日本共産党品川区議団は12月5日、森沢区長に2024年度予算要望書を提出しました。
要望書は、企業の利益のためでなく住民福祉の増進との使命を果たす区政が必要だと述べ、区内各分野の団体との懇談等で出された597項目を要望しています。
提出の際の懇談では、地域包括センターなど介護、障害者福祉、パブコメ時の説明会、ジェンダー平等条例、庁舎跡地や再開発、羽田新ルートアンケート結果の議会や区民への説明等について、要望と意見交換が行われました。
区長の他、2名の副区長、企画部長も同席しました。
2024年度 予算要望書
2023年12月5日 日本共産党品川区議団
はじめに
終わりの見えない物価高騰は生活のあらゆる面に及び、暮らしの悲鳴があがっています。歴代自公政権の下で、日本は先進国の中で唯一、賃金は上がらず経済成長が止まった国となりました。いわゆる「失われた30年」で暮らしの困難が続いているところに、新型コロナに続く物価高騰が襲い、区民生活はとりわけ苦しく深刻な打撃を受けています。
自公政治はこれまで、社会保障の連続改悪と負担増、消費税の度重なる増税、教育への公的支出の抑制・削減、非正規雇用を増やすなど雇用の破壊。一方で、大企業・富裕層への減税と、軍事費増額を進めてきました。区民の苦しみの根本には、自民・公明による財界の目先の利益を最優先する政治の歪みがあるのです。
さらに品川区も、こうした国の政治姿勢を長年にわたり追随。施設整備率や地域包括支援センターの未設置など高齢者・障害者福祉施策を23区最低レベルに抑制する一方、開発企業の利益のための超高層再開発は突出した税金投入額など23区トップで推進。また、行革の名の下、すまいるスクールや給食調理、図書館、学校用務など民間委託も熱心に進めてきました。
森澤区長は、こうした前濱野区政の継承・発展を掲げ昨年末に就任。学校給食の無償化やおむつ宅配事業の実施など子育て支援の前進は評価するものです。しかし、区庁舎跡地のPFIによる活用検討、区立保育園の削減方針に踏み込み、超高層再開発は更に推進・拡大など、「企業利益のための区政」を変えるどころか、一層加速させています。区民の暮らしを脅かす軍拡や消費税増税、原発や羽田新ルート・リニア新幹線を進める国に、自治体としての意見を述べようともいたしません。これでは区民の暮らしと営業は守れません。
今求められているのは、経済停滞と暮らしの困難を生み出してきた国の政治の歪みを地方からただしていく区政、国の悪政の防波堤となって区民の暮らしと営業を守る区政です。企業利益のために動く区政ではなく、「住民福祉の増進」との地方公共団体の使命を果たす。その立場に立った施策の実施が必要です。
以上の立場から、来年度予算に反映して頂くよう、以下597項目を要望いた します。