2005.09.21 なかつか 亮 区議
一般質問項目
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日本共産党品川区議団を代表し、一般質問を行います。
まず初めは、大崎小中一貫校の太陽を奪う東五反田再開発は見直しをについてです。
全国で初めてとなる大崎小中一貫校は、来年の4月開校します。日本共産党は、小中一貫教育について、詰め込み、前倒しの競争教育を加速させ、いじめや不登校の増大など、取り返しのつかない事態を招きかねないと強く指摘、見直しを求めてきましたが、今回は近隣の大規模再開発による大崎小中一貫校の教育環境に絞り、質問いたします。
第1点目は、学校への太陽が著しく奪われる問題です。私は、日影図(冬至)に基づき、日影予測を行いました。学校西側は東五反田二丁目第2地区、学校から20メートル離れた場所に153メートル、約700戸の超高層マンションが建設されます。周辺には80メートル高層オフィスビルなど合計4棟が建設され、学校は午後1時過ぎから日影となります。さらに、学校南側は工事中の大崎駅東口第3地区開発が進められ、100メートル級超高層ビル2棟建設、これにより12時過ぎからは校庭が、1時半過ぎごろからは校舎が日影となります。学校東側は4年前に完成した110メートル、30階のオーバルコート、朝9時にはグラウンドがすっぽり日影に、午前10時からは約2時間もの間、校舎が日影になります。
若月教育長は、この場所に一貫校を建設する理由について、周辺地域が大規模集合住宅建設の進む再開発地域であることを述べ、教育都市品川のシンボルとまで持ち上げました。しかし、実際の姿は3方向を再開発に囲まれ、太陽の光は著しく奪われる学校となります。
ことし6月5日、文教委員会、我が党は再開発による一貫校への日影の影響を質問、しかし、教育委員会はこれから調整を行うと答えるのみ、日影図すら示しませんでした。一体学校への日影をどう考えているのでしょうか。なぜ一貫校が日影になるのに、その日影時間を明らかにできないのでしょうか。
これまで品川区は、学校改築の際、太陽の光をできるだけ多く取り入れる形をめざすなど、日照を大切にしてきました。その1つを紹介いたします。
小山台小学校の改築では、近隣の日照配慮から、あえて校舎は南側に寄せました。その分学校の日照確保は校舎の高さを体育館の地下化によって低くし、さらに校舎の形を階段状にすることで工夫してきました。品川区は、学校改築のときにはすべてにおいて日照を重視しながら、なぜこの一貫校だけは日照を無視するのでしょうか。
文部科学省の小学校質整備指針でも、学校への日照確保を随所に明記しております。普通教室については、日照、採光、通風など良好な環境条件の確保に十分注意し、計画することとし、そのほかの施設も日照確保を明記、学校に太陽の光が必要だということは明らかです。
第2点目は、ビル風についてです。周辺の再開発によってビル風が複合的に重なり合い、突風になりやしないでしょうか。登下校や校庭での体育の時間、昼休みのときなど子どもが吹き飛ばされ、けがや事故が起きるのでは、運動会のテントは大丈夫か、大変心配です。どのような調査、対策を行っているのでしょうか。
私は、なぜ品川区は学校の隣に153メートル超高層マンションを建設するのか、子どもたちから太陽の光を奪うのか、理解できません。都市計画というならば、学校への日照を確保すべきであります。子どもたちの一教育環境を悪化させる東五反田再開発は見直すべきだと思います。
この質問の最後に、学校の日照など教育環境を守る条例の整備を提案します。
近年、学校の日照を守る運動が都市部で広がっております。
渋谷区では、住友不動産が千駄ヶ谷小学校を幼稚園のすぐ近くに34階超高層マンションを計画、これを聞いた保護者は驚き、子どもたちから太陽と青空を奪うなと大きな運動が始まりました。渋谷区の小P連、中P連はそれぞれ学校に日影等の影響を及ぼす建築物を制限する条例を制定していただきたいと決議し、署名運動を開始、1万筆を超える署名が渋谷区と東京都に提出されました。渋谷区議会では賛成多数で可決、都議会では自民党、民主党、共産党の都議らが紹介議員となりました。
千代田区では、千代田区建設計画の早期周知に関する条例を制定、学校などの教育施設に影響を及ぼす建設計画について、周辺住民や学校、そして保護者らに資料を早期に提出する規定を明記、また、区長の責務として、建築主に対し、地域住民や学校関係者の意見を伝えることも定めました。
品川区もこうした条例改正の動きを学び、学校など教育施設への日照確保を盛り込んだ条例を整備すべきだと思います。
そこで伺います。
続いて、都南病院跡地にはだれもが入れる特養ホームや老健施設をについて質問いたします。
まず、この問題に入る前に、ことし6月の国会で自民、公明、民主党が強行した介護保険の改悪について一言述べます。
来月10月から特養ホームや老健施設などの施設利用者は、食事代、居住費が全額自己負担となり、区内では4,600人が負担増となります。品川区として利用者の実態や負担増による影響を把握し、国の低所得者対策を利用してもなお困難な利用者に対しては、区独自の減免制度を創設するなど、速やかな対応が必要です。住民に最も身近な自治体として緊急に求められていることを初めに指摘し、質問に入ります。
品川区は、ことしの秋にも都南病院跡地の利用を決定すると説明します。政府はことし4月から施設の補助金制度を交付金制度に変更、これにより国の負担を大幅に削減させ、施設整備の縮小方向を発表しました。今こそ品川区は、都南病院跡地にだれもが入れる特養ホームや老健施設、グループホームなど増設計画を立てるべきだと思います。特養ホームの入居を待っている区民の実態は深刻です。
84歳のAさん、大腿骨の骨折で入院した直後、病院から言われた一言は「転院先を探してください」です。その後、治療が終わっても転院しない場合は1日2万3,000円の差額ベッド代を払うように、おむつ、寝間着リース代として10万円かかりますと言われ、家族は驚きました。病院での支払い合計は1ヶ月85万円、家族は愕然としました。仕方なく老人病院に転院しましたが、そこでの費用は月40万円、家族は「いつまでも払い続けられる金額ではありません」と話します。安心して入れる特養ホームを家族も本人も待ち望んでおります。
80歳のKさん、現在要介護3、4年半もの間、奥さんと同じ特養ホームに入りたいと願い、老健施設を3ヶ月ごとに転々とする生活を続けながら、特養ホームの入所を申し込み続けています。しかし、区の担当者からは、80歳では若い、要介護4以上でなければ無理だと言われました。何十年もー緒に暮らしてきた奥さんに会いたいと思っても、年に1回しか会えない生活です。
特養ホームの待機者は約700名、この中には今紹介したAさんやKさんのような方も少なくありません。戦中戦後の苦労を乗り越え、今日の日本をつくってきた高齢者の方がなぜ今の時間を人間らしく過ごすことができないのでしょうか。
そこで伺います。
こんな事態を一刻も早く解消しようと考えるのが行政の責任ではないでしょうか。品川区のご見解を何います。
都南病院跡地利用について、ことし6月の第2回定例会にて自民党議員よりケアハウスの建設を求める質問があり、品川区は質問の趣旨に沿って検討しますと答弁しました。しかし、ケアハウスとは1つは入居金950万円、月11万円から15万円の食事つき老人ホーム、もう1つは月25万円から30万円の有料老人ホーム、これではとてもお金がある人でなければ入れません。
ことしの第1回定例会において、町会や高齢者クラブなどの協力もあり、取り組まれた都南病院跡地に特養ホームをの請願は6,500名の署名が添えられました。署名にはだれもが入れる特養ホームをつくってほしいとの切実な願いが込められております。こうした願いを品川区はどのように受けとめているのでしょうか、質問します。
最後に、アスベスト対策は撤去費用の補助、健康診断の無料化について質問します。
アスベストによる健康被害が報道される中、政府は重い腰を上げ、その対策に乗り出しました。しかし、肝心の完全禁止は2008年まで先送りのままです。その理由は、昨年10月の時点で国内14社にアスベスト製品の大量在庫があるからです。国民の命を犠牲にしてでも企業の利益のために規制をおくらせることは絶対に許されません。
厚生労働省は、ヨーロッパ、アメリカの取り組みと比べるととりわけ遅かったことはないと釈明しましたが、事実は反対です。1980年代には既にヨーロッパ諸国で20か国以上が相次いで全面使用禁止、アメリカ環境保護局では89年にアスベストに安全量はないとし、屋根、床など建築材量のアスベスト全面禁止を打ち出しています。政府は直ちに販売を中止し、アスベスト撤去に全力を注ぐべきです。
日本共産党は、ことし3月の区議会予算審議、7月29日の緊急要望で全区有施設の再調査と改善、解体工事説明の義務化、相談窓口設置、また、国および東京都に対し、区の実施する対策への財政支援を求めることを要望、その後品川区は総合対策を発表。私は、区民の命が危険にさらされ、早急に打開する手だてとして、足りないところを指摘し、質問いたします。
第1点に、日本共産党に寄せられた相談を紹介し、健康診断、]線胸部撮影、精密検査などの費用助成を求めます。
40年近くに大工として多くの現場で仕事をされた方は、最近夜眠れないほどせきやたんが出る。アスベストをはがしたり、断熱材も何の対策もなく使っていた。派遣社員として働く26歳の青年は、派遣先は運送業、天井にはアスベストがむき出しで吹きつけられている。どこに相談すればよいのか。職業性疾病リサーチセンターによると、肺がんを発病した建設労働者119名のうち、石綿による肺がんの所見が見つけられたのが70%、見つけられなかった39例中、解剖によって石綿暴露が主因とされたのは80%、総計で90%強が石綿暴露による肺がんであると推定、驚くべき調査結果を発表しました。また、勤務先にアスベストが吹きつけられた倉庫があり、中皮腫を発症し死亡したと報道されるなど、事態は深刻です。アスベストにかかわる診断を受けるには、肺機能、レントゲンでの初期診断を行い、石綿暴露の疑いがあればCT検査、労災申請にはたんの検査など一定の金額がかかります。
そこで質問します。
渋谷区では初期診断費用の助成を行っていますが、品川区でもアスベストにかかわる健康診断費用の助成を行うべきと思いますが、いかがでしょうか。
第2点目は、一般家屋にもアスベスト建材が使用され、撤去費用は通常改装費の2倍から3倍となる問題です。阪神・淡路大震災で倒壊家屋撤去の際、アスベストが大量に飛散し、大きな社会問題となりました。木造住宅、マンションへの建設、撤去費用の助成は大きな役割を発挿すると思います。木造住宅での建材は3,000種類に上ると言われ、家主にもアスベスト含有建材かどうかはわからないのが現実です。マンションでは、これに加え、アスベスト吹きつけが行われ、アスベストを含んだロックウールも大量に使用されています。
そこで伺います。
どの程度の暴露で発病するかも明確となっていない中で、たとえ含有率1%でも除去の対象にすべきと思いますが、いかがでしょうか。また、千代田区では一般家屋の調査には10万円、撤去工事30万円、マンションには調査30万円、撤去工事100万円の助成を決めています。品川区でも補助制度を始めるべきです。あわせてお答えください。
第3に、区内の大規模店、病院、駅舎、銀行など民間公共施設への対応です。これらの施設には不特定多数の区民が集まります。例えばJR東日本では全駅の調査を行いましたが、22の駅でアスベスト使用と発表。東急中延駅を利用する区民からは、アスベストがむき出しになっている、除去するよう指導してほしいとの相談がありましたが、これらの施設にアスベスト調査と含有除去申請を強化すべきと考えます。
国土交通省は、延べ床面積1,000平米を超える施設について、事業者が調査、改善をするよう指導。しかし、1,000平米に満たない公共施設は区内にもたくさんあります。ここに手をつけずに区有施設のみを対象にしても、区民の健康を守ることはできません。区として、規模にかかわらず民間公共施設に対する調査、改善の指導体制をとるべきと思いますが、いかがでしょうか。
最後になりますが、区職員が調査のために区有施設や解体建造物を調査する、あるいは住民が住んでいる地域の解体工事に際し、測定をとの声が多くなることが想定されます。職員や住民の健康を守るためにアスベスト測定器の購入をすべきと思います。
以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
中塚議員のご質問のうち、旧都南病院の跡地利用に関することにお答えを申し上げます。
まず、要介護高齢者と家族への対応でございますが、特別養護老人ホームの入所希望の理由はさまざまでございます。本区におきましては、お一人お一人の状況に応じた相談活動を実施する中で、ご家族と一緒に考え、適切な介護サービスにつながるよう努力しております。
次に、特別養護老人ホームの整備率等でございますが、例えば特養ホームについて見ますと、区内572床のほか、区外を含めまして900床を超える入所を確保しております。今後とも介護保険3施設につきましては、近隣を含め、利用者の希望や身体状況なども考慮して、適切な施設につなげてまいります。
次に、旧都南病院跡地の利用計画でございますが、現在、最終的な施設構想をまとめているところでございます。区といたしましては、今後重要となります認知症高齢者のためのグループホームや小規模多機能施設などの地域密着型サービスを中心に計画をまとめております。なお、取得予定の土地は中央の1,500平米でございます。
最後に、介護保険第3期事業計画における施設整備計画でございますが、新たに地域密着型サービスとして位置づけられたものにつきまして、本制度を先取りした旧亀田邸跡地の整備計画を初めとして、積極的に取り組んでおります。なお、利用料にかかわる減免制度につきましては、国の枠組みを基本としてまいります。以上です。
小中一貫校への開発による影響に関するご質問と、それから、アスベスト対策に関するご質問のうちの除去の対象と調査、撤去工事についてのご質問にお答えいたします。
まず、小中一貫校への開発による影響に関するご質問でございますが、このご質問のうち、3つの開発が一貫校に与える日影時間についてでございますが、オーバルコートと大崎駅東口第3地区、それから、東五反田二丁目第2地区、それぞれの位置関係等から、内容は異なりますが、大崎小中一貫校に対して全く日影を落とさないと、こういう計画内容ではございません。校舎あるいはグラウンドにそれぞれある程度の日影の影響は出てまいります。
しかしながら、都市計画における学校に対する日影や風害への配慮につきましては、大規模事業の場合、開発区域の周辺に学校があるなしにかかわらず、基本的にアセスメント対象でない場合でも、アセスメント条例に準じて周辺地域に対する日影や風害等の影響に関する検討を行うこととしております。
その中で、日影に関しましては、法令に適合させた上で極力影響を抑制するよう配慮するとともに、風害につきましても必要に応じて植栽を施すなどにより、周辺環境に対して支障がないような計画としているところでございます。
また、開発による日影等の影響に関する周辺地域の区民への説明につきましては、都市計画段階あるいは着工前の段階におきまして、事業者により関係区域の方々への説明会等を実施しているところでございます。
こうしたことから、開発を進めるに際しまして、周辺地域に学校がある場合、教育環境に対しても十分配慮することとしており、学校周辺の日影を規制する条例の制定等が必要であるとは考えておりません。
続きまして、アスベスト対策に関するご質問でございますが、このうちの除去の対象と調査、撤去工事についてでございます。
アスベストの飛散防止等への対策は全国規模の問題であり、また、すぐれて専門技術的な問題でもございますので、抜本的な対策には国による法整備と予算措置が不可欠であると考えられます。区はこのことを踏まえつつも、早急にできるだけの対策を講じることとし、多面的な施策を盛り込んだ総合対策の一環として、融資あっせん制度にアスベスト対策資金を新設したものでございます。
したがいまして、当面はこの総合対策が区民に十分活用されるよう広く周知し、その定着を図ることが区民の期待するところであると考えておりまして、融資対象物件の変更や補助制度の設置を行う考えはございません。
私からは、健康診断などのアスベスト対策についてお答えいたします。
まず、健康診断の費用助成をとのお話でございますが、区ではさきのアスベスト総合対策におきまして、保健所などにアスベストの健康相談窓口を設置するとともに、不安のある方には労災病院を紹介しております。また、胸部直接]線撮影による胸部検診を既に無料で実施しており、健康診断費用を助成する考えはございません。
4点目の公共性のある民間施設に対する調査や改善指導についてでございますが、国は病院、鉄道など公共性のある施設につきましては、規模にかかわらず実態調査、指導を行っております。民間建物で使用中のアスベストにかかる現状報告義務、それから、規制、改善指導などにつきましては、区が行う場合は、これは法整備が前提となります。現在、国で建築基準法の改正が検討されていることから、この動向を見守ってまいりたいと思います。
5点目に、アスベスト測定機器の購入についてでございますが、アスベスト測定において正しい分析結果を導くためには、機器類だけではなくて、分析技術者の技術と体制が必要となります。区独自にこのような体制を整備することは困難でありまして、区民には専門の調査分析機関を紹介しているところでございます。
それぞれご答弁いただきました。
まず一貫校の問題ですけれども、私が質問したのは、何時間日影になるのかと伺ったわけです。今の答弁ですと、影響はないとは言えないがというだけです。それとも全くつかんでいないのか、きちんと質問に答えていただきたいと思います。それと、もう1つ伺いたいのは、十分な配慮を行ったとしておりますが、配慮によってどれぐらいの日照時間が確保されたのか、そのこともあわせて伺いたいと思います。それと、教育委員会に伺いますが、教育としては、学校と日照の確保の問題、基本的にどのように考えているのか伺いました。私は、何よりも子どもの教育環境を守るべき教育委員会は、日影問題に対してきっぱり品川区に学校の教育環境を守るべきだと、そういう立場に立つべきだと思うんですね。これまで文教委員会の答弁の中でも調整を行ってきたという話がありましたけれども、一度でも品川区に対して日照を確保すべきだというようなことを述べたことがあったのでしょうか。いつ、どこで述べたのか、明らかにしていただきたいと思います。
それと、次に、アスベストのことですけれども、アスベストの披害は恐らく今、私たちが思っている以上に、重大なスピードと規模で広がっていると思うんですね。10万人の方が被害に遭うんじやないか、いや、それ以上じゃないか、こういう話すら出てきています。まずは区民の健康被害の実態の全貌、これをきちんとつかむ努力が大事ではないかと思います。
私が伺いたいのは、かつて経験したことのなかった膨大な被害、そして規模、それに対して、区は正面から受けとめて、対策を練ろうとしている姿勢があるのかどうか、その規模に見合った必要性、危機感というのを感じているのかどうか、伺いたいと思います。
東京新聞に品川区のことが若干載っておりましたが、ここで品川区の担当者に取材して、住民に対して分析できる専門業者を紹介しているというコメントが載せられておりますけれども、その後で環境管理センターの話として、一般の方から問い合わせも殺到していると。ただ、調査料も数百万円単位になるので、大体の方が値段を聞いてあきらめてしまう、こうおっしやつていました。実際、私の知っている方も品川区にどれぐらいお金がかかるのかを聞いたら、金額を聞いただけで、これはとても負担できない、こう言っていました。
これだけ住民の命と健康が脅かされている中、まずは健康被害の全容をつかむことが大事だと思います。その危機感や構えがあるのかどうか、伺いたいと思います。
最後に、介護保険の特養老人ホームのことについてですけれども、特養ホームの待機者に対して適切に対応していると。900ベッドあるんだと言いますけども、問題は、常に700名の待機者がいる。その1つの事例が深刻だということなんですね。この状況を区はどう考えているのか、このまま放置していくのか。それと待機者の解消に向けて、特養ホームの建設を進めるべきだと思うんですね。なぜそれができないのか、改めて答弁をお願いします。
以上です。
中塚議員の再質問にお答えいたします。
品川区は、高齢者対策といたしまして、広範に、また、総合的な事業を実施してきております。施設面におきましても、かなり総合的な、広範な仕事をしております。したがいまして、今、特養ホームの問題が出ましたけど、特養ホームもその施設の1つでございます。よく待機者を減らす特養ホームの建設を申されますけど、現在の介護保険では、在宅介護が基本になっていると私は思っております。区が在宅介護をする中で、区はどれだけお手伝いをしていけるか、これは将来にわたります高齢者に対します施策の基本になっていくというふうに思っております。
北欧におきましても、特養ホームの建設をやめました。在宅介護に切りかえ、公の施設がどれだけ在宅介護をしやすくするか、また、介護をできやすくするか、そういう方向に切りかえているというふうなことも聞いております。したがいまして、日本のこれからの高齢化社会に向けまして、特養ホームだけをつくってそこに収容するだけで、私はそれでいいんだろうか、そういう思いでいっぱいでございます。 したがいまして、特養ホームの問題につきましても、総合的な見地から考えてまいりたいと思っています。 以上です。
具体的に何時間日影なのか、こういうご質問でございますが、冬至の日の午前8時から午後4時まで、この前提でお答えさせていただきます。
まずオーバルコートでございますけれども、敷地の部分によって若干の違いはございますが、冬至下日影で1時間から3時間程度、それから、第3地区でございますが、同じく1時間から3時間程度でございます。東五反田二丁目第2地区でございますが、こちらの方は1時間から2時間ほどであるというふうに考えられます。
それでは、配慮をした結果、どれだけの日照がふえたのかと、こういうご質問でございますが、この配慮は、計画当初から行われているものでございまして、行われていなかったもの、比較対象がございません。
それでは、私の方から大崎小中一貫校日野学園にかかわる再開発との関係でございますが、教育委員会は学校と日照の問題をどう考えているのか、さらには、いつどのような場で区に対し教育委員会の見解を述べたのかと、こういうご質問だろうと思います。
基本的には小学校の施設整備指針もございますが、良好な教育環境の確保に留意すると、こういうことは当然のことだと考えてございますが、一方では、学校はそれぞれの地域とともに存在しておりますので、その地域の特性に応じたまちづくり全体との調和もこれまた重要な観点であろうと、このように考えてございます。
区教育委員会が品川区とともにどのような問題に対して対応していくのか、さまざまなレベルでの調整をしてきてございます。担当者レベルから、あるいは事業部経営会議の段階まで、案件に応じたさまざまな調整をしてございまして、いっどこにということにつきましては、適宜適切に、この間情報を共有し、必要な調整を図っているということでございます。その結果を踏まえて、先ほどまちづくり事業部長の方から、品川区の見解としてお答えしたとおりでございます。 以上でございます。
健康被害の実態の把握が重要だというお話でございますが、そもそもアスベストの問題が急浮上いたしましたのは、ニチアスですとか、そういうアスベストを取り扱う工場の労働者だけではなしに、その工場付近の住民についても被害が出ているというようなことで、因果関係は認めないにしても、見舞金を払ったというようなことから今回は起きているということでございます。品川区内にはそのような工場がございませんで、一般的な環境の保全という観点から私どもはこの問題に対処しているつもりでございます。東京都の調査によりましても、一般大気中のアスベストは、この間低下してきておりまして、健康被害の実態把握が最優先だというようなお話ということでは私どもは考えているわけではございません。
先ほどもご答弁申し上げましたように、不安のある方には労災病院等を紹介してございますので、このように引き続き対応してまいりたいと考えております。
学校の問題のことに絞り、再々質問を行いたいと思います。
まず初めに、私は本会議の質問で時間を聞いたにもかかわらず、その答弁は時間が含まれていない、これは全くおかしいと思います。きちんと質問に対して答えていただきたいと思います。先ほどそれぞれ時間が説明されました。1時間から3時間。私、まちづくり事業部と教育委員会の双方に伺いたいんですけども、学校が最大で3時間も日影になる、これを教育環境の悪化とは考えないんですか。これで十分配慮したと思うんですか。私は、子どもたちの学ぶ学校や友達と過ごす時間、太陽の日差しは絶対に必要だと思うんですね。品川区がみずから一貫校には100億円お金をかけている一方、同時に74億円もの税金をかけてその隣に153メートルのビルを建てて学校を日影にするんですか。こんなまちづくりは私は許されないと思います。
八潮を見てください。学校と住宅、きちんとバランスとって、学校の日差しも確保するようなまちづくりを進めているじやないですか。何でここだけ、ここで学ぶ子どもたちだけ、学校が日影になることをわざわざ品川区が進めるんですか。これについて、はっきり答えていただきたい。
教育委員会は、あなた方は子どもたちの教育環境を守るその責任者であります。学校が日影になる、これをうすうす黙って見ているんですか。きっぱりと日照時間を確保するように、学校が日影にならないように求めるべきだと思います。
そもそも大崎一貫校のあの建物をつくるときも、3つのプロポーザルから今の建物を選んだのはなぜですか。学校の校庭も校舎もたくさん太陽を浴びる形じやないですか。ほかの学校の改築を見てください。すべてに関して、教室もグラウンドも、子どもたちが太陽を浴びられるようなところで学んでもらいたい、そういう思いがあってつくったんじやないですか。何でここだけ日影になることをあなた方は許すんですか。それについて伺いたいと思います。
以上です。
それでは、2点の再質問にお答えいたします。
当初のご質問に対しまして、いろいろなご質問がございました。包括的にお答えをした、こういうことでございまして、答弁漏れがあったという認識はございません。
それから、こんなに日影があっていいのかということでございますけれども、例えば住居地域を例に挙げますと、ここで目標とされている日照時間につきましては、3時間でございます。これと比較いたしますと、先ほど申し上げたような数字でございますので、私どもといたしましては、十分な配慮をいたした上で住居地域で比較をすれば、これが最大の配慮だというふうに考えております。
再度教育委員会の見解ということでございますけども、先ほど来まちづくり事業部長、そして私の方からご答弁申し上げました。教育委員会は品川区の一員でございまして、品川区全体でこの再開発の計画も踏まえながら、そして、品川区の教育行政に責任を持って発言をしているつもりでございます。繰り返しの答弁になりますけども、品川区教育委員会は、当然のことでありますが、品川区の見解と同一でありまして、日野学園にかかわる再開発の影響につきましては、学校施設に対し、十分な配慮がなされていると、このように考えてございます。
以上で中塚亮君の質問を終わります。会議の運営上、暫時休憩いたします。
以上