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南恵子区議 08年第1回定例会代表質問「貧困問題」「区営住宅」「学校統廃合」「後期高齢者医療制度」

2008.02.20 南 恵子 区議

代表質問項目

  1. 政治が作り出した貧困、今こそ生命と暮らしを守る政治を
  2. 高級マンションに巨額の税金を投入する開発より、区営住宅の建設を
  3. 目先のコスト削減で進める学校統廃合は止め、30人学級で豊かな教育を
  4. 差別医療と負担増の後期高齢者医療制度は中止、子どもに続いて高齢者医療も無料化を

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代表質問

日本共産党区議団を代表して質問いたします。


政治が作り出した貧困、今こそ生命と暮らしを守る政治を

まず初めは、「政治がつくり出した貧困、今こそ命と暮らしを守る政治を」です。

格差と貧困は広がるばかり、国民はいわば底が抜けてしまったような不安と危機に見舞われています。年収200万円以下で暮らしている人は1,000万人を超え、自殺者は9年連続して年間3万人を超えていますが、中でも生活苦による自殺は7,000人から8,000人にもなっています。品川区民の生活にも格差と貧困はあらわれています。例えば生活保護受給率は平成4年以降ふえ続ける−方で、11.4、100世帯に1軒以上が保護を受けている、こういう状態です。国民健康保険料の滞納は、加入者の4人に1人という状態です。品川区内で洋服の仕立て屋として働き続けてきた方から相談を受けました。86歳の夫がショートステイ先で転倒して骨折で入院、毎月15万もする医療費の支払いは夫婦の年金を合わせても足りず、こつこつ貯めてきた貯金を崩して払わざるを得ない状況に追い込まれました。一度も旅行に行かないで貯めてきた貯金がなくなったときのことを考えると夜も寝られない。不安で仕方ないと言います。かつては老人医療費無料制度があったので、安心していられたものの、医療改悪が次々にされてしまったためにせっかく貯めてきた貯金も医療費に消えてしまうのです。生活への不安に襲われてどうしたら いいかわからなくなっての相談です。どれだけ心細いでしょうか。なぜ貧困と格差は広がるのか、それは、自民党と公明党の政治が進めてきた構造改革がもたらしました。1つは、小泉内閣以降、構造改革により社会保障費を毎年2,200億円も削減し、多くの人々を社会保障から排除、医療、年金、介護、障害者福祉を連続後退させてきたのです。その上、4月から始まる後期高齢者医療制度は一層の負担増と医療差別を強いるものです。ある高齢者は、戦争が終わったときは二十歳、戦後の復興期に青春時代を過ごし、必死に働いて子どもを育ててきたのに、この制度は国に死ねと言われているようで悔しいと言います。

2つ目に派遣労働法を拡大して不安定雇用を広げ、労働者を物のように使い捨てる日雇い派遣や派遣労働を常用雇用の代替にしてはいけないという、政府のこの約束に反して、名だたる大企業が常用雇用を減らし、派遣や請負などをふやしてきたからです。国民には社会保障切り下げ、大増税を押しつけながら、空前の利益を上げている大企業には規制緩和と大減税です。20年前にあった法人税率は43%でしたが、今は30%、こんな状況になっているんです。自民党と公明党の政権は、大企業にはもうけを提供しても、国民には目を向ける姿勢が全くありません。このままでは貧困と格差はますます広がるばかりです。そんなときだからこそ、自治体の仕事はまず住民の命と暮らしを守ることを第一に取り組むべきであり、今こそ区民を守るという行政姿勢に立ち返らなければいけない、こういうふうに思います。

しかし、先ほど述べた施政方針には、生活苦にあえいでいる区民の存在、貧困と格差から区民の暮らしを守るという記述は全くと言っていいほどありませんでした。これほど貧困と格差が拡大したのは、区が進めてきた政治にも原因があると思います。

第1には行政改革の名による人件費の削減と民間委託です。過去10年間だけでも912名と述べておられました。昭和58年以降では、25年間で1,691人も削ってきたんです。子どもの命と健康に直結する学校や保育園の給食を丸ごと民間委託するなど、正規職員ではなく低賃金の非正規雇用をふやしてきたこと、ここに一つの大きな原因があります。

2つ目は福祉を徹底して切り下げてきたことです。特別養護老人ホームの建設を7年間もしてきてこなかったこと、介護保険料の設定を6段階にとどめ負担を重くしたこと、福祉タクシー券の支給対象を拡大したものの、二十三区最低の2,300円にとどめ、紙おむつの支給は、やはり二十三区最低の3,000円相当、入院時に現金支給していないのは品川区とほかに1区だけです。また、心身障害者福祉手当は1万円前後がほとんどの中、品川区は最低の4,500円、難病手当も同様に最低の1万円にとどめています。切実な願いの区営住宅建設は他区に比べて遜色ないとするなど、福祉にはことごとく背を向ける、こういう姿勢を貫いてきました。その結果、2006年度は114億円もの税金を余らせて積み立てをしています。こんな冷たい政治を進めておいて健全財政だと自慢できるでしょうか。私は、貧困と格差が広がっているときだからこそ、区民生活の現実をしっかりと見て、福祉を削り続ける区政運営ではなく、自治体本来の生活を応援する区政に立ち返ることを強く求めます。

ここで個別の問題に触れます。

第1は消費税です。国は09年度から社会保障を進めるとして消費税率を10から11%にするとしていますが、貧困と格差を広げ、区内経済をさらに冷え込ませるだけです。国民には増税、大企業や大資産家には減税という、こういう姿勢を改めるならば7兆円の財源が生まれ、消費税増税によらなくても社会保障を支えることは十分可能です。区民の命と暮らしを守る自治体として、消費税率引き上げを絶対に許さず、区民の先頭に立って反対を明確にするべきだと、区長にこの姿勢を改めて問いたいと思います。

2つ目は特別養護老人ホームについて、区はようやく整備を検討すると言いました。日本共産党は区議会で繰り返し取り上げてきましたが、第四次長期基本計画に盛り込む、こういうことでありますけれども、一日でも早く国民年金でも払える特養ホームの建設を改めて強く求めます。

3つ目は生活保護の問題です。生活に必要な最低限の保障としての保護制度は、健康で文化的に暮らせるための制度ですが、財布の中には200円しかないとか、何も食べていないという状況で相談においでになる方がふえました。もっと早く相談すれば、健康も生活もここまでひどくならなかったはず、こういうふうに思うケースが本当に多くなっています。生活苦で自殺する区民や餓死者を一人も出さないようにするためには、3点提案します。生活保護制度を知らせるパンフレットを生活福祉課の窓口はもちろん、地域センターなどすべての区の施設に置くこと、またいつでも気軽に相談できることを知らせること、安心して相談できる雰囲気をつくるなどであります。さまざまな支援に対して、幾つかの所管にわたる場合、調整が必要になりますが、区民は戸惑うだけですから、総合相談窓口を設置して、一日でも早く、支援開始になるよう体制の整備が必要です。

そこで質問したいと思います。

  1. 雇用の破壊と税負担増、社会保障改悪などの政治が貧困をつくっ ていると思いますが、区長はどう考えるでしょうか。また、貧困は自己責任と考えているのでしょうか。
  2. 区内で貧困が広がっている状況について、どのように認識しているか伺います。また、貧困の実 態調査も求めます。
  3. 具体的な提案についていたしますので、答弁をお願いします。その1は、生活保護制度を知らせ るために公共施設の窓口にパンフレットを置くなど、制度の周知を図るよう求めますが、いかがでしょ うか。また、庁内に総合相談窓口の設置を求めます。 2つ目、原油高から区民を守るために低所得者の灯油購入に助成をしていただきたいと思いますが、 いかがでしょうか。
  4. 国民年金でも入所できる特別養護老人ホームを早期につくってください。
  5. 介護保険料と国民健康保険料の引き下げと減免制度の拡充、またサービス利用料の減免制度をつくってください。
  6. 特別区民税の減免制度をつくってください。
  7. 消費税増税に区長は明確に反対を表明すべきですが、いかがでしょうか。

高級マンションに巨額な税金を投入する開発より区営住宅の建設を

次に、「高級マンションに巨額な税金を投入する開発より区営住宅の建設を」について質問します。

日本共産党は低家賃の区営住宅建設を求めてきましたが、区は区営住宅の数は他区に比べて遜色ないとして、一貫してつくってきませんでした。2007年度の応募状況を見ると、区営住宅では13の団地に636件の応募、ところが入居できたのは6団地、7世帯だけでした。都営住宅は昨年12月の地元割当分は北品川都営1戸だけでした。ここに109倍にもなる応募状況でした。圧倒的に入れない状況です。民間住宅に入れない低所得者や高齢者、若年ファミリー世帯のための住宅づくりは、これも自治体の仕事です。一刻も早く着手すべきです。ところが、区がやってきたことは都市再生の名による高級マンション中心の開発です。来年度の予算にも再開発事業補助金と都市再生総合整備事業、大井町駅周辺地区再開発事業に78億円も経常され、大崎駅西口中地区、南地区、東五反田二丁目第2地区、北品川五丁目第1地区などの再開発が進められます。19年度は45億円、18年度の114億円を合わせると、この3年間で237億円もの膨大な補助金、開発関連予算が投入されています。こうした大型開発に投入される補助金は、大崎駅東口第3地区につくられた77平米で9,500万円もするマンションの例で計算すると、1戸当たりにつき約700万円も税金を投入している、こういうことになります。区民の切実な願いの区営住宅の建設には背中を向けても、高級マンションには税金投入という、こういう政治です。こんな税金の使い方はやめるべきです。また、再開発は住民の意思とは無関係に進み、住み続けていた住民や工場を追い出します。大崎駅を中心とした60haの緊急整備地域と虫食い状態で点在する再開発が36地区、すべてが終了すれば約130haとなります。東京ドーム29個分に相当し、60mを超える建築物が林立する、そんなまちになってしまいます。地球温暖化対策でCOの排出を削減しなければならないときに、こんな開発をするのはもうやめるべきです。いずれの地区計画も大手不動産業者とゼネコンの利潤追求に税金を注ぎ込むというまちづくりとは無縁の、地方自治の役割を投げ捨てる行為です。その具体的な例を一つ紹介します。

補助金総額が70億円余の東五反田二丁目第2地区は、三井不動産によって160m級のマンションを建設しています。隣接地のC地区では野村不動産の単独開発も行われています。日本共産党は、昨年第三 回定例会に出されたこの地区計画の条例に反対しました。その理由は、三井および野村不動産と一部地権者に利益を与える開発だからです。この補助金は環境整備と称した目黒川の護岸整備を行うことを理由にしていますが、実は、民間マンションのグレードアップを図るものです。工事現場の外壁には親水広場と一体開発、こんな大看板が出されています。事業者自身も税金によって開発が成り立っているとを認めているんです。この開発計画に対して、近隣住民と弱小権利者が不利益をこうむる陳情をしていますが、区はこの声に正面からこたえないだけでなく、開発が可能となるように計画地域の拡大を指導し、援助をしてきました。区民の暮らし、応援が自治体の仕事のはずなのに、まちづくりでも区民の願いには背中を向けています。品川区が近隣住民に不利益を与えてまで大手不動産業者と一部地権者のために税金を注ぎ込む理由は一体何かを伺いたいと思います。

そこで質問します。

  1. 区が進めるまちづくりは住み続けたいという願いを持つ人々を追い出すものです。伝統と文化、そして自然と環境を守ることが第一義的課題と考えるが、いかがでしょうか。
  2. 開発マンションに税金を注ぎ込むことより、区営住宅の建設こそが急務と考えます。この点についてはいかがでしょうか。
  3. 低所得者に対する家賃補助制度の創設をぜひつくっていただきたいと思いますが、この点についても答弁願います。
  4. 第2地区開発は近隣住民の声を無視して事業者のために税金を注ぎ込む開発、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。

目先のコスト削減で進める学校統廃合計画はやめ、30人学級で豊かな教育を

次に、「目先のコスト削減で進める学校統廃合計画はやめ、30人学級で豊かな教育を」の質問です。

学校統廃合は、選択制が発表された当時から、保護者たちの不安になっていました。当時の教育委員長は、背景に統廃合があるのではないかといった不安や疑問があると述べ、地域、PTA、保護者の理解や納得が十分得られるような方法や姿勢を持ってほしいと区に異例の注文をつけました。その後、高橋前区長は、学校を選択した保護者や児童生徒がいる限り支援していく、統廃合は地域から声が出た場合として十分協議して、区から統廃合は進めないという姿勢を明確にしていました。ところが、これらの約束は何の説明もなく、一方的に破られました。昨年、濱野区長は、子どもの数と学校の数にアンバランスがあるとして、施政方針演説で学校適正規模の検討を行うと宣言し、教育委員から区の方針転換ではないかとの反対意見が出される中、学事制度審議会を設置、統廃合計画の具体化が始まりました。区長は、区政運営を円滑に進めるために区民の声を聞くとともに、区の考えを伝えると述べていたにもかかわらず、区民に説明もしないし、意見も聞かないで統廃合する方針に変えたのは極めて遺憾であります。白紙に戻すべきです。

また、ことしのプレス発表では、答申を受け、学校再配置計画を策定することを明らかにしました。
学事制度審議会の答申も出ないうちに統廃合計画を策定するのはやめるべきです。学校統廃合のねらいは何でしょうか。昨年6月12日、教育委員会に出席した企画部長は、義務教育費のコスト削減が重要、小規模学校の統合、再編によりコスト削減が求められていると国の財政制度審議会の内容を説明しました。そして委員に、公立小中学校の統廃合加速を、統合した結果、年約170億円の削減効果があったとの5月21日付の朝日新聞の記事を配布しました。教育をコストでとらえるのは間違いです。子どもが成長して社会にさまざまな貢献や寄与がもたらされるはずです。学校は、それを生み出す点でも、地域の宝のはずです。あまりにもコスト削減に目を奪われ過ぎているのではないでしょうか。

また、区は小規模校は児童生徒の適切な競い合いや切磋琢磨、多様な個性との触れ合いという環境が乏しく、成長への影響が懸念されると、こんなレッテルを張りました。小規模校を否定し、子どもや学校を支えてきた教師、保護者、地域の努力を踏みにじるものです。あるお母さんは、うちの子はマイペースで、どちらかというと友達と話すのが苦手だから小規模校を選んだと話します。小規模校でゆっくり学んで、友達をたくさんつくってほしいとの願いをなぜ大事にしないのでしょうか。区は、学校統廃合を望ましい教育環境を確保するためと説明しますが、それなら30人学級の実現こそ急がれるものではないでしょうか。先進諸国はどこでも少人数編制、フィンランドでは24人、イギリスは30人が上限、イタリアは最大25人など、これが今の世界の流れです。40人学級、これは日本だけです。クラスの児童数を少なくして、一つひとつ階段を上がるように成長する子どもたちをしっかり受けとめることのできる少人数学級こそ取り組むべきです。杉並区は区独自の30人程度学級をことし4月から実施、小学校1年生から4年生対象に段階的にスタートさせます。区がその気になれば実現は十分可能であることを示すものです。

そこで質問します。

  1. 例え−人になっても学校統廃合はやらないと言ってきたのですから、約束を守り、学校統廃合計画を白紙に戻すべきと思いますが、いかがでしょうか。
  2. 学事制度審議会について、昨年の決算委員会で教育次長は、その結果を見守りたいと説明していましたが、答申が出ない前に答申を受け、教育委員会において具体的な学校再配置計画を策定するとプレス発表しました。統廃合結論先にありきはやめるべきです。統廃合のための審議会は解散すべきと思いますが、いかがでしょうか。
  3. 区は小規模学校の統合、再編によりコスト削減が求められていると発言しましたが、具体的にどのようなコストを指しているのか、また614億円もの積立基金をため込み、健全財政を自負しながら、今なぜそうした教育コスト削減が必要なのか説明してください。
  4. 望ましい教育環境確保というのなら、30人学級の実現こそ急いでやるべきです。いかがでしょうか。

差別医療と負担増の後期高齢者医療制度は中止、子どもに続いて高齢者医療も無料化を

最後に、「差別医療と負担増の後期高齢者医療制度は中止、子どもに続いて高齢者医療も無料化をの質問です。

自民・公明が多数で押し切った後期高齢者医療制度、医療費削減を目的に75歳以上の高齢者だけで保険をつくります。保険料は介護保険料とともに年金から天引き、現在本人負担がない社会保険家族にも新たに保険料を徴収し、払えなければ保険証をもらえないというひどい内容です。しかも受けられる医療を制限、高血圧で薬を飲んでいたら健康診査も受けさせない。年寄りは医者にかかるなといわんばかりです。東京都の場合、保険料は平均年8万9,300円、当初の保険料見直し、低所得者の減額制度をつくったものの、年収153万円以下は所得割がかからないため軽減の対象になりません。低所得者の保険料負担が重くなる仕組みです。また、年金が年201万円の方の場合、保険料は5万3,600円、現在は3万2,600円ですから、1.6倍へと大幅増になります。高齢者は医療費がかかるとして現在の医療制度から高齢者だけを外したこの制度は、元厚生官僚が批判したとおり、まさにうば捨て山そのものです。制度の中止、撤回を求める声が大きく盛り上がり、2月1日現在で全体の28%に上る505の地方議会から意見書が提出され、さらに広がっています。

こうした中、福田内閣は70歳から74歳の窓口負担1割から2割へ2倍化し、社会保険扶養家族から保険料徴収を6か月間凍結した後の6か月間均等割額の1割とすると発表しました。しかしその後は、本来の窓口負担と保険料負担になりますので、凍結とは国民を欺くごまかしです。きっぱりやめるべきです。

さて、私は改めて高齢者の医療費無料化の復活を提案します。ヨーロッパ諸国は受診時の患者負担は原則無料です。憲法25条は「国民の生存権を保障する」と明記し、生存に必要なものを保障するのが国の責任です。保険料を払っていて、さらに受診時にも負担させる日本の制度はそもそもおかしな話です。今、医療費の窓口負担ゼロをめざす「ゼロの会」の運動が注目を集めています。これは神奈川県の開業医の団体、保険医協会が呼びかけた運動で、医療費の窓口負担ゼロをめざして1,000万人の署名運動に取り組んでいます。映画監督の山田洋次さんなど多数の著名人が賛同しています。人気テレビ番組「太田総理」で、えなりかずきさんが提案した高齢者医療の無料化が賛成多数で可決したことを昨年の議会で紹介いたしましたが、こうした世論、運動が広がっていることは多くの国民の願いだと改めて実感しました。今こそこの願いに政治がこたえるべきだと思います。

日本は1961年に国民皆保険制度を創設し、300万人の無保険者の人々を医療保険にという国民の願いのもと、健康保険本人は10割、つまり患者負担なし、家族と国保は5割給付からスタートさせました。その後国民の運動を背景に、国保世帯世帯主7割、73年には老人医療無料化へと充実させてきました。その後、臨調行革路線により、84年に健保本人1割負担が導入され、老人医療有料化、健保2割負担、2002年には健保、国保が入院、通院ともに3割負担、2006年10月からは現役なみの高齢者も3割負担になりました。今生活保護を受けざるを得なくなる高齢者がふえています。さきに紹介した仕立て屋さんのご夫婦は次々にふえる負担で生計を狂わされました。国民の医療を受ける権利を保障するのは政治の責任です。日本共産党の高齢者の医療費無料化の提案に対して、区は、高額療養費制度があるからと拒否、千代田区が昨年4月に導入した高齢者の入院助成の導入も、これも拒否をいたしました。しかし、高額療養費制度は住民税課税世帯で、入院の場合月額4万4,000円あまり、限度額までは負担しなければなりません。高齢者医療無料化を拒否する理由にはなりません。品川区が75歳以上の医療費を無料化するのは29億円余で十分可能です。品川区は去年1年間で150億円も積み立てをしています。その5分の1でできます。基金積立金は一般財源であり、使い道に制約はありません。昨年の予算委員会で企画財政課長に質問すると、高齢者の医療無料化は政策判断だと答弁されました。その気になれば実現できます。子ども医療費無料化に続いて、ぜひ高齢考の医療無料化に踏み出そうではありませんか。

そこで質問します。

  1. 高齢者に負担増を押しつけ、差別医療を持ち込む後期高齢者医療制度の導入は反対です。中止・撤回を政府に求めてください。
  2. 子どもの医療費無料化に続いて、高齢者の医療無料化を求めます。当面、入院費の紙おむつの負担軽減など、高齢者の入院へ助成制度実現に踏み出すよう求めます。
  3. 負担がふえ続ける高齢者の暮らし、低所得者が医療を受けられない事態の広がりをどう見ているのでしょうか。実態調査を求めますが、いかがでしょうか。
  4. 75歳以上の健診は、これまでどおりの内容を無料で受けられるようにすること、高血圧症などで治療中の区民が検診から排除されないように強く求めます。

以上、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。


答弁

区長(濱野健君)

私からは、まず最初に消費税に関してご答弁申し上げますが、消費税に反対を表明すべきとのことですが、消費税は国税であります。国政の場で十分に議論されるべきものと考えておりますので、私として消費税の議論に賛否を申し上げるつもりはございません。

次に、品川区の施策である都市開発に関するご質問にお答えを申し上げます。

まず、まちづくりにおける課題として、品川区に住み続けたいと願う人々のために、その土地の伝統と文化や自然と環境を守る視点が重要であるというご指摘は区も同様の考えでございます。しかしながら、守るということは、必ずしも現状のまま維持すればよいということではありません。防災安全上の向上、地球環境への配慮など今日的な課題に的確に対応し、将来にわたって住み続けたいまちとするためには、都市再生を着実に推進していく必要があります。伝統と文化、自然環境は、過去からの遺産を大切に引き継ぐとともに、未来に向けて、今の私たちに課せられた責任をしっかりと果たす、こういう視点も重要であると考えております。

次に、税金の使い道ですが、市街地再開発事業に対する補助は、事業者の負担による道路や公園の整備、建物の共同化に伴う建築費のうち、共有部分の建築費、事業に参加する権利者の生活再建などを対象としており、いずれもまちの環境改善、防災性の向上などに資するものでございます。なお、この補助金の財源は、半分が国、半分が区ということになっておりますが、区の負担分は都市計画交付金や財政調整交付金という形で財源補てんをされており、基本的に区の持ち出しはございません。こうした国や都からの補助金や交付金は、再開発事業を行うから区に入ってくるものでありまして、ご提案の再開発の補助を中止して、区営住宅にその税金を振り向けることは不可能でございます。

次に、低所得者に対する家賃補助制度の創設をとのご提案ですが、これは所得の再分配を目的に現金給付を行うものでありまして、国が生活保護を通じて−元的に対応することが原則でございます。したがいまして、区として制度を創設する考えはございません。

最後に、東五反田二丁目第2地区開発についてですが、本事業は、地元の権利者が組織した組合による再開発事業で、区が策定した「東五反田地区更新計画」などのまちづくりの上位計画にのっとり、道路用地の提供と整備、敷地内の積極的な緑化のほか、目黒川沿いの敷地を護岸と一体的な約3,400uの公園として整備し、区に譲渡することを盛り込んだ計画となっております。近隣の方々との関係につきましては、事業主である再開発組合が話し合いの場を設け、計画にご理解を求めるとともに、工事についても細心の注意を払い、さまざまなご意見、ご指摘をいただき、真摯に対応しながら施工しているものと承知しております。以上のことから、本事業に対する区の支援は適切であると考えております。

その他の質問については、各事業部長等よりお答えをいたします。

教育長(若月秀夫君)

私からは、学校の統廃合に関するご質問にお答えを申し上げます。

初めに、区や教育委員会は子どもが少なくなったことをもって行政主導で学校の統廃合を行ってきてはおりませんし、区民の声を大事にしていく姿勢に変わりはございません。

少子化による学齢児童の減少は学校の小規模化を招いていますが、そうした中、毎年実施をしている保護者アンケートや学校説明会における保護者の意向からは、一定の規模を有する学校を選択する傾向が顕著にあらわれており、これが区民の声であると受けとめております。こうしたことから、区民の意向に即した学校教育環境として整備し直す必要があると判断し、検討を始めたものでございます。したがいまして、区民に対してうそをついたとか、約束を破ったとかというご指摘は当を得たものではございません。

また、学事制度審議会は、区立学校の適正な教育環境を確保するための方策という大変重要な議論をしており、統廃合ありきの短絡的な議論を行っているものでもございません。その答申は、今後の教育行政にとって重要な役割を持つもので、審議会を解散する考えは全くございません。

次に、教育コストに関するご質問ですが、学校を運営するには、施設・設備などの維持経費など多くの経費がかかっております。予算が有効に使われているかどうか、これを注視するのは区政運営全般に責任を持つ行政として当然のことと認識をしております。

最後に、30人学級を急ぎ実施するようにとのご意見ですが、これまでもお答えをしているとおり、今学校現場に求められている課題は、30人学級にすれば何でも解決するというような単純なものではありません。今後も、いわゆる標準法に基づいて教育活動を行ってまいります。

企画部長(福田法光君)

低所得に関するご質問にお答えいたします。

個々人の経済状態はさまざまな社会的な要因や個別の環境などが複雑に関係し合っておりますので、政治の責任なのか、個人の責任なのかというように単純に割り切って考えるべきものではないと考えております。

次に、区内の状況に対する認識でございますが、生活保護を受けられている方の人数を見ますと、このところ3,800人台で推移しております。区はこうした低所得の方や窓口にお見えになった方に対しまして、生活の状況などをお聞きし、その実情を把握してきているところでございます。

次に、生活保護制度の周知についてでございますが、その所管課である生活福祉課に制度を解説したパンフレットを置くほか、区のホームページと全戸配布しております「しながわガイド」に制度の概要と相談窓口を紹介するなど、その周知を図っております。したがいまして、ご提案の公共施設のパンフレットの配布については考えておりませんが、これらの相談に迅速に対応するには生活状況を直接十分にお聞きすることが不可欠であり、こうした中で生活保護制度の周知を引き続き図ってまいります。

また、生活福祉課を区の生活総合相談窓口と位置づけておりますので、庁内に新たな窓口を設置する考えはございません。

次に、灯油の購入を対象にした低所得の方への支援策についてでございますが、区は社会福祉協議会などとともに多面的な支援策を講じてきておりまして、これに加えて区民の税金で物価の上昇分を補てんすることは考えておりません。

次に、特別養護老人ホーム建設に関するご質問についてでございますが、区における施設整備につきましては、−定の基盤整備の上に立ってケアホームとグループホームを中心に整備し、高齢者の多様なニーズにこたえてまいりました。お尋ねの特別養護老人ホームにつきましては、ここの検討課題の一つとさせていただきます。

次に、介護保険料と国民健康保険料の減免制度等の拡充についてでございますが、介護保険は、保険料と公費負担、利用者負担によって運営されておりますが、保険料につきましては、3年を1期とする事業計画の中で決定しており、計画期間中に変更することは想定しておりません。なお、品川区における第3期の保険料額は国平均より低く、二十三区の中でも低額となっているところでございます。さらに低所得者層には品川独自の保険料減免制度を実施しており、また1割の利用者負担額につきましては、高額介護サービス費の支給など国制度により対応してまいります。

次に、国保料でございますが、給付に要する費用につきまして、基本的には公費と保険料で賄うこととされており、政令で保険料の賦課に関する基準が定められております。特別区におきましては、政令基準以上に一般会計からの繰入を行い、保険料を軽減しております。また、収入の少ない世帯に対しまして、7割、5割の保険料均等割額の減額措置を行い保険料を軽減しております。さらにこの間の税制改革に伴う国保保険料への影響に対しまして、軽減措置を講じているところでございますので、これ以上の拡大の考えはございません。

最後に、特別区民税の減免制度につきましては、天災や失業等の個別的事情により個人の担税能力が著しく低下した場合に限り行うものと地方税法に規定されており、区はこの趣旨に沿い、適切に運用しているところでございます。したがいまして、減免制度の創設につきましては、国において対応するべき事項と考えております。

なお、区は、福祉にことごとく背を向けてきたとのご指摘がございましたが、20年度予算案からも明らかなように区は総合的に福祉施策を推進してきております。

福祉高齢事業部長(木下撤君)

私からは後期高齢者医療制度に関するご質問にお答えいたします。

初めに、制度の中止・撤回要求についてでございますが、この後期高齢者医療制度は、今後超高齢社会を迎え、医療費の増大が見込まれる中で、国民皆保険を堅持し持続可能なものとしていくために創設されたものであり、現役世代と高齢者の負担を明確にし、負担能力に応じた公平な負担により国民全体で支えていく仕組みであります。また、品川区はこの制度の運営主体である東京都後期高齢者医療広域連合の構成員として4月からの制度実施に向け、システムの構築等に取り組んでいるところであり、制度の中止・撤回を政府に働きかける考えはございません。

次に、高齢者医療費無料化と入院時の助成についてのお尋ねでございますが、この制度は医療費を公平に負担していただき、国民全体で支え合うものでございます。制度との整合性からも趣旨とは異なる高齢者の医療費無料化は適当ではないと考えております。また、入院時の助成につきましては、新たな医療制度においても入院時の食事代と医療費について−定の自己負担限度額を設けておりますので、入院時の紙おむつなどの医療保険外費用の負担を軽減する助成制度は考えておりません。

次に、低所得者が医療を受けられない事態の広がりをどう見ているかのお尋ねでございますが、全体として12月までの累計で、平成19年度の−人当たり医療費が18年度と比べても2万6,000円余の増となっており、医療の受診は通常通り行われているものと推測しております。また、区の担当窓口でも、これまで低所得者を含めて医療が受けられないという相談・苦情の実績はございませんので、ご指摘のような事態の広がりはないと思われます。今後とも窓口での適切な相談に努めてまいりますので、実態調査の必要はないと考えております。

次に、75歳以上の健診に関しましては、東京都後期高齢者医療広域連合では、法律上は努力義務であっても生活習慣病の早期発見のため、特定健診に準じて健康診査を行うことを決めております。また、実施に当たっては、区市町村へ委託する方針であり、対象者については施設入所者、入院者、生活習慣病による継続通院者等は健康上の変化の把握が可能であるため除外とし、健診費の自己負担については500円としております。品川区としましては、広域連合の健診を基本に、これまでの区民健診と同等の内容で無料で受診できることといたしました。対象者については20年度は国保連合会のシステム上、病状把握が困難な継続通院者も含め、受診券を送付する予定ですが、21年度以降は広域連合の動向などを見定めながら決定してまいります。


再質問

南恵子君

自席から再質問したいと思います。

総じて非常に残念な答弁だと思います。

まず第1に貧困、私は実態を紹介しましたけれども、そういう現状があるということを自覚するような発言が一言もありませんでした。極めて残念だというふうにまず最初に申し上げておきたいと思います。

今、新聞を広げれば、テレビのスイッチを入れればどこでも貧困と格差の広がりの実態、紹介しています。そういうことを自覚した上で区政運営に当たることがまず第−に求められているというふうに思いますので、ぜひともこの点について回答がなかったことは極めて残念ですので、改めてこのことについての認識を区長に求めたいと思います。

それから、生活保護の相談窓口の部分ですけれども、総合相談窓口の設置を私は求めましたが、現在の生活福祉課のところで対応しているというお話でしたけれども、そうであるなら、私もせんだってある方からご相談を受けた方が2つの課にまたがっていたんですけれども、やはり十分な連絡が取りきれていなくて、そして何回も何回も区役所に足を運ばなければいけない。2月の中旬に受けた相談が、成就できるのは3月の中旬だ、こういうことで1か月間、その方を放置されざるを得ない、こういう事態になっている、こういうことが現実にありますから、総合相談窓口で対応を肩がわりしているんだという、こういうことには現実的にもならないわけですから、その点でしっかりとそういう体制をとる。今やっているんであれば、もっとしっかり1か月も放置しないような状況で進めていくべきだというふうに思いますので、改めてこの点について現状の事態を問いたいというふうに思います。

それから、灯油の補助の問題は考えがないというふうな、そういうお話でしたけれども、私は区内で、原油の値上げの中で影響を受けておられる、とりわけクリーニング業の方の状況、せんだってお話し伺ったので紹介をしたいというふうに思うんです。今、こういうものを使って生業しておられる方はクリーニング業のほかに公衆浴場とかありますけれども、渋谷区は、ご承知だと思いますけれども、クリーニング業界に対して1店舗当たり20万円を限度に補助金を出すようになりました。改めてそういうことも承知しながら区内の方を聞いたわけですけれども、ベンジンの価格がこの間2回上がっているということで、トータル18?に対して1,200円ほど上がっていると、こういうことでした。そしてクリーニング業の方々で公害のできるだけ少ないものを使いたいということで、それを使っているんですけれども、この値上がりが、本来もともとは1,400円から1,500円のものに対して3,600円に上がり、3月からは4,000円に上がると。クリーニング業は洋服をカバーするビニールだとかハンガーだとか、そういうところも上がっているということで、収入そのものが3割も下がっている、こういう中で必要な器材が上がっていると、こういうことなので、やはり私はこの影響は半端じやないと思いますので、こういう実態を承知して区政運営することが必要なんだというふうに思うんです。したがって、そういう状況の中で格差と貧困がどんどん広がってくると、こういう現状をどの程度どういうふうな形で承知しておられるのか、そこもあわせて紹介をしていただきたいというふうに思います。

それから細かな質問をしたので、代表質問ですので、一つひとつここで再質問するつもりはありませんし、また予算委員会の中等々で個別、具体的な問題については質問していきたいと思っておりますけれども、考え方のところで伺いたいというふうに思います。

先ほど開発のところでは区長さんが答弁されましたけれども、税金投入はそういうものではないというふうなことを説明されましたけれども、私は、片や区民の方たちができるだけ安い家賃の住宅を提供してもらいたいということで、区営住宅も都営住宅も応募する、その実態を−方どういうふうに区長さんは見ておられるのか、そこについてぜひ話を伺いたいというふうに思います。

それで、開発と住宅を対比して私は質問させていただきましたけれども、やはり住宅が困窮している状況を認識していくということは私は大事な姿勢だと思うので、先ほど申し上げたように応募の実態をどう見るかについて改めてきちんと答弁をお願いしたいと思います。それと対比してあれだけの税金を投入するような開発はやめるべきだと、区費の投入はゼロだからいいんだと、こういうことには絶対ならないというふうに、政治姿勢の問題でこの問題をとらえていきたいというふうに思います。

それから教育の問題です。教育長さんは、答弁の中で−定のアンケートだとか、それから学校の説明会等の中で区民の方々の状況を把握しているというふうにおっしやいました。それはそれで−つの区民の意見を聴取する大事な場面だということは否定しません。しかし大事なことは、区の方針をきちんと方針転換するに当たって、やはり堂々と真を問うといいますか、区民にこういう方向に変えたいんだけれどもどうだという、そういうことを正面からぶつけて聞くということが私はあっていいんじやないか。それがなければいけない、むしろそういうふうに思いますので、そういう点で、これだけの大きな問題を、自分の大事な子どもを託す学校教育のやり方が全く変わってくるという、そういう内容の問題ですから、きちんと説明をして、そして意見を聞く、そういう場面を持つべきだというふうに思いますので、その点についてやっているからいいんだということで、答弁を、わかりましたということで納得するわけにはいきませんので、もう−度きちんとした答弁をお願いしたいと思います。

議長(伊藤昌宏君)

南君に申し上げます。再質問ですので簡潔にお願いいたします。

南恵子君

わかりました。そのつもりでしております。

30人学級のところは、公立中学校の校長会の会長さんという、そういう立場の方が、今、規模の大きい学校というのはやはりよくないんだと、これからは規模の大きな学校じやなくて、−貫校だとか、そういうことじやなくて、もっと少人数学級、そういう方向で子どもの教育を進めていかないといけない、そういう状況なんだということをいみじくも公の場で発言しておられます。したがって、私は非常に心強い発言だというふうに何いましたので、そのこともあわせてお伝えしながら、30人学級というのは、何でも30人で解決するものではないというご答弁でしたけれども、私はそういうふうな短絡的なとらえ方で30人学級の願いに対して切るのではなく、やはりきちんとした、この点についても区民の意見を聴取するべきだと思うんです。その点で改めて見解を求めたいと思います。

それから最後です。高齢者の問題ですけれども、やはり後期高齢者の問題については、部長さんは国民皆保険で公平だと、こういうふうにおっしやいましたけれども、今の国民健康保険料よりも一・数倍、2倍近い値上げがされる、これは事実です。そして後期高齢者の方の場合‥・‥・

議長(伊藤昌宏君)

南君に申し上げます。改めて申し上げます。再質問でございますので簡潔にまとめてお願いいたします。

南恵子君

すみません。そういう状況の中で保険料が上がってくると。そしてそういうことで高齢者のさまざまな医療改悪の中であれもこれもみんな負担が広がってきています。そういう状況、現状をどう見るかという、そこのところを一点だけ答弁をお願いして終わりたいと思います。


再答弁

区長(濱野健君)

多岐にわたるお話でございます。質問なのか、主張なのか、ちょっとわからないのでお答えを申し上げますが、先ほど申しましたように貧困が自己責任なのか政治責任なのかというご質問でございました。したがいまして、これはそういった単純な問題ではないということをお答え申し上げたところでございます。

それからもう一つは、再開発のことで何点か再質問という形でお話がありましたけれども、これは、今お話になりましたことはすべて先ほどの答弁でお答えを申し上げているつもりでございます。

以上です。

教育長(若月秀夫君)

教育に関する再質問にお答えをいたします。

まず1点目でありますけれども、区民の声、聞き方がいろいろあると、まだ十分ではないというご指摘かと思いますが、学事制度審議会というのは区民の方々によって構成をされているものでもございます。また、これからこのスケジュールの中にはパブリックコメントをする予定も入っております。そうした意味で十分に私どもは区民の声に耳を傾けていくという方針に変わりはございません。

また、30人学級のことについてでございますけれども、これにつきましても、本区においてはさまざまな形で、習熟度別学習であるとか、あるいは少人数指導であるとか、工夫を続けてございます。現在の標準法のもとで十分そうした教育的な効果も上げているということを申し上げておきたいと思います。

以上です。

企画部長(福田法光君)

私からは灯油の問題と、それから私がお答えしました低所得者の実情についてお答えをさせていただきます。

まず灯油についてですが、先ほどのご質問、低所得者に対する助成という文脈なのか、再質問の中では営業者への助成なのか、特定ができないわけでありますが、事ごとさようにこの問題というのは非常に特定性の困難な問題でございまして、どこそこにどういう助成をするか、それも区民の税金を使ってどうするか、そういう性格のものでは今のところないのではないかというふうに考えております。

それから、低所得の方に対する実情でありますが、これも先ほどお答えいたしましたように、生活保護に関係する生活福祉課の窓口をはじめとして、区ではその実情についてこれまで十分に把握をしてきているところでございます。

福祉高齢事業部長(木下徹君)

再質問にお答えいたします。

まず生活保護についての総合相談窓口というお話しございましたけれども、福祉に関する制度はかなり複雑になってございます。そういう意味では専門性が高いわけでありますので、それぞれの窓口でお話を伺うのが適切だというふうに考えております。ただし、重要なことは同じ福祉事務所内での連携ということでありまして、例えば高齢福祉と生活保護、ケース会議を開きながらその連携には努めているところであります。

それから、後期高齢者医療にかかわりまして実態というお話でございましたけれども、たまたま後期高齢者医療の保険料について、広域連合のほうで都民に対するアンケート調査をしておりますけれども、保険料1割については現状1割でよいという方が61.2%、上げてもよいのではないかというのが4.4というように、やはり世代間の公平ということも踏まえて、バランスのよい回答をされているというふうに受けとめているところです。

なお、保険料について1.6倍というお話しございましたけれども、−番生活の厳しい方について見ていきますと、これは広域連合で出している資料ですけれども、国保料と高齢者医療のほうで、月当たり60円強の増加になるということでありますので、すべてにわたってそのような大幅な引き上げになっているということではございませんので、よろしくお願いをしたいと思います。

議長(伊藤昌宏君)

以上で、南恵子君の質問を終わります。

これをもって本日の質問を終わります。

以上

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