2004.06.28 鈴木 ひろ子 区議
一般質問項目
日本共産党区議団を代表して一般質問を行います。
まず初めに「すまいるスクールを子ども達にとって楽しい居場所」にについて質問します。
品川区は今年4月から学童保育事業をすまいるスクールに移行、2005年度末には40年あまりの歴史ある学童保育クラブを全廃する方針です。共産党は、「共働きやひとり親家庭など昼間家に親がいない子どもが毎日通う学童保育は、親が安心して働くためになくてはならない事業であり、全ての子どもが対象で行きたいときにいくすまいるスクールは、学童保育の代わりにならない。学童保育事業を存続させるべき」と主張してきました。
共産党区議団は、5月末から6月初め、学童保育が移行したすまいるスクール6カ所を調査しました。さまざまな条件の中、現場では職員が精一杯頑張っている様子が伝わってきました。しかし、職員の頑張りだけでは解決しない現状があります。
学童保育が移行した段階で、改善すべきと思われる3つの問題について質問します。
1点目は、学童保育の対象である留守家庭児童の把握がされていない問題です。
区は学童保育事業をすまいるスクールに移行するに当たり、配慮すべきことは「留守家庭児童の把握だ」と繰り返し答弁しました。しかし実態はどうでしょう。指導員は「親が仕事で家にいないかどうかは把握をしていない。申し込み用紙には親の就労の項目があるが用紙を見なければわからない」とのことでした。その用紙も就労の有無を○印をつけるだけで、どんな仕事を何時から何時までしているのかわかりません。
保護者からは「子どもがつまらないと言って行きたがらない。家に一人で置いておくのは心配で、結局習い事や塾で埋めてしまう」など、早くもこういった声が届いています。親が安心して働くためには、ひとりひとりの子どもの性格、家庭状況などが把握され、子どもが元気に通えるための配慮が必要です。しかし専任指導員ひとりでは限界があります。
すまいるスクールでは、多いところでは日々120人が利用しています。しかも登録人数は250〜260名ですから来る子どもが毎日変わります。指導員は子どもたちの状況をまで把握するのはかなり大変と言います。厚労省の外郭団体「子ども未来財団」の今年3月の報告書では、学童保育の適正規模について「指導員が指導上望ましいとする規模は、ほぼ30人」としています。区の教育委員会も、学校生活の生活集団の規模として「40人が適切」と説明してきました。すまいるスクールでも一人の指導員が把握できる適正規模を定めるべきではないでしょうか。
質問します。
2点目は、すまいるスクールの施設設備の大きな格差の問題です。
三ツ木すまいるは、専用室が1部屋のみでその半分は事務室になっています。あとは学年の部屋、家庭科室、図書館との兼用です。子どもたちの利用は1日平均74人ですが、専用室の一人当たりの面積は約0.5u。厚生労働省は、すまいるスクールのような「全児童を対象とした事業のなかで学童保育事業を行う場合、専用室の広さは一人当たり1.65uを確保すること」との基本的な考え方を示していますが、その約1/3しか確保されていないという劣悪な状況です。一方、原すまいる専用室は4室です。1日約116人の利用で1人当たり2.2uと三ツ木すまいるの約5倍です。畳の部屋も10畳が2部屋あり具合の悪くなった子が休むベッドもありました。校庭、体育館も十分に使え、参加人数は多くても子どもたちはのびのびと遊んでいました。
浜川すまいるは3階にあります。真下に教室があり、階段から声が響いてしまうため、授業が終わるまで静かにするよう気を使わざるを得ません。校庭は2つのサッカーチームが週4日、4〜6時まで使うため、丸々使えるのは週一回しかありません。すまいるスクールによって専用室の広さ、校庭や体育館の使用可能時間など大きな差があることがわかりました。
質問します
3点目は、水分補給とおやつについてです。
暑い夏がやってきます。水分補給は不可欠です。子ども達は、水道の水を飲んでいましたが、麦茶を用意できないでしょうか。特に夏休み、いつでも自由に水分補給できるような対応ができないでしょうか。
「夏休みまでにおやつを何とか出るようにしてほしい」たくさんのお母さんから切実な声が寄せられています。「お腹をすかして帰るので、夕食まで我慢できず好きなものを食べてしまう。結局夕食が十分食べられない。規則正しく3食しっかり食べるためにもおやつが必要」と言います。指導員は「おやつの時間は全員が一度集まるので、子どもの気分転換になる。仲間作りも広がる」と話します。心身ともに健康に過ごすためにおやつの提供を考えていただきたい。
質問します
以上