2024.09.20
鈴木ひろ子区議令和6年第3回定例会一般質問
「23区で品川区だけが地域に設置していない地域包括支援センターを設置し、安心して住み続けられる地域づくりの拠点を」
「障害者権利条約と「勧告」を生かし、当事者参加を位置づけ、グループホーム増設やインクルーシブ教育など権利保障の具体化を」
「大軍拡でなく外交こそ平和の道
高まる核使用の危機、今こそ核兵器禁止条約の批准を国に求めよ
」
「羽田空港で4年間1,798件の部品脱落。住民の命を守るため、みんなの力で都心ルートを撤回させよう」
質問項目
- 「23区で品川区だけが地域に設置していない地域包括支援センターを設置し、安心して住み続けられる地域づくりの拠点を」
- 「障害者権利条約と「勧告」を生かし、当事者参加を位置づけ、グループホーム増設やインクルーシブ教育など権利保障の具体化を」
- 「大軍拡でなく外交こそ平和の道 高まる核使用の危機、今こそ核兵器禁止条約の批准を国に求めよ」
- 「羽田空港で4年間1,798件の部品脱落。住民の命を守るため、みんなの力で都心ルートを撤回させよう」
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質問
「23区で品川区だけが地域に設置していない地域包括支援センターを設置し、安心して住み続けられる地域づくりの拠点を」
「認知症が心配。介護が必要になった。自宅ではもう限界」など困ったときの総合相談窓口が地域包括支援センター(以後包括センター)です。今から19年前に創設され、保健師、社会福祉士、主任ケアマネの3つの専門職を高齢者3000~6000人に1人ずつ配置することを国が義務付けた制度です。2006年度から活動が開始される中、23区で品川区だけが、地域に1か所もつくりませんでした。品川区は18年前の制度を変えず、在宅介護支援センター(以後在支)を包括センターのサブセンターと言っていますが、そこはケアマネージャーしかおらず、保健師と社会福祉士の専門職が配置されていません。その配置を求めると、区は「配置されている他の自治体よりむしろしっかりケアができている」と根拠もなしに豪語してきました。
今回、品川区の在宅介護支援センターと地域に28か所の包括センターを設置し3職種を配置する世田谷区の担当課長と係長から直接お話を伺いました。品川区と世田谷区の根本的な違いを具体的に示し、包括センター設置を求め質問します。
まず第1に人員体制です。品川区の保健師4人に対して世田谷区は56人、桁が違います。社会福祉士は23人に対して92人です。人口対比で計算すると、保健師は6倍、社会福祉士は1.7倍です。主任ケアマネを加えた全体でも1.5倍の体制です。品川区の在支には保健師と社会福祉士が配置されていないため、日常的に専門職によるチームでの対応ができないことが決定的です。品川区の医師会からも在宅医療のために相談窓口に看護師や社会福祉士の確保は必須と要望が出されています。
区は「高齢福祉課が包括センターを直営で運営しており、そこに保健師を4名配置している」と言いますが、世田谷区では包括センターの保健師56名に加えて、高齢福祉関係で本庁と支所に合計10数名の区職員の保健師を配置し、包括センターをバックアップしています。
Q1、厚労省の規定からも大きく下回り、世田谷区の1/6でしかない保健師配置を見直し、保健師の定数増を求めます。いかがですか。こんな体制でなぜ「他の自治体よりしっかりしたケアができている」と言うのか、根拠を示してください。
第2に、業務の中身です。
品川区の在支では日常業務のほとんどが、寄せられた相談対応と要支援のケアプラン作成に追われ、その他の業務としては月1回の地区ケア会議の開催が主な業務です。
世田谷区では地域の実態把握として訪問を位置付け、その数年間3万5千件。訪問対象者リストを作成し、ほんらい支援が必要な人を発見し支援につなげたり、介護予防事業や継続的な見守りにつなげています。
Q2,実態把握のための訪問活動が品川区では行われていませんが、包括センターとして位置付けるべきと考えます。いかがでしょうか。
さらに世田谷区では啓発活動として、いきいき講座と称して年間268回、4500人が参加。内容は、筋力アップ、栄養改善、認知症ケア、消費者被害防止、ホームの選び方、熱中症予防、防災、スマホの使い方などなど、高齢者の生活に密着した問題の解決や介護予防の普及啓発などを目的に行われています。注意喚起や啓発とともに、高齢者が外に出るきっかけにも活用されています。
品川区に、今年の猛暑に対して、高齢者への熱中症予防の啓発学習会をどこに依頼できるか相談しましたが、その部署がないとのことでした。
Q3, 品川区としても地域での啓発活動を位置づけるべきと考えます。いかがでしょうか。
第3に認知症ケアの推進についてです。
世田谷区では包括センターごと認知症専門相談員を配置し、相談を受けています。「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」がつくられ、「本人が自らの思いを発信・社会参画しながら、地域で希望を持って暮らせるまち」の計画を策定。世田谷版チームオレンジが取り組まれ、包括センターが認知症サポートセンターと連携しながら推進しています。認知症初期集中支援チームの令和5年度実績は150人、訪問延べ数566回に上ります。品川区の初期集中支援チームの実績はゼロです。
Q4、サブセンターとしての在支における認知症ケアの推進の体制と果たしている役割は何か伺います。なぜ品川では初期集中支援チームが機能していないのか、その理由も伺います。認知症になっても希望を持って暮らせる地域づくりのためには地域ごとの包括センターが必須ではないか、伺います。
世田谷区ではほかにも、地域におけるネットワークづくりや医療と介護の連携の取り組み、あんしん見守り事業等々が取り組まれています。
第4に、品川区が包括センターの年度ごとの事業実績と計画を作っていない問題です。
世田谷区は、毎年28か所の包括センターごとに、10項目の業務について、詳細な実績報告と次年度の事業計画が出されています。これが、地域の課題を明らかにし、高齢者への支援を充実させることにつながっています。さらに来年度から予算を増やし、包括センターの体制強化の方針を打ち出し、専門職をもっと増員するとしています。
品川区では、実績報告はケアプランの数と相談件数しかなく、次年度の事業計画はありせん。
18年前、福祉予算の抑制のために品川区だけが地域に包括センターを作りませんでした。地域には複合的な様々な問題が現存し、対応が求められています。このまま放置すれば、ますます他区と差が広がることになります。
Q5,品川区としても包括センター直営・サブセンターそれぞれの事業実績と事業計画を毎年つくるべきです。そして公表を求めます。3専門職を配置した地域包括支援センターを地域に設置するよう求めます。いかがでしょうか。
「障害者権利条約と「勧告」を生かし、当事者参加を位置づけ、グループホーム増設やインクルーシブ教育など権利保障の具体化を」
日本が障害者権利条約を批准してから10年が経過。2022年9月には、国連から93項目もの勧告が出され、障害者の様々な課題を根源的に解消するよう政府に求めています。
この間、障害者団体の皆さんとの懇談でたくさんのご要望をいただきました。障害者福祉の現状は権利条約からは程遠いと言わざるを得ません。あらゆる場面で当事者参加を位置づけ、障害者権利条約と勧告を生かす立場での充実を求め、以下3点質問します。
まず初めに、グループホームの増設です。
出石グループホームでの申し込みが16の定数に87人・5倍を超えました。しかし、今後の計画は2か所で20人分しかありません。「何度申し込んでも入れない」「遠くの施設に入れられてしまうのではないか」「家族の気力・体力があるうちに独立した生活にしてほしい」と切実な声が寄せられ、多くの障害者団体から毎年強い要望が出されています。区内のグループホームが少ないため、多くの方が区外に入らざるを得ません。地域移行の受け皿としても必要です。森沢区長は障害者グループホーム100人分増設を掲げましたが、計画は20人に留まっています。
Q1,①現在、グループホームと入所施設に入っている人数、そのうち区外の人数をそれぞれ伺います。②区長公約の100人分はいつまでにどのように実現させるのか伺います。③区は何人分必要と考えるのか、合計数と障害種別ごとにお答えください。④必要数を計画を立て増設するよう求めます。⑤区が公募した施設の入所者選定は点数制など透明性、公平性が担保される仕組みとすべきです。いかがでしょうか。
2つ目に、医療的ケアの必要な人への通所施設とショートステイの施設整備です。
障害者権利条約は、差別の禁止と合理的配慮を謳い、差別解消法で行政に義務付けています。
人工呼吸器を使用するAさんは、高校卒業後、区内に受け入れる通所施設が1か所もないため、週1回大田区の都立北療育医療センター城南分園に通所以外の週6日は自宅に閉じこもらざるを得ない生活を8年間も余儀なくされてきました。
今年6月、大田区に呼吸器使用者も受け入れる通所施設が開設され、やっと週2回通所できることになりました。すると今度は城南分園から通所を断られました。分園通所時の品川区の依頼文書が「通える施設ができる迄」「週1回だけ」と限定していたためです。
この間、区立の医療的ケア者の通所施設で受け入れてほしいと訴え続けてきました。しかし、呼吸器使用者は体制上困難と断られ続け、今年3月の時点でも受け入れない、3年後の施設拡充時に検討すると言われたのです。
ところが、品川区の依頼文を理由に城南分園に断られるや、今年7月突然、区立の施設から「品川区から依頼があった」と連絡があり、8月から呼吸器使用でも受け入れるとなったのです。
Q2,①なぜ8年間にわたり呼吸器使用者を受け入れなかった区立の通所施設が、現施設のまま急遽受け入れたのか、②受け入れができるのに、なぜ8年もの間受け入れなかったのか、その理由を伺います。③家に閉じこもらざるを得ない状況を長期間放置したことは、区の責務である合理的配慮を怠った事ではないのか。伺います。 ④品川区に呼吸器使用者を受け入れる医療的ケア児者のショートステイは未だありません。一刻も早くつくるべきです。いかがでしょうか。
Q3,サービスを利用するために必要な介護タクシーの予約料、迎車代、基本介護料の助成を求めます。いかがでしょうか。タクシー券の増額を求めます。いかがでしょうか。
3つ目に発達障害児への支援と教育の体制整備についてです。
文科省の調査でも小中学生の8.8%に発達障害の可能性があると言われ、支援の充実が求められています。
特別支援教室の教員配置基準は、子ども対教師が12:1です。実際は品川全体の子どもの登録人数を12で割った教員の配置のため、学校によっては12人を大きく超える子どもを受け持たなければならない状況です。しかも、病休者が出ても補充もないため、多いときは20対1等限界を超えるような過重負担になっています。また、特別支援教室に配置される教員も事前に研修を受ける仕組みがないため、より負担を増しています。
Q4,東京都に対して、特別支援教室の教員配置を学校単位で最低12対1とするよう求めて下さい。特別支援教育に当たる教員に対して、実務前の研修を求めます。一般教員へも特別支援教育についての正しい知識や手立てを学ぶ場をつくるよう求めます。それぞれ、いかがでしょうか。
小学校では発達障害教育支援員が各学校1名ずつ配置されましたが、支援が必要な子供が増える中、学校に一人では不十分です。
Q5,➀発達障害教育支援員・学習支援員が支援する子どもの人数は小学校・中学校それぞれ何人か、5年前と現在の人数をお答えください。②また、支援員の平均受け持ち人数と子どもへの週当たり平均支援時間数をそれぞれ伺います。③子どもたちが必要な支援が受けられるよう、支援員の増員とスキルアップなど体制強化を求めます。④特別支援教育について、体制整備や職員研修、父母への啓発などを推進するため特別支援教育推進計画の作成を求めます。いかがでしょうか。
「大軍拡でなく外交こそ平和の道 高まる核使用の危機、今こそ核兵器禁止条約の批准を国に求めよ」
第2次安倍政権以来日本は、5年間で43兆円もの大軍拡、敵基地攻撃能力の保有や武器輸出、自衛隊と米軍の統合・一体化など「戦争国家」への道を突き進んできました。自民党の総裁選では全員が改憲の大合唱。軍事費は来年、過去最高の8.5兆円を要求、文教関係予算の2倍です。軍事対軍事の一辺倒で外交戦略はありません。 軍事費の拡大は、暮らし、社会保障、教育、防災、気候危機対策の予算を圧迫、増税や社会保険料の負担増によって、暮らし、命が潰されます。
今、品川区でもイベントへの装甲車の展示や小6の社会科見学で防衛省見学など、自衛隊を身近なものにしようという動きが強まっており、憲法9条を変えて戦争できる国づくりの動きが足元からひたひたと広がっています。
平和について質問すると区は防衛、安全保障は国で議論すべきとしか答えません。しかし今、区長としてどう向き合うのかが問われています。
Q1、大軍拡によってこれほど平和の危機が高まり、区民の暮らしも命も脅かされている中で、「国で議論すべき」との答弁を繰り返すだけで区民の命を守れるのか。伺います。今こそ改憲と軍拡に反対の意思表示を示すべきです。いかがでしょうか。
軍事対軍事で平和を守ることはできません。憲法9条を生かした外交こそ必要です。共産党はすべての国を包摂した平和の枠組み「東アジア平和提言」を提案しています。
核使用の危機も高まっています。ロシアが核使用で世界を脅し、アメリカも状況次第で先制的に核攻撃を行うとしています。NATOも核抑止論が強まり、岸田政権は日米一体で核抑止力強化するとしています。核抑止はいざとなれば核兵器を使用するぞという脅しです。今こそ核兵器禁止条約の批准こそすべきです。既に条約への署名93カ国、批准70カ国に上ります。
区長も加盟し、全国99.9%の首長が参加する平和首長会議の国内総会は昨年10月、岸田政権に対して、核抑止論からの脱却、条約の締約国会議へのオブザーバー参加と一刻も早く条約に署名・批准をすることを求める要請書を採択しました。ついに全国の首長たちがここまで求めるところまで来たのです。当然、
Q2、区長は平和首長会議の「政府に核兵器禁止条約に署名・批准を求める」要請書と同じ立場でしょうか。伺います。
Q3、「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める署名」に区長がサインすることを求めます。いかがでしょうか。
「羽田空港で4年間1,798件の部品脱落。住民の命を守るため、みんなの力で都心ルートを撤回させよう」
「羽田問題議員連盟しながわ」の呼びかけで7月18日にきゅりあんで行われた羽田新ルート問題23区議会議員交流集会。渋谷・港・新宿など11区44人の区議が集合。共産・立憲・ネット・れいわ、参政・無所属など超党派・行政区を超えた画期的な一点共闘の場となりました。集会前に低空飛行の現地体験を行い、他区の議員からは「飛行機のお腹が見え、轟音に恐怖を感じた」など驚きの声があがりました。「近所の翻訳家が60万円かけ二重窓にしたがそれでも仕事に影響があり、引っ越しした」(新宿)、「TVが聞こえない。車輪を降ろすところが中野、渋谷と言われており、落下物への不安の声が寄せられている」(中野)など、各区の被害の実態、住民運動や議会論戦の様子が報告・交流され、今後も情報共有や連携を強めていく一歩となりました。
Q1、羽田新ルート問題の解決へ、区は他自治体とどのような連携の取り組みを行っているのか伺います。区としても主体的な他区との連携の取り組みを行うべきと思います。いかがでしょうか。
新ルート開始から4年半。住民は被害や危険にさらされ続けています。共産党の質問主意書によると、主要7空港で2017年以来発生した1㎏以上の欠落部品は42件。うち発見されたものは19件、空港敷地内以外に12㎏のものが海岸に、25㎏のものが海に落ちています。未発見の中には83㎏、97㎏というものもあります。羽田空港での部品欠落は直近4年間で1,798件にのぼります。たまたま事故になっていないだけで、落下物事故はいつ区内で発生してもおかしくないというのが現実なのです。
Q2,区自らが「安全」と答弁できない危険な都心ルートは、撤回を国に求めるべきです。いかがでしょうか。
答弁
森澤区長
鈴木ひろ子議員の一般質問にお答えします。 私からは、地域包括支援センターについてお答えします。
区では、高齢者福祉課を直営の統括型地域包括支援センターに位置づけ、地域の高齢者を支えるために20か所の在宅介護支援センターをサブセンターとして設置し、機能分担をしているところです。区と各在宅介護支援センターをオンラインで結ぶことで、区内の身近な場所で相談できる体制を構築し、その内容を情報共有することで、困難事例にも迅速かつ適切に対応できることを最大の特徴としてきたところです。一方で、今後のさらなる高齢化の進展を見据えたとき、医療と介護の連携や認知症施策、介護予防の推進など、より高度な専門性が求められることから、地域包括支援センターおよび在宅介護支援センターが区民ニーズに的確に応えられるよう、いま一度制度の根本に立ち返り、機能や役割分担等について 検証する時期に来ていると考えており、地域包括ケアシステムの再構築を検討してまいります。
福祉部長
私からは、地域包括支援センターおよび障害児福祉についてお答えいたします。初めに、地域包括支援センターですが、専門職については、サービス提供の実態に応じた配置をしております。直営で運営することにより、保健センターをはじめとする関係各課とのスムーズな連携が可能となり、ケアの充実を図っております。
次に、実態把握のための訪問活動ですが、区では、高齢者実態調査に基づく情報や民生委員による定期訪問、支え愛・ほっとステーションによるアウトリーチ等による情報を基に、高齢者福祉課と在宅介 護支援センターの職員が連携して訪問し、介護サービスなど必要な支援につなげております。次に、地域での啓発活動についてですが、区では、リハビリ専門職によるフレイル予防講演会などを開催し、介護予防の普及啓発に努めております。一方、在宅介護支援センターは、医師による熱中症対 策の講演会や、地域の商店や住民、小中学生などを対象とした認知症サポーター養成講座を実施しており、区と在宅介護支援センターが役割分担することで、機能強化を図っております。
次に、認知症初期集中支援チームですが、対象区域ごとに2チームで体制を組み、実施しているとこ ろです。実績が少ない理由としては、在宅介護支援センターにおいて適切に対応が完了しているケース が多いためであると認識しております。 最後に、地域包括支援センターの事業計画については、第九期品川区介護保険事業計画の中に包含しており、毎年、その運営状況を公表しております。
次に、障害者福祉についてお答えします。初めに、グループホームについてですが、本年7月現在、 グループホーム利用者は277人、施設入所者は249人で、このうち区外のグループホーム利用者は178人、 区外の施設入所者は146人です。グループホーム整備については、令和3年度末から本年8月末までに 71名分の定員増、さらに令和8年度末に向けて20名分の整備を予定しており、合計で91名分の定員増を計画しています。計画数値の100名に向けて、民間事業者へ補助金制度の周知を強化するなど、引き続き整備促進に努めてまいります。今後の整備目標については、障害福祉計画でサービス見込量を令和8年度まで設定しており、令和6年度の見込量は317人、うち精神障害の対象が123人となっております。整備に当たっては、条件に合う土地の確保という課題がありますが、目標達成に向け努力してまいります。また、入所者選定は事業者が行いますが、選定方法については事前に区と協議することとしており、実際に選定が適正に行われていることを確認しております。
次に、人工呼吸器を使用している方の受入れについてです。このたび、施設をご利用いただけることとなりましたのは、施設・病院との協議の結果によるものです。これまでの間、個別にご相談をお受けし、健康状態等を踏まえた医療的な支援方法を確認するとともに、施設・病院と相談を継続してまいりました。ご利用が難しかった理由につきましても、施設・病院との協議の結果によるものです。区としましては、施設・病院と相談を続けるほか、障害者ご本人の希望に沿って、地域活動支援セン ターやイベントへの参加を支援してまいりました。また、在宅レスパイト事業や救急代理通報システム 等のサービス提供によりご家族の負担軽減を図るなど、可能な限り対応に努めてまいりました。ショートステイについては課題として認識しておりますが、利用者の健康状態や施設・病院の状況等により対応が異なるため、個別相談により対応させていただきます。
次に、介護タクシーの予約料、迎車代、基本介護料等についてですが、常時車椅子をご利用されている方については、介護タクシーのご利用等について費用をご負担していただいている状況にあるため、今後、負担軽減等について検討してまいります。
教育次長
私からは、教育に関する質問にお答えいたします。 まず、特別支援教室の教員配置につきましては、引き続き東京都教育委員会に対して伝えてまいります。研修については、4月当初、新任・転任教員を対象に実施する品川区の教育についての研修の一環として、特別支援教育の内容を取り入れています。一般教員への研修については、年次研修や特別支援教育コーディネーター向けの研修を実施しておりますので、各学校での校内研修を含め、引き続き充実できるようにしてまいります。
次に、支援員についてです。令和元年度、学習支援員は、小学校前期課程では約370人、中学校後期課程では20人の児童・生徒に対して配置しておりました。今年度、小学校前期課程では、これまで配置していた学習支援員を生活支援も行う発達障害教育支援員に転換しており、約580人の児童に対して配置しています。中学校後期課程では、学習支援員を約50人の生徒に対して配置しています。平均受持ち人数や子ども1人当たりの支援時間につきましては、発達障害教育支援員は小学校前期課程へ1日7時間掛ける5日の週35時間の配置、学習支援員は中学校後期課程へ週8時間の配置となり、その配置時間の中で対応しているため、各学校の実態で異なっております。平均いたしますと、学習支援員は約3人で約2.7時間、発達障害教育支援員は約15人で約2.3時間となっております。今後も、子ど もたちへの支援がより充実していくように努めていくとともに、質の向上に向けた研修を実施してまいります。推進計画につきましては、現在、長期基本計画、総合実施計画に基づき区の特別支援教育を進めており、現在策定中の教育振興基本計画で方向性を示してまいります。
区長室長
私からは、平和に関するご質問についてお答えいたします。まず、国際社会における外交・安全保障に関する事項は、国の専権事項として国会の場で議論を十分に尽くすべきものと考えるところであります。
次に、平和首長会議についてですが、加盟都市が連帯・交流を図り、情報収集や事業のレベルアップなど、それぞれの自治体の取組へつなげていくためのものと理解をしております。区といたしましては、非核平和都市品川宣言に基づき平和事業を実施することにより、恒久平和確立の意識啓発を行ってまいります。
都市環境部長
私からは、羽田新飛行ルートについてお答えいたします。初めに、他自治体との連携についてですが、東京都および関係区市で組織する連絡会により、情報の共有や国への要望などについての意見交換を行っているところです。今後も関係自治体との連携を図りながら、国に対し、安全対策の徹底や騒音環境の軽減について求めてまいります。
次に、部品欠落についてですが、国は、航空会社に対する報告制度を拡充し、原因究明、対策強化につなげていくとしております。区といたしましては、今後も落下物対策の確実な履行とさらなる取組の実施を国に対し求めてまいります。羽田新飛行ルートにつきましては、区は全区民アンケートの結果を踏まえ、昨年度2回にわたり直接国土交通省を訪問し、区民の声をしっかり受け止め、固定化回避検討会の早期開催と区民負担軽減につながる取組を提示し、実施するよう求めたところです。区としましては、引き続き国に対し、区民負担軽減につながる方策の実施を強く求めてまいります。
再質問
鈴木ひろ子議員
自席から再質問を行います。 まず、地域包括支援センターについてです。今の区長の答弁だと、これまでの品川区のやり方を検証して再構築していくというような答弁だったと思うんですが、これは、実際に地域に地域包括支援センターを設置する方向で検討するということなんでしょうか。そうであれは、私は本当に大歓迎です。このことを確認させてください。
次に、障害者福祉についてです。グループホーム増設なんですが、今の答弁で出てきた数字は令和3年度からの数字が出てきたと思うんですけど、これって森澤区長が就任される前の数字だと思うんです けど、グループホームが100人分というのは区長自らが計画して、また、民間の誘致というのもあると 思うんですけど、それは就任後のものではないかと思うんですけど、どうでしょうか。そうすると、私、あと80人分ぐらいはこの点からも必要だと思うんですけど、区長はあと何人分と認識されているかも伺います。
あと、呼吸器を使用されている方のことですけど、利用できることになったのは本当によかったと思っています。本人もお母さんも喜んでいます。でも、8年間求め続けて通えなかったんですよね。それ で、本人の状況というのは安定していて変わりないんです。今受け入れられるんだったらば、何でその前から受け入れなかったのか、その理由をお答えください。 介護タクシーについては、負担軽減を検討するという前向きな答弁をいただきました。ぜひ実現していただきたいと思います。それから、支援員についてなんですけれども、増員を求めたので、その答弁がなかったのでお答えいただきたいと思います。
平和の問題についてなんですが、区長も加盟する平和首長会議の要請書と同じ立場かと聞きました。これも答弁がなかったので、お答えいただきたいと思います。
羽田は、毎回落下物対策を確実に行うよう求めていくと言われていますが、どんなに求めても減らずに落ち続けているわけです。これだけ落ち続けているのに危険だとは思わないのか、改めて伺います。
再答弁
福祉部長
再質問にお答えいたします。 まず1点目、地域包括支援センターの各地区への展開というご質問でございますけれども、現在進めている重層的支援体制整備の中で、多職種連携、地域づくり、参加支援など、地域包括ケアシステムの仕組みと重複する内容が多々ございます。そういったことも含めて制度の根本に立ち返り、地域への設置も含めた内容で検討を進めてまいりたいと考えております。
2つ目、グループホームでございます。グループホームの区長公約ということですけれども、森澤区長が就任してから計画が具体化したもの、それから新規に計画したもの、その合計が91名ということでございます。
3点目でございます。呼吸器を使用した方への対応ですけれども、実際にご本人の状態等もありますが、受入れ側の体制等も含めて医療と現場のほうで調整をしまして、その結果、大変時間はかかりましたけれども、このたびご利用いただけることになった、こういう経緯でございます。 以上です。
区長室長
私から、平和に関する再質問についてお答えをいたします。 まず、平和首長会議でございますけれども、こちらのほうに加入したところの経緯といたしまして、平和の政策を実施するに当たって、各都市がその企画推進を意欲的に進め、そのネットワークの中で政策を平和文化に実践していくことができるということで、そういったことが積極的に推進できるといった立場の下に平和首長会議に参加しているものでございます。 そうした中で、各加盟都市が連携・交流を図って情報共有、事業をレベルアップする、そういったこ とがそれぞれの自治体の取組につながっていくというところで理解しておりますので、スタンスとすると、平和首長会議の品川区としてのスタンスはそういうことになります。
教育次長
教育に関する再質問にお答えいたします。支援員の関係でございますけれども、支援員の配置につきましては、これまでも充実に教育委員会として努めてきたところでございます。今年度より発達障害教育支援員の小学校全校配置によって、教員の負担軽減につながったとの現場からの声も聞いております。引き続き今後も子どもたちへの支援がよ り充実していくよう努めてまいります。
都市環境部長
私からは、羽田新飛行ルートに関する再質問についてお答えいたします。 部品欠落事案等を踏まえた案件につきましては、国は、落下物防止対策基準の改正や空港に駐機中の機体チェックなど、対策の強化・充実を図っていくとしてございます。区としましては、今後も落下物対策を含む安全対策の徹底とさらなる取組の実施を国に対し求めてまいります。
再々質問
鈴木ひろ子議員
再々質問をさせていただきます。 地域包括支援センターは、今のご答弁で地域に設置する方向も含めて検討ということですので、本当に品川でも遂に地域包括支援センターが地域に設置される方向で検討されるんだと、本当にうれしい、感慨深い思いです。私も繰り返し何年も前からずっと求め続けてきましたので、今回切り替えられると いうことで、ぜひ保健師や社会福祉士の専門職も十分に配置して、本当にいいものにしていただくようにお願いしたいと思います。それから、グループホームですが、まだまだ足りないと思います。特に民間がつくらない重度の方や医療的ケア者、それから知的の方等々、これは自治体が責任を持って必要数を確保していただきたい。区長公約の100人分というふうなことからすると、いつまでにどういうことになるのか、その点も明らかにできるのであれば教えてください。それから、呼吸器を使われている方の通所の件なんですけれども、本当に通えることになったのはよかったんですけれども、私は、これまでの区の姿勢というのが、今変えるであれば、もっと前からでき たんじゃないか。そこのところに一人ひとりの人生に寄り添った対応をぜひとも今後していただくよう にお願いをしておきたいと思います。発達障害教育支援員なんですけれども、今回全校配置となりました。これは本当に大きな一歩前進だと思います。でも、先ほどの答弁ですと、1人平均15人を受け持って1週間のうちに2.3時間というのは少な過ぎると思います。ぜひ増員が必要だというふうに思うんですけど、その点はいかがでしょうか。平和の問題は、首長会議というのは、区長も加盟する自治体の首長の団体なんですね。その総会で岸田首相宛ての要請文を出したわけです。首長たちが核兵器の条約の批准をしてくださいと求めているわけなので……
再々答弁
福祉部長
再々質問にお答えいたします。グループホームの整備、区長公約に対する目標の予定ということですけれども、先ほどもご答弁申し上げましたが、現区長が就任してから計画が具体化したものが71、それから新規で20、合計91という数字を申し上げましたけれども、同じ考え方からいきまして、今現在相談を受けているものはまだカウントしておりません。実際には7人から8人のご相談を既に受けておりますので、目標の100までは間もなくということです。用地確保の困難性はありますけれども、引き続き鋭意取り組んでいきたいと考えております。以上でございます。
教育次長
教育に関しましての再々質問にお答えをいたします。先ほども申し述べましたが、支援員の配置につきましては、これまでも充実に努めてまいりました。年度年度ごとに状況を確認しつつ、次年度の配置に生かしているところでございます。今後も子どもた ちへの支援が充実していくよう努めてまいります。
区長室長
私からは、平和に関する再々質問についてお答えいたします。まず、大前提といたしまして、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、国際社会における外交・安全保障に関する事項は、国の専権事項として国会の場で議論を十分に尽くすべきものといったところでございます。そうした前提の下、平和首長会議において我が区も加盟都市として入ってございますけれ ども、そうした加盟都市が連携・交流を図って情報収集や事業のレベルアップ、それぞれの自治体の取組につなげていくといったものとして理解しておりますので、そういったスタンスで平和首長会議に臨んでいるといったものでございます。