2008.07.03 いいぬま 雅子 区議
第2回定例会08年7月3日本会議いいぬま雅子区議が「品川区学校給食の値上げ中止を求める請願」の賛成討論を行いました。
日本共産党を代表し、請願第10号「品川区学校給食の値上げ中止を求める請願」に賛成の討論を行います。ただいま報告されました委員長報告には反対の立場です。
品川区教育委員会は、小中学校の給食費を9月1日から値上げをすると発表しました。給食費の一食あたり値上げ額は、小学1年〜4年生が30円、5年〜6年生が35円、中学生が20円。月400円〜700円。値上げ率6%〜14%の値上げです。
今回の値上げについて品川区教育委員会は、10年間給食費の値上げを抑えてきたが、この間、小麦、パン、乳製品など食材料費が上がった事と、栄養摂取標準の改定を理由とし、さらに今後2年間ごとに給食費を見直すと説明しています。現在諸物価の値上がりが家計を直撃しています。食材の値上がりを即、給食費の値上げとして保護者に負担させてよいものでしょうか。以下、給食費の値上げ中止を求める請願に賛成する理由を3点述べます。
1点目は、子育て世代の新たな負担増は避けるべきと考えます。
値上げ後の給食費の月額は、小学1、2年生で4800円、3,4年生で5200円、5,6年生で5600円、中学生で6400円にもなります。子育て費用は、出産から大学卒業まで平均2370万円かかると子ども未来財団では試算をしていますが、子育て世代にこれ以上の負担は避けるべきです。品川区が進めてきた子育て世代への経済的負担軽減の流れに反するものです。2年ごとの見直しを決定しましたが、これでは際限のない値上げとなり、到底認められません。
2点目は、他区では、食材費への公費補てんが行われています。品川区にも努力を求めます。
給食費の値上げは、すでに8区で行われています。しかし値上げを避けるため、年度途中に補正予算を組み、学校に補てんする自治体も現れています。足立区では約3700万円分のコメを学校に現物給付して、浮いた費用を他の食材購入に当てる計画です。また中央区は、平成4年から「保護者負担軽減」のため、米飯給食用のコメの購入費補助を導入し、現在は小学校週2回、中学校週3回の米飯給食の公費負担をしています。さらに6月補正予算で790万円補てんをしました。港区でも平成15年から、安全で安心の給食を進めるため、コメ購入費の半分を公費負担しています。材料費の値上がりを保護者に負担させない工夫の数々です。
委員会審査の中で、「給食の食材費は保護者が負担するのは当然」という意見が出されました。しかし、保護者負担を増やさず、努力している自治体もあります。品川区にも公費補てんの努力を求めます。今回の値上げ分は小中学校合わせて6100万円です。品川区の財源で十分まかなえるものです。
3点目は、国に対し、コメ、牛乳の国庫補助の復活を緊急に求めるべきと考えます。現在の物価高騰は、国際的投機マネーと穀物のバイオ燃料化などが背景にあるといわれ、政治の責任が問われます。ところが政府は、4月から小麦粉価格を値上げ、物価が上がっているにもかかわらず、いったん値下げされたガソリン税を再値上げしました。道路建設を優先する「暫定税率」を復活させた政府の失政が物価高に拍車をかけています。保護者負担を求める前に、政府の責任が問われると考えます。国に対し、コメ、牛乳の国庫補助の復活を緊急に求めるべきです。
以上、子育て世代に暖かい区政を求め、品川区学校給食の値上げ中止を求める請願への賛成討論といたします。
以上