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品川区議会の政務調査費の不正使用問題について

2007年1月26日 日本共産党品川区議団

1、証人喚問も可能な「100条委員会」を設置し、犯罪性が指摘されている不正使用の真相解明を

品川区議会の政務調査費をめぐる問題は、「横領」「詐欺」など犯罪行為の疑惑まで指摘されるにいたっており、議会として見過ごすことができません。

区民生活は増税と福切りすて、格差社会の中で混迷を深めています。区民に痛みを押し付けておいて、その一方で税金の不正使用など決して許されません。

日本共産党は、原雅美議員の私的流用の事態を受け、1月12日および19日、塚本利光議長に対し「議会として徹底解明すべき」との申し入れをおこないましたが、その後に築舘武雄自民党区議団幹事長(当時)と、公明党・中島美恵議員の疑惑報道がおこなわれました。

これらの問題を解明することは、区民に対する責任であり一刻の猶予も許されません。

日本共産党は、地方自治法の第100条にもとづく「証人の出頭および証言、ならびに記録の提出を請求する」権限をもつ調査委員会を設置し、議会自らが全容解明に力を尽くすことが必要だと考えます。

議長経験者でもある自民党・原雅美議員が6年間で家族旅行などにつかったとされる37件分、145万円余を政務調査費で請求していたことがマスコミに告発されました。2005年8月25日、福島県土湯温泉で53,055円、翌26日には山形県赤湯温泉にて58,830円を政務調査として請求していました。TV報道では、原雅美議員は「自分の宿泊費は正当なものだが、家族分まで請求したことは間違いであった」とコメントしています。しかし、同行した家族自身が「25日に合流した後、26日は終日いっしょで、調査は行っていない」旨のコメントをおこなっています。

これは私的流用であり、請求が使途基準にあたらないことは明らかです。

また、議長経験を持つ築舘武雄議員は、書店などから大量の白紙の領収書をもらい、架空の金額を書き込んでいることが告発されました。2001年から2006年までの間に76枚209万円の不正請求をおこなってきたことを本人も認めるに至りました。築舘武雄議員は「不適切な部分は返還する」としています。

しかし、この行為は謝罪と返還で済む問題ではなく、「有印私文書偽造」「公金横領」にあたる犯罪行為とも指摘されています。

いずれも議員としての資格が問われます。

また、公明党・中島美恵議員も、04年のゴールデン・ウイークに、夫を視察に同行し宿泊費、食事代に政務調査費を使用したと報道されました。

このように次々と新たな疑惑が突きつけられている中で、自民党区議団および区議会公明党が、それぞれの責任で調査し、会派としてその全容を区民に報告し、政治的、道義的責任を明確することは当然です。同時に、犯罪性を指摘された問題については、品川区議会としても全容を解明することは区民に対する責務であると考えます。

2、政務調査費の食料費問題の未解決部分と、政務調査費の使い方、あり方について

政務調査費での飲食をめぐる問題では、自民党区議団が01、02年に、政務調査費で遊興を重ねてきたことが裁判に提訴され、「使途基準外」との判断を受け、高裁での判決が出される直前に、それまでの態度をひるがえし、延滞金を含めて約1127万円を品川区に返還するに至りました。

昨年12月に政務調査費に関する条例改正がおこなわれ、飲食への支出は全面禁止となりましたが、自民党区議団は03年以後も多額の飲食費を計上しており、「この分はどうするのか」との指摘や、公明党や区民連合(民主・社民・無所属議員で構成)についても、「民主系・公明も不明朗支出」と報道されました。これらは依然として解決しておらず、自民、公明、民主の各会派が、指摘を真摯に受け止め、自浄能力を発揮すべきです。

政務調査費は、区民の付託を受けた議員が「行政の監視」や「立法権の行使」などのため研究・調査費用として設けられたものです。不正使用は決して許されるものではありません。政務調査費からの食料費の支出は禁止となりましたが、透明性、チェックの問題など使い方、あり方については、議会としていっそうの再検討が必要と考えます。

日本共産党は、これまでも「官官接待」や議員と幹部職員との懇談など、税金を使っての飲食をやめさせてきました。政務調査費の領収書の添付と全面公開についても、1993年にはじめて提案し、以後8年間繰り返しもとめ、2001年に品川区議会が全国に先駆けて実施するに至りました。あわせて2002年7月からは、自らも懇談会でのお茶や出張調査時の食事も含めて政務調査費による飲食をいっさいとりやめ、各党にも飲食禁止のルール化を呼びかけてきました。

日本共産党は、犯罪性が指摘されている問題についての解明に全力をあげるとともに、政務調査費の不当・不正な使い方をあらためさせ、海外調査の中止と費用弁償制度の廃止、議会運営委員会の公開などの議会改革にひきつづき取り組むものです。

以上

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