々な対応を行っているところですので、今後も状況を注視してまいります。区といたしましては、日本赤十字社の救援金としての受付を行っているところでございます。

 続いて、ジェンダー平等に関する再々質問でございますけれども、こちらも先ほど来お答えをしてお りますとおり、社会のあらゆる場面におけるジェンダーギャップの是正が問題であるというふうに考え ております。この日常生活におけるもの、それから経済問題ですとか社会問題、そういう意識を持って ございます。その中で固定的な性別役割分担意識の解消などについて今議論を進めているところでござ います。リプロダクティブヘルス・アンド・ライツにつきましても、同様に今議論を進めているところでございまして、この女性特有の健康上の問題に関する重要性について、男性を含め、広く社会全体で認識を高めるための理念と、このように考えているところでございます。

福祉部長

  私からは、鈴木ひろ子議員の再々質問にお答えします。まず、介護保険料の中の多段階化につきましては、先ほどご説明申し上げましたとおり、国の審議会におきましても、これからの介護給付費の増加を見据え、1号被保険者間での所得再分配機能を強化し、低所得者の保険料上昇を抑制する必要があるということが示されているところでございます。区におきましても、国の例に倣い、適切な設定を検討しているところでございます。続きまして、地域包括支援センターの専門職の配置でございます。専門職につきましては、厚生労働 省令で定められている基準において、原則としてという配置を示しています。原則の中でございますけれども、高齢者福祉課に専門職を配置しておりまして、地域のサブセンターと連携いたしまして、柔軟な職員配置、実情に応じた配置の中で支援を進めてきているところでございます。

都市環境部長

  私からは、羽田新ルートについてお答えいたします。まず、区が国に求めていくことについてですけれども、まず現在は、区の求めにより、国は固定化回避検討会において検討が行われている最中であるというところ、それから、アンケートについて現在取りまとめを行っているといった状況を踏まえまして、区といたしましては、固定化回避検討会については、国に対し早急な検討結果を示していただくこと、それから、アンケートの結果を取りまとめた上で、国に対し、区民負担の軽減につながる取組の実施を働きかけていくと、そういった考えでございます。

総務部長

  私からは、リニアに関する再々質問についてお答えいたします。リニア中央新幹線の整備は、工事の安全対策も含めて、JR東海の責任の下で実施されているものでございます。区としましては、引き続き必要な安全対策を確実に行い、区民の不安払拭に向けて丁寧に取り組むよう事業者に求めてまいります。

ページトップへ

前のページへ戻る           日本共産党品川区議団TOPへ