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なかつか亮区議 2010年度決算特別委員会総括質問「旧第一日野小学校跡地活用」

2011.10.17 なかつか 亮 区議

総括質問項目

  1. 一日も早い特養ホーム増設に向け、整備計画の策定を。旧第一日野小学校の跡地活用はTOCの駐車場ではなく、特養ホームや認可保育園など住民要望の実現にこそ

中塚区議

日本共産党を代表し、総括質疑を行います。後半は飯沼区議が、前半は私、中塚が行います。私からは、一日も早い特別養護老人ホームの増設を求めて、品川区の特別養護老人ホーム増設計画とはどのような方針なのか伺いたいと思います。

決算特別委員会にて、八潮南、杜松小学校跡に続く、新しい特別養護老人ホームについて、平塚会館における計画が示されました。新たな計画を歓迎します。

そのうえで、いよいよ必要数を早くつくるために何が必要なのか。私は、一日も早い特別養護老人ホームをどう進めるのか。そして、いつまでに、いくつ作るのか。目標設定が必要だと思います。

まずは、平塚橋会館での新たな特別ホームの概要について、開設時期、ベッド数を伺う。上にある区営住宅48戸は引き続き併設となるのか、中延シルバーセンターは残すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

日下部企画部長

平塚橋会館について、総務費の中で具体的な提案を踏まえて、区として、今後、特別養護老人ホームの整備も含めて、前向きに検討させていただくということです。具体的な開設の時期とかは、今後の検討の結果です。ただ、特別養護老人ホームは区政の重要課題です。そういった観点から前向きに検討していきます。

それから、区営住宅は、現に居住者がいらっしゃることをふまえて、ご不満のないように検討を進めているところです。

中塚区議

開設時期ですが、今後の検討というお話ですが、品川区の耐震改修促進計画で、平成27年度までの耐震化という方針があります。この新しい特別ホーム計画と耐震化計画との整合性について、この点から、開設時期がいつごろと見通しているのか、伺います。

特別養護老人ホームのベッド数ですが、個人の生活やプライバシーを確保しつつ、できるだけ多く確保してほしい。区営住宅については、現維持はもちろんのこと、増設こそ必要です。中延シルバーセンターは機能強化を。認可保育園も増設を。これは要望したいと思います。

改めて、特別養護老人ホームの増設計画を伺います。濱野区長は、冒頭、さまざまな角度から検討していくというご説明がありました。これまで、学校跡地の活用、そして、民間の土地の取得も考える、さらに平塚橋会館とありますが、このさまざまな角度からの検討とは、これ以外にもあるのか、どういう角度なのか伺います。また、地域配置についてはどう考えているのか伺います。

日下部企画部長

耐震改修計画との整合性ですが、基本的に、私ども、今後、検討を進めていくということですが、平成27年度を視野に入れて検討を進めていく考えです。

木下健康福祉事業部長

さまざまな角度という点でございますけれども、この間、私どもは学校の跡を活用させていただき、八潮南小学校、杜松小学校ときましたが、やはり一定の限界もあるということで、民間の土地の取得についても、例えば、条件が整えば、値段の問題や場所の問題などがありますが、そういうことも含めて考えなければいけない。

今回は、学校の跡施設ではなく、他の公共施設の跡活用ということが具体化されたわけであります。そういう点で、このような検討の取り組みが、さまざまな角度からの取り組みということです。

特別養護老人ホームの配置ですが、特別養護老人ホームが広域施設ですので、ある程度の地域バランスというのも必要ですが、広域施設であるということを踏まえれば、区内で条件が整う土地があれば、それは候補になり得ると考えています。

中塚区議

さまざまな角度から検討するとのご説明がありましたが、これまでに考え方が示された以外に、他にもそういう角度があるのか伺いたいと思います。

改めて、整備方針を伺いましたが、何度聞いても、なかなかはっきりしない点があります。それは、増設をしますというご説明はありますが、一日も早い特別養護老人ホームをどう進めていくのか、この考えが示されていません。ここを伺います。

今年度に入って、特別養護老人ホームについて、積極的な意志を表明、とありました。先ほどもご説明がありましたが、従来と今回の考え方とどう違うのか。一日も早い特別養護老人ホームをどうつくるのか。この考えを伺います。

2点目は、いつまでに、いくつ作るのかです。つまり高齢者の人口のピークをどう考えているのか。そのときに特別養護老人ホームのベッド数がいくつ必要になると考えているのか、ご説明下さい。

木下健康福祉事業部長

特別養護老人ホームの整備に限定してのお尋ねですが、私どもは、幅広く考えていきたいと思っております。それは、多様なニーズにこたえる施設整備ということでケアホーム、グループホームなども整備してまいりましたし、在宅介護を支援することで、施策の充実にも努めてきた。このような総合的な進め方が、まず基本だということであります。

そのうえに立って、在宅介護生活の限界という部分について、どう支援していくかということです。特別養護老人ホームと限って申し上げれば、この間は、先ほど申し上げましたように、学校施設跡活用ということを第一に進めてきたが、今後は、民間の土地の取得ということも、これは条件が整えば、視野の中に入れていくということです。

その前に、平塚橋会館というのも候補に挙がってまいりましたので、このようなことを総合的に進めていくというのが、私どもの考えです。

それから、具体的にいつまでに、幾つ作るのかというお尋ねですが、人口問題研究所が、今後の高齢者人口がどう推移していくのかというのを分析しています。地方の都市、例えば山陰とか四国などでは、もう2020年ごろからは、高齢者人口が減少傾向に入ると言われています。一方で、大都市圏の周辺、埼玉県とかは、2025年から2030年にかけてもまだ上昇傾向。東京都はどうかといいますと、大体、2020年ごろには高原状態になってくる。つまり団塊世代が後期高齢者に入るころから、ほぼ横ばいになるだろうというのが推計です。

ただ、ここの中でよくわからないのが、社会移動の部分がどう展開していくかということが、なかなか読みにくい。それから、きちんとした土地の確保の目鼻がつかなければならないということもありますので、いつまでに、幾つの特別養護老人ホームを具体化するかという計画については、私どもとしては、考えていないということでございます。

中塚区議

特別養護老人ホームの今後について、いつまでに、幾つかは考えていないとのご説明がありました。特別養護老人ホームに限らず、総合的に進めたいとの考えですが、目標がない、そのための計画がない、これでは必要数を早くつくることができないと思いますが、この点を、どうお考えなのか伺いたいと思います。

土地が見つかれば、というお話でありました。これまでも、品川区にとってちょうど良い条件の土地について、3,000m2との説明がありましたが、これだけにこだわり続けていれば、土地の取得に時間がかかるのは当然で、一日も早く増設する。身近なところに、できれば自分の生活圏の中に作っていく。こう考えると、土地の取得の条件も、可能性が格段に上がる。小規模特別養護老人ホームも、積極的につくることを位置づけるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

木下健康福祉事業部長

いわゆる特別養護老人ホーム整備計画を明確にしなければ、特別養護老人ホームが整備できないのではないかというお尋ねですが、そのようなことは決してないと思っております。私たちも、必要な条件が整う土地があれば、そのことについて、計画検討をすることについては、これまでも申し上げている通りです。

それから、経営的な効率を考えれば、3,000m2というのは理想的な数字になりますが、単体の小規模は、とても経営的に難しいところがありますが、私どもとしては、グループホームと組み合わせることによって、かろうじて経営は成り立つかなと思っております。したがって、そういう小規模型については、他のサービスとの組み合わせなど工夫をすることによって、この部分については考えたいと思っております。

理想を申し上げれば、3,000m2はともかくとして、やはりある程度の標準的な規模の特別養護老人ホームができるような用地確保を第一に考えたい。標準的というのは、80から100床ぐらいのことを指しますが、それが第一だと思っています。

中塚区議

特別養護老人ホームの整備、目標がなくても進むというのは、これはおかしいと、私は思います。特別養護老人ホームの増設について、学校跡地だけではなくて、民間の土地の取得、平塚橋会館など、考え方や幅は広がってきたと思います。しかし、一日も早い具体化を、いつまで、どこまでつくるのか、これが定まらなければ、いくら増やすと言っても、それこそゴールの見えないマラソンを、どこまでも走っているようなもので、特別養護老人ホームの入所が見えてきません。高齢者人口増加に伴って、そのゴールも遠ざかるのであれば、ますます高齢者の不安は増すばかりだと思います。

入所を待っている高齢者の切実な実態にかみ合った増設計画を立てることこそ必要だと思いますが、この点を伺いたいと思います。

ここで、数字を伺いますが、今年3月の特別養護老人ホームの入所調整会議、609人が審査対象です。この中で、入所に至った人数、また、入所できなかった高齢者について、その内訳、要介護度別、年齢別。それぞれ何人中何人が入れなかったのか伺います。

木下健康福祉事業部長

この間もいろいろ工夫はしてきましたが、品川区は、なかなかまとまった土地を得にくい状況です。そういう中では、空手形になるような計画は、私どもとしては出したくないということで、やはり手堅い計画で進めていきたい、着実に進めていくということを、この間も申し上げているところです。

2点目のお尋ねでございますけれども、今年3月の入所調整会議で、名簿に搭載された方の状況でございますけれども609人がおられまして、この間、入所につながった方が169名、未入所の方が440名という数です。この440名の方の介護度別分布は、介護度1から5まで順番に申し上げます。86人、80人、114人、100人、60人。以上で、440人です。

中塚区議

まず、土地についてですけれども、やはりご説明を伺うと、まとまった土地はなかなか得にくいとの話がありました。そうであるならば、なおのこと、複合施設も含めた小規模特別養護老人ホームをしっかりとつくっていく。しかも身近な場所につくっていく、それこそ取得の可能性が上がると思いますので、ここを積極的に進めていくべきだと思います。

また、特別養護老人ホームの入所についてですけれども、直近で見ますと、入所に至った方が、八潮南特別養護老人ホームが開設した後で109名と伺っております。このときは、八潮南特別養護老人ホームの新設40人分が増えておりますから、いつになく沢山入ったわけですけれどが、それを踏まえても、例えば要介護5では84名中70人が入れていない。要介護4では162人中123人が入れていない。年齢別では100歳代では7人中5人が入れていない。90歳代では、142人中99人が入れていない。80歳代では、278人中225人が入れていない。この厳しい区民の実態を、いつまでに、どう解決するのか、実態にかみ合った計画を立てることが必要だと思います。

もう一つ、実態を紹介したいのは、私が受けた相談ですけれども、86歳、要介護5、現在、病院で入院中、今年9月の調整会議でC判定、入所の見込みが全く立たずに、家族は愕然としていました。この方はずっとまち工場を経営していました。ずっと我慢していた膝の手術を受けようと入院、手術は無事に成功したのですが、入院中に脳梗塞。幸いにして、意識は戻りましたが、初めての介護認定で要介護5、自宅アパート2階のひとり暮らしはもちろん無理、病院からは退院を迫られる。この半年間で、2回も病院を転々としました。脳梗塞で、突然体の自由が奪われる、病院から病院へと落ち着かない毎日、せめて、早く特別養護老人ホームで落ち着かせてあげたいと話していらっしやいました。86歳、要介護5、C判定、ひとり暮らし、一体いつまで待ったら特別養護老人ホームに入れるのか。こうした実態を、いつまでに、どう解決していくのか、そこを示す責任があると、私は思いますが、いかがでしょうか。

木下健康福祉事業部長

まず小規模特別養護老人ホームのお話がありましたが、今度、杜松小学校跡で予定をしておりますけれども、こちらも、校舎の大きさから言うと、八潮南中学校の半分ぐらいでありますから、そういう点では、小規模を選択せざるを得ないだろうと思っております。したがって、土地の条件によっては、そのようなことも選択肢も当然入っているということです。ただ、経営的な問題も含めると、やはり標準的な規模の特別養護老人ホームが望ましいということを、先ほど申し上げました。

それから、具体的な例でお示しになりましたけれども、要介護5でもC判定だというお話かと思います。今回、厳しい方から、入所調整の登録名簿をつくります。半年ぐらいで入所の可能性がある方についてはA判定でお知らせをしているわけですが、実際に順番が回ってきて、お電話いたしますと、本人がまだ嫌だと言うので、家族としてもやむを得ないとか、家族としては、もう少し頑張りたいという方もいらっしやることは事実です。その結果として、B判定の方でも、順番が回ってくることもあります。

それともう一つ、そうは言っても、今、ひとり暮らしの高齢者が増えてきて、これは今後も続くと思われます。ひとり暮らしですと、在宅の限界というのは、家族で暮らしている方よりも早く来る、可能性が大きいですから、そのことも踏まえながら、品川区としては今まで、むしろケアホームで進めてきたものを、特別養護老人ホームも整備するということで、八潮南中学校から、考え方の重点の置き方を変えてきたわけです。そこも、十分に踏まえたいと思います。

それで、いつまでにそういう状態を克服するのかですが、これは総合的にやっていこうということです。特別養護老人ホームだけではないということと、それから、冒頭、少し申し上げましたが、日本全体で社会資源、高齢者の施設資源ということを考えたときに、地方都市、例えば身寄りのないひとり暮らしで、ご本人の承諾が得られるかどうか。そのときの意思能力の問題がありますが、信頼できる地方の施設を活用することも、遠い先かもしれませんが、そういうことも視野に入れて、高齢者の問題を考えていく必要があると思います。

中塚区議

結局、今のご説明でも、B判定の中であれば、入れる方もいるかもしれない。しかし、先ほど話した86歳、要介護5、C判定の方の入所の見通しは全く説明できていないと思います。一番の原因は、必要数が足りていないこと。この実態にかみ合った一日も早い増設を具体化することこそ必要だと、改めて求めます。高齢者の実態は切実です。この実態にしっかりと目を向けて欲しいと思います。

緊急に特別養護老人ホームをつくるにあたって、改めて、旧第一日野小学校跡地活用の見直しを求めたいと思います。現状の第一日野小学校跡地は、近隣にあります株式会社TOCの駐車場です。特別養護老人ホームがこんなに足りないときに、何で貴重な公有地が株式会社TOCの駐車場になるのか、私は何度説明を聞いても納得できません。近隣の方も、まさか母校がコインパーキングになるなんて信じられない、前を通るたびに腹が立つ、こういう声をたくさん挙がっています。

ここはTOCの駐車場ではなく、特別養護老人ホームに、そしてさらに認可保育園や防災用の公園など、住民要望に沿ってこそ活用すべきです。

来年の9月5日に、現在の暫定貸付の期限が切れます。特別養護老人ホーム増設へ、跡地活用の変更を決断すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

日下部企画部長

TOCの貸付内容の変更ということで、ご質問をいただきました。これは、これまでも再三申し上げております。TOCが地域経済の活性化、それから、まちのにぎわいといった形で、いろいろな形で役割を担ってきました。これが、新たに建て替えをしたいと。ただ、建て替えにあたっては、営業を継続しつつ進めていきたいと、そのことが地域の活性化、まちのにぎわいといった点で、大変重要である。こういった観点から、区のほうとして、駐車場として貸付をするといった形で協力をしようと進めてきたものです。

中塚区議

繰り返し、地域経済対策だとおっしゃいますが、何度も言うように、TOCビル計画そのものが全く今の時点になっても示されていません。建て替えたいという願望だけで、既に学校跡地をTOCを貸している、どう考えてもおかしいと思います。この話が持ち上がったのは平成17年で、6年経った今になっても、建て替え計画が示されていません。なぜTOCはおくれているのか。そして、品川区はいつまで待つのか伺いたいと思います。

品川区は、2年間の暫定貸付後、今後は10年間も学校跡地を本格的にTOCに貸し付ける考えが示されています。このまま建て替え計画が示されなくても、本格的な貸し付けを行うのか。つまり、どう計画になれば本格的な貸し付けを行うのか、その条件をご説明いただきたいと思います。

日下部企画部長

遅れている理由ですが、これにつきましては、この間、リーマンショック、それから、今回の大震災というような大きな経済情勢の変化というものがございまして、TOCのほうとしても、当初は、平成23年ごろということで計画をしていたわけですが、どうしても着工の時期がおくれざるを得ないということで、私ども承知をしております。

それから、本格貸付けの条件ですが、確かに暫定貸付けは、来年9月までの2年間です。その後、本格貸し付けということですが、当然ながら、本格貸付けにあたって、施設内容も含めて具体的な建て替えの計画。私どもが第一日野小学校跡地を貸し付けするといった、地域経済、あるいはまちのにぎわいといった観点が、それがうまく適合するものなのか、どうかということもしっかりと確認をして、本格貸付けの手続を進めていく形になります。

中塚区議

本格貸付けの条件について、具体的な建替え計画をしっかりと確認するとご説明がありました。暫定貸付けが切れるのが来年9月5日です。品川区は、ここが節目になる。白紙も含めて、適切に判断すると説明してきました。どういう状態になることが、本格貸付けを判断する条件なのか、ここが曖昧になると、これからもずるずると計画が延びてしまいます。今、説明があった、具体的な建替え計画というのは、一体どういう条件なのか、さらに伺いたいと思います。

ビルの用途や高さ、いつから工事が始まるのか、いつ工事が終わるのか、TOCと合意をしている学校移転経費の負担金、校舎解体費の工事費負担金は幾らなのか。大体、品川区は幾らを要求しているのか。これらすべてが決まって初めて本格貸付けを行うということなのか。ここがずるずるだと、また延びてしまいますので、しっかりと説明してください。

日下部企画部長

事業者の側としても、遅れておりますけれども、事業環境が整い次第、直ちに着手をしたいと、そういう意向に変わりはないと、私どもは承知をしています。

したがいまして、今、ご質問にもありましたが、暫定の貸し付けが来年9月まで2年間ということですが、私ども、現在は、この2年を超えることはないだろうと受けとめています。

それから、具体的な計画の条件ですが、施設計画そのものについては、先般の土木費の中で、都市開発課長がご答弁申し上げました。実際の施設の計画について、幾つかの具体的な内容について、今、内部的な検討を行っているという段階ですので、私どもとしましても、できるだけ早く整理をして、区のほうにもご報告をいただきたいと。そうすれば、議会、区民、地域に対しても、当然のことながらご説明をさせていただくというような形になると思います。負担金については、現在、協議を進めている段階でございます。

中塚区議

先ほど、本格貸付けのための条件を伺ったら、具体的な建替え計画という話がありました。しかし、その中身を聞いたら、結局何も決まっていない。負担金も決まっていない、どういうビルなのか、高さか、いつ工事が始まるのか、終わるのかも決まっていない。これが決まっていなくて、もう本格貸付けを行うということなのか。それとも、ここが決まっていなければ、白紙になるということなのか。ここが不明確だと、さらにずるずると延びてしまいますので、ここは改めて伺いたいと思います。

日下部企画部長

改めてご答弁申し上げますが、本格貸付けをするにあたりましては、当然のことながら、具体的な施設計画がどういうものであるか、その辺についてしっかり確認をさせていただく。これが前提条件になろうかと思います。

中塚区議

具体的なものが何かと、その条件を伺っても、結局、説明ができていないと、私は思います。その状態で、ただ決まっているのは、TOCに貸すということだけ、こんな空手形で学校跡地を貸してよいのかと、私は疑問でなりません。

新TOCビルについて、先日の行財政改革特別委員会での区の説明だと、当初、TOCは100mの高さだったけれども、当初案より少し小さいものを考えているというご説明がありました。つまりは、ビルのコンセプトも、今の時点で定かでない。

そうなれば、当然、基本設計や実施設計も決まっていない。計画がずれている理由を、リーマンショックだと経済状況で言うならば、私は、資金繰りも疑問です。

さらに都市計画の手法を取るならば、年単位で計画がどんどんと延びていく。今、こういう状況ということなのでしょうか。これらを考えれば、どう考えたって、半年とちょっと先の来年の9月に、計画が進むはずがない。つまりは、具体的な中身があいまいになればなるほど、やっぱり計画はどんどん延びてしまう。既にTOCのペースでおくれているということなのでしょうか、伺います。

日下部企画部長

具体的な内容ということですが、これにつきましては、さっき申し上げましたように、例えば、施設全体の面積がどうで、用途的にもどういう配分でとか、そういう具体的な内容については、都市開発課長がご答弁申し上げましたように、幾つかの案について、今、内部検討を進めている。ただし、TOC側としましては、もう平成20年の段階で、対外的にも公表していますが、基本的には商業流通機能を強化していく、こういった基本的なコンセプトのもとでいろいろな計画条件については詰めきているという前提に立っているところです。

それから、100mの話はありましたけれども、TOC側としても、いろいろな経済情勢等、あるいは具体的な工事の工程等も十分に踏まえて、今は、できる限りコンパクトな形で計画を詰めていきたいというお話を伺っておりますので、そういうなら、おそらく100mを超えるようなことにはならないだろうと、そういうような趣旨でご答弁を申し上げました。

それから、着工の時期の問題につきましては、確かにいろいろな準備の手続等もございます。ですから、私どもとしましては、先ほどもご答弁申し上げましたように、とにかく速やかに計画内容を整理して、早めにご報告をいただきたいと申し上げているという状況です。

中塚区議

結局、詳しく伺っても、具体的な計画が決まれば本格貸付けだというものの、具体的な計画の条件等は何かというのは示されることがありませんでした。どんなビルなのか、どんな建物なのか、いつ工事が始まって、いつ終わるのか、移転経費が幾らで、工事の負担金が幾らなのか、その一つが何も決まっていない。しかも、この時点で決まっていない、建物の全体スペースも決まっていないということであれば、コンセプトですら決まっていない。何も決まっていない中で、ただ、TOCに、学校を駐車場として貸すことだけは決まっている、このようなむちやくちやな計画はないと思います。

私は、こんな区有施設の有効活用、貴重な公有地の活用は前代未聞だと思います。それよりも、一日も早く、急ぐべき特別養護老人ホームの増設、そして、認可保育園や公園など、区民要望にこそ充てるべきだと思います。最後に伺いますが、いかがでしょうか。

日下部企画部長

一言申し上げますと、景気が大変厳しい中で、地域経済でありますとかにぎわいの問題、これにどうやってこたえていくか、これも区として大変重要な役割だと考えております。ですから、特別養護老人ホーム、あるいは保育園の増設等の問題と、今回のこの問題を二者対立で、いわば対立的な関係で問題を位置づけるということは、これは必ずしも適当ではないのではないか。

区とって、地域経済の活性化、にぎわいをどうやってつくり出していくか、あるいは、TOCの中に300社、6,000人の従業員もいらっしゃるわけです。そういう方たちの問題も含めて、どう対応していくか、区民生活に密接につながる問題でもありますので、両方の問題にしっかりと対応していくという観点で進めていきたいと考えております。

中塚区議

最後に一言述べたいと思います。結局、今も経済対策を述べましたけれども、どんなビルになるのかが決まっていないのです。決まっていないのに、協力をするというのは間違っている。しかも、母校がコインパーキングになるなんて、だれが考えてもおかしいと思います。私は、ここは住民要望に沿って、特別養護老人ホームや認可保育園、公園など、住民要望実現に充てるべきだと思います。

以上

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