27日に開かれた議会運営委員会は3月3日の本会議で「KSD汚職、『機密費』問題の真相究明を求める意見書(仮称)」を議決することで一致しました。
日本共産党は意見書案文を議会運営委員会に示し共同提案を呼びかけました。自民党からは「案文には賛同しかねるところはあるが、提出することには賛成」と発言、各党も賛同し文案を調整した上で、提出することとしました。
日本共産党区議団が各党に示した意見書案は次のとおりです。
KSD(中小企業経営者福祉事業団)汚職と「機密費」の二つの事件は、国民の政治不信を広げています。
KSD事件は、小山孝雄前参議員がKSDの立場に立って質問を行い、数千万円のワイロをもらったことが発端となった汚職事件ですが、村上参議員や額賀衆議員なども疑いがもたれています。今回の事件は、個々の政治家だけではなく、自民党本部に中小企業者の掛け金の一部が党費として十数億円も入ったとされる前代未聞の内容です。
しかも、KSDは、政治献金が禁止されている公益法人であるにもかかわらず、KSD豊明会というトンネル団体をつくって、自民党に献金をしていました。中小零細企業者の間では「労災に備え共済制度に入ったのにいつのまにか自民党員にされていた」と怒りが広がっています。真相を明らかにすることが、国民の強い願いです。
「機密費」の問題は、松尾前要人外国訪問支援室長が公金を長期にわたり私的に流用したという重大な犯罪です。さらに問題なのは、この「機密費」を、「国会対策費に使っていた」「国会議員が海外に行くときの餞別代として支出した」と歴代の官房長官が証言していることです。国民が納めた税金が党利党略的に使われてきたことは明らかです。外交機密費と官房機密費の70億円以上の税金を使いながら、領収書も不用、監査もなしというのですから、国民の怒りが広がるのは当然です。
国民の真相究明の声に答えて、国会での関係者の証人喚問の実施など、KSD汚職、「機密費」問題の真相究明、再発防止の為の有効な措置を早期に講じるよう求めます。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成13年 月 日
品川区議会議長名