2011.12.07 鈴木 ひろ子 区議
日本共産党を代表して、議員提出第5号議案「品川区住宅リフォーム助成条例」に賛成の立場で討論を行います。
賛成の理由を述べます。
第1に「中小業者の仕事の確保、受注の拡大」を目的に明記したことです。3.11東日本大震災以後、不況はさらに深刻さを増し、中小業者の仕事の確保の要望がいっそう切実になっています。地域経済を活性化させるために、「中小業者の仕事の確保、受注の拡大」を目的に掲げることが必要です。建設委員会の議論でも他の会派から「景気が非常に厳しい中、必要性について区として整備・検討していただきたい」「中小企業の方々への緊急対策を積極的に求めていきたい」など中小業者への対策を求める意見が出されました。
第2は、この目的を達成するために、昨年度行っていた「他の工事と同時に行う一般リフォーム工事」まで対象を広げていることです。
昨年度の住宅リフォーム助成制度は、1年間で110件、助成額707万円に対して、総施工金額2億5600万円、36倍もの経済効果を生み出しました。ところが、今年度の制度は、助成率を10%に引き上げたにもかかわらず、一般リフォームを対象から外し、エコ&バリアフリー改修工事のみに限定したために、7ヶ月たった現在、戸建て住宅改修はわずか19件、助成額188万円に減り、総施工金額でみると2340万円、月平均で6分の1へと激減しています。一般リフォーム工事まで対象にした制度の復活こそ必要です。
第3は、建設委員会で「条例にそぐわない。要綱で行うべき」との意見が出されましたが、議員が区民の切実な要求を実現可能な形で議会に提案する場合、条例提案となります。地方自治法第112条では、議員の議案提案権を定め、議員が区民の要求を実現させるための手段として、条例を作成し、議員の12分の1の賛成をもって議会に提案する権利を規定しています。要綱は議会での議決を要さないため、要綱での議員提案はできません。
昨年度品川区が行った「住宅リフォーム助成事業」も、要綱であったため、条例として議会での審議も議決もなく改定されました。重要な施策は、条例として議会が関与できるものにしておくことが必要です。
また、「区内中小業者の仕事の確保、受注の拡大は一部の事業者への利益供与になるのでは」との意見がありました。この助成制度で直接の利益を受けるのは、リフォーム工事を行う区民です。そのことで区民と仕事を受注する中小業者を潤し、地域経済を元気にする。やがては税収となって自治体に還元される。こういう施策こそ自治体に求められているのではないでしょうか。
厳しい不況の中、区民も中小業者も大変な生活を余儀なくされています。こんなときだからこそ、強く求められている住宅リフォーム助成制度の復活と拡充を実現させるため、「品川区住宅リフォーム助成条例」への賛同を呼びかけまして、日本共産党を代表しての賛成討論を終ります。
以上