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いいぬま雅子区議 第1回定例会一般質問「認可保育園増設」「精神保健福祉」「武蔵小山周辺地域まちづくり」

2010.2.25 いいぬま 雅子 区議

一般質問項目

  1. 詰め込み保育では健やかに育たない、待機児解消は認可保育園の大幅増設で
  2. うつ・統合失調症の早期発見・早期治療と、安心して地域で生活できる支援の充実を
  3. 高層化を前提とした武蔵小山駅周辺のまちづくり計画策定はやめ、災害に強い、住民合意のまちづくりを

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一般質問

日本共産党品川区議団を代表して一般質問を行います。


詰め込み保育では健やかに育たない、待機児解消は認可保育園の大幅増設で

はじめに「詰め込み保育では健やかに育たない待機児解消は認可保育園の大幅増設で」の質問です。

昨年の4月、認可保育園を希望し入園できなかったお子さんが433人にもなりました。 2月22日、認可保育園入園申請の結果が発表されました。プレス発表では「630人の受け入れ増!」と待機児がすべて解消するかの宣伝がされましたが、4月の入園はどのようになったのでしょうか。22日携帯電話が鳴りました。「電話で問い合わせをしたのですが、だめだったんです。保育園に入れなかったんです」と涙声です。認証保育園に1歳のお嬢さんを預け4月認可保育園入園をめざしていたお母さんです。「上の子を認可園へ、下の子を認証に預け頑張ってきたのに、どうしてだめだったのでしょう」と繰り返していました。

深刻な保育園不足は、保育に欠ける子どもに責任を持たず、認可保育園を増設してこなかった国と区の失政であることは明らかです。

不況のもと、働く保護者が増加、再開発マンションが次々に建設され、人口増と共に、保育需要が増大、にも関わらず、区は将来子どもが減る、そして財政上の負担が大きいと増設を拒否してきました。認可保育園の増設は現在将来に渡り、社会を支える働き手を増やすことになり税収を増やします。また、保育園建設は身近な公共事業として地元中小建設業者に仕事をつくることにもなります。何より未来をつくる子どもを健やかに育てます。区は今年度末で520億円の基金を積み立てる予定です。財源は十分にあります。 保育需要に合わせ、一刻も早く認可保育園を増設すべきです。ところが区は全く反省なく、既存の施設を活用する方針。つまり、定数の拡大と弾力化で、子どもを更に詰め込む方法で待機児解消を乗り切ろうとしています。財政効率最優先、子どもの成長発達を犠牲にする区の方針は、到底認めるわけにはいきません。

子どもへの影響を2点指摘します。

1点目は、弾力化ですでに詰め込みになっている環境を更に悪化させます。

区の待機児解消策の中で、新しくスペースが拡大するのは、6月に開設する第一日野小学校幼保一体施設です。その他は、定員増307人とさらなる弾力化ですが、保育園の広さは変わらぬまま、昨年すでに定員の125%まで受け入れていたところに更に詰め込むというものです。区は最低基準を守ると言っていますが、最低基準とは、2歳児未満は3.3u(畳2枚)、2歳児以上は1.98u(畳1枚強)です。一日の大半を畳2枚で過ごす子どもたちの身になってください。特に待機児の多い1歳児、2歳児クラスは、定員の150%〜160%もの子どもを受けいれている園、1クラスの人数が20人にも30人にも膨れ上がっている園。職員からは「1歳、2歳児は、かみつきやひっかきなどトラブルが増える。トイレが足りず、トイレ渋滞がおき、遊びの時間が削られている」と声が届いています。私も保育園を見せていただきましたが、現在でも保育室は限界に達しています。保育園は子どもを健全に育てる施設です。入りきれない子どもを無理やり詰め込めば、保育の質、環境が悪化するのは当然です。4月からの更なる詰め込みは認められません。

厚生労働省の委託で2008年全国社会福祉協議会が「保育所の環境・空間にかかる調査研究事業」を行い、終戦直後にできた貧しい日本の面積基準を考察し、食べることと寝ることを分離する視点にたち、現行よりも高い面積基準が必要であると結論を出しました。

最低基準引き上げの期待が高まる中、なんと民主党政権は、保育園の面積基準、避難・耐火基準などをなくし、自治体に任せ、子どもへの責任を放棄する方針を決定しました。品川区は国の方針を「待機児解消の手立てとして期待できる」と歓迎していますが、この改悪は国と区が二人三脚で子どもへの責任を放棄するものです。

子どもを犠牲にする2点目は、5歳児を学校に切り離し保育する問題点です

議会には、中延保育園の5歳児を中延小学校へ、西品川保育園の5歳児を三ツ木小学校へ切り離し、学校で保育をするとの報告。5歳児の生活はどうなるのでしょうか。朝とおやつの時間に保育園と学校を行ったり来たりしますが、安全は、子どもへの負担はどうか。保育園は長時間保育、学校で午睡もなくどのように過ごすのか、学校給食の栄養摂取の問題はないのかなど、臨時保護者会での説明では心配は何一つ解消していません。

子どもたちの生活を、大人の都合で突然奪ってよいのでしょうか。子どもの人権を無視する区政に怒りを覚えます。保育園では、小さい子は5歳児の姿を見て「大きくなったらあんなことやりたい」とあこがれ、5歳児は小さい子への思いやりの心を育む。異年齢集団の中で育ちます。子どもたちをバラバラにしないでください。

保幼小の連携が強調されていますが、帝京大学、村山祐一教授をはじめ保育教育の専門家は「文化の違う小学校での生活は、ストレスがかかるのは事実。学校に合わせるのではなく、子どもの成長に合わせること、年齢の低い保育園や幼稚園に合わせるべき」と一致した見解を示しています。区の説明は不十分、理解も納得も得られていない実験を行ってはなりません。

質問します

  1. 1月8日締め切り、認可保育園申請数と、4月1日入園可能数をお知らせください。待機児ゼロになるのかどうか。未入園児がいるのならば、人数をお知らせください。
  2. 区は民主党政権の最低基準引き下げに期待を寄せていますが、国が最低基準を引き下げ、区が更なる詰め込み保育を行えば、世界でも劣悪な環境がさらに悪化してしまいます。詰め込み保育はやめるべきです。
  3. 5歳児を保育園から学校へ切り離すことは、保育園機能を壊し、子どもたちに新たな負担を押し付けるものです。子どもを犠牲にする、はじめに学校への移動ありきの実験はやめるべきです。
  4. 区の待機児解消は、子どもを犠牲にし、安上がりな保育で乗り切ろうとする内容で、認めるわけにはいきません。待機児は認可保育園の大幅増設で解消すべきです。いかがでしょうか。

うつ・統合失調症の早期発見・早期治療と、安心して地域で生活できる支援の充実を

続いて「うつ・統合失調症の早期発見・早期治療と、安心して地域で生活できる支援の充実を」の質問です。

過密労働、人を使い捨てにする労働環境、心も体も壊される実態が広がっています。病気にならない社会や企業をつくるための啓発活動、早期発見・早期治療につながるための教育普及活動など自治体の役割は重要です。

うつ病は、10人に1人はかかるといわれ、現代社会のストレスや過労が関係する心の病気の一つです。痛み、不眠などと共に、自信がない、イライラし落ち着かないなどの症状がみられますが、治療をすれば治る病気です。しかし適正な治療がされなければ、自殺を図る危険性もあります。

統合失調症は、思春期から比較的若い年代に起きやすい病気です。脳の働きが、車でいえばオーバーヒートした状態で、活発になりすぎた状態を鎮めるために薬が使われています。成人100人に1人弱の割合で発症するといわれ、「誰にでも起きうること」と言われています。Bさんの訴えで症状を紹介します。

自動車などエンジン音や掃除機の回る音で、自分も回ってしまう。機械に吸い込まれてしまう。パソコンを閉じる音で自分がパソコンに挟まれてしまうという妄想。父親の顔が空中にいくつも浮かび、その顔がぐるぐるとまわり具合が悪くなるなどの症状があります。高校2年の時、いじめが引き金で発症、統合失調症と診断されました。Bさんがこの苦しみを母親に訴えたのは30歳になってからです。母親は息子の苦悩のすべてを受け止め、 抱え生きてきました。病院に行けないBさんに代わり通院しますが、3分間診療、症状も悩みも伝える時間がなく、薬が多量に出ますが改善は見られません。Bさんは「母さんがいなくなったら、俺の人生は終わりだ」と訴えています。「誰にでも起きうること」と言いながら対応は遅れ、責任は家族の肩にかかっています。改善を願い4点質問します。

第1に、早期発見・早期治療につなげる保健所の充実を求めます。

精神保健福祉に関することは、窓口である保健所につながるとさまざまな支援に結びつきます。心の健康相談、専門医相談、デイケア、家族勉強会など、保健師と臨床心理士が親身に相談に応じ、他機関との連携を図っています。保健所の施策が活用されれば、病気への偏見、心のバリヤが低くなり、医療へとつながります。

質問します。

  1. 精神衛生は保健所が管轄ですが、病気を発症しない職場つくり、病気への知識を広め、精神疾患への偏見をなくすなど早期発見・早期治療につなげる啓発普及の充実を求めます。また複雑な相談が増えている中、関係機関との連携強化のために保健所保健師の増員を求めます。

第2に、統合失調症など重度の障害を抱えた方が、地域で生活できる、医療と福祉が一体となる在宅支援の仕組みを求めます。

通院ができない、かろうじて通院してもすぐに中断し、薬をのまなければ症状が悪化してしまいます。精神科のクリニックは増えていますが、往診体制がほとんどありません。訪問医療と訪問看護を組み合わせた在宅支援がいつでも受けられるようになれば治療が確実に進みます。

一人ひとり違う障害に寄り添い、地域での生活を支える新しい仕組み(包括型地域生活支援)「ACT」が今注目されています。「ACT」とは、統合失調症を中心とした重い精神障害者に対して、精神医療と福祉の専門家や当事者スタッフからなる多職種チームが、24時間365日にわたり、訪問によるサービスを提供し、地域生活を援助する方法です。1970年代にアメリカで、脱施設化を目指し誕生し、その後、世界に広まっています。日本では千葉県市川市で研究的試行が始まり、京都市、岡山市で実施されています。日本では新しい試みですが、病院に行けない、家に閉じこもり、将来不安を抱えている本人と家族に、希望の光を差し込む仕組みです。私はテレビで、京都のACT-Kの報道を目にし、感動しました。医師、精神保健福祉士、看護師、作業療法士、学生のボランティアがチームを組み、引きこもりの女性に時間をかけ友人のよう接し、外出ができるようになりました。「あなたは何がしたいですか」と希望を伺い、「水泳がしたい」という願いをチームが連携してかなえていくのです。精神障害を抱えながら希望や自尊心を持ち、可能な限り自立した生活が送れるよう支援をしていました。

質問します。

  1. 医師会に働きかけ、訪問医療、訪問看護の充実を図って下さい。 家族の方々から切望されている「ACT」を、東京都に働きかけ実現するよう強く要望します。

第3に、自立した生活を支えるグループホームの増設を求めます。

障害を問わず、親亡き後の生活は一番の心配ですが、家族の努力で解決するものではありません。

質問します。

  1. 現在、区には、精神のグループホームは1か所しかありません。ケア付きグループホームを増設し、住み慣れた品川で自立した生活に踏み出せるように支援してください。体験ホームを経験するなど家族の悩みも合わせて支援することで一歩が踏み出せます。

最後に、障害者自立支援法について一言。自立支援法廃止は決まったものの、先送りにされ、障害者の負担は継続されています。直ちに廃止するよう国に働きかけると共に、区の努力で更なる負担軽減策を求めます。


高層化を前提とした武蔵小山駅周辺のまちづくり計画策定はやめ、災害に強い、住民合意のまちづくりを

最後に「高層化を前提とした武蔵小山駅周辺のまちづくり計画策定はやめ、災害に強い、住民合意のまちづくりを」の質問です。

品川区は、武蔵小山駅周辺整備基本方針を定めるにあたって、都市再生機構に調査を委託、3年間で4,500万円を投じ、現況調査、整備課題の抽出、整備プログラム・方向性の検討などを行ってきました。対象範囲は、小山2・3・4丁目、荏原3・4丁目、小山台1・2丁目にかけた約56ha。整備基本方針に法的しばりは無いとは言え、土地の高度利用を前提としたものであり、策定されれば合意事項として、開発が進むことは明らかです。 小山3丁目では、すでに東京都のしゃれ街条例に基づく開発が行われ、19階建てマンションが建設され、賃貸で営業していた商店がいくつも廃業、住民は立ち退きを余儀なくされ、また高層化により、ビル風突風が吹き荒れ、住みにくい街に変化しています。 私は、こうした開発は住民の願いに反するまちづくりだと思います。そうした立場から武蔵小山駅周辺開発の問題点を2点指摘します。

一点目は、住民意見が反映していないことです。 品川区は、基本方針策定に当たり、2007年11月〜12月にかけて地域住民意向調査を行いましたが、アンケート結果は、未だ公開されていません。まちづくりで一番大切なことは、生活者である住民がどんなまちを願うのか。論議を重ね、その過程で相互理解を深める、人と人がつながり、合意形成を作り上げることではないでしょうか。情報公開で得たアンケート結果を見ると、将来希望する街のイメージとして「人々の触れ合いを大切にする庶民の街」が44%と第1位。「洗練された都会的なまち」は5.6%と最下位です。また、地域の防災に必要なものについては「道路の拡幅による安全な避難路確保、消防車両進入」が60.4%で第1位になっています。住民は、大きなビルをつくることよりも、今の良さを残しながら、災害に強い街に作りかえることを願っているということがアンケートの結果ではないでしょうか。

二点目に、計画が超高層ビルを前提にしていることです。 56haの約半分の面積を対象とした「武蔵小山中心街のまちづくり協議会」が2006年結成され、区もオブザーバーに就任しています。商店街の活性化や安全なまちづくりの検討は重要なことです。しかし、構成メンバーには、商店街と町会、再開発準備組合の代表、19階マンション建設にかかわった設計会社、不動産業者、コンサルタントが名を連ねています。地元町会商店街を巻き込み開発機運を高めようとしていることは明らかです。協議会が打ち出した地域開発計画、「ドリームプラン(試案)」を拝見しました。その特徴として「地主、デベロッパーの連携で街の魅力を高める」として「補助26号線沿いの高層化」をうたい、「開発に携わる権利者の生活再建」を位置づけるなど再開発を中心とした高層化が大前提であり無謀なプランです。再開発手法による、高層のオフィスビル、マンション建設を今後も続けることが街の発展につながるのでしょうか。すでにビル建設は供給過剰になっています。箱物はつくったけれど、マンションが売れない、テナントが入らなかったら、この街はどうなるのでしょうか。再開発でシャッター通りにするわけにいきません。

最後に、新年度予算に計上されている都市計画図書について指摘します。この都市計画図書は、武蔵小山駅周辺の整備基本計画をほぼ確定したものです。住民論議のないままでの方針作成は絶対に認めることは出来ません。

質問します。

  1. 武蔵小山駅周辺地域の位置づけは、全住民が住み続けられることを前提としたものなのかうかがいます。
  2. 開発目的の委託内容は明らかに間違いであり、すべての住民が住み続けられるまちづくり調査とすること。委託でおこなわれた住民アンケートを今すぐに公開し議論の場を設けること。また、基本方針案を作成する前から再開発を推進することは、基本方針の策定意義が問われるものです。いかがでしょうか。対象地域56haの住民数、世帯数もお聞きします。
  3. 「武蔵小山中心街のまちづくり協議会」において品川区の主導のもと、地権者とデベロッパーの連携とする考え方は、再開発を前提としたものである事は「ドリームプラン(試案)」に表れています。考えをお聞きします。
  4. 都市計画図書の性格、および整備方針確定までの流れについて説明を求めます。また、図書策定を一時中止し、徹底した住民説明と合意に基づく整備基本方針の策定を求めますがいかがでしょうか。

以上で質問を終わります。

答弁


区長(濱野健君)

私からは、待機児童解消に関するご質問にお答えを申し上げます。

その前に一言申し上げますが、前段のご発言の中で、品川の保育園では子どもたちが畳2枚で1日を過ごすというような趣旨のご発言がございました。飯沼議員、十分にご存じのことと思いますけれども、保育園児は園庭をはじめとして園内のさまざまな場所で活発に活動しておりますので、区民の皆様に誤解のないようにお願い申し上げたいと思います。

それで、最初に、認可保育園の4入園申請数ですが、転園等を含め、現時点で1,786人で、昨年と比較して253人の増となっております。受け入れ可能枠につきましては、緊急対策を実施した結果、区立保育園での定員拡大や弾力化、小学校施設の保育園分園としての活用、児童センターの活用等によって、昨年より300人以上多い1,300人を超える枠を確保いたしました。待機児童数の見込みにつきましてはまだ全体が出そろっていませんので、現時点での推計は難しい状況ですが、昨年の123人を下回るものと考えております。

次に、保育所の最低基準についてでありますが、待機児童の多い東京都内などに限っての一時的な措置として、自治体の判断により保育室面積基準を条例で定められるようにするという方針を国が決めたとの新聞報道が昨年の暮れになされました。しかし、現在のところ、正式な実施通知はいまだ来ておりません。

次に、5歳児を学校内の分園を活用して保育することについてでありますが、小学校施設を活用して保育を実施しても、5歳児が保育園の園児であることには何ら変わりはございません。むしろ広々とした学校施設を活用できますので、伸び盛りで元気な5歳児にとっては活動しやすい環境となります。 日々の保育の中で、また、さまざまな行事等を通じて、保育園の異年齢の園児とも十分に触れ合うことのできる保育を実施してまいりますので、どうぞご安心いただきたいと思います。

最後に、待機児は認可保育園だけでは解消できません。財政的な問題は当然に考慮すべきですし、就労形態や保育ニーズも多様化しております。在宅育児の支援や幼稚園を利用しての多面的な施策が必要です。区といたしましては、幼保一体施設での認可保育園の開設や認証保育所の誘致、短時間保育など、多様な保育ニーズへの対応、幼稚園における預かり保育、そして地域との協働による子育ての支援、ワーク・ライフ・バランスの推進による働き方の工夫など、多様な施策によって1人でも多くの待機児童を減少させることが重要であると考えております。今後ともこの考え方に基づき、総合的な施策を展開してまいります。

その他のご質問につきましては、各部長等よりお答えをさせていただきます。

品川区保健所長(中村清純君)

私からは、うつ・統合失調症に関するご質問にお答えいたします。

まず、うつ病になる方が多くなっているとのご指摘ですが、確かに厳しい経済状況が心の健康へ悪影響を及ぼしていると言われておりますが、一般の方が精神科を受診することに抵抗が少なくなってきている状況も患者数の増加に反映していると思われます。

区におけるうつ予防対策につきましては、まず、1次予防として、一般の方および地域での療養支援者向けに、精神疾患に対する意識の普及のための講演会を開催しております。2次予防の早期発見、早期治療に向けた取り組みはライフステージに応じて行っており、出産後のうつに対しては、すくすく赤ちゃん訪問でのうつ病チェック等、また、児童思春期、それ以降の中高年にかけては、保健センターにおいて専門医相談を定期的に実施しております。さらに、自殺対策の一環として、職場のメンタルヘルスのために地域の法人会等と連携し、支援しております。これらの施策については区報やポスター等で広報しておりますが、支援が必要な方に適切な情報が届くよう、一層充実させてまいります。

また、統合失調症につきましては、家族や関係機関からの相談を保健センターの専門医相談に結びつけ、保健師や臨床心理士が訪問して、患者や精神障害者の方が医療につながるようにしております。

次に、保健師を増員するようにとのお尋ねですが、区の保健師のうち精神保健には33名が携わっております。このほかに臨床心理士が2名配属されており、必要に応じて障害福祉の担当者とも連携をとっております。したがいまして、精神保健福祉の対応のために保健師を増員する予定はございません。

次に、訪問医療・訪問看護の充実についてのお尋ねでございますが、区内で主に精神疾患を専門とする診療所が増加しており、40余りの病院が精神科あるいは心療内科を標榜しております。訪問診療も、近隣区の診療所を含め、5か所が保険診療の中で品川区民に対応しております。また、区内には精神疾患に対応できる訪問看護ステーションが医師会立を含め9か所あります。今後も患者や障害者のニーズに応じて情報提供を行ってまいります。

次に、ACT、すなわち包括型地域生活支援プログラムにつきましては、平成22年度にモデル事業として東京都が専門職による訪問型支援を実施する予定ですので、その検証を待ちたいと考えております。

次に、精神障害者を対象としたグループホームについてのお尋ねでございますが、区内には「有限会社それいゆ」が開設している施設が1か所あり、その定員は6名となっております。本施設は社会復帰することを目標としているため、利用期間は2年間としております。精神障害者のグループホームは、地域で自立した生活を希望される方に居住の場を提供し、世話人により必要な生活支援をして、地域生活に移行するという通過型が一般的であります。その障害の性格から、通過型が望ましいあり方と考えております。このような中で、ご質問のグループホームの増設でございますが、当面は既存のグループホームへの入所希望者数の動向を見守ってまいります。

最後に、障害者自立支援法の廃止についてのお尋ねでございますが、国において新たな法を検討しているところでございますので、国に働きかける考えはございません。利用者負担の軽減については、本年4月から非課税の障害者等に対して自己負担の無料化が予定されております。区としても国に準じて、日常生活用具などの地域生活支援事業について独自の負担軽減を行います。また、区内通所サービスを 利用される方には、引き続き利用促進支援事業を実施してまいります。

防災まちづくり事業部長(岩田俊雄君)

私からは、武蔵小山駅周辺のまちづくりに関するご質問にお答えします。

まず、「輝く笑顔、住み続けたいまち しながわ」の実現に向けて、武蔵小山のまちづくりにおいても地域の方々が住み続けられるよう配慮するのは当然のことでございます。地域の多くの方々が「住み続けたい」という思いを持っておられることは、調査に先立ってご協力いただいたアンケートの結果からも明らかになっております。こうした地元のご意見を踏まえた検討の成果を「まちづくりビジョン」の案として近く公表する予定でございますので、アンケートの集計結果もあわせて公表してまいります。

なお、検討対象区域を含む町丁全体の人口は2万人弱、世帯数は約1万世帯で、無作為に抽出した2,000世帯にアンケート用紙を郵送し、647通の回答を得ました。回収率は32.3%でございます。

次に、地元の方々がまとめた「ドリームプラン」についでですが、このプランはパルム商店街のまちづくり委員会が商店街の存続に強い危機感を持ち、活性化を図るためにどのような取り組みが必要かということをまとめたものであり、このプランを実現するためには合意形成や事業性などに多くの課題があると思われますけれども、地元の方々の取り組みに合わせ、区は最大限の支援をしてまいります。

最後に、都市計画図書に関するご質問ですが、先ほど申し上げた「まちづくりビジョン」の案を公表し、今後、地元の方々からご意見をいただき、地元と行政が共有する町の将来像を策定してまいります。

こうしてまちづくりの基本的な方針がまとまった後、最も順調に協議が進むと、平成22年度中に再開発準備組合が検討を進めている再開発事業の認可と、それに伴う地区計画の変更手続に着手する可能性があるため、都市計画図書の作成業務費を計上したものでございます。

再質問


飯沼雅子君

自席から再質問を質問順に従ってさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

まず、待機児解消の認可保育園のところですけれども、区長、私の質問は「最低基準とは」ということで、畳2枚の話がありました。これには経緯があります。私は2月9日に保育課に対して、今の保育園の子どもに対する面積がどうなっているのか、平均でどうなのか、最小のところ、最大のところはどうなのか、19日に資料を求めましたが、そういった資料は存在しませんということで、実態がわかりませんでした。面積の基準の考え方はどうかと聞いたら、最低基準が基本であるというお答えだったので、私は最低基準はこうですということを文書の中に盛り込ませていただきました。もし反論がおありだったら、平米数の平均、最小、最大、お知らせをいただきたいと思います。もう10日以上、2週間以上たったわけですが、数字が出てきませんでした。もし反論するんだったら、その点をお答えいただきたいと思います。

私の再質問、まず、保育のところの1点目ですけれども、申請者数と入園可能数はお知らせをいただきました。私は待機児を聞いていません。末入園児の質問をしたんです。認可保育園を希望して入れなかったお子さんの数を聞きました。私は、この申請者数と可能数を差し引きすると、未入園児486人になるんですけれども、昨年の433人よりも増えております。この辺の考え方をちょっとお伺いしたいんですが、さまざまな取り組みをしたけれども解決しなかった、こう受け止めていいのか。そして、この486人は、この後一体どうなるのかということもお答えをいただきたいと思います。

あと、2点目なんですけれども、最低基準を守る、こういった考えなんですけれども、私は、この詰め込みで解決をする方法、こういったところでは、さっきも最初に申し上げたんですけれども、最低基準の考え方、これでいいと思っているって、私は守りますという答弁をいただいたんですが、待機児問題が出る前、こんなにひどくなる前、東京都は最低基準の2倍は確保するのは当然である。それから私も施設を見せていただきましたけれども、10年前、11年前、自分が仕事をしていたときよりもはるかに部屋の中の子どもたちは多くなっているんですね。そういった面で、最低基準を守ればいいという考えでは、私は絶対に子どもたちの環境が悪くなっていると思うので、ちょっとその辺、最低基準の考え方と今の保育室がどうなのかというところをぜひお答えください。私は、基準を上げるべきである、こう思って質問をさせていただきました。

3点目、精神障害者のところですけれども、「ACT」のところでは、東京都のところで始まっているというモデルケースで実施の予定であるというところなので、私はぜひそこを重視していただきたいとともに、品川区民である住民の方たちの悩みや苦しみを受け止めているという意味では、ぜひこれは医療機関の関係との協力が絶大なものが必要であると思いますけれども、ぜひ医師会とも相談をして、品川区でも独自でぜひ研究を進めていただきたいと思います。お願いいたします。

あと、グループホームなんですけれども、今の状況を見守るというご答弁では、私は不十分であると思っています。なぜならば、質問にもさせていただきましたが、今、自宅で親御さんたちが抱えていらっしゃるお子さんを手元から手放せない、即グループホームに入れられないという状況について、やはり体験ホームとか、いっぱい親御さんたちが勉強することで離していかれるという、そういった援助がなければ即グループホームに入れることにはならないので、その辺の支援も含め、なおかつグループホームをつくり、受け皿はあるよ、大丈夫だよといった安心感も与えていただきたいと思うので、その辺をお答えください。

あと、まちづくりなんですが、1点目では都市計画図書の性格なんですけれども、これが作成をされるとコンクリートをされるといった意味にはならないと思うんですけれども、かなり縛られていく中身であると思うんですけれども、この中身ができ上がっていくと、例えば小山3丁目に今19階建て、しゃれまちの条例でできました。ああいった高層な建物が建あてられる町になっていくのかどうか、その点を1点お伺いしたいのと、あと、地域住民の方が住み続けられる町である、こういったご答弁をいただきましたけれども、そういったところにおいてまちづくりビジョンが公表される段でアンケートが説明されるというのは、私はちょっと反対であると思います。地域住民の方の意見を十分聞いてまちづくりのビジョンをつくり上げる、そういった姿勢でなければ、本当に真にそこに住む人たちのまちづくりにはならないと思うので、その点をお答えください。


再答弁

区長(濱野健君)

再質問にお答え申し上げます。

最初に申し上げたのは、ご質問の前段で「畳2枚で1日を過ごしている」という表現を使われました。

これではまるで、品川の保育園では畳2枚に子どもを閉じ込めて保育をしているような、そういう誤解を生じますので、誤解を生じないようお願いしますと申し上げました。

それで、未入園児数ということでありますけれども、今、作業的には入園の申請を受けて、そしてここなら入れる、ここなら入れないというようなことでもって精査をして、ご通知を申し上げているところであります。未入園児というのは、4月1日を過ぎなければわかりません。私はこの園でなければ入る意思はないとか、あるいはこの園でもいいとかという、そういういろいろな物事を通した上で未入園児数が決まってまいりますので、今の時点で未入園児数は何人ですということは申し上げられません。

それから、定員拡大で詰め込み、詰め込みというふうにおっしやいますけれども、保育園の子どもの数というものは、10年、20年という長いレンジで大きく増えたり減ったりしております。例えば、昭和62年には定員が4,200人でございました。去年でありますけれども、平成20年度の定員は4,139名であります。

平成20年度に至りますまでに何度も何度も定員拡大をしておりますけれども、かつての昭和60年の定員に比べればまだ少ないわけでありまして、そういう意味では、定員拡大をしてきたから詰め込みの保育園をつくっているという、そういうご指摘は当たらないと考えております。

以上です。

健康福祉事業部長(木下徹君)

私からは、精神障害の方のグループホームに関する再質問にお答えいたします。

まず、精神障害者の方を地域で支えていくという点では、やはりケアマネージメントということが大事でありまして、その点では精神障害者生活支援センター、いわゆるタイムというものを設置してございます。この中でどういう暮らし方をしていきたいのかということについての相談をさせていただきながら、ホームヘルプサービスなり、あるいは先般から始めております24時間生活サポート事業というものもございます。そういうものを組み合わせながらサポートをしていきたいというふうに思っております。

その中で、グループホームの件でございますけれども、現状について申し上げますと、一応おおむね2年を単位にしておりまして、この間、グループホームを出られた方は一般のアパート等に地域移行といいますか、されているという現状がございます。その中で、次の方がなかなか埋まらないような状況も現実にはございまして、現在の定員で大幅に不足しているとかいうような状況ではございません。ただ、今後、いわゆる病院から地域へというような1つの大きい流れもありますので、こういう方々のご希望等が増えてくる段階にあっては、私どもも、これは行政が直接つくるのは好ましくないと思っておりますので、民間を主体にそれを行政が支援するというような形で整備をするということを今後の将来的な課題にしていきたいというように考えているところでございます。

防災まちづくり事業部長(岩田俊雄君)

都市計画図書のご質問に、まず最初にお答えいたします。

まず、都市計画図書とはどういうものかということなんですけれども、都市計画審議会あるいは所管の建設委員会等でご報告させていただく、法に基づく書式が決まっている都市計画を決定する場合につくらなければいけない調書のことを指します。

武蔵小山の場合は、既に東京都のしゃれまち条例に基づいて、一定区域が既に地区計画という形で定められております。今回考えておりますのは、この地区計画区域の拡大、それから、現在既に駅の近くの2地区において再開発準備組合が鋭意検討されておりますので、その熟度に合わせて、法定再開発事業の認可ということになれば、これはまた別の都市計画の定めがありますので、こういったものも都市計画図書として定めていかなければなりません。こういった都市計画の図書をつくるための費用を来年度計上しているということでございます。

それで、まず、しやれまちの地区計画区域の拡大をするというのは、ご案内のとおり、まず、地区計画ですから、一番大事なのは方針です。この一定街区の町を将来どういった町にしていくかという方針規定をまず確立することが大事です。それで、熟度によっては、その地域の中の熟度の高い地区で、既に開発の中身が固まってきたところから整備計画というものをつくってまいります。この整備計画というのが容積率あるいは建ぺい率、最小面積、こういったものを法の規定として定めていく。こういう制限をかけるということを行っていく、この2段階になってまいります。こういったものを、早ければ来年度からつくっていく必要の可能性が出てきたということでございます。

それから、行政でつくる計画に住民の意見をよく聞いてというのは、これは当然のことでございまして、形の上で私ども行政の場合、まず、住民の代表でいらっしゃる区議会のご意見をまず前提として、よくお聞きする。それから、それを補う形で、いわゆる住民説明会あるいはパブリックコメント、こういったいろいろな手法を通じて住民の意見を確認をしていくという作業をとります。

武蔵小山のこの計画は、範囲は広いですけれども、地域限定版の計画となりますので、いわゆるパブリックコメントは行わず、それにかわる形として約1,000世帯の方々にアンケート用紙をお配りして、直に直接意見をお聞きしたと。あわせて、パルムを中心とした近隣商店街の商売をされている方には直接聞き取り調査も行っております。こういったことを通じて、地域の皆さんのご意見というのをできるだけ正確に把握した上で、現在、区のほうでこの案をつくっているということでご理解をお願いしたいと思います。

再々質問


飯沼雅子君

再々質問をさせていただきます。

まず、保育園のところなんですけれども、詰め込みではないとおっしゃるのでしょうか。そうおっしゃるのでしたらば、否定をする根拠を示していただき―私は本当に、今回この質問だけじゃない、以前から求めていた、面積を出さないで、実数を出さないで「違うんだ、違うんだ」と言っても、とても説得力がございません。なので、詰め込みを否定する根拠を明らかに示していただきたいと思います。

そして、この間、国と、本当に東京都もそうです、区もそうです。自治体も認可保育園の増設を本当に拒んできました。その結果、地域を見てみると、認証保育園はもちろんなんですが、認証の基準以下の保育園が地域にたくさんできています。ほとんどの方が安心して預けられる認可保育園の増設、認可保育園に入りたいと希望しながら、保育に欠けていながら、希望をしないから入れない。私は子どもたちの格差であると思うんですね。認可だけではつくれませんとおっしやいましたけれども、認可保育園を希望しているんです。なぜそういったお子さんたちをしっかりと責任を持って見ないのか。私は、本当に自治体としての責任を果たしていない、こう考えます。本当に、国と区が反省をして、認可保育園増設に踏み出さない限り、今の保育園不足、子どもたちの置かれている状況はよくなりません。ぜひ保育のところにおいては、認可保育園をつくらなければ解決をしないといったことをしっかり受け止めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。1点です。

あと、精神のところなんですけれども、グループホームのところは潜在的な要求をぜひ掘り起こしいただきたいんですね。表面的に1つあるグループホームがいっぱいになっていないと、この間課長さんに聞いたんですけれども、いっぱいになっていないので、そこを活用してくださいといった問題では解決をしないと思います。ぜひ率直に、保護者の皆さん、当事者の皆さんの意見を聞いたり、アンケートをとるとか実態を把握する。そして、潜在的な要求をしっかり掘り起こしていただきたい、こう思います。国も、そして品川区も、区長の方針演説の中でも、障害者のところが地域で暮らせるそういった支援を進めていくと書いてあります。在宅の支援、そして家族の支援、ぜひまだ足りません。力を入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

まちづくりなんですが、いろいろ説明をしていただいたんですが、私は地区計画ができてしまった段階からでは、地域の住民が気がついて声を上げても遅いんです。小山3丁目の19階建てのときに、もう地域の人が経験をしているんです。だからこそ、固まった段階、例えばビジョンをつくるとか、いろいろまちづくりビジョンをつくるとかおっしゃつていましたが、そういったビジョンをつくる段階で意見を聞いてほしいんですよ。アンケートをとっておきながら、ビジョンができ上がったときに初めてアンケートの中身をそこにもおりますなんて言われても、住民はとても満足しません。ぜひ先に、その町を形成する人々が、もう対立する意見だってたくさんあると思うんですね。そういった意見を聞かないでまとめてしまうということは本当に住民不在であると思うので、ぜひその辺は改善を求めますので、お答えください。

再々答弁


区長(濱野健君)

私からは、保育園の問題についてお答えを申し上げます。

詰め込み、あるいは詰め込みではないという議論でありますけれども、いずれもいささか主観的な要素がございます。客観的な要素といたしましては、いわゆる各国の保育園に比べるという議論になってまいりましょうが、しかし、東京のように人口が集中した稠密な都市において、望ましい数字というのが幾つかというのは非常に難しい問題でございます。もちろん広々としたものがいいに決まっていますけれども、こうした東京という立地を考えた中でどこまでが適切なのかということにつきましては、これは一律には言えないことだというふうに思っております。私どもとしましては、まずは待機児童を解消して、そして子どもたちが保育園で暮らせるようにというのを一義的にまず考え、そして、その中でできるだけ快適な環境をつくり上げていくというのが任務だろうというふうに思っております。そして、その方法は認可保育園を増設するだけだというご主張でありますけれども、私どもはそのように考えておりませんで、いろいろな方法がある。つまり、認可保育園、幼保一体施設の中における認可保育園の開設というのももちろんやってまいりますけれども、認証保育所を誘致するとか、短時間保育を実施するとか、あるいは幼稚園における預かり保育を誘導するとか、地域との協働によって子育てを支援するとか、ワーク・ライフ・バランスの推進を図るとか、いろいろな方法を使って子どもたちの保育を充実していく、そういう考えでございますので、よろしくご理解いただきたいと思います。

健康福祉事業部長(木下徹君)

グループホームに関する再々質問にお答えいたします。

まず、基本的には、現在あるグループホームの利用の状況を注視してまいりたいというふうに考えてございます。それ以外の方でも、そういうような地域への移行というようなことについて可能性あるいはご希望がおありの方も当然おられると思いますので、その辺の状況につきましては、私どもの精神障害者生活支援センターの相談状況なども含めまして今後の課題にさせていただきたいというふうに思ってございます。

防災まちづくり事業部長(岩田俊雄君)

武蔵小山の再々質問でございますけれども、このたび区のほうから地域の皆様方に公表しようとしておりますのは、いわゆるまちづくりビジョンというものでございまして、これは地区計画等のそういった法的なものとは全く異質なものでございまして、東は平塚小学校から西は林試の森公園までを含む広いエリアの将来の町のあり方という、今、夢を絵に書こうというものがこのまちづくりビジョンでございます。特に緊急を要するのは、林試の森周辺にある国有地、いわゆる国の官舎の売却というのは目前に迫ってまいりますので、こういった対策をどうするか。平塚小の跡の改築によって人の流れがどう変わるのか、パルム商店街を中心とした商業関係をさらに活発にするためにはどういう仕掛けが要るのか、こういったものを含めたものをビジョンとしてまとめたものでございます。

それから、その後、いわゆるしゃれまち条例の区域である一部区域を拡大をするというのは、これは今度は都市計画法に基づく法的手続に入ってまいりますので、これは当然のことから地域の地権者の方々に対する説明会、縦覧、それから、その後、一般の方々、周辺方々に対する17条縦覧説明会というものもあるわけでございますので、そのタイミングタイミングで地域の方々の意見を十分お聞きして組み入れた計画にしていく予定でございます。

議長(本多健信君)

以上で、飯沼雅子君の質問を終わります。

以上

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