2011.9.21 南 恵子 区議
第3回定例会2011年9月21日南恵子区議が一般質問を行いました。
質問内容は次のとおりです
一般質問 >> 答弁 >> 再質問 >> 再答弁 >> 再々質問 >> 再々答弁 >>
福島原発事故の収束の見透しは、半年を超えたにもかかわらずたっていません。食物の汚染報道に、とりわけ子育て中のみなさんの不安は極限に達しています。私は子どもの頃、夏休みになると福島で過ごしましたが、緑豊かな自然溢れる土地が原発事故で人の住めないところになってしまったことに強い怒りを覚えます。政府、東電の責任で放射能測定、除染を求めると同時に、わが党としても全力を挙げる決意です。
今回の事故は原発と人間社会は共存できないことを示すものですが、大事故を起こした背景には安全神話と原発利益共同体の存在があります。スリーマイル事故、チェルノブイリ事故がおこり、国際原子力機関IAEAは「過酷事故対策をとるよう」勧告を出し、さらに原発の推進機関と規制機関の分離を条約で決めました。しかし、日本は「過酷事故は起こり得ない」として対策を全くとらないだけでなく、規制機関であるべき原子力保安院は原発建設に際して電力関連会社の社員を動員して「やらせ」までする。また、わが党の求めで経産省が示した資料によると、原発54基の総建設費は13兆円、原子炉の建設は3社が独占、原子炉建屋も大手ゼネコン5社が競争入札なしの特命受注、ゼネコン幹部は「粗利益率は20〜30%と公共事業以上に高い。おいしい仕事」と発言。電力会社は自民党に7億円余、民主党に2300万円も献金。官僚には天下り先を用意し、原発推進学者を優遇して研究費などの資金を提供、マスコミには巨額の広告費を提供して原発の危険性を報道させなくしたために国民は「安全神話」を信じ込まされていったのです。国民の命や安全は二の次という政治が事故の発生を許したのです。こんな政治は切り替えるべきであり、原発から撤退し自然エネルギー政策に転換させようではありませんか。
区長も国にむけて「転換」を求めてほしいものです。私は、自然エネルギーによる安全な電力供給を区が取り組むよう求め提案します。
区内のすべての公共施設に太陽光パネルを取り付け、太陽光発電を大規模に進めることです。これまでも区は、地球温暖化防止計画により公共施設や公園などに太陽光発電パネルを取り付けてきましたが、まだまだ始まったばっかりです。学校を例にとると、太陽光発電を導入した学校は48校中8校、最大設備は20KWで1校のみ、あとは5kW、4kW、3kWが1校づつ、それ以外の学校は外灯用に設備した程度です。区として自然エネルギーへの転換に見合った、発電量の目標を定め積極的に取り組むよう求めます。子どもたちが学校の中でエネルギー問題や環境問題を自ら体験して学習できることが大事です。
私は文部科学省の補助制度を活用した川崎市立西丸子小学校に視察に行きましたが、屋上だけでなく校舎の壁面や庇に100キロワットも発電できるパネルを取り付けていました。学校内で消費する電力109kwに匹敵する状況です。また、発電だけでなくパネルを屋上や校舎壁面、庇などにも取り付けることによって校舎が断熱され、省エネ対策にもなっているのです。
以上の立場を踏まえ以下3点にわたり質問します。
東日本大震災による大きなゆれはマンション住民に震災対策への関心を広げました。区内の高層住宅に住んでいる方たちに当時の様子を聞くと、14階の方は「歩いてやっと夜中についたらエレバーターは止まっていたので、もうひと踏ん張りと覚悟を決め階段をのぼった。自宅の中は食器が床一面に散らばっていた」と話し、32階の方は「エレベーター復旧は早かったが、もっと大きな地震や停電した場合はどうなるのか。32階まで何往復もできない」と話します。上層階の方ほど給排水が止まるとトイレが使えなくなり、長周期地震動による家具の転倒やエレベーター故障など不安はたくさんあります。ライフラインやエレベーターの閉じ込め、トイレや水の確保、救出用具や階段避難器具の配備など防災計画の作成や防災住民組織の結成が急がれます。
しかし、品川区地域防災計画のマンション対策は、高層住宅のエレベーター閉じ込め台数333台、「多くの家具類の転倒・移動が予測される」「ライフライン停止時には一般住宅よりも生活上の困難が増す」などと予測していますが、耐震診断・改修への支援がようやく始まった程度で、高層住宅に多く発生した家具の転倒対策は啓発だけ、エレベーター対策は「早期復旧体制を関連業界に働きかける」とまったく不十分です。わが党は、第2回定例会で東日本大震災の被害の実態調査を求めたところ、区は「実態調査を行わない」と拒否。これでは品川区内の実態に見合った震災対策が進むはずがありません。
港区は、平成20年に高層住宅居住者やマンション管理事業者、設計者、エレベーター事業者などの関係者が参加する検討懇談会を設置。「大震災時に高層住宅で何が起きるのか」「家具類の転倒防止、固定化」「防災住民組織の結成状況」「防災訓練の実施状況」「建物全体での備蓄状況」「エレベーター閉じ込め防止対策」「既存建物、新築建物に対する対策」など、幅広くアンケート調査をして、平成21年3月に「港区高層住宅の震災対策に関する基本方針」を作成しました。各家庭には最低でも7日間程度の飲料水、食料品、簡易トイレ、その他生活必需品の備蓄を呼びかけ、管理組合に対しては耐震化支援や家具転倒防止助成と共に、防災住民組織への支援、防災計画策定などのアドバイザー派遣、備蓄品リストなど検討しています。また、開発事業者には備蓄倉庫の設置や自家発電装置の装備、エレベーター内備蓄、階段避難器具の設置などを要請し、今回の大震災を受けた新たな対応も検討を始めています。渋谷区では、一定規模以上のマンションに防災倉庫の設置を条例で義務付けています。中央区は、高層住宅防災対策の「手引き」を作成し、防災意識の向上や対策を推進しています。
品川区内には高層マンションが次々に建てられており、震災時のマンション特有の問題について実態調査を行い、被害想定とその対策、被災後に自宅で生活ができるためのルールづくりが必要です。耐震工事支援の充実と合せて要望し、質問します。
区民生活にとって地域にある商店街は日常生活に必要な生鮮食料品や衣料品、日用品などを確保するための大事な存在です。また、地域の防災組織の会員として消火活動に取り組んだり、夜間の街を明るくするために装飾灯を設置して防犯対策に貢献するなど安心・安全の確保だけでなく、住民同士のコミュニティの中心になって重要な役割を果たしています。例えば、宅配サービスを実施するなど高齢者の生活を支えたり、子育て世代にも料理のつくり方や子どもの接し方などの対話ができ頼りにされている様子、さらに商店街の近くに住みたかったという声も聞きます。また、商店街が開催するイベントに大勢の方たちが集まり新しい出会いがはじまることもあり、物を売るという活動だけでなく、それを通して地域をつくっている貴重な存在です。
区は、そのような商店街へさまざまな支援策をとっていますが、更なる支援を求めて質問します。
まず、イベントに使う資材置き場の確保の問題です。独自の事務所を持つことができない商店街は多くありますが、にぎわいある商店街にしようと年間を通してイベント事業を展開しています。ところが、そのイベントに必要な資材置き場に苦労し、あるところは町会会館に間借りし、あるところは立ち退くよういわれ転々としています。また、置き場はあっても家賃値上げに維持できなくなり、やむなく分散して保管するなど、高齢の役員が多いので大変苦労しています。区の支援策に家賃助成の支援はありませんので、区民生活の基盤の商店街存続のために家賃助成制度を創設するよう求めます。
また、商店街連合会は街の活性化や商業発展のためにさまざまな事業を実施し、各商店街をまとめ区内経済の振興に寄与しています。補助金交付要綱に書かれている各事業の拡充を求めて区商連・区振連への補助金増額を求めるものです。「買い物は地域の中で」「顔の見える商店街で買いたい」という区民が多くいて商店街に期待を寄せていることがわかります。うれしいことです。
そこで質問します。
大震災の当日、陸前高田で一番大きな保育園では、「職員が異変に気づき、ある子はパジャマのまま、はだしのまま、保育士がおんぶする暇さえなく、抱っこや手を引いて上へ上へと逃げた」と当時の様子を語り、「137名の子どもたちが全員いたら、36名の保育士では到底助けることはできなかっただろう」との話を聞いて、私は「子ども子育て新システム」になったらどうなるのだろうと心が痛みました。来年度、導入をめざす「子ども・子育て新システム」は、現行保育制度を根こそぎ壊し、保護者や子どもの願いを遠ざけるものです。
日本共産党は、反対の立場で問題点を指摘します。
現行保育制度は児童福祉法で国と自治体の保育実施義務を明確に位置付け、最低基準で保育の質を保障し、保育料は「応能負担」を原則としています。
ところが「新システム」は、国と自治体の保育責任と最低基準を取り払い、保育料は応益負担になり、株式会社などの営利企業が参入して保育を儲けの場にするというとんでもない制度改悪です。
儲けを優先する株式会社の参入を許したら子どもの成長に必要な保育は確保されるのでしょうか。正規職員によって、その年齢に必要な保育を受けて成長していくのに、保育者が短時間勤務のパート労働になれば、子どもにとって保育者が次々に交代することになり、どの大人を頼ればいいのかわからず成長は不安定にならざるをえません。国と自治体の保育責任をなくすということは国の未来を失うことです。冒頭紹介した陸前高田の保育園では「0歳児3対1、1〜2歳児6対1では子どもの命を守れないと思い知らされた。」と語っています。この震災の体験を教訓にするべきです。保育士たちは誰でも「子どもの命をまもりたい、子どもの笑顔を見ていたい、命をつないでいきたい」と願って保育をしています。
また、「新システム」では、自治体は保育が必要かどうかを認定するだけで保護者が保育園と直接契約を結ばなくてはなりません。手のかかる子や障害を持つ子、親に経済力がない子は排除されるのではないかと心配します。
数年前、企業が運営していたある保育園で、たった1枚のファックスで保育園の閉園を通告するというとんでもない事態が発生。驚いた保護者には一言の説明もなく不誠実な態度を続け、自治体はやむなく子どもたちを周辺の公立保育園に入園させました。また、子どもの死亡事故の続発、子ども一人当たりの給食を38円で作らせていた保育園など、利益追求のためには子どもの命や健康を二の次にするような企業が保育園を運営していたのです。新制度になったら起こらない保障はありません。制度改悪を許してはなりません。
次に、今年4月に認可保育園を希望しながら入れなかった待機児について伺います。品川区の待機児は、昨年は441人、今年は406人でした。厚労省の試算では、潜在的待機児は全国で85万人とも100万人とも言われていますが、待機児解消は国と自治体の責任で取り組むべきです。
また、詰め込み保育について、区は、既存の保育園の定員を1.5倍にも拡大しているために子どもがあふれています。1歳児2歳児の保育室は、1クラスの人数が20人から30人。3歳児も定員20名の所28人から30人という年齢には不適切な大集団で保育されています。保育園現場から「成長発達する大事な乳幼児期に、子どもが多すぎて要求を受け止めることができない。詰め込み保育はやめてほしい」という声がたくさん届いています。私たちも詰め込みではなく、認可保育園を増設せよと繰り返し求めてきました。
区は、今年4月から認可保育園増設に本腰を入れていますが、保育に株式会社がなじまない事は先にも述べました。株式会社などの進出は親と子の願いではなく財界の願いです。区は公的保育をまもるよう強く求め質問します。
私からは、電力発電についてお答えします。
原子力発電の今後のあり方については、国民生活の安定や国内産業の維持、環境問題など、我が国のエネルギー・産業政策の根幹にかかわる問題で、国の責任で十分に研究し、議論して判断すべき事項です。したがって、一自治体の立場で意見を申し上げることは差し控えさせていただきます。
次に、自然エネルギーによる発電、とりわけ公共施設での太陽光発電装置のさらなる導入についてですが、太陽光発電システムを活用することは、地球温暖化防止対策を進める上で有効な手法の1つです。このため区では、自然エネルギーの普及啓発と区民への環境意識の向上を図る目的から公共施設への設置を進めてきたところです。大規模な太陽光発電パネルの取りつけについては、設置場所の大きさ、屋上の形状やパネルの荷重など、設置上の課題も多くありますが、可能な限りの規模のものを設置します。
次に、太陽光発電に対する助成金については、個人向けの申し込みは大幅に増加しており助成規模も適正と考えています。一方、今年度から対象を区内中小企業にも拡大を図ってきており、今後の動向を踏まえながら、さらなる拡大策を検討しているところです。
その他の質問等につきましては、各事業部長等よりお答えします。
私からは、中高層マンションの震災対策に関するご質問にお答えします。
今回の震災における中高層マンションの被害については、区民住宅を例にとれば、ファミーユ西五反田において一部内壁の損傷やエレベーターの停止などの被害が出ており、他の中高層マンションについても同様であったと考えます。
マンション特有の問題としては、発災時の揺れによる家具の転倒やインフラの寸断によるエレベーターの停止・閉じ込め、断水などが想定でき、インフラが普及するまでは高層階へは非常階段しか使えないため、日常生活に支障を来すことになると考えています。
次に、ライフライン復旧までの対策については、「わが家の防災ハンドブック」に示すように、生活物資と共同備蓄やエレベーター管理会社との連絡体制の強化、さらに自助による備蓄とあわせ、共助の観点から町会・自治会への加入などが必要と考えております。現在のところマンションでは自治会を作り、災害対策について自主的に検討しているところもありますが、中には自治会まで至らず、管理組合にとどまっています。区としては実態調査よりもあらゆる機会を活用して周知・啓発を行っていくことが重要と考えています。
次に、マンション居住者も含む防災対策検討懇談会のご提案ですが、区ではマンションへの支援として、耐震診断や耐震改修の支援、専門家のアドバイザー派遣など相談体制を整備してきています。
一方、震災時に居住者の生活を支える最低限の食料や水、トイレ等の備蓄は居住者の自助・共助により対応すべきことと考えます。現在NPO法人などでマンションの抱える特有の問題を踏まえた対策の検討も行われていることから、これらの情報収集に努め、地域防災計画の見直しの中で対応方針を示す予定であり、検討懇談会を設置して進める考えはありません。
私からは、商店街振興のための助成制度に関するご質問にお答えします。
まず、商店街の資機材置き場への家賃助成についてですが、区では、商店街が地域コミュニティの核として大きな役割を担っており区民生活を支える大切なインフラであるとの認識のもと、従来からの商店街活性化事業や緊急経済対策とあわせ、今年度から開始した区振連を通じたイベント資金貸付事業など支援の充実を図っているところです。特にイベントにつきましては、これまでさまざまな補助金、助成金などで支援してきたところですが、その企画から実施までは、各商店街が自主的に管理運営を行っていただくものです。資機材置き場につきましては、商店街ごとに環境も考え方も異なり、イベント事業の一環として工夫の余地もあると思われます。したがいまして、現段階では、新たに資機材置き場のための家賃助成制度を創設する考えはありません。
次に、区商連・区振連への財政的支援についてのご質問ですが、区商連・区振連ではイベント、販売促進といった各商店街に対する支援などさまざまな場面で事務局のスタッフが活躍していることは承知しています。区としても、区商連・区振連に対し、各種の事業助成金や団体助成金、人材育成事業推進助成金など多様な支援を行っているところであり、現段階においては新たな財政援助を行うことは考えておりません。区としては、今後も区の立場からでき得る協力と支援を行います。
私からは、子ども・子育て新システムのご質問についてお答えします。
子ども・子育て新システムは、昨年設置された子ども・子育てシステム検討会議で検討されており、本年7月に議論の到達点として中間取りまとめが政府の少子化社会対策会議において決定されたところです。
その内容は、新システムの実施主体は市町村で、その権限と責務が法制化されることとなっており、市町村がその地域での子ども・子育てに関するニーズを把握し、計画を策定して実施するものとされています。現在、中間取りまとめの段階ですので、区としては今後の推移を見守ります。
次に、新システムに反対表明をとのことですが、新システムは急激な少子化の振興への対策として、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、社会全体ですべての子ども・子育て家庭を支援するという理念のもとでの制度改革です。中間取りまとめでは検討課題も明記されており、今後、地方公共団体など関係者と丁寧に協議し、了解を得た上で成案を取りまとめることとなっていますので、今後の動向を注視していきます。
次に、品川区の保育園入園希望者数のお尋ねですが、平成23年4月入園時点で、転園希望者や、区外からの申し込みを含めて1,688人です。
次に、4月に入園できなかった方の保護者の状況についてですが、入園不承諾者の方の数から、転園と区外在住の方を除いた328人の内訳を申し上げますと、母親の状況ですが、常勤者が96人、非正規パートが64人、求職中で内定のない方が71人、内定中が29人、自営業が41人、病気の方が3人、そのほかが24人です。
次に、面積基準の引き上げと少人数クラス確保のための改善のお尋ねですが、本年4月現在、待機児童数が61人出ている状況から、現在面積基準を引き上げる考えはありません。現行の最低基準については、遵守しつつ、各保育園において保育室の使い方や保育の工夫をして適正な保育の実施に努めます。
次に、待機児童対策については、幼保一体施設の計画的設置や民間活力を活用した開設支援など、認可保育園での受け入れ増のほか、認証保育所の開設支援、家庭的保育事業の拡充等、多様な施策を講じて区民の皆様からの期待にこたえていきます。
それぞれ答弁いただきありがとうございます。自席で何点か再質問したいと思います。
まず、原発から撤退をということで区長に、国に向けての撤退を求めよという、この点では差し控えたい、という答弁でした。私は、今原発は要らないという声が各種の世論調査でかなり高く出ている、この事実を区長さんは、どう見ておられるのかということ、そこをまず問いたいと思います。ほかのものとは違った異質の危険が原発にはあったわけですね。改めてあの事故の中ではっきりしたわけです。それを、多くの国民が知った上で、だったら、これは危険なもので要らないと。こういうふうになってきているのではないかと思うんです。とりわけ、原発の問題は国の問題だということで退けるのではなく、品川区民の命と健康の問題だからこそ国に対して地方から声を上げるべきだというふうにみんなは願っており、私もそう思います。そこでそういう質問をしたわけです。
しかし、国の問題だから差し控えたいというのは、私はこれはあまりにも無責任だと。区民のそういう声を受けとめようとしない、そういう姿勢では大変残念です。もう一度区民のこの原発に対する思い、各種世論調査でも7割、8割超えて原発は順次なくしていくとか、あるいは今すぐやめるべきだと、そういう声が7割、8割になっているこのことを、区長はどのように感じておられるのか、そこをまず伺いたいと思います。
それから、自然エネルギーについては可能な限り進めていくということでした。それは本当にしっかり受けとめて、具体的な事業の中で展開をしていただきたいと思いますし、それぞれ施設によっては対応可能か可能じゃないか条件はありますけども、できるだけ進めていただけるように、改めて強くこれも、お願いをしておきたいと思います。
それから、補助金の部分ですけども、周辺の自治体と、いろいろ比較をしてみましたら、1キロワット当たり10万円という、品川のこの補助額は決して遜色ない、比較的すぐれた補助額かなと私は印象を持ちましたけれども、しかし、もっともっと、区民にとっては、これから家を建てたいとか、あるいは、そういう方向に、自分も自然エネルギーをつくる、そういう部分にくみしたいという区民は大勢いらっしやいます。そういう中で、まだまだ価格的には高いという現状もありますので、そういう声に応えて補助額をさらに引き上げていく、そういう方向をぜひ選択していくことは、一気吋成に自然エネルギーへ、あっと広がっていくことになるというふうに思うんですね。それについて改めて意見を、頂きたいと思いますし、中小企業についても拡大だというふうにおっしやいましたけども、これはまだ、ごくごく限られている部分だと思うんですね。すべての区内の中小事業者に開かれているというようにはなつていません。例えば、民間の保育園だとか、そういう部分についても、いわゆる中小の事業者という点の、くくりから見れば含まれていませんので、そういうところに対してももっと、区民のニーズ調査も含めて進めていくべきだというふうに思っております。その点についてご意見をいただきたいと思います。
それからマンションについては、私は、さきの大震災での実態をしっかりつかむことなしに、適切な新しい計画はでき得ないというふうに思うんですね。せっかく時間をかけ、そして人も動員し、お金もかけてつくられた計画になったとしても、それは十分な対応になっていかないということで、やばり、きちんとした実態調査を行った上での計画づくりが効率的な中身だというふうに思います。したがって、きちんとした実態調査をするよう、また改めてそういう点での具体的な実態調査なくして、きちんとした把握、適切な計画はつくれないと、この点についての見解を伺いたいと思います。
それから、商店街についてですけれども、区は確かに、先ほども本文の中で紹介しましたが、区はさまざまな、支援策をとっていただいていることは、改めて予算書、あるいは決算書を見る中で実感しました。しかし、私が求めているのは、さまざまなイベントをやって、その中で自主的に工夫の余地があるというふうなお話なんですけども、そういう中でもなおかつ規模の小さい商店街はなかなか大変だと言う、こういう実態があるわけですね。そこをしっかり見ていただくということがまず、この問題についてのアプローチとしては大事だろうというふうに思いますので、その点について、さまざまな規模の、商店街はありますけれども、とりわけ規模の小さな、商店街への支援ということで考えていただきたいという、そういう趣旨で質問させていただいたので、その点についてのご見解を何いたいと思います。
最後です。新システムについてです。これは、区の責任、国の責任をなくしてしまうというのがこの新システムの一番大きな問題だというふうに思うんですね。最低基準も取り払うという、こういうことです。したがって、区はこのところ認可保育園はつくってきていますけれども、そういうやり方の中で待機児解消が進んでいくのかという点で、区はどういうふうに考えているかということを聞きたいと思います。とりわけまた保護者が病気、あるいは求職中、そういう子どもさんはこの新システムの中では保育が確保されない心配があるというふうに、私は新システムの内容を読んでみるとそう実感しましたので、その点について区はどういうふうに考えているのかということもあわせて伺いたいと思います。
原子力発電について再質問にお答えします。
前にもご答弁申し上げたところですが、自らの地域内に原子力発電所を抱えて苦悩しておられる自治体の長が多くおられるわけです。そうした電力を専ら消費をしている地域の首長が発電の仕方についてあれこれ申し上げるのは差し控えるべきだというふうに考えています。こうした原子力発電所を抱えている多くの自治体の首長の意見をまずは聞くべきと私は思っています。
それから、2番目の助成金のことでありますけれども、先ほどご答弁申し上げました。適正だと考え先ほどのご発言についてはご意見として承っておきます。
以上です。
私からは、マンションの実態調査を行った上で計画を策定してほしいというご意見ですけれども、基本的には中高層のマンション等については、19年に改定いたしました地域防災計画の中でも、エレベーターの閉じ込め対策等の一応検討をしています。ご案内のとおり、マンションは当然高ければ揺れが大きく、今回の地震においても、それぞれのマンションで震度4以上であれば恐らくエレベーターはとまったと考えます。その中で、その実体験を通して、区民として、あるいは住民としてどのような対策を講ずるかということがまずは先決かなと思っておりますので、その上で私どものほうは閉じ込め対策とかいろいろ、水の問題がございました。そういうマンション特有の問題をきちっと区民の方に理解していただいて、今後の見直しの中で検討していくということをご答弁させていただいたものです。
私からは、商店街振興のための助成制度の再質問にお答えします。
まず、区として、小規模商店街支援について声をよく聞いてほしいということですが、品川区は、小規模商店街支援につきましては、この間重点を置いて取り組んできたところです。また、共通の商店街のイベント実施についての悩みについては、答弁でもお答えしたとおり、イベント資金貸付事業など、共通の悩みの部分につきましては新しい制度として取り組んでいるものです。ただし、その他のそれぞれの商店街についてのお悩みの声というのは、区としても全体的な状況を聞き分けて支援していくという考えに基づいてお答えしたものです。
以上です。
私からは、子ども・子育て新システムについての再質問にお答えします。
先ほどご答弁で申し上げましたとおり、現在、中間取りまとめの段階です。また、その中では、検討課題も明記されているというふうにご答弁しました。具体的に申し上げますと、市町村によるあっせんが必要な場合、あるいは、待機児が出ている場合の市町村の関与の仕組み、こういったものについてさらに検討するというふうな内容になっています。ですので、区としては、現在の段階では今後の推移を見守っていく、このようにご答弁しました。
再々質問をさせていただきたいと思います。
原発の問題での区長の答弁、私は非常に残念です。発電所を抱えていないのでというお話ですけども、発電所を抱えていないところでも大きな被害、影響を受けているわけですね。現に福島からは大勢の方々が避難してこられているし、放射能の拡散によって私たちの生活も、とりわけ子育て世代の方は、先ほども、一言触れましたけれども、大変な心配があるわけですね。放射能の拡散を実際に体験した中で、発電所がないから、発電所のあるところを差し置いて言えないという、私は区民の方々は理解できないのではないかと。むしろそういうところからも、やめさせていく方向で政府に迫っていくという、その運動、力が大事なんだと思うんです。大変残念に聞きました。もっと区民の、本当に35万区民の命と暮らし、健康を守る立場にある、そういう責任を持っておられる、職にある区長として区民の声をしつかり受けとめる、そういう姿勢に改めて立っていただきたいと思います。その区民の声を、私はどのように思うんだと先ほど伺ったんですけども、差し控えたいというそういうことでしたけど、あえて、もう一度その点については伺いたいと思います。
それから、マンションについては防災対策の中で入っているというお話なんですけども、しかし、実際問題、さきの大震災でどういう状況だったのかというつかみなしに、とっくに計画書にあるからいいのだという、こういうことにはならないというふうに思うんですね。それで、あえてまた今回も実態調査をしてほしいという質問をしたわけです。この点については、やっぱり区民の命を守るために、しかも、品川区は超高層マンションをどんどんつくっている、そういう区としてきちんとした責任があるというふうに思うので、もちろん第一義的には、居住者自らが自分たちでしっかりと組織をつくってやることは大事でしょう。でも、そういうことももちろんありながら、区としても責任ある立場でやって欲しい、ということです。ぜひこれは強く要望を、要望にとどめておきます、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
それから、新システムについてです、自治体のさらなる関与ということではまだ不明確だというお話なんですけども、私は自治体の責任を、児童福祉法24条を、これをなくしていくというのが子ども・子育て新システムの大きなねらいだというふうに思うんですね。そういう点では注視をしていくということなんですけど、やっぱり今まで保育に責任を持ってきた自治体として、その立場でこの新システムについてははっきりと意見を言っていく。子どもの命を守る、育ちを守るために、それから女性の働くその就労を保障するために今まで事業をしてきたわけですから、そういう立場で、しっかりと発言していくということが大事だと思います、その点について再度伺って終わりにしたいと思います。
再々質問にお答えします。
区民、都民、国民、さまざまなお考えをお持ちでしょう。しかし、この問題というのは、国民生活の安定、あるいは国内産業を維持していく、あるいは環境問題、こうした大きな問題です。産業政策の根幹にかかわる問題ですから、国の責任において十分に研究をし、議論を重ね、そして判断をすべきものというふうに思っています。その際に、原子力発電所を抱える地方自治体の首長の意見というのはしっかりと聞くべきだと申し上げています。
以上です。
私からは、子ども・子育て新システムの再々質問についてお答えします。
先ほどもご答弁したとおり、現在の中間の取りまとめの中で必要なことについては今後検討するというふうなことも書いてありますし、また、今後のステップの中で、地方公共団体など関係者と丁寧に協議するというふうになっています。こういったことから、現在の段階では今後の推移を見守っていくと、このようにご答弁したところです。
以上で、南恵子君の質問を終わります。