前のページへ戻る           日本共産党品川区議団TOPへ

安藤たい作議員 10年第3回定例会本会議一般質問「濱野区政」「再開発計画見直し」「認可保育園・特養ホーム増設」「ヒートアイランド対策」

2010.10.21 安藤たい作 区議

2010年10月21日から始まった第三回定例議会は、区長選後の初めての議会でした。 区長は選挙中、長期基本計画で一番に掲げる「国際都市品川」を看板にした再開発の推進を一言も語れませんでした。 一方、「特養ホームの建設推進」「待機児解消」を公約に掲げ、選挙直前には来年4月に私立認可保育園2園の増設を発表。 八潮に続く特養ホーム建設の具体化は、来年4月の待機児解消策は、税金投入で推進される再開発計画はどうなるのか。選挙後の区長発言が注目されていました。 私(安藤)は、日本共産党品川区議団を代表して、本会議場で一般質問。選挙後の区政運営について区長の姿勢を質しました。

一般質問項目

  1. 区長も選挙で語れなかった「国際都市品川」 区民が望むくらしと福祉最優先の区政へ転換を
  2. マンション販売不振、破たんした計画に更なる税金投入で進める再開発は見直しを
  3. 第一日野小跡は潟eーオーシーの駐車場ではなく、特養ホームや認可保育園・公園など住民要望を第一に
  4. 温暖化とヒートアイランドで住めないまちに 熱中症対策とまちを冷やす緊急・抜本対策は待ったなし

一般質問 >>  答弁 >>  再質問 >>  再答弁 >>  再々質問 >>  再々答弁 >>

日本共産党区議団を代表して一般質問を行います。

一般質問


区長も選挙で語れなかった「国際都市品川」 区民が望むくらしと福祉最優先の区政へ転換を

日本共産党を代表して一般質問を行います。

はじめは、「区長も選挙で語れなかった『国際都市品川』 区民が望むくらしと福祉最優先の 区政へ転換を」 の質問です。

一騎打ちとなった区長選は、自民・公明・民主・社民がこぞって推す濱野区長が再選。  しかし「大型開発からくらし・福祉優先へ」と訴えた沢田候補は28%の得票を集め、あらためて福祉充実への期待と、再開発批判の大きさが浮き彫りになりました。区長が選挙政策に、「待ったなし!高齢期の安心づくり」と掲げ特養ホーム等の「建設推進」、「待機児解消」、と書きこまざるをえなかったのも、こうした世論が背景にあります。

一方、区長は選挙中、長期基本計画の看板である「国際都市品川」による再開発推進を一言も語れませんでした。「国際都市」を看板にし、福祉は後景に追いやる内容の長計が、区民には受け入れられないことを自ら認めたものです。しかし、再選後、区長は「長計を実行していくのが私の任務」と表明。区民に語らなかった大規模開発を、選挙が終ったら粛々と進めることが許されるでしょうか。

まずはじめに、質問します。

  1. 区長は選挙で特養ホームの建設推進を掲げましたが、いつまでに、どれくらい作るのか。 八潮以降の具体的な増設計画を示して下さい。
  2. 区長は「待機児解消」と選挙公約に掲げましたが、待機児をなくし希望する全員が入れ るようにするということでよろしいのか。また、待機児の増加は時限的なもので、将来 の財政負担になるからと増設に背を向けてきたこれまでの対策を、変えたのでしょうか。
  3. 区は今年4月に390人の受け入れ枠を増やしたものの、494人が認可保育園に入れ ませんでした。来年4月には私立認可保育園2園増設されることになりましたが、あわ せて189人で、これでは足りません。希望者全員が入れるように、認可保育園を増設するよう求めますがいかがでしょうか。
  4. 区民要望とかけはなれた「国際都市品川」を看板にした長期基本計画は見直し、住民福 祉の増進を柱にすえた計画にあらためて作り直すことを求めます。


マンション販売不振破たんした計画に更なる税金投入で進める再開発は見直しを

次は、「マンション販売不振破たんした計画に更なる税金投入で進める再開発は見直しを」の質問です。

区長選を通して、区が税金投入で進める再開発に対し「高層ビルばかりできても住民には何のメリットもない」「一方で区営住宅や特養ホームは不足。こっちの方こそ作ってほしい」「住環境や景観を壊す」「なんで民間企業の開発に税金を入れるのか」などの区民の疑問や怒りは、これまで以上に広がりました。

そもそも再開発とはどんな仕組みか。大手開発会社が乗り出し、地元地権者の土地に高層ビルを建設。地権者は同じ価値の床面積を開発ビルの中に確保しますが、それ以外の余った床、保留床は開発会社に一括売却し、建設費をまかなうとともに、開発会社はこれを売って利益を上げます。つまり、ビルを高くするほど売却する床面積が増え儲けが上がる仕組みであり、さらに、行政による高さ制限等の規制緩和や補助金によって高層ビルづくりが加速・誘導される仕組みです。

この再開発がいま、破たんに直面しています。

80億円もの税金投入で昨年10月竣工した大崎駅西口中地区再開発マンションは、最多価格帯7000万円。これまでの開発は竣工と同時に完売が通例でしたが、一年経った今でも売れ残っています。また隣の280戸のマンション、西口南地区開発では、地価の下落等により、権利変換計画が頓挫。計画が大幅に遅れています。保留床が売れない。権利変換がうまくいかない。再開発の仕組みの中心部分が破たんしているということです。

こうした事態に際し、区長は6月議会で「売れる・売れないの話は、その時の経済状態だから、再開発の適否ではない」と強弁し、再開発マンションの売れ行きを問題にしない態度を表明。また、3月までは議会で答弁がされていた販売状況についても、区は8月の建設委員会で答弁拒否に転ずるなど、これを隠す態度にまで、エスカレートさせています。

権利変換が頓挫した西口南地区では、投入税金額を引き上げる考えが表明され、区は破たんした再開発を見直すどころか、なりふり構わず推進しようという姿勢です。

そんな中6月には、東五反田二丁目第2地区開発が竣工。74億円の税金投入で、最多価格帯約7千万円、最高価格一戸2億6千万円の736戸の超高層マンションです。これ以後も計画は目白押しで、北品川五丁目第一地区開発は税金投入264億円でマンション800戸。目黒駅前地区開発は、200億円で800戸。新たに浮上した国際自動車跡地の西品川1丁目地区開発も、税金投入が予定される超高層マンション計画。しかも長計によれば、これらの計画はまだ一部に過ぎないのです。

売れるかどうか分からない事業に税金を投入しリスクを犯してすすめる、これはまともな公共事業とはいえません。

再開発には他にも、保育園など公共施設が不足する問題、風害や日照、のちの質問で触れますが、ヒートアイランド、地球温暖化など、環境面でも問題があります。破たんした再開発に税金を注いで進める大企業優遇政治はやめ、区民の暮らしや福祉を最優先にする区政にこそ切り替えるべきです。

質問します。

  1. 売れるかどうか分からない再開発マンションには税金を投入して進める一方、区営住宅の建設は拒否。保育園は不足し、特養ホームの待機者も増え続けています。こんな税金の使い方はやめるべきです。再開発は見直し、区民要望の実現こそ求めますがいかがでしょうか。
  2. 再開発マンションの販売状況を議会に明らかにしなくなった区の姿勢は、税金が適正に 使われているかをチェックする議会として認められません。あらためて、大崎駅西口中地区、東五反田二 目第2地区のマンションの保留床の販売状況は何%かうかがいます。
  3. 北品川五丁目第1地区開発、大崎駅西口南地区開発の総事業費、補助金額は、当初計画、 現在の計画で、それぞれいくらでしょうか。変更があればその理由も説明して下さい。
  4. 大崎駅西口中地区、東五反田二丁目第2地区の参加組合員への保留床の一括売却額はいくらか。また、参加組合員が取得した保留床の販売価格の総額はいくらになるのか、それぞれ教えてください。


第一日野小跡地は(株)テーオーシーの駐車場ではなく、特養ホーム や認可保育園、公園など住民要望を第一に

次は、「第一日野小跡地は潟eーオーシーの駐車場ではなく、特養ホームや認可保育園、公園など住民要望を第一に」の質問です。

五反田の第一日野小が、小中一貫校で統合された旧日野中の敷地に建替えで移転、4月から跡地になっています。敷地面積7634m2、校舎、体育館、プール、併設されていた幼稚園の園舎は取壊されずそのまま残っています。

学校跡地は、取得が困難な大規模用地であり、区民の貴重な財産です。長年地域コミュニティーの核となり、卒業生にとっては思い出の場所。活用にあたっては、周辺地域住民をはじめとした区民合意で進めることは大前提で、かつ、公共の利益にかなわなければなりません。

ところが、区はこの9月から、校庭部分約2000m2を(株)テーオーシーへ2年契約、月額109万円で暫定貸付を始めました。TOCはアスファルト舗装し78台分の時間貸し駐車場として整備。校舎や体育館等は機械警備で閉鎖され、開放・活用される予定はありません。区は、暫定貸付を経たのち、TOCビル建替えの際には、校舎等を解体し更地にして、さらに大規模な駐車場用地として、10年間貸し付ける方針です。

私は、この問題について当該地域でアンケート方式で声を集めました。その結果もふまえ、区方針に対して、大きく3つの問題点を指摘します。

第一は、区民意見を聞かずトップダウンで進めるやり方です。

今回の活用方針は、2005年の街づくり特別委員会で、区から突然報告され、議会でも意見が分かれていたものです。以後、まともな広報もされず、一般区民を対照にした説明会も開かれず、パブリックコメントにも付されていません。アンケートでは区の方針が理解できない、との意見が多数であり、「一日野の卒業生として、あの校庭は思い出がたくさんつまっている所だったから、駐車場なってしまってとても悲しかった。知らなかったので、びっくりした」との12歳の女の子からの声も寄せられました。最大の当事者といえる卒業生や地元住民はカヤの外で進められてきたことは問題です。

第二は、区が企業の言いなりになっている点です。

十年かかるとされるTOCビルの建替え計画は、どんな内容なのか。この不況下、いつから始まり、いつまでかかるのか。区に聞いても「聞いていない」の一点張りで、何も明らかになっていません。10年どころか、TOCの都合で区民のための活用がいつまでも先延ばしにされる可能性さえあります。また、「貸付の対価」とされた一日野小の移転経費の負担額も、移転が完了後の今も未定のまま。暫定貸付料の月額109万円も、明らかに安すぎます。TOCは、社長名で区長の後援団体「はまの健の会」の常任幹事として名を連ねています。区の、「地元の経済振興に長年貢献してきた」「従業員が多く、地元に落とす経済効果は大きいので営業を継続しながらの建替えは必要」などの説明では、「なぜ特定の一民間事業者にだけ便宜を図り、区民財産を差し出すのか」との区民の不信をぬぐうことはできません。

第三は、切実な区民要望と照らしてどうなのか、という点です。

アンケートには「区の物は区民のために使用するのが筋」「TOCの建替えなど関係なく、すぐ保育園、特養ホームに目を向けて下さい」「体育館など使用できる施設は地元に開放すべき」など、住民要望より企業利益を優先させることを疑問視する意見が多数寄せられま した。特養ホーム待機者はこの8月末で595人となり、年々増加。区は「大規模な土地がない」と八潮以下の増設計画の具体化を避けてきたのに、今回のように土地があっても民間企業への貸付を優先するのは理屈にあいません。深刻な保育園不足についても、すぐにでも保育園として活用できる幼稚園舎は鍵をかけ放置、では、子育て世代の悩みをどこまで真剣に受け止めているのか疑問です。

また、「まわりは駐車場ばかり。緑・水があふれ公園に子どもたちの元気な声があふれ、 お年寄りが散歩できるような公園がほしい」「この辺りにはゆっくり出来る公園が少ないの で公園や施設が出来ると良い。母達、PTAでよく出る意見です」など、公園化を求める声も多かったのも特徴です。

第一日野小跡地の活用は、これらの区民の切実な要望に照らして、再検討すべきです。

質問します。

  1. 区が計画している第一日野小跡地活用内容を明らかにしてください。TOCへの暫定貸付はいつまでになるのか。その後のTOCビルの建替えはいつから始まり、何年かかるのか。貸付の代わりにTOC側が負担するという第一日野小の移転経費とは何の費用を指し、金額はいくらか。それぞれお答え下さい。
  2. 現在の校庭部分2000m2の暫定貸し付け料、月額109万円は安すぎると思うが、いかがか。金額の算定の根拠も教えて下さい。
  3. 特養ホームや認可保育園など、区民要望がますます切実になっている中、区のTOCの都合を最優先にした計画は見直し、いったん白紙に戻すべきですが、いかがでしょうか。
  4. 第一日野小跡の活用にあたっては、地域住民・区民の意見を聞く場を設けること。住民要望の強い特養ホームや認可保育園の増設、公園化を求めますが、いかがでしょうか。


温暖化とヒートアイランドで住めないまちに 熱中症対策とまちを冷やす緊急・抜本対策は待ったなし

最後に、「温暖化とヒートアイランドで住めないまちに 熱中症対策とまちを冷やす緊急・抜本対策は待ったなし」の質問です。

気象庁は、9月3日「今年夏の異常気象、猛暑は近く再来する」と見解を発表。IPCC第4次評価報告書では、産業革命による工業化以前に比べ、世界の平均気温が2度以上上がると、激しい気候変動や生物種の絶滅など大きな変化が起き、地球の破局は避けられないと警告。地球温暖化抑止は、一刻の猶予も許されません。

また、10月5日消防庁発表の速報値では、熱中症による救急搬送は、全国で5万6184人、東京都で4365人。昨年との比較では、救急搬送が4.2倍、死亡者は10.4倍にのぼり、かつて経験したことのない深刻な被害となりました。もはや都市の暑さは、人命が失われる事態。地方自治体も切迫感を持ち、緊急対策・抜本対策に当たるべきで、大きく3点提案します。

1点目は、熱中症対策です。

さまざまな調査結果では、熱中症被害者の多くはクーラーがない、電気代が払えないなどの低所得者でした。少しの援助で尊い人命を救えます。来年夏への備えも含め、提案します。

  1. 熱波に対し、台風や地震のように災害として対応が必要。都と連携し注意報・警報を発令するなど特別な体制をとること。
  2. 在宅高齢者や障害者、低所得者、とりわけ独居の方に対し、安否確認や緊急避難(熱中症防止シェルター開設)など必要な予防策をとること。
  3. 低所得者へのクーラー電気料の特別補助、クーラーのない低所得者への導入支援策をつくること。
  4. 生活保護世帯に対する夏季加算を設けるよう国に働きかけること。
  5. 小中学校の特別教室・体育館へのクーラー設置を急ぐこと。

以上いかがでしょうか。

2点目は、区民、事業者、区、それぞれが、今考えられる限りのできることを切迫感もって推進していく体制をつくり、品川のまちを早急に冷やす対策です。

  1. みどりをふやす取組として、戸建て住宅、マンション、会社、学校など公共施設で、ゴーヤやアサガオなどみどりのカーテンづくりを一気に推進すること。打水大作戦をまち中でできるように雨水タンクを公共施設、マンション、商店街など可能な場所に設置し、広く呼びかけ、区民・事業者・区が力を合わせ取り組めるよう、補助制度創設も含め区のリーダーシップを求めます。

3点目は温暖化、ヒートアイランドの原因を取り除く抜本対策です。

大崎駅周辺など再開発による高層ビル建設がヒートアイランド、地球温暖化を加速させています。区も明らかにしているように業務部門のCO2排出は、1990年から2006年の間に270%も増加。その原因を、省エネ設備による減少以上に、オフィスビルなどの床面積が増加したことであり、国や都を超える増加だと分析しています。超高層ビル建設の見直しを行わない限り、業務部門からの排出は増え続ける一方です。

提案します。

  1. CO2排出を加速させている超高層ビルの建設は見直を行う。
  2. 業務部門のCO2削減のためには、国と都の施策に頼るのではなく、区が一定規模のビル建設に対し、植樹、壁面緑化、駐車場緑化、太陽光パネル設置の義務化を行ない積極的に進めること。
  3. 加えて5点提案します。

  4. まちにみどりが少ない。樹木を大幅に増やす計画を持ち、公共施設や道路沿いに植樹を 積極的に進め、緑あふれるまちづくりを進める。
  5. 火力発電から再生可能エネルギー利用への転換を図る。全ての区有施設に太陽光パネル を設置。太陽光パネルの補助金を増やし利用拡大を図り、集合住宅への設置助成を創設す る。
  6. 廃プラ焼却のサーマルリサイクルはCO2を増加させている。燃やすごみ行政を転換し、 資源化へ切り替え一刻も早く減少に転じる。
  7. 自動車利用を減らすため、自転車の利用を促進し、電気自動車による区内循環ミニバス を運行する。
  8. 今年3月策定した区・地球温暖化対策推進計画は、CO2削減目標を2020年までに25% としたが、京都議定書の基準年1990年と比較しても、総量6.8%CO2が増加している2006年を基準に定めたため、深刻な実態を隠し解決を遅らせている。基準年を1990年に改め、年度ごとの達成状況を公表する。

また、推進計画初年度に当たり、計画内容を区民、事業者に理解を促す説明会を区内全域で丁寧に行う。関心の高い区民にどんどん参加 を促し啓発活動を進める。

以上提案しますが、いかかでしょうか。

以上で、私の一般質問を終わります。


答弁

区長

まず初めに、特別養護老人ホームの増設につきましてお答えを申し上げます。

来年に八潮南中跡でオープンをいたしますが、その後であります。来年度に着工予定の小中一貫校 「豊葉の杜学園」の開設に伴い、跡地となる杜松小学校の既存校舎を改修し、おおむね平成26年度を目途に小規模特養ホームを中心とした高齢者施設および地域利用施設として整備をしてまいりたいと考えております。詳細につきましては今後詰めてまいります。

次に、待機児童の解消をめざすことは喫緊の課題の1つであります。これまでも就労形態や保育ニーズの多様化に対応し、さまざまな施策を組み合わせることで区民の皆様の要望にこたえてまいりました。

待機児童を1人でも減少させていくことが重要であり、また現実的でもあると考えております。来年4月に予定されている私立認可保育園の開設支援はその一環として進めているもので、公立認可保育園につきましては幼保一体施設整備計画の中で併設していくという従来の方針に変更はございません。引き続き定員拡大など既存施設の活用、民間事業者による認可保育園や認証保育所の開設支援、短時間就労対応型保育室の開設、家庭的な保育ママ事業の拡充など、多様な施策を財政状況を勘案し、効果的に実施してまいります。

次に、長期基本計画の見直しのご提案ですが、現在の計画は、公募の区民をはじめとして、区内各団体の代表、区議会議員、学識経験者の皆様の参加による策定委員会での活発な議論を経て答申がまとめられ、これをもとに策定したものでございます。また、その間、パブリックコメントはもとより、区民アンケートや昼間区民世論調査、タウンミーティング、区政モニター集会等のさまざまな機会を通して、多くの区民の皆様の幅広い意見を伺ってまいりました。このように、長期基本計画は区民の皆様とともにつくり上げた計画であり、ご提案のような見直しをする考えはございません。

その他の質問等につきましては、各事業部長よりお答えをさせていただきます。

防災まちづくり事業部長

まず、再開発に関する補助の考え方ですが、再開発事業は、土地の権利者などが協力し合って再開発ビルの建設とともに道路や公開空地などを整備するもので、極めて公共性、公益性の高い事業であることから補助支援をしているものでございます。再開発事業以外にも区営住宅の建設や福祉分野などさまざまな行政ニーズがございますが、区としては、区政全体のバランスを図りながら行政運営を行っており、この考え方に変わりはございません。

次に、大崎駅西口中地区と東五反田二丁目第二地区のマンションの販売状況でございますが、販売されているマンションは保留床として既に再開発組合から参加組合員に譲渡されたものであり、参加組合員からエンドユーザーへの販売状況については、民間会社の経営に係る事項であるため数字をお示しすることはできませんが、販売率は向上していると聞いております。

次に、北品川五丁目第一地区および大崎駅西口南地区の総事業費と補助額についてのご質問ですが、北品川五丁目第一地区では、平成21年当初で約1,340億円の総事業費に対し、補助額は約260億円であり、現在は約1,150億円に対し、約220億円に推移してきております。また、大崎駅西口南地区では、平成21年当初で約270億円の総事業費に対し、補助額は約27億円、現在は約270億円に対し、約35億円に推移してきております。このような北品川五丁目第一地区の総事業費には変更がある一方、大崎駅西口南地区には変更がありませんが、両地区ともリーマンショック後の景況の変化に対応するため、設計見直しなどにより工事費を低減するとともに、既存建物等の詳細な調査を行い、補償費等を修正してきております。補助額につきましては、これらの総事業費の見直しを踏まえ、再査定を行ったものでございます。
次に、大崎駅西口中地区および東五反田二丁目第二地区において、再開発組合から参加組合員が取得した保留床の総額ですが、それぞれ約390億円、約370億円でございます。

なお、参加組合員がエンドユーザーに販売した保留床の総額につきましては、民間会社の経営に係る事項であり、区からご説明するものではございません。

企画部長

私からは、旧第一日野小学校跡の活用についてお答えをいたします。

初めに、TOCへの暫定貸付期間につきましては、平成22年9月から2年間を予定しております。建てかえ時期は、景気動向もあり、当初予定よりおくれておりますが、TOCとしては早期着手の意向に変わりはないということで伺っております。また、工事期間は、今のところおおむね10年程度を見込んでおり、移転経費の負担につきましては現在協議中でございます。

次に、貸付料の算定でございますが、この金額は不動産鑑定士による鑑定評価を行い、それに基づき決定したものであり、客観的、適正な貸付料であると考えております。

次に、貸し付けの見直しでございますが、これまで再三ご説明してまいりましたように、TOCは五反田地区のにぎわい拠点として長年にわたり大きな役割を担っており、地域経済やまちのにぎわいに及ぼす影響の大きさを考えますと、営業を継続しつつ建てかえを円滑に進めることが必要でございます。さらに、第一日野小学校の移転に係る経費負担の申し出もあり、これらの点を総合的に判断し、協力することとしたものでありますので、見直す考えはございません。

次に、地域住民等のご意見についても、周辺住民への説明会や大崎第一地区町会自治会連合会へのご説明の機会等を通して伺ってきておりまして、TOCの貸し付けについてもご理解を得ているものと考えております。

都市環境事業部長

私からは、温暖化とヒートアイランドに関するご質問にお答えいたします。

最初に、熱波に対する注意報・警報発令などの体制整備についてのお尋ねですが、気温が上昇して体温を超えるような高温になることがあり、熱中症の諸症状を訴える方が多くなります。毎日の天気予報による気温等に注意して健康管理に気をつけることが必要と考えています。また、今年度は保健所においてもチラシやホームページで広く区民に水分の十分な補給など、熱中症に対する注意の喚起を図りました。

次に、在宅高齢者や障害者、低所得者の方への安否確認や緊急避難等の予防策についてのご質問ですが、高齢者や障害者で在宅介護を受けている方には、これまでもホームヘルパー等の定期的な訪問の中で熱中症に関する注意を促しているほか、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯については、民生委員が高齢者相談員として訪問する際、熱中症予防を話題にするなどの形で安否確認を行っております。

また、避難所につきましては、国において指針を検討中と聞いておりますが、今年度以上の異常気象が想定される場合、救急対応にあわせて二次避難所の活用など、区としても課題とさせていただきます。

次に、生活保護世帯に対する夏季加算および低所得者へのクーラー電気料等に係る支援策についてのご質問ですが、生活保護費は毎年厚生労働大臣が定める保護基準に基づき決定をしております。ご質問の夏季加算については、国において既に検討を始めているとのことであり、その動向を注視してまいります。

なお、区単独でクーラーの電気料金を補助する考えはございませんが、購入や修理に伴う一時的な出費につきましては社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度がございますので、今後もご案内してまいりたいと考えております。

最後に、小中学校の特別教室、体育館へのクーラー設置についてのお尋ねですが、特別教室につきましては、現在、設置率50%であり、引き続き利用率が高い教室から計画的に設置してまいります。また、体育館のクーラー設置については考えておりません。

次に、まちを冷やす提案についてですが、これまでもみどりの条例に基づく公共施設や建築行為における緑化指導および屋上壁面緑化における助成事業を行ってきており、緑の拡大に向け積極的に努めてまいりました。その結果、平成6年から21年度まで緑被率は10,9%から15,8%へと4,9ポイント増加し、緑地面積は111ヘクタール増加しております。雨水の再利用に関しましては、雨水利用タンク設置に要する助成を行い、区自らも一定規模の区有施設では雨水再生水を利用しております。また、一商店街から始まった打ち水運動は、ここ数年で区内全域に広がり、今年度は実施期間中約9,000人の方の参加がございました。今後もこの取り組みを推進してまいります。

次に、温暖化等の対策についての超高層ビルの建設に関する件ですが、特に都市計画の手法を活用した開発につきましては、先進的な環境技術の導入が進んでおり、大崎駅周辺での事務所ビルをはじとめして、エネルギー消費の原単位は減少しております。業務部門における対策として、区では環境経営支援セミナーの開催や今年度から新たに省エネ診断制度を創設して支援の強化を図ってまいります。
なお、一定規模のビルにおいては、省エネルギー法や東京都環境確保条例の改正により温暖化対策が強化され、対策が進むものと考えておりますので、区が特定の機器等の設置を義務づけることは現在は考えておりません。

なお、一定規模のビルにおいては、省エネルギー法や東京都環境確保条例の改正により温暖化対策が強化され、対策が進むものと考えておりますので、区が特定の機器等の設置を義務づけることは現在は考えておりません。

次に、太陽光パネルの設置についてですが、これまでも区有施設においては新たな建築や改修などの機会を、とらえ積極的に設置してまいりました。一方、一般住宅における太陽光パネルの助成に関しては、今年度から大幅に予算を増額するとともに、集合住宅の共用部の工事にも対象を拡大したところであります。引き続き対策を進めてまいります。

次に、廃プラスチックの資源化についてですが、区では平成20年10月から最終処分場の延命を目的として分別変更を行ってまいりました。その際、容器包装プラスチックにつきましては、法に基づく枠組みの中で資源として回収し、その他の廃プラスチックについては、リサイクルシステムが法制度化されていないことから、燃えるごみとして回収しております。したがって、廃プラスチックについては資源として回収する考えはございません。

次に、自転車の利用についてですが、自転車はCO2を排出しない交通手段であるものの、品川区は自宅から歩いて10分から15分で最寄りの駅に行けるとともに、一方で、狭隘な道路状況などを勘案しますと、これまでどおり歩行者や自転車利用者の安全を第一に自転車環境づくりを考えてまいります。また、循環バスにつきましては、恵まれた交通環境にあるため、考えておりません。

次に、地球温暖化対策地域推進計画の基準年についてですが、今後目標に向けて取り組む計画であることから、現在のライフスタイルや事業活動に最も近い最新の排出量を把握できる年を基準年度としたものであります。計画の進捗状況については、時期をとらえ点検するとともに、イベント等の機会をとらえ積極的に計画の周知を図ってまいります。


再質問

安藤たい作君

自席より再質問、幾つかに絞って行います。

まず、特養ですけども、粘り強い区民運動が実を結んで新たな特養整備の計画が発表されたことは一歩前進として歓迎したいところなんですが、一方で、待機者が8月末で595人と増えまして、まだまだ足りないというのも現状です。

そこで、私、聞いたのが、いっまでに、どれくらいつくるのかということを聞いたので、いよいよ長期計画の中にも書かれていないこの目標を、これを書き込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。

また、現実には規模にこだわっていると区民の切実な実態に照らして整備が追いつかないので、必要数急いでつくることが必要だと思います。

共産党として千代田の小規模特養を見てきたんですが、600平米の敷地に8階建てで、グループホームやデイサービスも合わせてワンフロア8人の1ユニット3階分の計24人の定員の特養でした。運営も十分できておりますということでした。こういう土地なら区内にたくさんあるのではないかと思いますので、小規模特養の整備の検討はどうなっているのか、小規模特養の整備を求めますけども、いかがでしょうか。

また、区内にある国有地、都有地の活用も必要だと考えているんですが、国も未活用の国有地についてこれまでの売却路線から保育所や介護施設などに活用する方針にと切りかえておりますので、こうした動向も踏まえて国や都と積極的に交渉すべきだと思います。区内の国有地や都有地はどこにあるか把握しているのか、交渉しているのか、伺います。

待機児問題に関しては、ちょっと区長の答弁がかなり私は後退したんじゃないかというふうに聞きました。待機児を1人でも減少していくことが重要だし、現実的だという答弁はちょっとかなり後退なんじゃないかと思うんですけども、私はしっかりとここは待機児を1人も出さないという覚悟でやっていく必要があると思います。

私は、認可保育園の増設でしか、区が責任を持つ増設でしかこれを解消できないと思っているんですが、区長、討論会などで選挙中も待機児増は時限的なもので将来の増設は財政負担になるというふうに言っていたんですよね。この財政負担になるという意味というのは、保育園を増やすことは税金の無駄遣いということを言っている意味なんですか。それをちょっとはっきりと教えていただきたいと思います。

開発にいきます。

販売状況は報告しないという態度が貫かれました。民間単独でやっている開発ならわかるんですけども、税金が入っている事業なわけですから、事業成果を明らかにしない、検証もしないというのは、無責任なやり方だと思います。以前は議会に報告されておりました。どうして報告できないのか、報告しなくなったのか、わかりませんので、詳しく理由を教えてください。

あと、私が質問したのは、開発補助金が別の事業ですというお話がありました。福祉は福祉、開発は開発、バランスとってやっていくと言っておりまして、私はこのバランスがまずおかしいと思うんですけども、区民が切実に願うものはさっぱりつくられないのに、こうした高層マンションだけは税金投入でどんどん建っていくという、こういう税金の使い方がやっぱりおかしいんじゃないかというふうに思います。おかしいと思うんですね。この声に対してどう答えるのか、伺いたいと思います。

次に、一日野小跡の活用の点ですけども、結局TOCの建てかえ計画は内容が全然わからないと、未定だということでした。それなのにTOCには区民の財産を、学校跡地を差し出すと。本当に企業言いなりとしか言いようがないなというふうに私、感じました。理解されているという話もありましたけども、私、今回地域でもアンケートをとってみたんですけども、日野小がある六丁目と七丁目の一部に配布して集めたものなんですが、地域住民の区の方針を理解できないという声があふれているんですね。

返事をしていただいたうちの7割は、区の活用方針は理解できないと答えております。理解されているというならば、その根拠は何なのか、もう少し示していただきたいと思います。

あと、私は、切実な住民要望がある一方でTOCへの貸し付けを今回優先するという区の方針は、どう考えてもおかしいと思いますので、この計画は白紙に戻して、住民要望の強い特養や認可保育園や公園等の整備を重ねて求めますが、これもいかがでしょうか。

すみません、最後ですね。最後は、環境ですけども、ことしの夏の暑さというのは、いろいろあると、ヒートアイランドや地球温暖化など原因は複合的だと思うんですが、未曽有の熱中症の被害が出て、とにかくもはや人が住めなくなっているまちに品川はなりつつあるんじゃないかという、そういう暑さのレベルになっているということだと思うんですね。対策はやっぱり急務だと思います。抜本対策とともに、今考えられるありとあらゆることを区民と行政も、そして企業もみんなで一緒になってやっていく必要があるという今回の質問の大きな趣旨なんですけども、メニューはたくさん確かにあると思うんですが、まだまだ一部の取り組みになっていると思うんですね。進んでいないと思うんです。今までの速度や規模じゃなくて抜本的に取り組みを飛躍させることが今必要だと思うんですけども、区として、さまざまな環境対策の取り組みにこれからもっと多くの方を巻き込んでいくという、こういう取り組みを広げるためにどういう考えをお持ちなのか、聞かせいただきたいと思います。

最後に要望なんですが、熱中症対策、ちょっとあまりにも既存の対策にとどまっているというか、今まで熱中症がこれだけ社会問題になろうがなかろうがやっていた対策をただ述べられたように聞こえたので、これ、人命の問題なので待ったなしだと思いますので、重ねて、クーラー設置と電気代補助制度、この実行を強く求めたいと、これは要望したいと思います。よろしくお願いします。


再答弁

区長

最初に、特別養護老人ホームについてお答えを申し上げますが、これは何度もご答弁をしているところでありますけれども、特別養護老人ホームをつくるにつきましては一定のスケールというものが必要でございます。そういう意味で、土地を求めて、そして土地の見込みがつき次第計画を立てるという、そういう考え方に変わりはございません。

また、小規模というお話でありますけれども、小規模特養というのは、もちろんそういう形態もあろうかと思いますけれども、先ほど言いましたように、やはり一定規模の特養が介護保険という1つの枠内でつくっていくには最適なものだというふうに考えております。

それから、土地のことで、国や都の土地云々というお話がありましたけれども、再質問でありますので、新たな質問というふうに理解しますので、これは保留をさせていただきます。

認可保育園でこの対応をすべきだというお話であります。認可保育園で対応すると財政負担が将来生じてくるということ、これは明らかであります。10年後の事態を想像するならば、認可保育園を建てた、そこにかかる人件費等、あるいは物件費等のことによって他の施策を圧迫する、そういう意味で財政的負担が増えるという、そういう意味を申し上げているところでございます。

以上です。

防災まちづくり事業部長

私からは2点のご質問にお答えいたします。

まず、マンションの販売状況ということでのご質問でございます。確かにまちづくりということでの再開発事業につきましては、まちづくりをどう進めようかという住民の皆さん、あるいはそういう再開発の組合、そういうまちづくりに対していろんな事業費、事業計画を策定したり、あるいは公共施設を整備したり、インフラを整備したりというものに対して支援を行っているものでございます。したがいまして、マンションの販売事業者がどのような金額で販売するかというような民間の販売事業については、ご報告するものではございませんし、そのように考えてございます。

あと、バランスがおかしいというお話もございました。ただ、開発につきましては、区内のインフラ、いろんな計画道路等もございますけれども、61%ぐらいしか整備されてございません。そういう中で、そういう開発の機会をとらえてインフラを整備したり、行政サービスとか地域に貢献できるような施設、こういうことも含めて事業者のほうと調整し合っているところでございますので、バランスがおかしいというものではなく、バランスをよくとって事業を進めているというものでございます。

企画部長

私からは、第一日野小学校跡の再質問にお答えをさせていただきます。いずれも先ほどご答弁申し上げました。

まず、1点目の建てかえ計画が未定だというご指摘でありますけれども、TOCのほうからは早期建てかえの意向に変わりはないという確認を得ておりますし、さらに、今回の暫定貸し付けの要望をいただいた、これも当初予定どおり建てかえを進めたいといった意向のあらわれであると、このように受けとめております。

それから、2点目の地元の理解ということであります。これにつきましても先ほどご答弁申し上げました。周辺住民への説明会、それから連合会の町会長会議ですか、こちらでも何回かご説明をさせていただきました。いろいろご質問はいただきましたが、基本的にはご理解をいただいたものと、このように受けとめております。

それから、貸し付けの見直しということでございます。区政には、もう申し上げるまでもありませんが、さまざまな課題がございます。こうした中で、私どもといたしましては、このTOCが五反田地区のにぎわいとして重要な役割を担っている、こういった点を踏まえて今回の判断をしたものでございます。こういった点でご理解をいただきたいと思います。

以上でございます。

都市環境事業部長

環境問題でございますけれども、地球温暖化の問題というのは、これはご案内のとおり、もう地球規模の問題で、世界各国が真剣に取り組んでいこうと、こうなっているわけでございまして、せんだって作成しました品川区の地球温暖化対策地域推進計画の中でもうたっておりますけれども、品川区のみならずすべての区民の方、そして区内のすべての事業者が行動を起こしていただく。区はそれらの行動の取り組みを全力を挙げて支援していくというのが区の取り組みの基本となっております。飛躍的にこういった対策が進めば、それはそれで必要なことなんですけれども、まずは地道に着実に前進するようなさまざまな分野で対策をとっていこうと、こういう計画になってございます。


再々質問

議長

再々質問ですので簡潔願います。また、通告の項目のみ質問をお願いします。

安藤たい作君

まず、特養の問題ですけども、本腰が入っていないというのは明らかなんですけども、やっぱり責任ある目標を立てていないから、ここで見つかったからつくっちゃおうみたいな、そういう感じになっちゃっているんじゃないかなと思うんです。だから、まず責任ある数値目標、10年間の目標をとりながら、長期計画の中には特養増設しか書いていないですよ。いつまでに、幾つつくるのかというのが、しかも、現在590人待っているわけですよね。そういう方がいる中で、その責任ある目標が書かれていないということが私はそこに本腰が入らない最大の原因、1つの大きな原因だと思うんですよね。そこら辺、思いますので、しっかりと目標を示していただきたいというのが1点です。

あと、保育園のほうは、私、財政負担という考え方がちょっと違うんじゃないかといいますのは、やっぱり区民にとって必要なことに区が必要な負担をするというのは当然のことであって、それを財政負担になるから……。これまた494人の方がことし4月に希望しながら入れなかったわけですけども、そういう現実がありながら、これを負担にしてしまうというのは、私はちょっとおかしいんじゃないか思いますので、何をもって、何を負担−負担とは何なのかと、何を指しているのかということを言っていただきたいです。ご説明していただきたいと思います。

開発のほうです。

私が言いたいのは、こんな税金の使い方はやっぱりおしかいという区民の声が大きいということなんですよね。これは本当に区民からすると理解できないという点だと思います。こういうお話を聞いていると、こういう売れるかどうかわからないマンションのリスクがある事業に対してどんどん税金を投入するわけですけども、お話を伺っていると、これは区の財政ではないと、国からの補助金だと言ってみたりとか、そういうことだからいいんだという話もありますし、あと、開発業者がエンドユーザーにどれだけマンションを販売したかどうかは、それは私たちが関知しませんというか、知ることではありませんという態度は、まさにリスクを住民やあるいは分譲する再開発会社に押しつけで、あとはもう知りませんという態度だと思うんですね。これはあまりにもやっぱり無責任なやり方だと思いますので、改めてこちらも見解を伺います。

あと、一日野小の問題ですが、私、大崎、西五反田、上大崎、あそこら辺付近には特別養護老人ホームが1つもないんですね。じゃあ、高齢者がいないのかというと、たくさんいらっしゃいます。あと、五反田はマンションがたくさん建っていますので非常に足りない困難地域、これは区も認めていますけども、保育園も不足している、特養ホームは1つもない、こういう地域で区はTOCの建てかえのほうを優先するということで、こういう考えなんですか。それをちょっと聞きます。

環境に関しては、あまりにも切迫感というのが……。具体的に私、もう一回伺います。区として今の、着実なと言いましたけども、今さまざまなメニューがあるかもしれませんけど、これをどんどん前に進めていかなくちやいけない中で、区としてアイデアというんですかね、区としての考えはないんですかというのを伺いましたので、先ほどの答弁だと非常に今の危機的な環境の状況に照らして不十分だと思いますので、考えをもう一度お聞かせ願いたいと思います。


再々答弁

区長

特別ホームの計画でありますけれども、例えば昭和50年代のように品川区から工場や倉庫等が転出をするという予定がメジロ押しだったような時代、あるいは地方のように土地が豊富なような場所、そういうところであれば一定のめどを立てて計画化することは可能でありますけれども、こうした都心化をした品川区のようなところで土地の目星をつけて計画を今すぐつくるということは大変に困難なことでございます。これは繰り返しご答弁を申し上げているところでございます。

それから、待機児童対策を認可保育園だけで行うというのは、いささか硬直的な考え方だというふうに思っております。さまざまな施策を組み合わせて対応するのが懸命な方式である。そして、保育園、認可保育園を今建設するということは、将来の本格的な少子化が始まったときには、他の区の仕事を圧迫するような財政負担になるということであります。

以上です。

防災まちづくり事業部長

税金の使い方がおかしいということでございますけれども、私どものまちづくりのほうとしては、先ほどの繰り返しでございますけれども、地域の方々が住みよいまちづくりを進めていきたいと。その中で、公共施設の整備とか、インフラの整備とか、あるいはそういう計画を策定する事業、これを支援しているものであって、マンションの販売とか、それとは全く関連性がないものと考えております。マンションにつきましては、事業者が保留床を活用した中で販売してその経営を立てているものでございますので、それと全く切り離してご理解いただきたいと考えてございます。

以上でございます。

企画部長

一日野小学校跡の再々質問でございますけれども、先ほども申し上げましたように、区の取り組むべき課題は多岐にわたりますし、また手法もさまざまでございます。この点、ご質問にありました特養ホーム、それから保育園等の取り組みにつきましては、既に緊急対策等を通しまして着実に取り組みを進めてきていると。今回の一日野跡につきましては、先ほど来申し上げておりますように、五反田地域の活性化、それから産業振興、こういった観点で跡地を活用すると、こういう判断をしているものでございます。

都市環境事業部長

地球温暖化の問題ですけれども、区でつくりました推進計画の目標というのは、2050年を目途に2006年度の排出量80%を削減するという非常に大きな目標値を定めております。当面、初動期の10年間、2010年から2020年までの間で2006年ベースで25%を削減する。これも非常に大きな目標です。そのために、区は具体的に重点取り組みをこの推進計画の中でうたっております。あらゆる分野でいろんなさまざまな対策を打っていこうということになってございますので、ご理解をお願いします。

議長

以上で、安藤たい作君の質問を終わります。

 

以上

ページトップへ

前のページへ戻る           日本共産党品川区議団TOPへ